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酔生夢死

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書籍 米澤 穂信

2011年09月25日
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カテゴリ:書籍 米澤 穂信



[物語]
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。(裏表紙より)


[観想的なもの]
帯に「ラストの一行で世界が反転」という言葉に象徴されるように、本当に一行でオトす連作。

作品の狙いははっきりしているので、ただただ最後の一行でどうやってオトしていただけるのかを楽しめばよい

米澤穂信というと「インシテミル」とか古典部シリーズとかミステリの印象が強く、これもミステリはミステリだが、他のとはちょっと毛色が違う気が

いろいろな引き出しがあるみたいで、他の作品も読んでみたいかも











最終更新日  2011年09月25日 16時22分02秒
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2011年09月10日
カテゴリ:書籍 米澤 穂信
「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」に続く古典部シリーズ第4弾

本作は長編ストーリーだった前3作とは異なり、文芸誌に掲載された下記の短編6作に書き下ろし1作を加えたオムニバス形式の短編集の構成となる。内容的には古典部の部員4人の高校入学当初から翌年の春休みまでの1年間を、前3作のストーリー間を補完するような形で時系列に沿い折木奉太郎の視点で進行していく。(以上Wikipediaより)

前三作が文化祭の前後数日の出来ごとだったのに対し、今回は1年間と比較的長期に起きた古典部の周囲の事件を舞台とし、主要キャスト4名の関係性の変化を出したもの、らしい

元々身の回りのちょっとした謎をテーマにしていただけに、短編集というのは相性が良いのかもしれない

でも、長編も読みたいけれど

肩肘を張らずに読めるのは前作同様

省エネをモットーとする割に、毎度事件に巻き込まれる主人公・奉太郎

今回は前回までのお気楽な学生探偵から少し逸脱し、自らや友人のために正解そうで実は正解ではないことが分かっている推理を披露するなど、ちょっと異質な展開が目立ったかな

「愚者のエンドロール」でも、お約束のクライマックスでの推理披露のあとにこっそりそれとは別の真実が明らかになったり。

一筋縄にいかないのがこのシリーズなのかな。なんかすっきりしないような。少しクセがある。








最終更新日  2011年09月10日 16時06分57秒
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2010年11月22日
カテゴリ:書籍 米澤 穂信
[登場人物]
結城理久彦・・・主人公。車の購入代金欲しさに暗鬼館に参加
須和名祥子・・・謎のセレブ。結城を巻き込み暗鬼館に参加
大迫 雄大・・・暗鬼館のバイトの実質的リーダー
箱島 雪人・・・暗鬼館のゲームを楽しんでいる。参謀的立場
安東 吉也・・・眼鏡をかけた飄々とした男。



[物  語]
平凡な大学生・結城理久彦は、車を買うためにバイトを探していた

バイト雑誌に、時給1,120百円という募集を見つける

その表示が正しければ時給11万2千円。

しかも、バイトの内容はさる人文科学実験の被験者で24時間×7日間分の時給が支払われるらしい

怪しげなバイトながら、興味本位で応募してみる結城だったが、それが当選し、人里離れたある場所に集められる

時給11万2千円は、誤植ではなく、さらに条件によってはボーナスが発生する

実験場である「暗鬼館」で不法行為が発生した場合でも主催者が責任を負う

24時間分時給は発生する反面24時間監視される

主催者側の条件を宣告され、集められた12人は地下施設「暗鬼館」に放り込まれる

はたして中で何が行われるのか


[観想的なもの]
藤原竜也主演で映画化された作品

この作者のものでは「ボトルネック」とか読んだことあり

この作品は読めばすぐわかるのだが、密室殺人とかクローズドサークルとかを露骨に提示してくる

普通、密室殺人などは、「結果として密室殺人になりました」って態をいかに自然に展開するかがミソだったりするのだが、この作品の場合は、もうそれは前提で、「これから密室にしますけど何か?」的な潔さが◎

