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カテゴリ:働く
正月、帰省した際に従姉がこんな事を言ってました。 「いまさ、派遣切りとかいって、すごく極端なケースばかりTVに写してるけど、あればどうなんだろうって思う。実際は派遣会社だって商売なんだから、仕事はもってるでしょう。スキルがない人だからああやって仕事にあぶれてる人もいるわけだし、あそこまで騒ぐのもどうかと思う。生活保護だって失業保険だってあるわけだしさ。」 高校卒業後、浪人して美術専門の大学に入学、その後も親の援助とあるバイトもしていたようだが、絵を書いていた。近年はその道1本で食べていけるようになったと聞いている。 別の人。先日、昨年まで年収500万以上。実家住まい。携帯代等親が負担。女性が知り合いにいる。彼女はいま、私と同じ職場で働いている。年収200万程度にしかならない職場に。 彼女はお金が足りないそうだ。去年秋頃から彼女は単発で皿洗いとかで2,3回日雇いのバイトに行き、今回の年末年始、夜間にお惣菜をつめるアルバイトをしたといっていた。彼女にとっては去年が「人生はじめてのアルバイト」だったと語っている。 去年の秋頃だろうか、彼女は「前はさ、パートさんが5分位で残業ほしいというのをけち臭いと思っていた。でも、いまその5分の気持ちがやっとわかったよ」といった彼女、生まれてはじめてのバイトをするといっていた。そして、今回の夜間バイトの後はまだ話していないのだが、こんなメールが届いた。「とても社会勉強になった。」と書いてあった。社会勉強・・・ね。 彼女はいままで視察することはあったようだ。世界各国を視察したりしていたようである。一応、サービス業の人間の人だったが、完全に上に立つ人間だったようだからね。 現実に一番最初の従姉のような意見を持っている人は時々見受けられる。ここまで極端かどうか別として。 確かに派遣でも専門職になれば人手は足りない。だから、スキルがないといわれればそれまでである。だが、スキルを勉強する時間がなく、ひたすら働いてきた人達も大勢いる。卒業して安い賃金で働いて。私はそんな製造業の現場にアルバイトであるがいた事がある。なにも製造業に限った現実ではないのだが。勉強できる時間など、参考書買うお金などない人だって本当にいるのだ…から。 だが、一番最初にそのような職を選んでしまった本人がやはり悪いのだろう。だが、そのような職場で働く人たちがいる、そして今のあなたの職がある、お互いがお互いの職を全うして今の社会と生活がある。 最近、話題になったので私も触れる事は避けてますが、派遣切りの問題にはじまる一連の労働問題。残念ながら政府もうわべだけしか見えてない気がします。焦っているのは当の本人たちと、明日は我が身の人たちが多いように私には感じます。なぜ、彼らが路上にあふれてしまっているのか。 失業保険の仕組みをご存知でしょうか。年金制度、社会保険、生活保護の仕組み等日本には保障制度がたくさんあるはずなのに、何故こうなるのか答えれる人っていますかね。一つ一つの仕組みと活用法をあたりまえに受けてきた人たちには「単に仕事にあぶれた人」にしか見えないのだろうな。 自分には人に説明できるだけのものがありませんが、一部は身を持って体験して来た事と重なります。それゆえにやっと今の状態までこれた。その程度。 明日は我が身。スキルないからね、自分も我が身と思いつつ、画面を消せばその状況は消える。 スイッチ一つで画面から消える。 働いている人もスイッチ一つと同じなんだよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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