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明日は明日の風が吹く。

明日は明日の風が吹く。

コント/爆弾

宝来:爆弾だ

真弓:うん、何でこうなったかの前フリが無いのが気になるけどいいや。
   不運な事に爆弾がここにあるから解除しなきゃならない訳なんだね、分かりやすい説明っ!

長野:で、どうするのこの爆弾

宝来:凄いカチカチ鳴ってるんですけど

真弓:天国へのカウントダウンが着々と進んでいるね。ホントは飛び跳ねたいぐらい頭の中パニックだよ

長野:海に投げちゃおうか

真弓:残念ながらここ長野県なんだよ。内陸で海なんか見当たら無いよ

宝来:そもそも何で爆弾があるんだよ!

長野:確か、お腹が空いたからコンビニに寄って・・・唐揚げ弁当(6個入り)買って、

真弓:(6個入り)は爆弾に関係しないと思う。

宝来:それは関係ないって、多分あの時だよ、ほら真弓が一人でなまはげやってた時

真弓:そんな事やってない。なまはげは秋田、ここ長野。関係性0だよ

長野:女子風呂進入したよね!

真弓:それ違う人。

宝来:何、女児風呂?

真弓:うるさい変態。そんな専用風呂ないよ。
   ・・・で、爆弾は?

宝来:今止めてるんだけど、なかなか止まらないんだよ

真弓:何、止める技術も習得してないのに止めようとしてるの?

宝来:ちくしょう、止まんねぇよ!(足で蹴る)

真弓:刺激を与えるな! ドーンってなるから! ここ一帯ドーンってなるから!

長野:そもそもさ、自分達で止めようとするのがダメだと思うの。
   消防呼ぼうよ

真弓:爆発して消火する前提だろソレ。警察だろ警察

宝来:でも携帯持ってないよ

真弓:・・・あ、電池切れてる。こんな時に限って都合の悪い携帯だな。長野は?

長野:ポケベルしかないや

真弓:警察呼んでくる

長野:使わないの?

真弓:使えないよ。ここで待ってて。(走る)

宝来:おーい! ・・・・おーい!!

真弓:何ー!?

宝来:あと3分なんだけどー!

真弓:じゃあ無理だよー!(戻ってくる) ・・・ハァハァ、け、警察も呼べないよ。

長野:本当にどうしよう・・・

宝来:逃げようよ!

真弓:止めようとか言う気0か。

宝来:だって止められないんだもんコイツ(手で叩く)

真弓:だからやめろって! バコーンってなるよ!

宝来:じゃあどうするんだよ!

長野:・・・これ、青と赤と紫のコードあるよ

真弓:えっ? あ、本当だ。これを切れば・・・

宝来:・・・・・

長野:・・・・・

真弓:・・・・・

宝来&長野:紫切りたいなぁ

真弓:興味本心で切ろうとしてない!? 確かに爆弾のコードで紫って珍しいけど!

宝来:紫切ったらもう何も言わないから! 頼む、紫切ってくれ!

真弓:もし爆発したら何も言えないよ! 死んじゃうよ!

長野:でも、幸せの紫って言わない? ここはいっその事運任せで・・・

真弓:そんな言葉聞いた事ないよ! どちらかと言うと紫は「不幸せサイド」に入ってるよ!

宝来:あぁ、そんな事言ってる間にあと2分だよ!

真弓:えっ、あと2分?

宝来:あと2分で「ぜんまいざむらい」始まっちゃうよ!

真弓:録画しとけよ! いや、録画してもここで死んだら意味ないから、とりあえず気にするな!
   と、言うか今だにNHK教育観てるのか!

宝来:面白いもんなー

長野:「味楽る!ミミカ」とか傑作だよね

宝来:あれやばいよな!

真弓:NHKの番組で盛り上がるな! 今、生と死の境目にいるんだぞ!
   「味楽る!ミミカ」はやばくないよ、今この時がやばいんだよ!

宝来:じゃあどうするんだよ!

長野:・・・・・あのさ、もしだよ? もし、どのコードも爆発したら・・・助かる方法無くない?

真弓:・・・・・それ言っちゃおしまいじゃない?

三人:・・・・・・・・・・

宝来:でりゃー(チョキン)

真弓:わー!! 何深刻な問題の時にコード切ってるんだよ! しかも紫だし!
   「興味本位で爆弾のコードを切るもんじゃありません」って母親に習わなかったのか!

長野:どりゃー(チョキン)

真弓:ばっ、かっ!! 赤いコードを切るな―――!(伏せる)
   ・・・・・・なんともない?

宝来:それ以前にさ、どんなに伏せても爆発したら死ぬよ

真弓:分かってるけど体が自然に死にたくないっていってるの! でも、爆発しないって事は・・・

長野:まだ動いてるよー

真弓:うわ、止まる気配0だった! もうダメだよ、死ぬんだよ

宝来:いっその事、残った青いコードも切るか

長野:・・・確かに、止まる可能性はそれしかないね。ビビリ君も思うでしょ、ね?

真弓:変なあだ名つけるな! 俺がビビリなんじゃなくて、お前らが強靭なだけだよ!

宝来:でりゃー(チョキン)

真弓:このバカ躊躇無く切った―――!! もうダメだ―!





(ドォ――――ン!! モクモクモク・・・・)






三人:・・・・・。

宝来:止まったね。

長野:ただ・・・向こうの工場が火事だね

真弓:切った瞬間爆発したな・・・

宝来:(俺ら3人は助かって、大勢が死んで・・・)

長野:(僕たちよりもっと真面目に生きる人がいるのに・・・)

真弓:(何か、心にもやもやが残るのは何故だろう・・・)

三人:・・・・・俺らじゃない、よな・・・うん・・・


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