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すりいこおど-1970年代周辺の日本のフォーク&ロック

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 石川Q右衛門@ Re:「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」(1970.3 ユーゲント)(03/02) 何度もこの記事を読んでますの。正解も出…
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2010.02.19
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カテゴリ:1977
昨日の朝、東京は雪だった。
雪とは言っても、まさに落ちては溶ける雪だ。
そんな時に思い出すのは、やっぱり伊勢正三作の『君が去ったホームに残り 落ちては溶ける 雪を見ていた』(「なごり雪」1974年・かぐや姫「三階建の詩」より)とか、『2センチ足らずの雪が 科学の街東京を 一日でぬりかえる』(「そんな暮らしの中で」1977年・風「海風」より)とかになるけど、今回まっ先に頭に浮かんだのはなぜか「ナイアガラ・カレンダー'78」だった。

僕の大瀧詠一体験は、時間軸がめちゃくちゃだ。
最初に聴いたのはもちろん「A LONG VACATION」(1981.3)で、ラジオで「君は天然色」等はよく流れていたけれど、アルバムとして聴いたのは1981年の終り頃の事ではなかったかと思う。82年に入ってもずっと聴き続け、冬にサザンのバラードアルバム「バラッド'77-'82」(1982.12)が出るまでの1年間、多くの人がそうであったように取り憑かれたように聴いていたように記憶している。
さえきけんぞう著「さよなら!セブンティーズ」(2007)には、1975年頃の著者がラジオ関東の番組「ゴーゴーナイアガラ」を一生懸命聴いて、どれだけナイアガラーだったかというようなことが書いてあるが、田舎ではラジオ関東の存在すら知らなかったので、「A LONG VACATION」以前の大瀧詠一はまったくと言っていいくらい知らなかった。

1983年だったと思うが、学校の帰り道の2階に貸しレコード屋があり、テレビは持っていないがレコードプレーヤーは持っていた僕は、時々レコードを借りては4畳半のアパートで聴いていた。そんなある日、大瀧詠一のコーナーを見つけ、「A LONG VACATION」しか知らなかった僕は手当たり次第に聴いていくことになる。
そこで借りたのは「ゴーゴーナイアガラ」(1976)、「ナイアガラCMスペシャル」(1977)、「ナイアガラ・カレンダー'78」(1977)、「LET'S ONDO AGAIN」(1978)、そしてシュガーベイブの「SONGS」(1975)といったところだったと思う。「SONGS」も大瀧詠一のコーナーに置いてあったのだろう。「大瀧詠一・ファーストアルバム」(1972)、「ナイアガラ・ムーン」(1975)の初期2作はたぶん置いていなかったのだろう、聴いた記憶がない。

「A LONG VACATION」のある意味、洗練された世界を期待していた僕は「ゴーゴーナイアガラ」や「LET'S ONDO AGAIN」を聴いてとても混乱した覚えがある。これが同じ人の音楽なのか・・・と。
しかし何度も聴くうちに、だんだんその明るい音楽?に洗脳され、気がつくと『あ、あ、渚の石川五右衛門♪』(渚のじゃなく河原の、だったっけ?すっかり忘れてしまいました)などと口ずさんでいる自分がいた。

そんな中で一番気に入って聴いていたのは「ナイアガラ・カレンダー'78」であったと思う。

『みなさん、明けましておめでとうございます』で始まるこのアルバム、12曲のそれぞれが1月から12月までを順番に歌っていくという季節感溢れる内容だ。

カラフルな音楽と、なにより全作詞も大瀧詠一という、ある意味洗練されていない?感じがとても心地よくて、僕はこのレコードのA面(1月-6月)、B面(7月-12月)と聴き終えると『あ-、一年終ってしまった』となんだか淋しい気持ちになって、またA面にもどるといった事を繰り返していたように思う。


その頃の僕は、学校の授業にはまったく興味が持てずにいて、昼は二番館でゴダール、フェリーニ、トリュフォー等々の主にフランス・イタリア・スペイン映画を中心としたリバイバルムーブメントにハマってしまい、夕方音楽サークルに顔を出して、夜アパートで一人音楽を聴いたり本を読んだりして、深夜アルバイトに出かける・・・といった生活をしていた。
たぶんその1983年のクリスマスイブだったと思うが、一升瓶の安ワインとフランスパンを買って帰り、「ナイアガラ・カレンダー'78」を聴きながら一人飲み続け、悪酔いして吐いてしまった苦い記憶が蘇る。



