342917 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

酔生夢死

PR

全5件 (5件中 1-5件目)

1

書籍 貫井 徳郎

2011年10月16日
XML
カテゴリ:書籍 貫井 徳郎

【送料無料】悪党たちは千里を走る

[登場人物]
高杉 篤郎・・・詐欺師。
園部   ・・・高杉の舎弟
三上菜摘子・・・詐欺師。ひょんなことから高杉と手を組むことに
渋井 巧 ・・・金持ちの息子


[物  語]
社会からドロップアウトし、カード詐欺で生計を立てていた高杉は、地味な生活を変えるべく埋蔵金詐欺を仕掛けるが、偶々同席していた同業者菜摘子に阻止され、次なる一手として金持ちの「犬」を誘拐するい事を思いつく

そこに現れたのが、またもや菜摘子

ひょんなことから意気投合した高杉と菜摘子は一緒に「犬」の誘拐を企てる

狙い目はターゲット(犬)の日課となっている散歩の時間

この散歩は息子の渋井巧の役割となっており、犬の誘拐にうってつけだと思われたが、間抜けな高杉は誘拐実行前に巧に悟られ、逆に自宅に巧を迎え入れることとなってしまう

小学生の巧は高杉たちのさらに上をいき、自分を誘拐させ、吝嗇家の父から身代金の奪取を持ちかける

着々と計画を進める高杉たちだったが、計画実行前に巧がさらわれ、犯人は高杉たちに身代金を要求してくる

高杉たちは自分たちの計画を実行に移し、渋井家に身代金の要求をするハメになってしまう


[観想的なもの]
「失踪症候群」「誘拐症候群」「殺人症候群」の症候群シリーズや「慟哭」の貫井徳郎

プロットに定評があり、後半のネタばらしでは度肝を抜かされること多数

今回の話も期待して読んでみたが、中盤で誘拐計画が予想外の方向に転がったことで本領発揮ってところ

ただ、さらに一段捻りがあるのかと思いきやそこまではいかず、貫井徳郎らしさというかそこまでの強引なところまでは持っていかなかった感が

犯人の設定、もっと身近な人にしてみたら面白かった気がするんだけど、ダメかな








最終更新日  2011年10月16日 13時11分23秒
コメント(0) | コメントを書く


2007年09月29日
カテゴリ:書籍 貫井 徳郎


[登場人物]
山浦美津子・・・真司たちのクラスの担任。

小宮山真司・・・山浦先生のクラスの生徒
山名さん・・・真司のクラスメート。大人びた少女
村瀬さん・・・真司のクラスメート。大人しく山名さんと親友

南条先生・・・山浦先生の同僚。容疑者
桜井先生・・・山浦先生の同僚。南条先生と付き合っていた過去あり

井筒さん・・・医師。山浦先生の学生時代の恋人
大峰ゆかり・・・山浦先生の友人で井筒さんの現在の恋人

小宮山茂樹・・・真司の父。医師。


[物語・ネタバレあり]
ホワイトデーの翌日、真司のクラス担任ミツコ先生が殺害され、大騒ぎとなっていた

子供たちに人気のミツコ先生はなぜ殺されたのか

真司と山名さんを中心とした子供たちは真実を探り始める

同僚教諭南条先生の名前を騙り、チョコレートに睡眠薬を混入していたことから南条先生の恋人と目される桜井先生の嫉妬による犯行と見る(虚飾の仮面)


警察に呼び出された桜井は、友人だが天真爛漫な山浦先生から解放されたことに安堵してしまった自分を恥じ、事件の真相に迫ろうと試みる

山浦先生の妹から現在の山浦先生の人間関係を聞き出し、医師であり、かつての交際相手井筒が怪しいとにらむ(仮面の裏側)


犯行現場に行きながら疚しさから通報しなかった井筒は、山浦先生の日記から同僚医師である小宮山と山浦先生が不倫していたことを突き止める

不倫関係のもつれからの犯行ではないかと考える(裏側の感情)


小宮山は息子のクラス担任である山浦の死に密かに衝撃を受けていた

しかし不倫関係を明らかにするわけにもいかず、生徒の保護者として学校に事情説明を強く求める

その姿勢に共感した山名さんから、南条先生がかつて睡眠薬を悪用し、女児にいたずらをしたことがあることを聞かされる

あまりにも大人びた対応をする山名さんに小宮山は疑念を生じる

しかし、女児の力で大人の殺害は難しい。たとえば仲のいい男子の手を借りるなどしなければ・・・

小宮山の中では、事件を冷ややかに見る息子の存在が徐々に大きくなっていく(感情の虚飾)


[観想的なもの]
探偵役が次々と変わり、しかも前章で犯人と目された人物が次章で探偵役なるという趣向がメインの作品

そしてタイトル(虚飾の仮面→仮面の裏側→裏側の感情→感情の虚飾)を見てもわかるように最後には、第一章で探偵役をした真司たちに疑いの目が向けられるというプロットになっている

