MUSUPERUHEIMU

MUSUPERUHEIMU

第44話

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・ガシャン・・・ガシャン・・・

黒、赤、黄色のトリコロールカラーのシノワスピゲルが近づいて来る

 『何者だが知らんがあの男の強さは一体なんじゃ?
  まぁワシとしては好都合だったがな』

スピゲルの機体から通信越しの男の声が響いてきた

 『ホッホッホッ御陰で労せずに
  カオスエメラルドを手に入れられそうじゃわい』

そういうとスピゲルの手が倒れている俺に伸びてきた

 『…なるほど潰しあいを傍観していたと言う訳か…?』

・・・ヴォン・・・!!

 『なんじゃとっ!?』

近づいて来たスピゲルに対し起き抜けに大剣を斬り付けたが

・・・ガシャ・・・!

無理な態勢からの不意打ちの為あっさりとかわされる

 『何故まだ動けるんじゃ?スケープドール・・・いや違うな』

・・・キュィーン・・・

スピゲルのアイカメラが俺の持つ大剣に向けられた

 『ぬかった!・・・マグのリバイバルアクション(復活行動)か!?』

俺は立ち上がり右腕で大剣を構える

 (…瀕死状態からは回復したが…左肩は動かないか…)

 『まぁいいお前とて片腕では満足には戦えまい
  完全に行動不能にしてからエメラルドを奪うとしよう
  やれEG-S01!』

・・・バシャ・・・!

スピゲルの胸部が開きそこから

・・・ボワァァン・・・!

連なるリング状の光線が飛んできた

・・・ガッ・・・!

俺はそれをかわしスピゲルの懐へ飛び込み

・・・ザンッ・・・!!

横薙ぎに大剣を払うが

・・・シュン・・・

大剣が捉える寸前にスピゲルの姿は掻き消えた

 『………』

だが俺はそのまま大剣の勢いを殺さず背後に振りぬいた

・・・ガギィィィン・・・!!

 『…ステルスで死角に回り込むのは軍のAIそのままだな…』

・・・バチ・・・バチバチ・・・

腹部に大剣をめり込ませたスピゲルが姿を現す

 『くぬぅお!EG-S01最大射程まで退け!』

・・・ギギギギ・・・ガシャァン・・・!

大剣をむりやり引き抜きDrエッグマンの命令を受け
スピゲルは大きく後へ飛び退く

 『エッグブラスター全砲門はっ・・・』

 『…吼えろ…』

・・・ガシャッ!!

Drエッグマンがスピゲルへの攻撃の指令を下す前に
俺はスピゲルに大剣を向け命令する

・・・バシュゥゥゥン・・・!!!

大剣の二又の間から光が走りスピゲルを貫いた

 『なにっ!?長距離射程の間合じゃぞ!?
  一体何をした!?』

 『…?…』

遠くでわめくDrエッグマンの言葉が聞こえてきたが
俺は別の事に気が取られていた

・・・キィィィィィン・・・

 『…これは…?』

手に持つ大剣と懐のあるモノが共鳴音を放ち始めた

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 「ボス…アークエネミーにもアークズにも
  手を出すなとはどういう事ッスか…?」

 『貴様に相応しい相手が別にいる』

 「相応しい相手…?」

 『…そうだ…もうすぐそこに現れる』

ビックボスの言葉に辺りを見渡してみるが
やはり周りには新しい敵は見当たらない

 「もっとストレートに言ってくれないッスか……!?」

拙者が説明を求める言葉を言い切らないうちに
それは現れ始めた

辺りの空間が歪み不吉な闇が侵食を始めた

 「まさか…」

・・・Vooooo・・・Kisyaaaaaa・・・・Dogoooooomu・・・

辺りに奇声が響き亜生命体が具現し始めた

 『そうだ…貴様が見た地獄の再臨だ』


© Rakuten Group, Inc.