サプリメントは「薬」ではないサプリメントは「薬」ではない「サプリメントが病気を治す」という幻想 (2005/04/30) 昨日届いた無記名の質問メールに返事が来た。 「野菜を食べない、肩こり・眼精疲労がある、オススメのサプリメントを紹介してほしい」という内容だ。 私は、あえて、自分が愛用しているサプリメントを教えなかった。 安易なサプリメント依存を避けるためだ。 「サプリメントにたよる前に、野菜を食べることが先ですよ」という内容の返事をした。 詳しくはこちら>>野菜を食べよ、而してサプリメントを摂取せよ! 返事の内容は以下の通り。 お返事ありがとうございます。 エイジの回答 いくつか基本的な点で、思い違いをされている可能性を感じましたので、 改めて回答いたします。 ただ食事が改善されたとしても、今の症状はすぐには治らないと思います。 これは、まだ野菜や果物を積極的に取り入れた食事を日常化されていない現時点における思い込みです。 現在抱えてらっしゃる症状が改善されるかどうかは、実践しなくては結果はわかりません。 ぜひ、取り組んでいただきたいと思います。 すくなくとも、しっかりした食事という土台がなくては、サプリメントを摂取しても、その効果を十全に発揮させることは不可能です。 よくサプリメントを買ったはいいが、「効かない」という方がいます。 サプリメント自体に問題がある場合もありますが、 摂取する方に問題がある場合も少なくありません。 将来最高のサプリメントと出逢えたとしても、 食事という土台がしっかりしていなければ、 その恩恵に100%あずかることはできません。 できれば早く、眼精疲労を治したいと思っております。 また、文面から、「サプリメントで手っとり早く眼精疲労を治したい」という気持ちがくみ取れました。 ここがいちばん大切なところなので、何度も強調しますが、 サプリメントは薬ではありません。 病気を治すために開発されたものが薬です。 普段の食生活ではどうしても摂取しきれない栄養素を補給するために開発されたものがサプリメントです。 この違いだけはご認識していただかないと、 「○○でガンが消えた!」、「△△で10歳若返り♪」レベルの商品に振り回されます。 「サプリメントの摂取で早めに治したい」という認識でいた場合、 上記のような宣伝文句はとても刺激的に聞こえるからです。 そもそも、「サプリメントは病気を治さないものである」という認識に立って、 間違いのないサプリメントを選んでほしいと思います。 もちろん質の高いサプリメントを継続的に摂取することによって栄養状態がよくなり、 その結果として体調不良が改善されたり、痛みが消えたり、ということは充分あり得ることです。 また、私自身、そうした体験がないわけではありません。 しかし、「サプリメントは病気を治す」という間違った期待をいだかれていると、 前述のように、「効かない」と言ってあちこちのサプリメントをさまよい歩くことになります。 [参考] >>サプリメント放浪者よ、なぜそなたは彷徨う? 現在抱えてらっしゃる症状を改善するためのもっとも具体的な行動は、 医師の診断をあおぐことです。 必要ならば薬を処方されると思います。 と同時に、時間はかかるかも知れませんが、 なぜ自分が体の不具合を抱えるようになったのかについて思いをめぐらせ、 今後そうならないために自分は何をすべきか、しっかり受け止めてください。 その過程で、自分にとってどういうサプリメントが必要なのか、 明確になってくると思います。 もし今のご認識のまま、たまたま手にしたサプリメントが現在の症状を軽減させてしまったとしたら、 本当のサプリメントを知ることはなかったかも知れません。(今の時点で知ることができて、幸運だった、という意味です) けっして耳に心地のいい話ではないと思いますが、 私が4年の歳月をかけて得た知識と体験を凝縮した「サプリメント・辛口エッセイ」と、 そこで紹介した参考文献に目を通していただければ、 私の言葉が厳しくならざるを得ない、ということはご理解いただけると思います。 ▼ [PR] サプリメント・辛口エッセイ(本サイト) |