内容的には、たくさんの手掛かりがちりばめられ、逆に一つ一つ検証する気がしなくなる

何回か読めば、もしかするとツッコミどころも出てくるのかもしれないが、まぁそこは作者を信じるとしてw

全体の雰囲気はカイジとかDeath Noteみたいな頭脳戦が展開し、自分的には結構好きな部類

ただ、各人物の掘り下げがもっとされていればもっと面白くなりそうだったのに、もったいない

これが映画化されるとストーリーはさらに薄くなってしまうだろうし、原作以上のものはできないんだろうとか思う

思うけど、見に行くけどw

そういえばカイジもDeath Noteも映像化されたとき、藤原竜也だっけ

Death Noteはよかったけど、カイジは見事に映像化失敗してたしね。

1勝1敗か

たぶんダメそうだけど、念のため見てきます

どうでもいいことだけどインシテミルの映画の主題歌って「シンジテミル」なんだよね。これはかなりハマった。むしろ主題歌のタイトルありきなんじゃないかって










最終更新日  2010年11月23日 17時42分26秒
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2010年03月28日
カテゴリ:書籍 米澤 穂信
怖い小説である

物語は、主人公嵯峨野リョウが2年前に亡くなった恋人・諏訪ノゾミの弔いのため、石川県の東尋坊を尋ねたことから始まる

自殺の名所で転落死した恋人の事故現場を訪ねたリョウは、事故現場でノゾミの声を聞き、崖下へ転落する

しかし、次に気がついたのは、リョウの暮らす金沢の街中・・・

リョウは事情が飲み込めぬまま、自宅に戻るがそこには見知らぬ少女が居座っている

不審に思う両者は、警戒しながらもそれぞれの境遇を話し出す

自宅で寛いでいた少女は「リョウの世界」では流産し生まれてこなかった姉・サキだった

リョウは姉が生まれ、自分が生まれなかったパラレルワールドへ飛び込んできたのだった

事情を呑み込めないリョウの元に「リョウの世界」では死んだはずの恋人・ノゾミが現れる

厭世的で、自殺をしたとしても不思議ではなかったノゾミは、こちらの世界では明るく無邪気な少女へと成長していた

まるで、姉・サキのような・・・

そこで、リョウはサキからある推測を聞かされる

自らの境遇に絶望したノゾミは近くにいる誰かを模倣することで、自身の精神を保とうとしたのだと

こちらの世界では前向きなサキを模倣し、「リョウの世界」では後ろ向きなリョウを模倣した

その違いは、明らかだった

家庭が崩壊し、恋人さえ失ったリョウ

一旦は家庭崩壊の危機を迎えながら、乗り越えてきたサキ

リョウの世界でうまくいかなかったことが、サキの世界では解決している

この世界のボトルネックは自分だった

それを悟ったリョウは気がつくと元の東尋坊に戻っている

自分が、「サキの世界」に迷い込んだ原因は、この残酷な真実を知るため

そして、それを望んだのはほかならぬノゾミ

背後にノゾミの気配を感じながら、リョウは母親からの心ないメールで絶望の淵に追いやられ、目の前の東尋坊を眺める

それまでは、どんなことでも受け入れ、受け流すことができたのに・・・



途中までは、自分が生まれなかったかもしれない世界にタイムスリップして、自分の代わりに生まれた姉と自分がなぜこの世界に飛ばされたのかを推理し、いつの間にか、ノゾミの事故の真相を追いかける羽目になる主人公

しかし、自分の世界がどうにもうまく転がっていかないことが、姉の世界ではなんとなくクリアされていくことに気が付いていく

両者の違いは自分が存在するかどうか

もし、自分さえいなければ周りの人間が幸せになるとしたらどうだろう

自分が自分のせいで不幸なのはしょうがない

でも、自分が存在するだけで周囲が
不幸になるとしたら

そんな絶望感と、最後に自分の世界に戻ってからの数ページがスリリングで面白いお話でした








最終更新日  2010年03月28日 22時54分36秒
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