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カテゴリ:癌告知
この病気の年代は幅広いですが、中でも私は30代、40代の患者さんと直接お付き合いする機会が多いです。
こういう年代の患者さんには、大抵小さいお子さん、もしくは未成年のお子さんがいます。 お子さんがいるからこそ、辛い治療にも耐えられる、いえ、耐えねばならず、とにもかくにも死ぬ訳にはいかない!!と、皆さん、思っています。 子供には自分が必要なのだから・・と。 では、お子さんの方はどう思っているのでしょうか? 愛する父親、もしくは母親が命がけの戦いを自分のためにしている・・・そんな時、お子さんはどう思うのでしょうか? 例え、小さくても応援したい、力になりたい、助けになりたい・・・そうは思わないでしょうか? お子さんが未だ小さいからと、お子さんへは父親、または母親の本当の病気の話をしない方が殆どです。 何歳なら理解出来る、何歳以下なら無理というラインはありません。 だから、お子さんが何歳であれば伝えるべき・・・なんていう事は言えません。 ヒゲさんは、奥様がスキルスとわかった時、当時小5と中1の二人の娘に事実を告げました。 迷ったと思います、でも、ちゃんと伝えました。 母親が癌である事、長くは生きられない事を包み隠さず話しました。 お父さんは、絶対にお母さんの病気を治す事を諦めないから、おまえ達にも協力して欲しいと言ったそうです。 奥様が入院中、何度となくお見舞いに行きました。 大抵は、娘さん達も来ていて、下の娘さんが母親の腕に馬油を塗ってマッサージしているのを見た事があります。 ごく普通の家族の空気が流れていました。 病室という以外は、何も特別な事はありませんでした。 奥様は、自分がいなくなってからの娘達の成長期における、誰でも通る異性間の事を心配したようで、そんな性教育的な事を書き残していました。 midoriさんの中学生の娘も事実を知らされていました。 母親が体力を失ってからは、自ら重い荷物を持ち、midoriさんの体を抱えて歩いていました。 TDLの帰りに東京駅に見送りに行った時、中学生の娘はお土産や旅行バックを抱えて歩いていて、 私が持つから、かして という、私の言葉に じゃぁ、これお願いします と言って、一番小さなバックを寄越しました。 もっと、大きいのを持てるから、その大きいバックをかして そういう私に 大丈夫です、持てます こう言って、ニコッって笑いました。 自分で出来る事は極力自分でする、どうしても無理な時は大人の助けを借りる。 これが、midoriさんの生き様を見てきた彼女の信条のようでした。 どのお子さんにも当てはまる訳では、ないだろうけど、事実を知ったお子さんは、やはり父親、母親の何らかの助けをしたいと、自然に思うもの・・・ その上で、考え、感じ、成長もするもの。 そして、子供であっても嘘は嫌なもの・・・ 親の病気は出来れば、避けたいけれど、避けられないのであれば、必ずしも、親の病気が子供にとってマイナスばかりにもならないと、感じた出来事でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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