2005年1月17日。
阪神・淡路大震災から10年が経った。
震災の日が近づくと、どの新聞も放送局も震災特集を組む。
遺族の悲しみ、苦しみをすくいあげ、前向きに立ちむかう姿を感動的に伝える。
あの日、同じように被災した私は、それらの報道を涙なしでは見ることが出来ない。
でも・・・。
かすかな罪悪感が、私の胸の奥で疼く。
私はけがをしなかった。
私の家族も知人も、誰一人死ななかった。けがもしなかった。
住んでいたマンションは半壊になったが、それも賃貸だったので、直接のダメージは少なかった。
ごめんなさい。
激しい揺れと崩壊した町を見た恐怖。
そして不便な生活。
そういう経験をしたのだと、自分に言い聞かせるが、罪悪感は消えない。
震災で家族が死ぬと言う、恐ろしいほどの苦しみは経験していません。
自宅が壊れてしまうという、脱力する経験もしていません。
こんな私でも、被災者の末席に入れて下さい。
押しつぶされそうなほど、哀しいエピソードが満載の、マスコミの記事をみるたび、私はかすかな罪悪感に包まれる。
(以前の震災関連の日記)
2004年1月17日
2005年1月12日