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Apr 15, 2003
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カテゴリ:我、学生なり
プロジェクトXをみた。久々に大興奮している私。

「技術立国、日本」の再生の鍵を握っているのは
トロン、らしい。

ん?トロンとは何ぞや?
決して有毒ガスの一種ではアリマセン。
コンピューターのベースになるソフト、OSである。

OSと言って、真っ先に思い浮かぶのは
マイクロソフト社のWindows。
圧倒的な力を誇っている。
そしてまぁ、マック、リナックス。
これらにも根強い支持者がいるのは知っている。
が、トロンなんて聞いたこともなかった。
でも実はこのトロン、今、大活躍していると言うではないか。

トロンは約20年前、日本人研究者、坂村健の手によって生まれた。
その頃から日本は、コンピューター開発に、特にソフト開発において、
アメリカに大きく遅れをとっていたという。
しかし、それがトロンの誕生によって変わろうとしていた。
トロンは誰もが無償で手に入れることができ、
使いやすいカタチにして使用できるという夢のOSだった。
期待を胸に多くの大企業が名のりをあげて、
トロン・プロジェクトなるものも発足した。
が、プロジェクトの成功はアメリカ政府によって阻まれてしまう。
貿易の不均衡を是正すると言う名目でスーパー301条が可決され、
トロンはその槍玉にあげられた。
全く、いわれのないことだった。
トロンは無償のOSであり、アメリカの企業も自由に使用する事ができるのだ。
コンピューター分野において、将来にわた圧倒的優位を保つための、
アメリカの策略だった。
この結果、次々と企業がプロジェクトから撤退し、
トロンは行き場を失ってしまう。

しかし、十数年後、再び技術者達が坂村の元に集まってきた。
中にはトヨタの技術者もいた。
数年後、トヨタはトロンをつかった高度なエンジン制御システムの開発に成功した。
それが新聞の記事になり、トロンへの注目度・信頼度は一気に高まった。
さらに数年後、トロンで動くiモードが誕生し、
携帯電話でもインターネットができるようになった。
iモードは2年で2千万台も増えた。
現在でもトロンの名はあまり一般には知られていないが、
既に日本では大いに普及している。
トロンで動く携帯電話を新しく購入する人の方が
Windowsで動くPCを購入する人よりもずっと多い。
さらに、自動車や携帯電話にとどまらず、
デジカメ、人工衛星、通信カラオケ、そしてあらゆる家電製品にトロンが使われるようになった。
ニュー・トロン・プロジェクトには世界100社以上が参加していると言う。

坂村氏は番組の中で言っていた。
「コンピューターがさりげなく人を助ける、これが理想だ。」
マイクロソフト社のやり方とは全く対照的なやり方である。
巨万の富を得たビル・ゲイツがアメリカン・ドリームを象徴するヒーローならば、
自己の利益にとらわれず、広く普及させることに情熱を注いだ坂村健は
日本人の美徳を象徴するヒーローだと思った。
父は「仏教思想的だよな」とつぶやいていた。

坂村氏も各企業で製品化に尽力した技術者達もかっこいいなぁと思った。
私もそうありたい。
ひたすら自分の情熱を傾けられるものを見つけて、
没頭して、そしてその結果が社会に還元されればいいなぁ。

「コンピューターに飽きることはありませんねぇ。まだまだこれからも開発を続けます。」
最後にそう語っていた坂村氏の目はキラキラに輝いていた。
いいなぁ。いいなぁ。







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Last updated  Apr 16, 2003 01:45:20 AM


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