suzukinの花と食　２

■３月２６日（金）
未明に入院。
内診が痛くて大絶叫
夜は無痛分娩の準備で脊髄に硬膜外麻酔を麻酔士に射ってもらう。

実家へ連絡したら母、びっくり仰天
２度も破水して驚かせてごめんよぅ～
（妊娠5カ月に入る前にも破水で入院）


■３月２７日（土）
破水したものの陣痛が来ず、陣痛促進剤を使うが子宮口が３ｃｍしか開かず・・・。
ず～っとモニターをつけて、ベビーの心拍と私の陣痛の痛さ？が折れ線グラフで表示されるのだが、なかなか本番の陣痛までにはつながらない。

なんと来月出産予定のママ友も破水し隣の分娩室に運ばれてきた！！
私は彼女が居る分娩室の隣の陣痛室に寝ていた。
陣痛で苦しそうな声から「オギャー！！」という誕生の声が聞こえた時には、泣きそうになった。
ベットまでたまたま隣で嬉しい息子の名前まで一緒


■３月２８日（日）
陣痛が来そうもないので、産道を柔らかくする点滴を使う。
効果はわかならい・・・
陣痛は来ず。


■３月２９日（月）
朝６時からまたモニターを付け、様子をみる。
また、陣痛促進剤の点滴が始まり、間隔的に波のように陣痛が襲ってくる。
今まで味わったことのない痛み。
早朝から昼までこの繰り返し。
担当ドクターに内診をしてもらうが、この上ない痛みでまた大絶叫。
「子宮口が８ｃｍまで開いた。いきんだら出そうだね」
と、ドクターは言うが内診が痛くて足が震えてガクガクだ・・・
もぅ少しでベビーとご対面





・・・というところで事態は、急展開。



なんと、ベビーの心拍数が下がり初めた。

いつも冷静なドクターも焦りを隠せない。
私も痛さで意識がもうろう。


「帝王切開に切り替えます！！」とドクターが言っている。






さっきまで、もぅすぐで産まれるはずだったのに・・・
ドクターだって「帝王切開は最終手段」だって言ってたのに・・・




私のベッドの周りで何人かの看護師が忙しそうに動く。
ドクターに「旦那に連絡しろ！」と言われ、電話を掛ける人。
慌てて私に呼吸器を取り付ける人。
隣の分娩室まで運ぶストレッチャーを広げる人。
もうろうとしている私に手術の承諾書類にサインをさせる人。


この緊迫は一体なんだろう
まるでテレビで見たＥＲみたい。





後から聞いたが、この時仕事をしていたひできんは、ドクターに電話で呼び出されたらしい。
「危険な状態だからすぐ来て下さい。」
「（職場から病院迄の）４０分も待ってられません！！すぐ帝王切開を始めます！」

きっとさっきまで、いつ産まれるのかな～？と楽しみにしていただろうに。
こんな電話が突然入ってきて、病院に着くまで生きるか死ぬかわからないことを言われて、彼もきっと怖かっただろう。


慌ただしく手術が始まった。
血の着いた病衣を脱がされ、また背中に麻酔を射たれた。
もうろうとした意識の中で、ママ友の「硬膜外麻酔はエビのように丸くなると痛くないんだよ」というアドバイスがこだまする。

いつの間にか、院内の先生が全員集められている。
ドクターは、「痛くないけど、ひっぱられている感覚はわかるくらい。」と説明する。
手術は言われた通り痛くないけど、皮をひっぱられているのがわかる。
見えないし痛くないけど、布の向こうでは切られているのだろう。


暫くすると・・・





「オギャ～！！」と言う大きな声が聞こえた。

産まれた。
誕生だ。
元気みたい。

私の赤ちゃん。



目の前で見せてくれた産まれたてのベビーは心拍が下がったなんて嘘みたいに手足をバタつかせ元気だった。
細く柔らかい小さな手が私の指に触れ、嬉しくて頬に涙がつたった。


こうして長かったようで短い私の出産は終わりです。





３月２９日月曜日。
１４時１１分。
出産予定日より、１５日早く３７週５日で出産。
体重２４２８ｇ
身長４９ｃｍ



エコーでは２６００ｇ近くあったはずなのに、出てきたのはちょっと小ぶりの男の子でした。
一瞬消えかかった命。
産まれてきてくれてありがとう。
パパとママにしてくれてありがとう。
結婚１３年目の奇跡に感謝。