プロット自体は面白く、それぞれの章も証拠を集め、これこそ真犯人に違いないだろうというところまで追い詰めているのだが、最後の詰めが甘いか

最終的に小宮山(父)は息子に疑いの目を向けておしまいとなるが、息子は第一章で殺人事件への関与を放棄しているので、結局終章での結論は可能性のひとつをつかんだにすぎず、しかも正解ではない。

そうすると、ほかの可能性をその後の章で否定してしまっているので、結局犯人は誰?ってところを放棄してしまっているのね。

一章では教師の鑑で天使のような存在だった山浦先生が、徐々に天真爛漫すぎて、周りが振り回されている実態が浮き彫りとなり、四章では、山名さんをもって南条を糾弾するために殺されてもしかたないくらいの存在に貶められていて、一章と四章がパラドックスになってしまっている


[採点]
人物描写    ★★★★☆
物語      ★★★★☆
技術      ★★★★☆
インパクト   ★★★★★★

総合      ★★★★☆







最終更新日  2007年10月15日 18時58分15秒
コメント(0) | コメントを書く
2005年10月22日
カテゴリ:書籍 貫井 徳郎
「症候群」シリーズの第ニ弾。

誘拐症候群

[主な登場人物]
環  敬吾・・・警視庁警務部人事二課係員。職場では窓際族を気取り、その裏で特殊工作を担っている。
倉持 真栄・・・肉体労働者。環の命令で動く元警察官。
原田柾一郎・・・私立探偵。環グループの一員。元警察官。
武藤  隆・・・托鉢僧。環グループの一員。元警察官。

[著者]
貫井 徳郎・・・「慟哭」「失踪症候群」「殺人症候群」「プリズム」外

[物語]
今回は予想どおり、武藤隆をフューチャーしたお話。

托鉢僧をしている武藤は、一人のティッシュ配りと知り合いになる。

実はティッシュ配りは日本有数の大企業の御曹司の仮の姿で、彼の子どもが誘拐されたことで、その騒動に武藤は否応なしに
巻き込まれてしまう。

一方で、インターネットを介した小額誘拐事件が続発。

武藤を除く「環チーム」は解決に当たるが、二つの誘拐事件は環によって結び付けられることとなる。


[感想]
環チーム3人のうちでは一番影の薄い武藤が主人公。

武闘派な倉持、探偵としてのスキルを持つ原田と比べ、武藤には余りこれといった特技もなく、刑事経験もないみたいで
誘拐事件に巻き込まれていながら素人以上の働きができない。

それでいて今回は、3作中で一番「環チーム」の影が薄く、ほとんど武藤のパートだったように思う。

筋立てとしては、貫井作品にしては珍しくシンプルで、中盤に行くまでにほとんどオチが読めてしまった。

貫井作品特有の人物の取り違いを利用したどんでん返しもなく、盛り上がりに欠ける作品。

被害者の父親(高梨道治)の担った役割も中途半端で虚構なんだからもう一つ捻ってあってもおかしくない。

誘拐犯「ジーニアス」も今までの貫井作品ならあっと驚く演出があるはずなのに失望させられた。

やはり3作目が一番面白かった。

[採点]

人物描写    ★★★☆☆
物語      ★★★☆☆
技術      ★★★★☆  小額誘拐のアイデアは買い
インパクト   ★★☆☆☆

総合      ★★★☆☆  








最終更新日  2005年10月22日 16時16分57秒
コメント(0) | コメントを書く
2005年10月19日
カテゴリ:書籍 貫井 徳郎
「症候群」シリーズの第一弾。

[主な登場人物]
環  敬吾・・・警視庁警務部人事二課係員。職場では窓際族を気取り、その裏で特殊工作を担っている。
倉持 真栄・・・肉体労働者。環の命令で動く元警察官。
原田柾一郎・・・私立探偵。環グループの一員。元警察官。
武藤  隆・・・托鉢僧。環グループの一員。元警察官。

[著者]
貫井 徳郎・・・「慟哭」「誘拐症候群」「殺人症候群」「プリズム」外

[物語]
環 敬吾は刑事部長から身内の失踪事件について捜査を依頼される。

同じころ、年頃の娘を持つ原田は、反抗期を迎え、ややすると暴走気味な娘の対応に苦慮していた。

環は失踪事件について、倉持、原田、武藤を呼び出し捜査を開始する。

捜査を進めるうちに失踪事件の裏にキナ臭い事情が浮き上がってくる。


[感想]
「症候群」シリーズ第一作目。

第三作目が倉持をフューチャーしたのに対し、今作は、私立探偵原田をフューチャー。

彼が何故警察を辞めて私立探偵をやり、環のサポートをしているのかが明らかにされる話。

第三作目「殺人症候群」の解説に、是非第一作目から読んで、作者自身の成長を確かめて欲しいとコメントがあったが、
中身を読んで納得した。

第三作目の焦げ付くような暗殺者の焦りや哀しみが第一作では感じられない。

また、「慟哭」「殺人症候群」に続くような、あっと驚く大どんでん返しのような仕掛けも弱く、まさに成長過程といった
感じを受ける。

また、作中の「あいつら」の暴走への過程もあいまいで、あまりにも突然に殺人へと手を染める変化が唐突過ぎて突飛過ぎる
感じが否めない。

第三作 → 第一作 → 第二作 という読み方がよいのかどうかはわからないが、次回作に期待。


[採点]

