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風・来・殿

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2004.11.21
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 前回のお話
 
 秋の夕暮れ 前編

 秋の夕暮れ 後編



 真っ赤に染まった空。
 太陽が沈んでいく・・。
 そして、夜空が広がり始める・・・。

 秋の夕暮れ 後編

 ウチは・・ウチは・・どうすればいいんだ?
 答えられない。
 ウチは・・・・アイツは、どんな答えを期待してるって言うんだ?
 ウチは、横目でチラっと隣にいる依実(えみ)を見る。
 依実も「どうしたらいいの?」って顔でいる。
 依実も同じなんだ。
 ウチと。
 悩んでる。
 ウチは、質問した張本人・・アイツを見た。
 アイツは、うつむいて、答えを待っている。
 ・・・どうしたらいいんだ?ウチ?
 ・・・あれ?前にも・・・こんな事があった。
 ウチが小さい頃、どこかで一人の少年が泣いてた。
 それで、答えを求めていた。
 ウチは、小さかったから、素直に言った。
 ・・そうだ。それでいいんだ。
 アイツは、ウチの小さい頃言った答えを求めてるんだ。
 
 「なーに言ってるの!あたし達は、絆があるもん!ゆーくんの事忘れないよ!・・・・・これがアンタが求めてたんでしょ?泣き虫のゆーくん?」
 「・・・・よく思い出したな。正解だ。でも、泣き虫ゆーくんは、余計だ」
 アイツは、ムスとして微笑んだ。
 あの小さい頃と同じだ。
 あの時もアイツは・・・。

 ―――9、10年前―――

 「ゆーやけ、こーやけ、カゴの中のー、とおりはー」
 あの時は、ウチは、3、4歳の時だった。
 ただ、聞いたことのある唄を口ずさんでいた。
 それで、一人で・・二人で帰ってた。
 丁度、ここの場所だった。
 ウチは、立ち止まってた。
 グスグスと泣いている同い年ぐらいの少年の手をとって唄ってた。
 「・・ヒック・・・ヒック・・」
 「んもう!泣かないんだよ!ゆーくん!泣いたってしょーがないよ!」
 「・・ヒック・・だぁって・・ヒック・・僕・・嫌だよー・・さーちゃんと別れるのぉー・・ヒック」
 ゆーくんは、泣きじゃくっている。
 「しょ、しょーがないじゃん!ゆーくんのお父さんの都合で引っ越すんだから!メソメソしないの!男の子でしょ!」
 ウチは、必死にゆーくんを励ます。
 ゆーくんは、泣きじゃくる。
 ウチが男の子みたいと思う。今思うと。
 「・・ヒック・・でも、さーちゃん・・ヒック・・僕がいなくなったら・・ヒック・・僕のこと忘れちゃうんでしょ?・・・ヒック・・」
 ゆーくんは、泣きながら言う。
 イライラしたウチは、言った。
 「なーに言ってるの!あたし達は、絆があるもん!ゆーくんの事忘れないよ!」
 ウチが胸を張っていた。
 「・・ほんとう・・?」
 ゆーくんは、泣くのをやめて、あたしをみる。
 「ほんとだよ!またいつか会おうよ!」
 「うん!そーだね!」
 ゆーくんは、涙と泣き腫らした目で、ニコッリと笑った。
 「それじゃ、約束!指きりーげんまん嘘ついたら針千本のばーす、指きった!」
 ウチとゆーくんは、約束をしたんだ。




 「あの時の泣き虫ゆーくんがこんな可愛げなくなちゃうなんて思ってもなかったよ」
 「さっきから、言ってるだろう?泣き虫は、余計だ。それにゆーくんと呼ぶなっ」
 アイツは、怒った口調で言う。
 ウチは、アイツがゆーくんとは、気づかなかった。
 でも、少し感づいてたんだ。
 それで、依実を見ると唖然と「え?え?」とか言って、キョロキョロしている。
 それでウチが依実に話しかけた。
 「依ー実」
 「さ、紗菜(さな)!どゆうことなの?夕(ゆう)君と知り合いだったの?」
 「うーん・・まぁね」
 「そ、それじゃあさ!私にも教えてよ!」
 「それは、ダーメ」
 「えー?何で?」
 「ウチとアイツの秘密なの」
 ウチは、唇に指を当てていった。
 「いじわるー。私って邪魔者ぽっいから帰るね。バイバイー!夕君!紗菜!」
 依実は、頬を膨らまして、その場を立ち去って、自分の家に帰っていった。
 
