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酔生夢死

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書籍 三浦 しをん

2012年03月04日
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カテゴリ:書籍 三浦 しをん

【送料無料】木暮荘物語

[登場人物]
坂田 繭  「喫茶さえき」店員。並木と別れ、別の彼氏と半同棲中
瀬戸 並木 繭を置いて、撮影旅行にうつつを抜かしているうちに繭から愛想を尽かされる
木暮 木暮荘の大家。友人の残した言葉からある行為を行わなければと焦る
峰岸 美禰 最寄駅にあるものを見つけたことから、非日常的な出来事に巻き込まれる
佐伯    「喫茶さえき」のオーナー。夫の不審な動きにいら立つ
神埼    木暮荘住人。自分の境遇への不満から下の住人の生活を覗き見るようになる
光子    木暮荘住人。ふとしたことから友人の子供を預かり、途方に暮れる
北原虹子  瀬戸と同居する変人


[物  語]
世田谷のぼろアパート木暮荘を舞台に繰り広げらる少しだけ非日常的な出来事たち

3年間彼女を放置した揚句、別の男と同居している彼女の元に突如舞い戻り、結局三人で共同生活を始める困った人たち [シンプリーヘブン]

友人の最後の言葉に囚われ、死ぬ前にもう一度セックスをしなければと焦る老人 [心身]

いつも使う駅から男根のようなものを発見し、見守るうちに似たような境遇の男と出会い、心を通じ合わせるが、うまくいかない話 [柱の実り]

夫の浮気を確信し、追い詰めていく妻 [黒い飲み物]

自らの境遇に満足せず、不満のはけ口をアパートの下の住人に向けるうち、温かく見守ろうと改心する若い男 [穴]

生まれつき子供が産めないことがコンプレックスだった女に押し付けられた友人の赤ん坊。徐々に情を感じるようになるが [ピース]

繭のそばを離れた並木が身を寄せることになった虹子の秘密 [嘘の味]



[観想的なもの]
またまた、三浦しをんの作品

淡々とストーリーが進み、エンターテイメントというよりは文学に近いのかも

特に夫の浮気を疑う[黒い飲み物]は展開がそのままでどんでん返しもなく、妻の心理を淡々と描いていく

[柱の実り]を除いては、どれも設定が奇抜なわけでもなく、ある程度予定調和の範囲

悪くはいないけど、良くもない

ヒマつぶしにはいいのかもしれない








最終更新日  2012年03月04日 18時54分46秒
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2012年02月26日
カテゴリ:書籍 三浦 しをん
[登場人物]
荒木公平 玄武書房辞書編集部員→嘱託員
松本先生 玄武書房の辞書作成に協力してくれる大学教授
西岡   玄武書房辞書編集部員→営業担当
馬締光也 主人公。玄武書房第一営業部→辞書編集部
タケおばさん 馬締の下宿の大家。香具矢の親類
林香具矢 板前見習い→板前。馬締の同居人→妻


[物  語]
荒木は玄武書房に入り、以後辞書作りに人生を賭けてきた。そして自らの引退の時期に後継者として馬締と出会う

馬締は、辞書作りのために生れてきたような人間で、他のことにはあまり頓着しない

嘱託となった荒木、松本先生、軽薄だが秘めた情熱を持つ西岡、そして新戦力の馬締

辞書作りというきた遠くなりそうな作業を続けながら彼らはそれぞれの使命を果たしていく


[観想的なもの]
辞書作りの現場を舞台にした物語

共同作業でひたすら作業に次ぐ作業

学園祭の準備みたいで好きかも

BL好きの作者にしては珍しくノーマルなラブストーリー

いや、普通なんですけど、その普通さが妙に違和感

感想を載せているサイトでは馬締に対する西岡の嫉妬とかがBL的という見方もあったけど、その辺は捻ってこなかったのかなと

あとは、辞書作りをなぜ国などの公の部分が行わず、民間がそれぞれ行っているのか?という問いに対し、

言葉は、言葉を生みだす心は、権威や権力とはまったく無縁な、自由なものなのです。また、そうであらねばならない

というくだりは心に響きました

そのあとに

自由な航海をするすべてのひとのために編まれた舟。『大渡海』がそういう辞書になるよう、ひきつづき気を引き締めてやっていきましょう

と続き、これがタイトルの「舟を編む」に繋がっているわけです













最終更新日  2012年02月26日 12時58分24秒
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2011年09月25日
カテゴリ:書籍 三浦 しをん
地球に隕石が衝突するまで3カ月

生き残れるのは全人類でたった一千万人

脱出するロケットに乗れる人、乗れずに残る人たちの繰り広げる人間ドラマ



それぞれの章立てには、「かぐや姫」「花咲か爺」「桃太郎」などの元ネタが示されており、短編かと思いきや連作となっている作品

隕石が衝突するまで3カ月、それまでの人の生き方っていうと伊坂幸太郎の「週末のフール」を思い出してしまうが、これはタイトルどおり著名な昔話を織り交ぜて物語を構成していく

