2010/01/20(水)00:13
上か下か?
決算も近づき、黒字確定の期末だとほんの僅かだけど決算ボーナスというのが出たりして、立場上、部下を査定して上下をつけるというイヤな作業があるんだ。(胃に悪い...)
ところで、仏教では、九品(くほん)といって、人物の善悪の性質をクラス分けして、いわゆる地獄へ送るか極楽へ送るかを決める査定表のようなものがある。 これが、今もよく使う"上品"とか"下品"の語源だともいわれてるんだ。
また、目的は違うけど中国の漢の時代には、人物を鑑定したり、官吏を登用する際に用いた分類があって、まずはじめに上品(じょうぼん)、中品(ちゅうぼん)、下品(げぼん)の三つつのランクに分け、この三つの品をさらにそれぞれ上中下の三段階に区別している。 これを『三三九品』いうんだ。
上から順番に『上上品』、『上中品』、『上下品』、『中上品』、『中中品』、『中下品』、『下上品』、『下中品』、『下下品』と並ぶ。 ちなみに下下品は、当時の中国の貴族社会では最も家柄が低く地位も低い者を指した。
仏教では、『九品』は衆生の善行悪行や心がけによって区別したもので、『上品上生』、『上品中生』、『上品下生』、『中品上生』、『中品中生』、『中品下生』、『下品上生』、『下品中生』、『下品下生』の9段階に分かれる。 最上級の『上品上生(じょうぼんじょうしょう)』はとびっきりの優等生で無条件の極楽浄土直行便。(笑)
ちなみに、下品下生(げぼんげしょう)の人はどんな人かというと、「五逆罪十悪を所作し、不善を行って地獄に堕すべき者」とキッパリと『観無量寿経』には記されてる。(笑)
経典には「臨終のときに善知識に遇い、仏の微妙なる法を聞いて仏を念じようとしても、苦しみに喘ぎ念じることができない」とも書かれており、相当苦しんで死ぬみたいだ。(恐)
でも、こんな下品下生な奴にだって、仏教では微妙に救いが用意されてて、『浄土経』の中には「一心に心から南無阿弥陀仏と唱えれば罪業は滅除し・・・中略・・・無上の菩提心を起す」とある。 つまり、下品下生な奴だって何とか滑り込みで極楽浄土のエコノミーくらいにはしてやろうってことだ。(笑)
夕方、帰り支度してるエリカに九品の話をすると、「上下があってイイのはアレだけね♪」、「あたしは上も下もなくバック派かな♪」って... 誰がそんな話をしたというんだ? (赤面)