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ル・マンへの夢をのせて 「吉田さん ギ、ギアボックスが買えないんです!」 「エエッ? 先生、ギアボックスがなかったら、走れないじゃないですか!?」 ※ギアボックス…動力伝達装置のひとつで変速機のこと。 元、日産の技術者であった林 義正氏との出会いは、こんなやり取りから始まったんです。 林先生は、元日産の有名なエンジン開発の技術者で、90年代の国内のレースはもとより、 ベルギーのスパフランコルシャンや、アメリカのデイトナ24時間耐久レース優勝など、 日産自動車のレース部門では数多くの実績のある方。 レースというと、暴走族などを連想される人も多いと思いますが、 レースエンジンは究極のエコエンジン! 最高の効率を求められているんですよ。 事実、排気ガス公害対策では、ホンダのCVCC(調速燃焼)が有名だったけど、 実際のところは林先生が考案した、急速燃焼技術が後に主流となったんです。 林先生は、現在70歳! 退職後、某大学の教授となり、日産時代に果たせなかったフランスのル・マン24時間レースでの優勝を目指し、大学生のプライベートチームを作り、8年の準備期間をかけて、ようやく今回出場のチャンスが出て、車が完成したばかり。 試験走行中にガソリン漏れが発見されたり、送られてきた部品が間違っていて、そのままでは走れないなど、数々のトラブルを克服しての参加になります。 大学からの援助もわずかしかなく、林先生個人の特許技術収入をもとに資金をつくってきたのですが、日産時代のように湯水のごとく資金は使えず、新しいギアボックスも買えない有様だったんです。 金が無くとも、「妥協を許さず、究極を求める!」 エンジニアの熱い魂が共感を生み、大メーカーのスポンサーがつきそうなものですが、残念ながら日本はモータースポーツに対する理解が足りません! 決まりかけていた大スポンサーも、サッカーに鞍替えするなど、土壇場で苦労をしています。(F1の佐藤琢磨や鈴木亜久里も同じですね?) それでも学生たちは休日返上で、昼夜を問わずに頑張っていますが、連日の徹夜続きで、みんなバテバテで、集中力がなくなり、凡ミスの連続状態だったんです。 そこで私は、学生さんを初めとして、このチームの全員に薩摩『元気もん』と、ルルドのミネラルウォーターを提供することになりました。 もちろんドライバーの鈴木利男さん・影山正美さん・黒澤治樹さんの3人も飲んでくれることになりました。 そんなわけで去る5月19日に車体とともに、フランスへ空輸したのです。 『ルルド』はまさに里帰り? ピットに置かれた水を見て、フランスの人はなんと言うでしょうか? 『 オォ~ トレビアァ~ン! 』 今年のル・マンは、『元気もん』や『ルルド』の温泉パワーで、林チームのドライバーも、メカニックも、全員が大活躍してくれることを期待しています。 『24時間戦いました!!』 6月の15日に、すべての結果が現われます!たぶん完走して、一躍有名になるでしょう!(小さなプライベートチームにとって、初出場で24時間完走するというのは、優勝にも匹敵する) 有名になると、急に世界が変わってくることはよくある話です。 プライベートの林チームが有名になり、マスコミから注目を浴びたときに、無名な今の時期から応援していることが、報われることを大いに期待しています! 夢のような話ですが、そうなるような気がしてなりません! 皆さんも、6月14~15日のル・マン決勝の瞬間をお見逃しなく、ご覧ください!! そんなわけで、皆さんにも応援してもらいたくて、急遽ル・マン特集号をお贈りします。 車体番号22番、よく気をつけてご覧下さい! そこに見慣れたロゴが・・・・・ 何枚見つかるかな? 金がなくても、ここまでやれる!! 孤軍奮闘する林先生の姿を見て、二十年前、独立したばかりのころ、新しい理論でなかなか理解していただけずに、苦労をしていた頃の自分の姿と重なるものを感じているのです。 あの時、わたしを助けてくれたKさん、Oさん、Sさんをはじめとし、たくさんのお客様に支えられてきました。 今は、ただただ、みなさんに感謝するばかりです。 すべてのエンジニアが本来持っている究極を求める熱い勇気の塊。 それは、そこそこの結果や妥協に対しては鉄槌となり、究極を求めるパワーの 源泉となる。 林 義正 すばらしい男です。 ぜひこの人を、ル・マンで男にしてやりたいものです! 吉田 透 「ル・マン24時間レース」って? みなさん「栄光のル・マン」という映画を知っていますか? 今は亡き、スティーブマックィーンが主演のカーレースの映画です。 毎年6月中旬頃に、フランスのル・マン サルテサーキット(一般公道を使っている)に、世界中のレーシングカーが集まり、24時間の耐久レースがあるんです。 そのレースに出場するのはたいへんに難しく、まして24時間にわたって完走するということは、並大抵のことではないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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