テイストは今まで読んできた三浦しをんとはちょっと違ったかな

どこがどうっていうのが難しいが、文学チックというか文芸ってところが強いかも。

もっと読み込めば色々発見があるのかもしれないが、とりあえずは表面的なところだけ受け取ったかな

もう少しして読み返したら違う感想を持つのかも。








最終更新日  2011年09月25日 14時35分28秒
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2011年08月28日
カテゴリ:書籍 三浦 しをん
[登場人物]
本田真志喜・・・古書店「無窮堂」の若き当主
瀬名垣太一・・・真志喜の友人。父が「せどり」として働いていた時、本田の祖父に拾われる


[物語]
瀬名垣の父は有象無象の古書を買い集め、古書店に売り払う「せどり」として古書業界に身を置いていたが、格式ある古書商からは蔑まれていた

そんな中、業界の重鎮である「無窮堂」当主本田翁だけは、瀬名垣の父を認めてくれる

家族ぐるみの付き合いを許された瀬名垣は、自然と同年代の真志喜と仲良くなっていく

しかし、ある事件をきっかけに二人の間には決定的なしこりが生じてしまう

二人は成長し、真志喜は「無窮堂」を継ぎ、瀬名垣はその目利きを生かし、卸し専門の古書商として生計を立てている

そこへ、地方の名士がなくなったとの報が入り、瀬名垣は真志喜を助っ人に買い付けに赴く

そこで、図らずも二人の関係を変質させた事件と向き合うことになる


[観想的なもの]
「白いへび眠る島」に引き続き三浦しをん

こっちはがっつりとBLもの、だね

まあそこは無視して、二人がかつて袂を分かった事件(拘っているのは瀬名垣だけみたいだが)とそれを乗り越える成長譚みたいな感じ

自分的には古本屋の裏側が見れてそっちが面白かった

文章は相変わらずうまく、読んでてひきこまれたし

出だしがなんか京極夏彦の「姑獲鳥の夏」だったかの京極堂に向かう関口巽が思い起こされたのは自分だけだろうか。それだけでわくわくしたものだが。










最終更新日  2011年08月28日 10時14分35秒
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カテゴリ:書籍 三浦 しをん
[物語]
豊かな自然と古いしきたりが残る拝島

島では大人になると長男以外は島を出、島に残る長男は互助のため他の家の長男と「持念兄弟」という関係を結ぶなど、独自の風習が残る

島を取り仕切るのは代々神社の神職を担う神宮家

神宮家の人間はかつて島を襲った魔物を倒した白蛇と人間の子孫で、背中に鱗があるという言い伝えが残されている

高校進学のため島を出た悟史が13年ぶりの大祭のため、持念兄弟の光市が待つ島に戻ったところから物語が始まる

悟史には子供のころ他の人には視えない「不思議」が見える能力があり、さらに島では必須である船に弱いという致命的な弱点のため、島に対する想いは薄い

いづれは家族にもそのことを伝えなければならない、という重い気持ちも持ち合わせたまま島に帰り、大祭にまつわる騒動に巻きこまれていく

本来島民だけの祭りである大祭に訪れた招かれざる客・犬丸

次男なのに神宮家に居座る荒太

大祭を前に蠢きだす魔物「あれ」

大祭は無事に全うできるのか


[観想的なもの]
「まほろ駅前多田便利軒」「風は強く吹いている」などの三浦しをん。

意外と映画化とかされているものが多い

エッセイストとしても活躍し、特徴はBLに造詣が深い。。。

小説も主人公が少年、青年であることが多く、傍らには親友と呼ぶには近しすぎる男がいることが多い

今作もそんなパターンを踏襲し、主人公・悟史の傍らには常に持念兄弟光市が佇む

悟史には「不思議」が視え、光市には視えない

悟史は光市の眼を通じて、それが「不思議」か否かを判断し、正常をたもっている

過度の依存も持念兄弟という概念でうまいこと処理している

物語はミステリーというよりはSF、フォークリア(民俗学)の要素が強い

クライマックスはめくるめく展開で、自分の頭の中では映像化が難しかったので、映像化したものを見てみたい気はする



心配していたBL的展開はなく、あくまで幼馴染の友情どまり安心しきったところで、最後のエピローグで犬丸と荒太の回顧の部分で、BLを匂わせる展開

しかも犬丸って神様なのに。。。

文章うまいんだからノーマルでいっときゃいいのに。

でも、巻末の特別編は文庫書き下ろしということなので、BL的要素を楽しみにしている読者とそうでない読者に対して書き分けたんだろうな、たぶん。











最終更新日  2011年09月10日 16時11分56秒
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2010年08月07日
カテゴリ:書籍 三浦 しをん
「まほろ駅前多田便利軒」の続編

