円形脱毛症 1《「自己免疫疾患説」が有力に。。》頭髪の一部がまとまって抜け落ちる円形脱毛症。 後頭部など自分のみえないところだと、理髪店で言われて気付くことも多い。 円や楕円の脱毛部分が1ヵ所あるいは数ヵ所できる。 重症になると1、2ヵ月でほとんどの頭髪がなくなることもある。 大多数は毛髪にできるが、まゆげ、あごひげ、ワキゲ、陰毛にできることもある。 円形脱毛症は、人口の1~2%に起こると推測され、めずらしい病気ではない。 これまで原因は心配事や疲労、精神的ショックなどストレスとされていたが、 最近は自己免疫疾患の一つと考えられている。 円形脱毛症で抜けた髪には自己免疫に関係するリンパ球が多く含まれている。 また、自己免疫疾患のアトピー性皮膚炎の子には円形脱毛症が起きやすい。 これらのことから体を外敵から守る血液中のリンパ球が、 髪の毛根(毛を生産する部分)を異物や細菌などど間違えて攻撃するため、 毛根が死滅して髪が抜け落ちると考えられるのだ。 それではストレスは無関係かというと、間接的な影響はあると思われる。 人は強いストレスを受けると、脳の視床下部からホルモンが分泌されて副腎皮質ホルモンを多量に分泌する。 これは免疫系の働きに関係するホルモンなので、ストレスが免疫のバランスを崩して 円形脱毛症を誘発する可能性があるというわけだ。 |