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酔生夢死

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書籍 近藤 史恵

2011年09月25日
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カテゴリ:書籍 近藤 史恵

【送料無料選択可!】サヴァイヴ (単行本・ムック) / 近藤史恵/著

[登場人物]
赤城 直輝・・・オールラウンダー。石尾係。石尾のアシスト。
石尾 豪 ・・・ヒルクライマー。チームオッジのエース。
白石 誓 ・・・元陸上選手。「サクリファイス」「エデン」の主人公
伊庭 和実・・・白石と同期。「サクリファイス」では石尾からエースの座を奪おうとした新人
 

[物語]
海外を拠点にロードレースで生計を立てる白石誓が挑戦するパリ・ルーベと周辺事情(老ビプ年の腹の中)

チーム・オッジのエースとなった伊庭が同じく日本代表となった白石と世界選手権に挑むまで(スピードの果て)

若き日の赤城と石尾がチーム・オッジに加入し、石尾がエースに君臨し、オッジを率いるまでの過程を赤城の目線で(プロトンの中の孤独、レミング、ゴールよりももっと遠く)

相変わらずヨーロッパの片隅で頑張っている白石の日常(トゥーラーダ)



[観想的なもの]
「エデン」が「サクリファイス」の続編なら、この「サヴァイヴ」は外伝

サクリファイスの時には生意気な新人だった伊庭が今やチーム・オッジを率い、押しも押されぬエースと成長し、我らがチカは、海外で無事プロ生活を継続している

そしてこの作品の目玉は、赤城と石尾の若かりし日を振り返っていること

サクリファイスが成功しただけに、こういう周辺の人たちにスポットライトを当てたものも世界観が広がって面白い

主人公?チカも相変わらず派手な勝利はないもののしっかりヨーロッパに根を張って頑張っているみたいだし、続編のほうも出てくるとうれしいかな









最終更新日  2011年09月25日 15時28分48秒
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2010年11月28日
カテゴリ:書籍 近藤 史恵
[登場人物]
橋場 公太・・・主人公。ある理由から夏樹の死に負い目を感じ、中国を彷徨う
榊原 夏樹・・・公太の友人。公太と桂に裏切られ自死を選ぶ
波野 桂 ・・・公太の恋人。夏樹の死に関わり、公太の前から姿を消す

鵜野 雅之・・・公太が中国で出会った友人。ある目的をもって公太をバックアップしている


[物  語・ネタばれあり]
橋場公太はある日、友人・夏樹が自殺したことを知る

原因に思い当たった公太は恋人・桂に事の真相を確認すると、悪い予感が的中する

公太は、幼馴染だが敬遠したい自称"親友"の夏樹を傷つけるため、ある計画を実行に移す

夏樹が恋焦がれる波野桂をたらしこみ、桂と夏樹が付き合うよう仕向ける一方で、公太と桂は裏ではグルとなって夏樹の醜態を楽しんでいた

しかし、夏樹の桂への思いが強くなり、夏樹を遠ざけるため、桂は事の真相を暴露してしまう

夏樹は翌日に首をつり、その死の原因は夏樹の両親の知るところとなる

友人の死に衝撃を受ける公太にはさらに追い打ちがかけられる

偶然夏樹の葬儀に出席したヤクザものに夏樹の死の真相を見破られ、それをネタに中国とのブツの運搬の運び屋とされてしまう

そこで出会った日本人・雅之に導かれるまま中国の奥地へと逃亡する公太

そこで公太は発展する中国の雄大さや裏に蠢く闇などを目の当たりにする


[観想的なもの]
「サクリファイス」「エデン」の近藤史恵の作品

基本的にはロードムービー(ノベル?)

追われる公太はずいずいと中国の奥地へと迷い込んでいく

飛行機ならヨーロッパでも半日で行けるのに、その途中の中国の奥地だとバスで4・5日かかったりする

そして、中国内で起きている少数民族への圧政なぞ

いろいろこめられていて、主人公の逃亡劇というよりはそっちのほうがメイン

最後の最後で「砂漠の悪魔」が登場するわけだけど、なんかそれまでに伏線などがあるわけではなかったので唐突だったかも

それともそれまでの流れの中で「砂漠の悪魔」といえるような流れがあったかしら

読み物としては面白かったが、読み終わって残るものはあまりなかった気がする。













最終更新日  2010年11月28日 15時45分34秒
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2010年09月12日
カテゴリ:書籍 近藤 史恵


「楽園」に到達するのは難しい。だが、そこに居続けるのはもっと困難だ。


[登場人物]
白石 誓・・・日本人レーサー。「パート・ピカルティ」アシスト。
ミッコ・コルホネン・・・「パート・ピカルディ」のエース。
ニコラ・ラフォン・・・「クレディ・ブルターニュ」のエース。フランス人の希望の星
ドニ・ローラン・・・「クレディ・ブルターニュ」のメンバー。ニコラの幼馴染。


[物  語]
日本人レーサーとして唯一「ツール・ド・フランス」に出場することになった白石誓(チカ)

