377212 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

酔生夢死

PR

X
2009年01月17日
XML
カテゴリ:書籍 五十嵐 貴久




[登場人物]
遠野麻衣子・・・警察庁キャリア。現在は所轄の経理係
石田修平・・警察庁キャリア。警視正。交渉のエキスパート

安藤・・・所轄の刑事

越野、小宮、永井・・・コンビニ強盗→病院立てこもり犯


[物語・ネタばれあり]
所轄の経理係に埋没している麻衣子は、かつて警察内での女性登用という追い風により花形部署である特殊捜査班に所属していた

エースである石田について交渉術を叩き込まれるうち、石田を意識するようになるが、周囲の嫉妬により所轄に飛ばされる

麻衣子の所轄の近くでコンビニ強盗が現れ、追い込まれた犯人グループは近くの病院で人質をとって立て籠もる

要請を受けた特殊捜査班は、緊急措置として石田が現場に到着するまでの間、交渉の窓口として麻衣子を捜査に加える


交渉に入った麻衣子だったが、所轄署のあからさまな女性蔑視の中、指揮権を死守するのが精いっぱいの状況だった

石田が到着し、犯人との交渉をはじめ、着々と捜査は進展

犯人は金と逃走手段としてバイクを3台要求してくる

犯人は時間差でバイクに人質を一人ずつ同乗させ、もし警察が追尾すれば即座にほかの人質を殺すと宣言

警察はバイク、金に追跡装置をつけ、泳がす作戦に出る

一人目・永井、二人目・小宮はそれぞれ人質を連れ順調に逃走し、警察もその動きを捕捉している

しかし、二台のバイクは不規則な動きをし、やがてトンネル内でバイクと人質である看護師一人の死体を残し消息を絶つ

ついに被害者が出たことで、病院内に突入した特殊捜査班だったが、病院内にいるはずの"最後の一人・越野"の姿はなかった

また、人質のうち、医師一人と副院長(院長の息子)が殺害されて発見される

被害者を出し、犯人にも逃げられた石田は職を解かれ、ひとり病院のICUをたずねる

そこに、麻衣子・安藤が踏み込む

犯人は、ICUに予め潜伏していた北川を含め4人、そして石田自身

犯行グループはかつて今回の事件の舞台となった病院内で医療過誤にあった遺族たち

医療過誤を認めない病院に対し、用意周到な計画を立て、直接の加害者である医師2人、看護師1人を殺害することが目的だった


[観想的なもの]
構成としては前半の「交渉編」と後半の「医療過誤編」の二つにはっきりと分かれる

交渉編では流石に交渉人をタイトルにしているだけあって、その交渉テクニックがいかんなく発揮され、また思い通りに犯人をコントロールしていた場面から予想外の展開に転じるシーンはスリリングで◎

犯人の逃亡手段については、バイク3台で時間差で逃げるというところから1台目に犯人と人質が、2台目には犯人と人質に扮した3人目の犯人が乗るであろうことは簡単に推測できた(それ以前に解放された人質に犯人が紛れ込んでいないか再三確認するシーンが伏線となっていた)

これ自体は後々も明確にネタばらしをしていないところを見ると、バレるのを前提としたトリックだろう

自分的には2台目のトリックが捜査陣内で事前にばれて、さらに上をいくトリックがあるのでは?という予想だったが、実は大切だったのは1台目に乗せた人質を殺すことにあったという方向の展開だった

石田警視正を含めた大々的な事件は、物語を盛り上げるために用意された不必要に大きな舞台だと思わないでもないが、その後の「医療過誤編」で一応の説明がされていたのでぎりぎりセーフかな

・医療過誤があった現場=病院内で復讐する
・3人同時に殺す(捜査の手が伸びれば残りの殺害が難しくなるから)

以上の条件を満たすため、周到に計画が立てられたという設定

交渉編の最後でちょっと辻褄が合わなくなってきたかと思ったが、それを医療過誤編の中できっちり埋めてきたのは◎

他の作品も読んでみたいと思える出来



・ツッコミ所
・北川はあらかじめICUに収容されていた患者のうちの一人、ということでノーマークだったわけだが、ICUに収容されるほどの症状は持っていない模様だが病院内でチェックされなかったのか

・バイクのトリックで2台目に乗った越野はアトピー性皮膚炎で包帯ぐるぐる巻きの患者を装ったが、そうするとあとで警察が病院内に踏み込んだ際に、アトピーの患者が病院内で発見され、トリックがばれるはずだがその気配がない

・そもそもこれだけの事故を起こし、多くの訴訟を抱えるこの病院になぜ入院したのか?
→救急や他の病院からの紹介ということだったが、訴訟ざたは表向きわからなかったとしても他の病院関係者は危ない病院と認識していたのでは?
→腐っていたのは院長の息子をはじめ、ごく一部だった模様。これら以外の医師の働きぶりについては、遺族たちでされも評価していることから"全体としては"高度な病院だったということか(自己解決)

・それまで無敗を誇った石田警視正が子供の復讐のために、殺人犯となる道を選ぶだろうか?
また、この手のキャラクターは家庭を大切に、というキャラクターではない気がするのだが、偏見だろうか

・北川の息子の手術の描写について
 手術中に薬の作用により呼吸をしていなかったことにしばらく気がつかずって現実的にありうるのか?血圧が上がったり、脈が乱れたりでモニターのアラームが鳴ると思うのだが。担当医がテンパリすぎて聞こえないならまだしも、他の医師、看護師も見落としたのか?


[採点]

人物描写    ★★☆☆☆  石田警視正のキャラクターが"?"
世界観     ★★★★☆  
物語      ★★★☆☆  
技術      ★★★☆☆
インパクト   ★★★★☆  

総合      ★★★☆☆














最終更新日  2009年01月17日 14時52分57秒
コメント(0) | コメントを書く
[書籍 五十嵐 貴久] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


カテゴリ

お気に入りブログ

連続テレビ小説『お… New! レベル999さん

ある女性銀行員の日… ミュミュ117さん
うず祭 double uzuさん
かみぽこぽこ。 かみぽこちゃんさん
後藤芳徳ブログ 大量… 大量行動(マッシブアクション)さん
はるもも日記 harumomo2006さん
女性社長オススメ♪Sh… INPLACE♪さん

楽天カード


© Rakuten Group, Inc.