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酔生夢死

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書籍 秦 建日子

2010年09月11日
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カテゴリ:書籍 秦 建日子

殺してもいい命

《刑事 雪平夏美》シリーズ最新刊
[登場人物]
雪平 夏見・・・警視庁捜査一課強行犯係。「捜一のエース」「無駄に美人(by安藤)」
安藤 一之・・・警視庁捜査一課強行犯係。雪平の相棒

山路 徹夫・・・警視庁捜査一課課長。
林堂 航 ・・・警視庁捜査一課特殊班 → 強行犯係。

佐藤 美央・・・雪平の娘
佐藤 和夫・・・雪平の元夫
佐藤由布子・・・佐藤の再婚相手


[物  語]
都内で、男が殺害され、その口には犯行声明らしきメモが遺される

「殺人ビジネス、始めます」

「新規開業につき、最初の三人までは、特別価格30万円でご依頼お受けします」

「四人目からは・・・フクロウ」

殺された男の名は、佐藤和夫、警視庁の捜査一課刑事・雪平夏見の元夫だった

捜査当初、あまりに目立ちすぎる雪平への怨恨の線から雪平に非難が集中したが、第二、第三の事件が発生すると、第一の事件はたまたま雪平の身内に被害者が出ただけという結論に落ち着いていく

殺人者・フクロウとは何者なのか

その正体が明らかになるとき、雪平にさらなる衝撃が襲う



[観想的なもの]
「推理小説」「アンフェアな月」に続く、雪平夏見シリーズの第三弾

今回はしょっぱな、雪平の元夫・佐藤和夫(ドラマでは香川照之さん)の死から幕を開ける

雪平の弱点、ないがしろにしてきた家族をつかれ、雪平はさらに仕事に没頭していく

唯一の懸念材料の娘の美央は、佐藤の再婚相手由布子が面倒を見、雪平は成り行きで由布子・美央親子に受け入れられ、女三人の奇妙な家族ごっこが始まる

捜査のほうは着々と進展し、最後に現れた真相は、という感じ

もともと脚本を書いていた秦建日子さんだけあってそつがない

シリーズものだし、二時間のスペシャルドラマを想定するとすこし豪華な感じがするくらいのクオリティ

ただ、早くも準主要キャラの佐藤和夫を退場させてしまったので、本人いわく10作書いていくには駒が足りるのかが心配w余計な心配w

シリーズももっと読みたいし、ドラマ化も進めてほしいですね








最終更新日  2010年09月11日 08時49分23秒
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2008年05月23日
カテゴリ:書籍 秦 建日子



刑事 雪平夏見シリーズ第二弾

[登場人物]
雪平 夏見・・・警視庁捜査一課所属。検挙率No,1のエース。安藤曰く「無駄に美人」38歳。バツイチ
安藤 一之・・・警視庁捜査一課所属。雪平の目付け役
佐藤 美央・・・雪平の娘

林堂 航 ・・・警視庁捜査一課特殊捜査班所属。誘拐捜査のエキスパート

亀山 冬美・・・娘を誘拐された母親

沢木 和生・・・テレビ局のプロデューサー


[物語・ネタバレあり]
雪平夏見が瀬崎一郎を射殺した夜

捜査本部の打ち上げに出席するはずだった雪平は上司の命により誘拐事件の捜査に加わる

誘拐されたのは生後三ヶ月の幼児

誘拐が発覚した直後に交番に駆け込みながら通報できず、次に8時間後に110番通報した母親に不審を抱いた雪平だったが、その直後犯人から連絡が入る

お前の娘を預かっている

おまえの娘に見合うだけのものを急いで用意しろ。時間はあまりない

厳戒態勢の中始まった捜査だったが、隣人がネットの掲示板に書き込みをしたことから事件は明るみに出る

テレビのネタに困っていた沢木はリポーターに混じり、取材に参加する

公開捜査に踏み切った捜査陣は、奥多摩で幼児の洋服を発見

しかし、同時に6人の少女の遺体も発見される

犯人の狙いは?


[観想的なもの]
女刑事・雪平夏見の「アンフェア」シリーズの第二弾

時は、「推理小説」の直後、ということで必然的にテレビ→映画の世界とはパラレルな"正統"な世界

実は、テレビドラマの「アンフェア」は原作「推理小説」を5話くらいで追い抜いてオリジナルな世界に突入していたのですね

その続編であるドラマSP「コード・ブレーキング」映画「アンフェア・the movie」はテレビシリーズの流れを汲むもの

だが、作者秦建日子は「推理小説」の雪平夏見にも活躍の場を残してくれたのですね

しかも、解説によると全10作にわたるシリーズになる予定とのこと!