[登場人物]
多田啓介・・・まほろ駅前で便利屋を営む男。バツイチ
行天春彦・・・多田の学生時代の友人(知人?)。多田の居候

[物語]
あえて自分より大きなダイヤ付きの婚約指輪を見せびらかせる友人を懲らしめるために便利屋を使う女・・「光る石」

アングラでピュアな男の一日・・・「星良一の優雅な日常」

老人施設に入っている老婆から語られる往年の悲恋・・・「思い出の銀幕」

小金持ちの道楽に付き合わされる便利屋と行天の過去・・・「岡夫人は観察する」

少年・由良の災難な一日・・・「由良公は運が悪い」

若く優秀な妻を持った老社長の孤独・・・「逃げる男」

不器用な二人の男の悪戦苦闘と行天の変異・・・「なごりの月」


[観想的なもの]
前作の世界観を引き継ぎ、そこからいくつか後日談のような形で展開

今回は、多田の恋愛ものあり、行天が少し変わり始め、過去も明らかになりつつあったりする


しかも、最後の「なごりの月」で、突如として崩壊したりして、まさかこのまま終わりじゃないですよね^^って感じで、さらなる続編への期待が高まる

全体に、派手な事件は起きないものの、人間の内面を丁寧に描き出す筆力は◎。

それでいて全体にほんわか温かい感じ

ただ、だからこそ最後の最後で行天が崩壊したところで猛烈な違和感が

きちんと回収してくれるのだろうか(期待)







最終更新日  2010年08月07日 11時51分19秒
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2008年05月11日
カテゴリ:書籍 三浦 しをん

まほろ駅前多田便利軒

[登場人物]
多田 啓介・・・便利屋。バツイチ
行天 春彦・・・多田の高校時代のクラスメート。変人

由良・・・生意気なガキ
ルル、ハイシー・・・裏通りの娼婦


[物語・ネタバレあり]
駅前のしがない便利屋で生計を立てていた多田

多田は、バスの本数調査を行っていたとき、終バス後のバス停で高校時代のクラスメートにして変人・行天に遭遇する

行天は、高校時代一言も言葉を発せず、奇異に思ったクラスメートが悪戯で作業中の行天にぶつかろうとして過って小指を切断する事故を起こしていた

その事故に密かに責任を感じていた多田は、突如現れた行天が居場所を喪ったことを知り、事務所に連れ帰る

学生時代と異なり、饒舌となっていた行天を従え、多田は便利屋稼業に精を出す

ペットの一時預かりのはずがペットを置いて夜逃げした一家

麻薬の密売に巻き込まれた小学生

バスの間引き運転を疑う老人

幼児の取り違えのために別の家庭で育った青年と一家


多田はかつて結婚していた時分、妻の浮気の末に出来たかもしれない子供を不注意により死なせていた

妻を信じて子供を育てようとした自分と血が繋がらない家族が上手くやっていけるのかと疑念を抱く自分

結局結婚生活とそれまでの職を捨てた多田は便利屋稼業へと落ちていく

行天と便利屋を切り盛りし、いろいろな人と交わるうちに、人を愛すること、生きていくことを識る


[観想的なもの]
三浦しおんの直木賞受賞作品

三浦しおんで主人公が男性二人ということで、やばいBLかも、と思ったらそういう展開ではなかったみたい

みたい、というのは、もしかすると作者的には秘めた想いを込めていたかもしれないから

エッセーを読んだ限りでは、そのくらい三浦しおんはBL好きそうなので


物語は、佳き日本映画のような作品

心理描写を丁寧に行い、多少の刃傷沙汰はあったものの、日常を描く作品

多田、行天双方に秘密があって、行天のほうは解決してるんだかしようがないんだか、曖昧なもので、多田のほうのを解決していくのがテーマになっている


妻が浮気をしていて、自分のじゃないかもしれない子供を身ごもったときに、自分ならそれでも産んで育てたいとは思うと思うんだけど、実際それでやっていけるかどうか

妻がDNA鑑定をしたいといってきたときにどう対応すべきか

血が繋がってなくても一緒に生活してれば家族ってのが自分の中では答えなんだけど、実際そういう境遇になったときに胸を張っていえるだろうか

実際もんだいだったらどうだろうなぁ???

いろいろ考えさせられました


[採点]

人物描写    ★★★★☆
世界観     ★★★★☆
物語      ★★★★☆
技術      ★★★★☆
インパクト   ★★★☆☆

総合      ★★★★☆ 


[物語の精髄]
・親からの愛情を渇望している由良に対して
「いくら期待しても、お前の親が、お前の望む形で愛してくれることはないだろう」
「だけど、まだ誰かを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている」

















最終更新日  2008年05月12日 19時30分16秒
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