2007/11/18(日)21:55
日本でフェルメールに逢えるなら。
乃木坂の国立新美術館へ憧れのフェルメールの絵に逢いに行きました
新品で近代的な美術館に大勢が集まっていました
しかし、人々を見ているとすべての方が絵を楽しみに来たという感じではない。
故黒川氏設計による斬新なスタイルの美術館においては
その環境の中にいるだけで非日常的な空気を楽しめる
人々がここで集まりサロンのようなくつろぎを堪能しているようだ
私はそんなことを思いながら絵画をみるためにコースに入る
オランダの風俗画が白い壁に整然と並んでいる
人々は列を作り、几帳面に一歩ずつ前の人の進むまで待っている
私にはこの鑑賞方法がたまらなく耐えられない
自分のペースで歩みに緩急をつけて歩きたいのだ
したがって私の立ち位置は人よりもかなり後方になる
今回の展示絵画の多くは小さな絵がほとんどだったのでつらい。
お目当ての「牛乳を注ぐ女」の間では
絵に近いコースと離れるコースが設定されて、近いそれでは立ち止まることが
禁じられている。人気があるからしかたがないか・・・
先日友人がオランダのハーグでフェルメール絵画を
見てきた話を思い出した。
彼は目の前に「青いターバンの少女」、向かいに「デルフトの眺望」を
まるで手が届きそうなところで見ることができたと。
日本に居ながら、フェルメールを見ることができる分
我慢するべきなんでしょうけれど。
ため息がでます
展示室から出ると異様な風景に驚いた
めまいがするほどの数の複製が壁いっぱいに貼りつけてある
すべてがたったいま遠くにながめるにとどまっていた
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」だ
そう、お土産売り場の複製物だ。
うんざりして足早に通り抜けて千代田線に向かった。