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先週、Barで読む本として何気なく手に取ったのが谷崎潤一郎の「猫と庄造と二人のおんな」という作品。別に意味はあまりなかった。。。といえば大嘘か。
本屋で店員の一言が書いてあるお店がある。そのお店もいくつかの本に店員のコメントがあった。コメントは谷崎潤一郎の有名な「痴人の愛」についていた。そのコメントは「彼女の部屋に谷崎潤一郎の痴人の愛があったらドキッとする」 たった一言のコメント。だが、このコメントは私には効果絶大だった。 20年前、中学生の時に「痴人の愛」を読んで 「私には理解できませーん(;-_-) =3 フゥ 」 というコメントを誰にともなく残した私。あれ以来、全く谷崎潤一郎の作品を手に取った記憶はない。だが、本屋のたった一言のコメントが衝撃だった。 「彼女の部屋に谷崎潤一郎の痴人の愛があったらドキッとする」 この「ドキッ」とするのは何故なのか。20年前の記憶はどう頑張っても思い出せず・・・かといって、いきなり「痴人の愛」を読む気にもなれない。というか、私は「愛」とかそういう小説はどうも苦手な傾向にあるからだ。だが、どうしても谷崎潤一郎の作品を手に取りたくなって何冊かある中から選んだのが「猫と庄造と二人のおんな」である。 猫と庄造と二人のおんな改版 話はいたって単純。一匹の猫と猫を溺愛する男。そして男を愛し、猫に嫉妬している女二人。一匹の猫をとおして話が回る三者模様。そこには猫の愛くるしさと人が翻弄されるざまに笑いを隠せない。その笑いの意味とはヒニカルな意味での笑いだ。自分がもつみたくない部分を谷崎潤一郎は見事笑いにしてしまっったかのように感じる。軽快なテンポ。長すぎない話。だが、この話には間違いなく「艶」がある。性的な描写は出てこないが性的な「艶」をなんとなく感じてしまう。その「艶」を出すのは猫なのであると私は思う。 ってか・・・ 谷崎潤一郎ってこんなに面白かったか!? こんな文章書く人だっけ!??? 日曜日は休みなので、また本屋に行こうと思う。 谷崎潤一郎の本を買いに。 20年。少しは中身も伴ってきたかな(笑) 「2007/11/04 夜」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.11.08 21:24:39
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