気まぐれDiary

fightが中学を卒業してからというもの
我家の朝は早い。

実は春休みの一週間、fightも一緒に知人のお店の手伝いに行った。
これが奴にはかなりタメになっていて、
仕事の大変さ、世の中の厳しさ、労働のすがすがしさ等を学んだ。

この時期の制服店はとにかく忙しい。
県内各地の中学・高校から注文が殺到する。
高校だと１校で２００人も３００人も注文があって、
一人一人のサイズを合わせ、在庫をチェックし、ネームを入れ、たたみ、箱詰め、納品という一連の作業がある。
全部同じものなら簡単だが、上着・スカート・ズボン・ブラウスetcサイズも様々、注文する枚数もそれぞれ、スカーフ・ネクタイ・くつした・下着まである。
たたみ方もセーラーとブレザーでは違うし、入れる袋も違う。
それが何校あっただろうか・・・。

倉庫から商品を出したりする時は、重たい段ボール箱をいくつも運ばなければならない。

朝８時５０分から夕方７時までみっちり働いた。
１時間の昼休みと、途中１０分の休憩以外は休む間はない。
fightは黙々と頑張った。

無駄口もたたけない。
といっても、職員のみなさんへの挨拶はしっかりしなければならない。
さわやかな笑顔で「お疲れ様です！」
fightは元気いっぱい大きな声で言っていた。さすが体育会系。

なんというか、本当に実のある１週間だった・・・。

高校生になったfightは新しい制服を着て通学しているが
この制服に対する思いが違ってきた。

届いてすぐ試着したが、いきなり色んなところをチェックし始めた。
「よし、ネームの糸きりはきちんと出来てる」
とかぶつぶつ言いながら。
着終わってまた箱にしまっていたが、そのたたみ方と言えば鍛えただけあって、
届いたときより整然と箱の中に納まっている。

これまで友人と同じ制服を着ていた。
それが高校になってみんな違う制服を着ることになった。
それぞれの学校の制服の特徴をfightは細部まで知っている。
どこにネームが入ってて校章がついてるとか。

自分の学校の制服を大切に思う気持ちもでただろう。
スカートやズボンの丈の長さもちゃんと決まっている。
標準の着方はしっかり頭に入っているはずだ。

こうして、１週間社会の風をあびたfightは
翌日から高校の野球部の練習に加わった。
５時に起きて、初めての世界に飛び込んだ。

シャキッとした態度で一番に動き、大きな声で挨拶し、黙々と走る。
仕事で身につけた礼儀正しさと、社交性で、先輩にも可愛がってもらっている。
キツイなんてまだ口にしていない。
とにかく好きな野球が出来る喜びにあふれているようだ。

たった１週間の経験が、野球部という厳しい世界に入るfightの前章戦でしっかりウォーミングアップになった。
早起きも練習のキツサもちっとも苦にならない。

友人から電話があった。
「春休み遊びまくって小遣いいくらやったかわからんだった」って。
そっか、みんな街とかに行ってたんだ。
fightは遊ぶ暇なんてなかった。
もちろんお金は全く使わなかった。
休憩時間に飲む缶ジュースさえ、
「さっきやった作業の何十分ぶんだろうか？」
と言って買うのをやめたりした。
野球部でも１年生はコンビニに寄ってはいけないという決まりがあった。

有意義な春休みを終え高校生になったfightの背中は伸びている。
今朝も一番に起きて、朝錬に行った。
中学の時あんなにボ～っとしていたfightが人格を変えた。

なんせ優秀なはずだったwasabiが春休み遊びすぎて大変な高校生活を送ることになった苦い経験があるだけに、春休みの過ごし方の重要さを実感していた私。絶対に失敗したくなかった。

・・・うまくいったなぁ！！