翌1984年の春、大瀧詠一はアルバム「EACH TIME」を出すが、新作アルバムとしてはこれが最後になってしまった。

僕はその1984年、アズテック・カメラの「High Land,Hard Rain」、ベン・ワットの「North Marine Drive」、スタイル・カウンシルの「Cafe Bleu」といった音楽と出会い、日本の音楽は全く聴かなくなってしまうことになる。


「大瀧詠一・ファーストアルバム」(1972)、「ナイアガラ・ムーン」(1975)、そしてはっぴいえんどに出会うのは、それから20年近くあとのことになる。



今またこうして「ナイアガラ・カレンダー'78」を聴いても、懐かしいというより、ああ華やかだなぁと感じるところが大瀧詠一サウンドのなせる業であろうか。おまけで福笑いと双六が付いているのもイカしているし、10月の歌「座 読書」なんか楽しくてしょうがない。


だけど好きな曲は何か、と問われると「Blue Valentine's Day」とか「雨のウェンズディ」とか、はっぴいえんど時代の「朝」になってしまうが、個人的嗜好だからしょうがない。





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Last updated  2010.02.20 08:49:50
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 Re:大瀧詠一「ナイアガラ・カレンダー'78」(1977.12.25 ナイアガラ LX-7032-E)(02/19)   key-san さん

ナイアガラ・カレンダー78年でしたか
ボクも20代前半若い頃の想い出あるレコードです

岡林信康のバックバンドではっぴいえんどを知って
アルバムはすべて聴いた
解散してからは
大瀧詠一「大瀧詠一ファースト」と
細野晴臣「HOSONO HOUSE」ベルウッドからソロ・デビュー

大瀧はナイアガラ・レーベルを立ち上げシュガーベイブ「SONGS」
そして自身の「ナイアガラ・ムーン」
これはもう衝撃が走った

一方細野氏は「トロピカル・ダンディー」「泰安洋行」「はらいそ」とこれもまた衝撃的だった
(でもボク的にはYMOの前まで)

大瀧詠一のナイアガラ・サウンドは
次の「ゴー!ゴー!ナイアガラ」からこの「ナイアガラ・カレンダー」その次の「LET'S ONDO AGAIN」までは追っかましたけど?
ナイアガラ・トライアングル(山下達郎・伊藤銀次)「デビュー」「LET'S ONDO AGAIN」はボク的には期待はずれ

丁度この頃(77年)には趣向もジャズに向き始め
ファークもナイアガラもトロピカルも次第にであった
そんな状況の中で81年の「A LONG VACATION」には
またまた同様な衝撃を受けたのを覚えている
今はそのレコードは手元にはない(細野氏のもない)

それでこのアルバム「ナイアガラ・カレンダー」
タイトルもジャケットも斬新というか大瀧的パロディ?
(すごろくが付いてたのは忘れていました)
好きなのは「五月雨」と「青空のように」です
そして最後は13月?アカペラでの「お正月」
誰かの物まねしてるよね大瀧さんは

結局大瀧詠一を聴くのならといってベスト3をあげるのならば
「大瀧詠一ファースト」
「ナイアガラ・ムーン」
「A LONG VACATION」
もうこの3枚でボク的には充分OKですね!

ああいけない!
ついつい言いたい事をヅラヅラと
ご勘弁をば!!

(2010.02.19 21:40:31)

 key-san!!   すりいこおど さん
key-sanの、青春時代がうかがえる回想は、ほんとにいつも楽しいです。素晴しいです。

僕はベルウッドのシリーズがほんとに好きで、OFL全48タイトルのうち、30番位まで(つまり三浦さんが製作していた時期までということになるのでしょうか)のアルバムは、まさに宝物ですね。
とりわけ「大瀧詠一ファースト」と「HOSONO HOUSE」はお二人の非常に個人的なアルバムという感じがして、愛しています。

その二人が同じグループにいたなんて、いまだに不思議でしょうがないです。 (2010.02.20 06:35:07)


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