ヒゲさんの命日
今日は私の戦友でもある、ヒゲさん(40代)の命日です。2007年の暮れに体調の異常を訴え、その後、膵臓癌が判明し、昨年の今日旅立ちました。2008年早々に病院に行き、膵臓の腫れが見られ、膵臓炎との診断でした。電話で話を聞いた時、私は、「なんだぁ、膵炎か」でしたけど、博士は「膵臓癌じゃないのか?」でした。。。その時の博士いわく、ヒゲさんの家系に糖尿病の人がいない。ヒゲさんから、健康診断等で血糖値で引っかかったなんて話は聞いたことがない。それなのに、膵炎なんておかしい、膵臓癌の可能性が高い・・・だけど実際に検査を受け、膵炎と言われた人に、膵臓癌かもしれないから腫瘍マーカーを計れとか、病院を即、変えろとか・・・実際は言えないもんですねぇ・・・(腫瘍マーカーには反応しないタイプでした)癌が何たるか、若年層の癌患者さんがいかに多いか、多少なりとも現実を知っている私でも、言えなかったです。「まさか、あのヒゲさんが?(笑) 絶対、ありえね~」って感じでね。変な話ですけども、米村先生ですら、私が 「胃が痛い」 と言っても笑って相手にもしてくれませんわ。この年代にスキルス胃癌患者さんが多いことは、誰よりも知っているくせに、自分の周りから患者が出るなんて、全然思ってないフシがあります。専門家ですら、そーゆーもんです。結局、博士の悪い予感は的中して、膵臓癌と判明するまで、それから1ヶ月かかってしまいました。膵臓癌に関しては、スキルス胃癌より性質が悪いという認識をもっています。この1ヶ月は、本当に悔やまれてなりません。この1ヶ月にさっさと切ってしまったら・・・違う余後があったかもしれないと今も思います。奥さんをスキルス胃癌で亡くしてから(2002年冬)、ヒゲさんの周りでも再婚を勧める人は何人もいました。奥さんのお身内からも、話は出ました。再婚しなよって。ですが、いつも 「そんな相手、いないから」と笑って聞き流してましたね。ある時、こそっと私に「もう、あんな思いは嫌だよ」って言いました。。。再婚なんかして、また、奥さんに先に逝かれるようなことの方が怖いって。だったら、一人身の方が良いってことだったみたいです。ケータイの待ち受け画面は、機種変しても奥さんの写真で、結婚指輪もずっと外さずにいました。2008年2月下旬に手術して、その後、ジェムザールで再発予防をして、8月に肝臓への再発が確認されて、それからTS-1に切り替えて・・・胃癌に良く効く薬なのに、ヒゲさんの膵臓癌には全然効いてくれなくて・・・9月22日に旅立ちました。膵臓癌って、胃癌以上に抗癌剤が無いって感じました。常々、大腸癌は沢山あるのに、胃癌は少ないって思ってましたけど、膵臓癌はもっとないし、時間も厳しい・・・あまりにも厳し過ぎました。旅立つ日の昼間に会った時も、必死に生きようとする様が見て取れました。まだまだ、死にたくなんてなくて、死ぬ訳にはいかなくて、それでも逝ってしまった・・・あれから1年です。。。