お人よしな上司日も明けた翌日の話。現行犯逮捕された翌日の話だ。 風邪と二日酔いのWパンチの私。だが、何故か頭は冴えていた。 そして、人間、どんな時でも「排泄・睡眠・食欲」はあるものだ。日常のように、食べ物を美味しく食べたり、よく眠れたりはしないがあるものだ。 その日も休みだった。 煙草を買いに行くのも億劫だったが、とりあえず煙草を買いに行った。 ついでに惣菜を買ってきて、食べた記憶もある。 この日、記録しておく出来事が二つある。 今回はその一つ目。 題して「おかしな上司」だ。 何時ごろか忘れたが、私はMの会社に電話をした。 用件は 1、会社の車で下着泥棒の現場に行き、現行犯逮捕されたため、車は警察に没収されている。そのお詫び。 2、家賃、水道光熱費、赴任旅費の件 この二つだ。 まず、1に関してはそのまんまだ。 会社の車を使っての現行犯逮捕。 幸い車に社名が入っていないのが救いだが、日常社用以外に乗っていたという事がバレバレだ。また、車が警察から戻ってこない間のレンタカー代にあたる損害金額。これを確認しなくてはいけない。 あと2の家賃と水道光熱費の件。 家は会社が借りている。水道光熱費も会社名義だ。支払った金額はMの給料から引かれるのだ。 だが、家賃7万プラス駐車場代、そして水道光熱費。 私一人の給料では到底支払いが出来ない。 また、その前に、住む家を追い出されるだろう。会社名義で借りてるのだから。そう、Mは確実に懲戒免職扱いになるだろうから。 憂鬱だったが、会社に電話をしなくては・・・ 会社に電話をした。だが、Mの上司のO所長は席をはずしていた。 再度電話をするといって電話を切った。 夕方、O所長から電話が来た。 O所長も私に話をしたかったそうだ。 内容は・・・まず、警察が事情徴収で会社にきた事。Mが下着泥棒の現行犯逮捕という事がわかったという事。その件に関しては大変遺憾だが、O所長が個人的に知り合いの弁護士何人かいるので、紹介しますよという話だった。 さらにO所長の話は続く。「家に関してはどうぞ住み続けてください」とO所長から言われた。私は自分の伝えたい事を一言も言っていないのにだ。 だが、こちらの気持ちを伝えた。家賃が高額で、私一人の収入だと払えない事、車の代車料の事を話した。そうしたらO所長は 「どうか心配しないで下さい。今回は奥さんも被害者です。家のことは、Mが出てくるまで立て替えておきます。知り合いの弁護士にも相談しましたが、余罪がなければ年内には釈放されるとの事です。だから家の家賃や電気・ガス・水道等は気にしないで下さい。車の事も同様です。私が彼と面会に行って、同じ事を説明します。できる限り、Mさんの為に力になりたいと思います。」 との話だった。 電話を切った。 私のこの時の心境を貴方は想像できますか・・・ 少しね、考えてみてください。 新婚1月半で旦那が下着泥棒をしました。 それも見知らぬ土地で。 警察から「新婚さんなのに・・・」と同情されました。 さらに、被害者である会社の上司に「力になります」と言われた。 会社は全てを警察から聞いたのにもかかわらずだ。 そう、私はね、この時とっても 情けなかったんですよ。 悔しかったんですよ。 だってそうでしょう。 Mは下着泥棒をしたのですよ。 でもね、彼の行いを聞いてもね、皆、彼を庇うかのような感じなのですよ。 その妻である私を庇うんですよ。 何でですかね・・・ まして、なんでO所長はこんなに優しいのだろう。 そして、Mの裁判が終わるまでO所長はこの日の発言を最後まで守ってくれました。そう、それは口からでまかせでなかったのですよ。本当にね、家賃から何から立て替えてくれたのですよ。 なんでこんなに人望あるのに下着泥棒をしたのだろう・・・ それは私が悪いからだろうか・・・ 続く。 「証拠1」・・・他人の中学生くらいが身に着けていたブラジャーや… ジャンル別一覧
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