葉隠餡

2005/10/02(日)21:58

ケンタとチキン 1

食(雑談)(240)

かれこれ・・・20年以上前の話。動物が欲しい小学生でした。 普通ペットといえば猫とか犬とかなんでしょうが、私がペットで飼ったのはニワトリ。もっと正確に言えば「お祭りで売っていたひよこ」ですね。露店で売っているひよこ。商品として買う、買わないは別として「可愛いな」と思った人は多いのでないでしょうか。 小さい頃の記憶はあまり残っていません。その、数少ない記憶の中に「お祭り」があります。確か、お祭りが大好きだった子供でした。そして、かならずお祭りに行くと買って欲しいとせがむ物があります。それが「ひよこ」でした。毎年親に反対を受けながらも黙って買って来たり、飼ってくれるまで泣いたり・・・(苦笑)5年位続けてヒヨコを買ってもらった記憶があります。一応飼うときは「カラーヒヨコはダメ。死ぬ確率が高いから」と言われ、私もカラーヒヨコはあまり好きでなかったので、着色してない(?)ヒヨコを何時も飼っていました。でも・・・育たないんです。大抵翌日には冷たくなっていました。湯たんぽや毛布、こたつまで出したりしてもダメだった。また、ある年には家に出入りしてる野良猫に獲られてしまった事もありましたね。。。 でも、自然と猫に腹を立てた記憶はないです。散々泣いた記憶はありますが。 小学校3年の時です。やはり、どうしてもヒヨコを飼いたいという思いがあり、親に「ひよこを今年も飼いたい」と話をしました。でも、この時ばかりはとても強固な反対を受けます。私が大人になってから当時の理由を聞きました。 理由は二つ。一つは毎年ひよこを死なせている現状、家での飼育は無理との結論、そして小動物は人間より先に死ぬので見ているのが辛いとの理由。もう一つは東京から北海道に前年度引っ越しをしました。母方の祖父母と同居生活をはじめたのですが、その祖父母がペットを飼うのは反対との事でした。でも、当時、母は私を説得しきれず、祖父母の同意を得て、「これが本当に最後」と私に約束させ、お祭りへ私と弟と母はお祭りへ出向きます。 お祭りの会場はとても広くてありとあらゆるお店が並び活気に溢れていましたが、 肝心のひよこを売っている露店が見つかりません。なお、ひよこを飼う約束には二つの約束をしました。 1、今回を最後に家ではペット全てを飼わない。 2、今回のお祭りでひよこが売っていなければ今後一切ペットを飼わない。 以上二点です。問題は2の「ひよこを売ってる店」がなければ私はこれから先何年もペットを飼えません。。。とてもとても必死にひよこのお店を探した記憶があります。ちなみに、札幌のお祭りは北海道神宮祭といい、御輿やお祭りの行事を行う場所とは別に、札幌の中心に近い大きな公園で露店だけを集めた場所があります。とてつもなく広い露店です。2、3キロは連なっていると思います。、全部見て回れば1時間以上かかったと思います。 そんな広い会場なのに、どうしてもひよこを売ってる店がみつかりません。 もう、母親にも「あきらめなさい。東京であったからといって、札幌でひよこが売ってるとは限らない」みたいな事を言われた。私も諦めて帰ろうと地下鉄の駅に向かって歩いていた時です・・・・ 「ピヨ、ピヨピヨ」 本当に微かにでしたが、忘れもしない声が耳に届きました。 必死に周囲を見渡し、必死に耳をすませ、声のする方向を探しました。。。。 茶色の紙袋を持った同年代の子供がいた!! そう、声の主は間違いなく紙袋の中からでした。 (※ひよこを買うと茶色の小さな紙袋に入れてくれます) もう一度露店に戻り、無事お店を見つけれました。本当、ダメだと思っていたので当時はこの上なく嬉しかったですよ。今でもよく覚えています。(後年、お店を見つけた事を後悔するのですが、それは追々書いていきます) 無事、ひよこを売っているお店を見つけ、オス・メス1羽づつ購入しました。 まるで割れ物を扱うかのように・・・・そっと家にもって帰りました。 まずはひよこを広い箱に移してやりました。そして、目出度く家族の一員になったので名前をつけてやる事にしました。 既にここまで読まれた方は気がついてると思うのですが・・・ オスを「ケンタ」、メスを「チキン」と名付けました。 どうか大きく育ちますように・・・ ・・・・・・・・つづく・・・・・・・・・

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