1990年3月18日午後12時半ごろ、尼崎市のスーパー長崎屋4F寝具売り場から出火。
客と従業員15人が亡くなった。
寝具売り場に火の気がないことから、放火事件とされ、兵庫県警は延べ8万5千人の捜査員を投入して捜査してきた。
しかし事件から丸15年経った2005年3月18日、長崎屋火災事件は時効を迎えた。
犠牲者の中には、身重の女性従業員や7歳の男児もいた。
ちょうど15年前、私はとあるマスコミの報道部でアルバイトをしていた。
確か3月18日は日曜だったと思う。
平日に比べて、事件事故や選挙がなければ、日曜日は暇である。
のほほ~んとした空気の中で、私はしばらく前に注文した昼食の到着を待っていた。
ようやく昼食の丼モノが届き、皆で食べようとした時、電話が鳴った。
消防からの一報だったと思う。
とたんに緊張が走る。
「スーパー長崎屋で火災。犠牲者がいる模様」
記者たちが一斉に飛び出していった。
後に残ったのは、手付かずに残された丼。
もし火事がボヤだったら、彼らがすぐに帰ってくるだろうと、机の上に置いておいたのだが、残念なことに彼らはその日のうちに帰社することができなかったのである。
予想以上に大きな火事で、犠牲者が15人も出てしまっていた。
冷たくなった丼は、箸をつけられることのないまま、再び店屋の従業員に持って帰られることになった。
私が勤務していた時間、火災の状況が伝えられていくにつれ、どんどん犠牲者の数が増えていった。
とうとう時効になってしまった。
あのときの事件から、もう15年も経つのだな・・・としみじみ思う。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/03/19 11:41:28 PM
コメント(0)
|
コメントを書く
もっと見る