しかし、それは順風満帆ではなく、チームはスポンサーの撤退からツール後に解散が決まっている

監督は、クレディ・ブルターニュと共同戦線を張るため、チームのエースであるミッコではなく、ニコラをアシストするようチームに指示を出す

しかし、それは、チーム存続のためだけの打算の結論だった

チームとミッコとの溝が深まる中、チカはチームとエース、どちらに忠誠を誓うか選択を迫られる



[観想的なもの・ネタばれあり]
「サクリファイス」(=「犠牲」)の続編。

前回も「犠牲」に込められた多層的な人間ドラマがテーマだったが、今回も「エデン」(=「楽園」)にちなんだ物語となっている

タイトルを意識させすぎず、それでいてすべてを読んだ後にこれは「エデン」以外ではあり得ないなと思わせる力は流石

作品の中では「楽園」とは自転車レースの中でも別格の「ツール・ド・フランス」を指し、この楽園に到達すること、そしてそこに居続けることの困難さを表していると明記してある

しかしながら、自分なりに解釈してみると、エデンといえばつきものは「禁断の果実」なのかなと

この中で、登場人物たちはそれぞれの「禁断の果実」が提示される

エースを裏切ることもやむを得ないという状況に追い込まれ、苦渋の選択を迫られるアシストのチカ

弟分と思っていたニコラに踊らされていたことを突き付けられ、ドーピングに走るドニ

そして、自らの都合のため、ドニを自転車競技から離れられないよう縛り付けてきたニコラ

もっといえば、自分の名誉のため、チームの成績より、来年の自分の契約を優先しようとする監督とか

この中で自らの信念を貫いた(果実を拒絶した)チカ以外の3名はそれぞれの罰を受けたように思う

それぞれ安易な決断をしたわけではないけれど、それぞれの信念にそぐわない決断をしてしまった故の罰

シンプルでそれでいて安易にハッピーエンドに導くのではなく、淡々と主人公たちに困難を突きつけていくっていう展開は前回の「サクリファイス」と同じで、文章もすこぶる読みやすいし、エンターテイメントとしては大満足な作品。







最終更新日  2010年09月12日 16時01分31秒
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2008年08月13日
カテゴリ:書籍 近藤 史恵


[登場人物]
白石 誓・・・チーム・オッズ所属。元陸上選手
石尾 豪・・・チーム・オッズのエース。クライマー。
伊庭 和実・・・チーム・オッズ所属。スプリンター。次期エース候補。

香乃・・・白石の学生時代の彼女。


[物  語]
学生時代、長距離の選手として将来を嘱望されていた誓は、レースに勝つことに意義を見出すことができず、ただ香乃を喜ばすために走り続けていた

しかし、香乃の裏切りにあったことと、必ずしも自身が勝利しなくてもよいというサイクルロードレースの特殊性に共感した誓は、自転車の、アシストとしての自分の適性を花開かせていく

チームには、現エースでクライマーの石尾とスプリンターの若武者伊庭が水面下でエース争いをしている

エースの石尾にはかつてエースの座を狙った若者と接触事故を起こし、葬り去った過去を持っていた

ツール・ド・ジャポンで図らずもステージ賞をとってしまった誓は、その後の理不尽な石尾の言動により信頼が揺らいでいく

果たして本当の「サクリファイス=犠牲」とは?


[観想的なもの]
「シャカリキ!」に続き、大好きな自転車もので自己犠牲もの

自転車レースってのはとかく特殊で個人競技でありながらチームでの戦術が重要だったり、勝負どころまでは、体力を浪費しないよう敵のチームも混じって集団を形成して空気抵抗を避けようとする

それならそれで、集団を利用するだけ利用して最後にちゃっかり勝負すれば勝てそうなものだけど、そこは暗黙の了解で途中で集団のために汗をかかなかったやつには、勝利の資格がないのだという

どこまでが真剣勝負なのかよくわからん

また、エース制も独特で、エースは絶対で、アシストはエースを勝たせるために必死に働く

時には無謀に突出し、レースをかく乱し、エースの自転車が不調であれば自らの自転車を差し出す(それが許されている時点で他のスポーツとは異なる)

エースはエースでアシストたちの犠牲の上に自分の戦歴があるわけだから、自分一人で勝負するよりも重い責任を背負わされている

エースは絶対的支配者として勝利のためなら容赦なくアシストを働かせ、アシストはエースの勝利のために自分を犠牲にする

たとえ、目の前に勝利がぶら下がっていたとしても・・・


「シャカリキ!」でもこの辺を描こうとした気配はあるのだが、結局後半は曽田正人独特の「天才の持つ一種の狂気」を描くことにウェートが移っていく

自転車ものである以上、この辺の特異性も描かなければ十分ではないのかもしれない

ということで、その名も「サクリファイス=犠牲」というど真ん中の作品だったわけだけど、これは単純にアシスト・誓からみたエースたち、という単純な構図ではない

しょっぱなに事故現場らしき描写の断片があり、それからレース前に時間が遡り、事故までの経緯が明らかになっていく

自転車レースの臨場感+ミステリという豪華なプロットで、変にこねすぎずに伏線も巧く、バランスが良かった

映画とかスペシャルドラマにしてもかなり健闘しそうだ


[採点]

人物描写    ★★★★★★
世界観     ★★★★☆
物語      ★★★★☆
技術      ★★★★★
インパクト   ★★★★★★

総合      ★★★★★




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最終更新日  2008年08月13日 22時33分21秒
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