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テーマ:読書日記(1659)
カテゴリ:読書感想
七年の夜 (Woman’s Best 韓国女性文学シリーズ 3) [ チョン・ユジョン ] 韓国ドラマが大好きな私が、初めて韓国の長編ミステリーを読んでみた。 女性作家チョン・ユジョンの描く世界「七年の夜」は「悪」との戦い。 約550ページに及ぶミステリー小説だが、中身は濃く読者を惹きつけてやまない。 主な登場人物は、本の最初にまとめられているので読む際には参考にしてほしい。 また、小説の中に登場するセリョン村は存在しない村だが、 本の最初にセリョン村の地図が紹介されているのも興味深い。 ストーリーをざっと紹介したい。 元プロ野球選手であったチェ・ヒョンスと 妻カン・ウンジュとの間には息子チェ・ソウォンがいる。 ヒョンスは、息子ソウォンをこよなく愛する。 そんな中、家族はセリョン村に引っ越すことになる。 セリョン村には、村の大地主であるオ・ヨンジェと その娘セリョンが住む。 オ・ヨンジェの娘セリョンをヒョンスは偶発的に殺害してしまう。 そこからヨンジェの執拗な復讐劇がスタートする。 ヒョンスは、ヨンジェの復讐により死刑囚となるが 塀の中らも愛する息子ソオォンをヨンジェの復讐から守り抜く。 自分の命が尽きる最後まで息子を守り抜いた。 ヨンジェは、歯科医院長で村の大地主であるが 異常なまでの執拗さ、妻と娘への執着、ヒョンス家族への7年に及ぶ復讐。 最後はヒョンスの妻ウンジュの殺害などで逮捕されて 未解決事件は幕を下ろすのだが、異常なまでの彼の行動は読んでいて恐ろしい。 この小説で忘れてはいけない人物として、アン・スンファンがいる。 アン・スンファンは、ヒョンスの部下であり小説家。 彼は、ヒョンスの息子ソウォンを最後までそばで守る。 独りぼっちになったソウォンが慕う最愛の人物。 彼が小説家であることがこのストーリーのカギでもある。 ヨンジェの妻とやりとりしながらヨンジェの行動や心理を探り、 事件解決へと導く。 この小説には、生と死、罪と罰、善と悪、家族への愛の形など たくさんのことが描かれているのだが、女性作家がここまでリアルに 悪を描くことができることに驚異を感じた。 この小説は、チャンドンゴン主演で映画化されるらしい。 映画もぜひ観てみたい! でも、まずは小説を読んでほしい。 本が好きに参加しています。 読まなくなった本は、宅配買取サービスへ。 買取UPキャンペーンをしていますよ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.09.12 11:03:04
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