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2021/09/05(日)03:26

The Beatles「Get Back」

ロック音楽(10)

The Beatlesのシングル「Get Back」は1969年4 月11日にイギリスで発売されました。「Get Back」 は、1969年1月20日に開催するコンサートと、 コンサートにむけてThe Beatlesが新曲を生み出し、 それを洗練させていく過程をドキュメントとして撮影 し、公開するというプロジェクトの一部でした。 The Beatlesは、1966年のコンサート・ツアーを 最後に、人前での演奏を行っていなかったので、彼ら のルーツであるライブ・バンドへの回帰、彼らが初期 に演奏していたロックンロールの曲を再び取り上げる という点から、このプロジェクトは 「Get Back Session」と呼ばれました。 撮影は、1969年1月2日にはじまりましたが、 10日にはGeorge Harrisonが脱退するなどトラブル が続いたため、22日からセッションをアップル社の 地下スタジオに移し、旧友のキーボード奏者 Billy Prestonを加えて再スタート。 1月30日には彼らの拠点であったアップル社の屋上 で42分間のライヴが行われ、「Get Back」は、 1曲め、2曲め、最後の12曲めと3回演奏されまし た。久しぶりに人前で演奏するThe Beatlesのメンバ ーは生き生き。 ♪Get back, get back, ♪get back to where you once belonged とうたうPaul McCartneyのヴォーカルは、 The Beatles自身を鼓舞するように何度もくりかえさ れます。歌詞の1番では、一匹狼のつもりで虚勢をは っているJo Joという男が、2番では、なんでも自分 の思い通りにしてしまう男まさりの女 Sweet Loretta Martinが登場し、Paulに「もどってこ い」と呼びかけられますが、男はJohn Lennon、女は Yoko Onoを指し、JohnがThe BeatlesよりもYokoと の活動を優先していることを揶揄しているようにきこ えます。しかし、それだけでなく、Ringo Starrがた たきだすビートをはじめ、「Get Back」の音楽は、 ロックンロールの魂を呼びおこす力をもっています。 翌31日にはアップル・スタジオで最後のレコーディ ングが行われて、「Get Back Session」はほぼ終了。 4月11日にシングル「Get Back」が発表されたもの の、アルバムと映画の発表は、さまざまな問題から延 期され、アルバムは​『Let It Be』​として1970年5 月8日にイギリスで発売、映画『Let It Be』は、 1970年5月13日にニューヨークでプレミア・シ ョーが開かれました。 そして、2003年11月17日、このセッションを 本来あるべき姿にもどそうという取り組みが ​『Let It Be…Naked』​として発表されたのでした。こ のCDでは「Get Back」は1曲めに収録されています 。 ふりかえってみると、1968年ごろから、ロックン ロールの原点に戻ろうという動きがさまざまな形で生 まれていました。それは、The Bandや Creedence Cleawater Revivalや Delaney&Bonnieのデビューであり、 Elvis Presleyの1968年NBCライヴでの復活でし た。 私は、『Let It Be…Naked』で、ロックンロールを 生き生きと演奏するThe Beatlesに出会い、 彼らの原点である初期の4枚のアルバム ​『Please Please Me』​(1963年3月22日) ​『With The Beatles』​(1963年11月22日) ​​​​『A Hard Day's Night』​​​​(1964年7月10日) ​『Beatles For Sale』​(1964年12月4日) を聞き直しました。 そして、『A Hard Day's Night』が彼らの最高傑作 であることを確信しました。The Beatlesの魂とも いうべき作品です。 『A Hard Day's Night』から 「Get Back Session」で原点に回帰するまでの彼ら の道程については、また別の機会にふりかえってみ たいと思います。 ここでは、彼らが原点に帰って生み出した 「Get Back」が、 Elvis Presleyの1970年8月12日のラスヴェガ スのインターナショナル・ホテルでのミッドナイト ・ショーでうたわれ、 Elton Johnの1970年11月17日のニューヨー クのWABC-FM局でのライヴ・ラジオ・ショー でうたわれたことを紹介しておきます。 The Beatlesは、解散の危機にありましたが、彼ら の生み出した音楽は、依然として時代の欲求を表現 し、スーパースターたちからも強い支持を得ていた のでした。 そうそう。「Get Back Session」のエンジニアに 起用され、幻のアルバムとなった2種類の 『Get Back』を制作したGlyn Johnsが、その後、 The Rolling Stones『Get Yer Ya-Ya's Out!』 (1970)、The Band『Stage Fright』 (1970)、Eaglesのファースト・アルバム (1972)とセカンド・アルバム『Desperado』 (1973)のプロデューサーをつとめたことも、 つけくわえておかなくては。 ​ Get Back​(1969年1月30日)

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