人物描写    ★★☆☆☆
物語      ★★★☆☆
技術      ★★☆☆☆
インパクト   ★★☆☆☆

総合      ★★★☆☆  期待が大きすぎたのかも







最終更新日  2005年10月19日 23時05分00秒
コメント(1) | コメントを書く
2005年10月08日
カテゴリ:書籍 貫井 徳郎
貫井徳郎の「症候群」シリーズ第三作目。
殺人症候群

[登場人物]
倉持 真栄…元警察官。現在は土木作業員をしながら警視庁の秘密捜査を手伝う工作員。
武藤  隆…元警察官。托鉢僧兼秘密捜査官。
原田柾一郎…元警察官。秘密捜査官。
環  敬吾…現役警察官僚?。倉持ら「環グループ」のリーダー

矢吹 響子…「少年犯罪を考える会」のオブザーバー。渉とともに正規の手続きで裁かれない犯罪者を追う裏の顔を持つ。
   渉 …響子の後見人にして暗殺者。
牧田 夫妻…「少年犯罪を考える会」の発起人。響子とのパイプ役。

小島 和子…心臓病の息子のために殺人を繰り返す看護婦。
小島 継治…和子の一人息子。心臓移植以外では助からない重症患者。

鏑木巡査部長…小島を追う所轄の刑事。
北嶋    …鏑木の相棒。老刑事。

[著者]
貫井徳郎…「慟哭」「失踪症候群」「誘拐症候群」「プリズム」など


[物語]

倉持ら「環グループ」の面々は、リーダー環より指令を受ける。

少年犯罪や精神障害により罪を免れた犯罪者達が出所後に次々と不慮の事故により死亡しているという。

捜査を託された3人だったが、倉持は依頼を断り姿を消す。

一方で、「少年犯罪を考える会」を通じ、被害者の慰謝のため、自らの復讐のために次々と標的を消していく響子と渉。

我が子の為にドナーカードを持つ若者を次々に手を掛ける和子。

和子の餌食となって交通事故にあった若者の捜査をするうちに、真相に近づく鏑木と北嶋。

4つのグループがそれぞれの思惑で動き、そこにジョーカー”倉持”が現れることで、事態は最悪の展開を迎える。


[感想]
テーマは「殺さなしゃーない屑もおる」ってことと「人を殺したらどーなるのか」ということ。

昔の道徳では、理屈はなくとも人を殺すことは最大の禁忌とされていたが、実際には、少年法や刑法39条により罪を負わない
人も存在する。

しかも、それらの人が、罪を負わないことを認知した上で犯罪を犯す場合、昨今の少年犯罪のような地獄絵図が出来上がってしまう。

その辺の矛盾が前半にこれでもかと描かれ、自らの欲望を満たさんがために他人を傷つけ、捕まっても刑事上も民事上も
責任を負わない無責任な犯罪者が続出する。

無思慮に殺人を行う犯罪者、信念を持って犯罪者を狩る渉&響子、息子のために人の命を奪う和子。

「正義の殺人」はありえないけど、加害者を撃つことでしか癒されない被害者の傷も厳然として存在する。

それでも、貫井徳郎は決して読者を甘やかしてくれない。辛い現実をきっちりと突きつけ、心の深い部分を抉り出す。

もちろん「慟哭」の貫井らしいどんでん返しも楽しめる。

「失踪症候群」「誘拐症候群」とのシリーズものなので、まずはそちらから読んだほうがよいかもしれない。


[採点]

人物描写    ★★★★★★
物語      ★★★★★
技術      ★★★★★
インパクト   ★★★★★

総合      ★★★★★
・強いて言うなら倉持が倉持らしくない気がするが、「症候群」シリーズが倉持のためにあるのなら、やはりクリティカルな
気がします。

[物語の破片]
「そんなこと、大した問題じゃないでしょ。あたしたちは、生きてるに値しない人間しか殺していないわ。

あたし達がしていることは、いわば正義なのよ。いいことをするのに、手が汚れるとか汚れないとか、そんなの関係ないじゃない。」(響子)


「何言ってんだよ、あんた。あんたらだって俺を殺そうとしたじゃないか。

俺がやったことと、何が違うって言うんだよ。」(市原)







最終更新日  2005年10月08日 23時32分21秒
コメント(1) | コメントを書く
このブログでよく読まれている記事

全5件 (5件中 1-5件目)

1


Copyright (c) 1997-2020 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.