ブラーボーっす。絶対全部読んじゃるからね


と、物語のほうに戻ると、今回の雪平も頭脳明晰、度胸満点

推理は冴え渡りすぎ、少々反則な気もするくらいだが、エンターテイメントとして物語の世界に入り浸るには適度なヒロインぶり

反則といえば、相変わらず捜査方法は暴走しまくりで、安藤(読者)も度肝を抜かれるような暴走ぶり

結果オーライだったけど、普通は結果オーライでも許されん違法捜査を繰り返し、きっちり真相にたどり着くのは流石

読者に向けてきっちり犯人に行き着くヒントが隠されてるあたり、今回は正統派"推理小説"の手順をしっかりと踏んで見せている

更には、本来テレビドラマの脚本家を生業としていながら、ドラマ化を前提としない小説を書きたいと書き始めた「推理小説」がドラマ「アンフェア」となり、今作では、プロデューサーと脚本家を登場させ、雪平を主人公としたノンフィクションに近いドラマを作ろうと画策する様は、ニヤリである。



[採点]

人物描写    ★★★★★
世界観     ★★★★★
物語      ★★★★★
技術      ★★★★★
インパクト   ★★★★☆

総合      ★★★★★




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最終更新日  2008年05月23日 22時41分58秒
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2006年02月11日
カテゴリ:書籍 秦 建日子
ドラマ「アンフェア」の原作本。

推理小説

[登場人物]
雪平 夏見・・・警視庁捜査一課のエース。
瀬崎 一郎・・・岩崎書房編集者。
安藤 一之・・・雪平の相棒。
久留米隆一郎・・有名作家。


[作者]
秦 建日子・・・小説家。脚本家。劇作家・演出家。ドラマ脚本に「天体観測」「最後の弁護人」「共犯者」「ラストプレゼント」「87%」など多数。小説は本作がデビュー作。


[物語]
警視庁捜査一課のエース雪平夏見は、抜群の検挙率を誇りながら、その奔放な言動から捜査一課内でアンタッチャブルな存在

として煙たがれていた。

新人刑事安藤は、雪平のお目付け役兼世話係として雪平付きを命じられる。

そんな中、捜査一課に連続殺人事件の第一報が入る。

ガイシャは二人。夜の公園で連続的に殺され、手がかりは本の栞と「アンフェアなのは、誰か。」というメッセージ。

程なくして、犯人から犯行を予告する小説が送られる。

タイトルは「推理小説」。続きが読みたければ入札に応じること。

犯人は、警察をあざ笑うかのように小説どおりに犯行を重ねていく。

果たして犯人は誰なのか。アンフェアなのは誰なのか。


[解説・考察]
テレビドラマで進行中の作品だが、原作は瀬崎の事件が終わるところまでなので、特にネタバレは気にしない。

ドラマの体裁は、「推理小説」のその後の雪平を描くことを主眼としているのかもしれない。その前提としてオリジナルの

「推理小説」を前半部分として挿入してある感じ。

作者の秦建日子は作品をみてもわかるように、テレビドラマの脚本家として活躍している人物で、にも拘らず、

既存の作品のノベライズ版としてではなく、あくまで小説としてこの作品を世に送り出している。

それが、回りまわってドラマ化されるのは実に皮肉なもので、解説でも新保博久氏が「アンチTVドラマ的なテーマを内包

する本書がTVドラマ化されるのは、愉快な皮肉と感じられてならない。」としている。


[アンフェア1]
作中で瀬崎は、推理小説で最低限守られるべきルールとして

1、犯人はクライマックスで嘘をつかない。

2、探偵役に頼らずとも、謎が解けるだけの手がかりがあること。

の2つを上げている。

雪平は瀬崎に対し、これらを確認したうえで、唐突に問う「犯人はあなた?」

しかし、瀬崎は嘘をつく。本当は犯人なのに。

ここが「アンフェア」である所以なのだろうけど、めちゃくちゃおしゃれ。

手がかりもないまま犯人(と思われる人物に)自白を求める刑事。

それまで自分の飾りのない人生を信念としていた男は、その信念を曲げてでも嘘をつく、雪平を抱くために。

[アンフェア2]
犯行予告を武器として小説を発表してきたT.Hは、しかし、納得のいくラストを描けずに途中で死ぬ。

作者=犯人というありえない推理小説は、途中で犯人である作者が警察に射殺されるというこれまたありえない展開を経て

幕を閉じる。しかし、これも犯人の想定の範囲内。

これが、犯人の仕掛けた「アンフェア」なのだろう。謎解きのない推理小説。



作者は作品中で、意識的に、小説と現実世界をダブらせている。音羽出版(講談社?)や一ツ橋出版(小学館?)、W大学(早稲田?)

といった固有名詞や、地名にいたってはそのまま使っているし。

犯行は小説の連載(?)とともに同時進行的に、現実世界で展開される。

世の中の劇場型犯罪へのなんらかのメッセージなのかもしれない。

犯人は「リアリティ」のある作品を完成させるために、現実世界に小説を同じ状況を作り出し、自分の生み出した作品が

「正しい」ことを証明しようとする。

犯人は「リアリティ」に拘るが、単にリアリティを追求するだけでは、犯人の大多数は犯行を行う前に思いとどまってしまう。

そこをどうやって無理なく、犯行の狂気へ導いていくか。

作中、久留米隆一郎は、自らに狂気がない故に、自分は傑作をものにすることが出来ないと悩む。

秀逸な推理小説家はみな狂気をまとっているものなのだろうか。それとも久留米に自らを重ねる作者のぼやきなのか。


人物描写    ★★★☆☆
物語      ★★★★☆
技術      ★★★☆☆
インパクト   ★★★★☆

総合      ★★★★☆







最終更新日  2006年02月11日 16時25分44秒
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