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Sumthin' 2x

Sumthin' 2x

コインランドリー

家事に時間を費やすことの多い日曜日。

「今日洗濯するぞ」

とどちらかが言い出すと私はたまりにたまった洗濯物を仕分けする。黒上、
黒下、白上、白下、カラー上、カラー下、ってな具合に、おまけに
デリケート黒、デリケート白をそれぞれの網に入れる。

そして私が仕分けが終わった頃にジラはテレビを消して、仕分けされた
洗濯物を籠に詰める。私はそれを見計らって車を駐車場から表に回す。
重たい籠数個を持ったジラが降りてきて、車のトランクに詰める。

近所のコインランドリーの両替機は5ドルか1ドル札しか受け付けないので、
向かいにあるマガジン・スタンドまで行き、分厚いタイムズの日曜刊を
買い二十ドル札をくずす私。コインランドリーに戻った頃にはジラが
仕分けしたとおりの洗濯物を何台もの洗濯機に入れ終わっている。

クウォーター(25セント硬貨)に両替して洗濯機のコイン受けにコインを
並べる私、その後をついて洗剤を入れ、ガチャンとコイン受けを押して、
洗濯機をスタートさせるジラ。

その後は二人でベンチに座って新聞を広げる。ジラは漫画、スポーツ、
メインの順番。私はメイン、タイムズ・マガジン、広告の順番。

そのうち、ガタゴト動いていた洗濯機は一台づつとまりだす。私がコロコロが
ついたカートをひいて洗濯機から服を乾燥機に持っていくと、ジラが壁一面に
並んだ乾燥機数台に濡れた洗濯物を入れていく。その間、私はもう一台の
カートをひいて、残りの洗濯物を洗濯機から取り出して、乾燥機に運んで
ジラに渡す。私はジラが空けたカートをゴロゴロひいて洗濯物を取りに
行く、終わるまで繰り返し。

全ての洗濯物を乾燥機にかけたらまた二人で座って新聞を読み出す。そして
「喉がかわいたな」って頃にジラは立ち上がってクウォーターを数枚手に
取り自動販売機で水を買い、一口飲んでボトルを私に渡す。そして残りの
クウォーターでパックマンをやる。

そうこうしてると、乾燥機は「ピーッ」という音で乾燥終了を知らせて
くれる。今度は二人で一台づつのカートをひいて乾いた服をそれぞれに
積む。そしてそれぞれの台で丁寧に服をたたむ。ジーンズ、靴下、タオル
などはジラの役目。ジラは洋服屋さんのたたみ方が苦手なのでシャツは
私の役目。

全てをたたみ終わったら籠にたたんだ服を入れて車へ持っていくジラ。
私は洗剤や新聞を持って忘れ物はないか確認して、運転席につく。
アパートの表で車を停め、ジラが車のトランクから籠を出し、部屋まで
持って行く間に私は車を駐車場に戻しに行く。

部屋に戻ると私の服が入った籠は私のタンスの前に、置いてあり、私は
服をタンスにしまう。ジラも自分の服を自分のタンスに収納する。

そして大体同じ頃にリビングに戻ってきて二人でカウチに座って、ジラは
リモコンを持ち、テレビをつける。

二時間から三時間のことなのだが、これらを私達はほとんど言葉を交わす
ことなく遂行する。「あ・うん」の呼吸っていうのかな?相手がしている
ことを認識しつつ、次に自分が何をするべきか、相手が次に自分に何を
して欲しいと思ってるかを考え行動する。

そしてそれが見事、ぴったり合う、無駄な動きがない(爆)。

些細なことだけど、結構幸せを感じたりするんだな、これが。


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