2009/07/16(木)10:01
「検診へ出陣じゃ」「抗がん剤が効きにくい物質解明」「痛みの新薬第2相試験」
みなさまこんにちは。
今日もニュースいろいろ。
これから出かけるので駆け足です。
まずは、がん検診受診率アップのためのキャンペーンから。
がん検診「謙信」キャラで推進 目標50%の旗掲げ
(2009年7月10日 朝日新聞 記事は) がんの早期発見・治療をめざそうと、厚生労働省は9日、「がん検診50%推進本部」を同省内に立ち上げた。検診の受診率について、11年度までにがん対策推進基本計画に掲げる「50%以上」に引き上げるのが目標。「がん検診 愛する家族への贈りもの」をキャッチフレーズに、啓発活動に取り組む。「検診」と響きが同じ、武将・上杉謙信をモデルにしたイメージキャラクターも採用した。
日本の検診受診率は先進国の中でも低く、胃がん、肺がんで約30%にとどまる。(記事より)
がん検診、予約を入れて、その日に行くというのがなかなか億劫で、ついつい私もさぼっています。
特に女性のがん検診や便潜血検査などは、女性の場合、生理日と重なったりすると受けられないので、ますます遠のいてしまう傾向があるのでは、と思います。「今日受けようかな」と思い立ったらすぐに受けられるシステムなら、受診率も向上するかな、と思います。
早期発見なら、がんはもうほとんどが治癒できる時代です。
それに、早期発見なら、手術で取り除く部分も小さくて済むし。
…と、私もわかってはいるのですが、なかなか・・・。
今年こそ、受けるぞ!!
さて、次のニュース。
卵巣がん、抗がん剤が効きにくい原因物質解明 阪大など
(2009年7月14日 日本経済新聞 記事は) 医薬基盤研究所の仲哲治研究部長と大阪大学の木村正教授らのチームは、卵巣がんの中でも抗がん剤が効きにくいタイプの原因物質を突き止めた。「アネキシンA4」というたんぱく質で、細胞膜にあり、抗がん剤を細胞の外に排出する働きを持っていた。この作用を抑える薬剤が見つかれば、抗がん剤による治療効果を高められると期待している。
卵巣がんは国内で毎年約7000人が発症するがんで増加傾向にある。4タイプに大別できるが、全体の2割を占める「明細胞腺がん」は抗がん剤が効きにくい。
研究チームは各タイプの卵巣がん患者から手術時に摘出したがん細胞を詳しく比較。明細胞腺がんでは、アネキシンA4が多く働いているのを突き止めた。抗がん剤が効くタイプの「漿(しょう)液性腺がん」の細胞にアネキシンA4を導入すると、抗がん剤の効果が半分以下に低下するのも確かめた。(記事より)
つい数年前までは、乳がんの「Her2因子」強陽性の患者さんは、抗がん剤の効果が出づらく、進行が速いということで予後不良でしたが、「トラスツズマブ(ハーセプチン)」の登場により、大きく予後が改善、多くの患者さんに希望の光がともりました。
この「アネキシンA4」についても研究が進み、抗がん剤の効きにくい2割の「明細胞腺がん」の方に、早く希望の光がともることを願っています。
日本化薬、救急薬品とがんの痛み緩和薬で第2相治験 来年にも
(2009年7月15日 日経産業新聞 記事は) 日本化薬は救急薬品工業(東京・中央、稲田裕彦社長)と共同でがんの痛みを緩和する治療薬の開発を進める。医療用麻薬を含有したフィルム剤について、2010年にも第2相臨床試験(治験)を始める方針を決めた。日本化薬の医薬事業は抗がん剤が主力。がん治療に関連する医薬品の開発も進め、売り上げ拡大を目指す。
開発候補物質「NKQ―01」は医療用麻薬のフェンタニルを含んだフィルム剤で、歯ぐきにはり薬を体内に吸収させる。06年から欧州で第1相治験を実施、このほど試験を終え良好な結果を得たという。救急薬品工業が持つフィルム剤の技術を生かした。15年の発売を目指す。(記事より)
有効成分自体は、フェンタニルなんでしょうか?この記事からだとよくわからないけど。
もし、有効成分が同じなら、今あるフェンタニルパッチに比べて、どのくらい患者さんにとってメリットがあるのかよくわかりませんが・・・。(歯ぐきに貼る??口の中にフィルムを貼るほうが、不快感がありそうに思うけど…どうなんでしょう??)
でも、皮膚がかぶれやすい人や、皮疹がたくさん出ている患者さんにとっては大きなメリットかもしれません。やはり、当事者でないとわからないニーズがたくさんありますから。
ということで、今日はニュースを3つお伝えしました。
ではまた~~~
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