落語「平林」について
先日は久しぶりに人前で落語をやらせて頂きました。コロナ対策で入場制限がありましたが、その中での、たくさんのご来場ありがとうございました。おかげさまで楽しくやることができました。久しぶりの高座で「平林」をかけさせて頂きました。 「平林」は私が落語に出会った記念すべき噺で、最も好きな噺です。ただ、この噺には大きな矛盾があり、いつもそこが引っかかっていました。それは主人公の小僧が最初の「ひらばやし」という読み方を忘れるくせに、それ以降のムチャクチャな読み方をきちんと憶えているところです。落語ですから「平林」をどんなにムチャクチャな読み方をしても、そこは納得いくのですが、この部分だけが残念に思っていました。落語「平林」が300年にわたってかかえてきた矛盾だそうです。私の師匠(三遊亭圓窓師匠)が、その矛盾点を見事に解消してくださいました。そのため、師匠のアレンジした「平林」は落語史上唯一の「手ぬぐいを2枚使う噺」になっています。2枚の手ぬぐいを駆使した「平林」。頑張ってみました。これからも、最も多くかけていく噺だと思います(^O^)。