 「さーて。依実帰ったけど・・、今日が約束の日だったけ
?」
 「・・違う。後数年後だ」
 「それだったら、どうして?」
 「・・自分に自信をなくしていた。さっき話したのは、本当だ。お前に会いたかった」
 アイツがはじめて、ウチをまっすぐに直視した。
 ウチは、アイツの言う事にカァっと顔が赤くなりそうだった。
 サラっとあんな事言えば、女の子は、誰だってドキっとしそうだし。
 「そ、そうなんだ。ウチと会えなかったら、どうする気だったのよ?ここ来るのだって確立低いんだから」
 ウチは、プイとアイツと反対方向を向いた。
 恥ずかしいから、顔を見てられない。
 「その時は、その時だ。お前に会って、勇気をつけたかった」
 「勇気?」
 「そうだ。お前だったら、その答えだと思った。だから、俺は、もう一度、前に通っていた学校に通えるかもしれないとな」
 アイツは、言う。
 アイツにも決断っていうのがあったんだ。
 「そうなんだ。結局、学校に通うの?」
 「あぁ。通おうと思う。できたら、お前と一緒の学校でな」
 「な、なに言ってんのよ!前の学校を通いなさいよ!前の学校で勇気できたら、ウチと同じ学校でもいいけどさっ・・・」
 アイツは、絶対ウチをからかってる。
 あんな台詞で真っ赤に顔染まるわよ!
 あんな泣き虫だったのに・・・人って変わるもんよね。
 「・・ほう?それだったら、そうしてやろう」
 「へ?」
 ウチがきょとんとした目でアイツを見る。
 あぁ~・・綿棒がほしいよ・・。
 「前の学校でやり直す。それで、自信がついたら、お前と同じ学校に通う」
 「ちょっ、ちょっっとぉ!!本気にしないでよ!」
 「本気だが?」
 アイツは、真顔で言う。
 表情一つ見せない。
 「・・勝手にすればっ」
 ウチが投げやりに言って、またプイっと向いた。
 「それじゃ、また会おう」
 アイツは、ウチのまん前に来て、ウチの手の甲に唇を当てた。ウチは、アイツの体温を感じた。
 アイツは、手に唇を当てた後、クルっと歩きだす。
 「こらーーー!何すんのよ!」
 ウチは、顔を真っ赤にして叫んだ。
 あんなの・・はじめてだし!
 アイツ~・・・かなり性格代わりやがってぇ~・・。
 そんな叫んだ声が聴こえた様で、振り返った。
 「約束の印だ。またここで会おう」
 アイツは、振り返って笑った。
 ウチは、笑顔を見て、懐かしかった。
 あの笑顔だ。
 変わってない。あの笑顔。
 ウチは、アイツの後姿をしばらくみつめていた・・・。





 
 ―――現在――――

 「あぁ~思い出しちゃったよ。懐かしいな」
 「そうだよねー。紗菜は、結局、夕君と二人きっりになった事教えてくれないよねー」
 「だ、だから!言えないの!」
 「ふーん?そうなんだ。怪しいなっ」
 依実がジローっと紗菜を見る。
 紗菜は、あの時の事を思い出したらしく、顔を赤くしている。
 「だ、だから!何にもなかったんだってば!」
 
 その時。後ろから誰かが近づいてきた。
 それで、声がかかった。
 「久しぶりだな」
 そんな声が二人の後ろから聞こえた。
 まだ、声変わりをしてなさそうな少年の声。
 聞き覚えがあるあの声。
 二人は、振り返ってびっくりした。
 「泣き虫ゆーくん!?」
 「夕君!?」
 同時に二人が言った。
 もちろん、泣き虫ゆーくんは、紗菜だ。
 「おい。小林(こばやし)。泣き虫ゆーくんと呼ぶなって言っただろう」
 当の本人の夕は、平然と言う。
 一年前とほとんど性格は、変わっていなかった。
 だが、外見が変わった。
 紗菜達より少し大きかったが、今は、断然10cm以上は、差がある。
 髪が前より、少し長く、髪がサラサラしているのは、変わっていなかった。
 顔つきも大人ぽっくなっていて、女の子だったら、率直に、かっこいいと思っても過言では、ない。
 「べ、別にいいじゃない!それが呼びやすいんだから!」
 「嫌がっているのに、呼ぶ必要があるのか?」
 「それは、ウチの勝手でしょ!」
 「あぁ~・・また、私は、仲間外れ?私、二人の邪魔だったら、帰るけど?」 
 依実は、呆れ気味に二人のやり取りをみて居づらくなったのだろう。
 それで、依実が立ち去ろうとすると、意外な人がひきとめた。
 「別に邪魔じゃない。居てくれていい」
 「・・・それだったら、いるよ?途中、どっか行って欲しいって言われても、いるんだから!」
 依実が言った。
 依実も少し驚いたようだ。
 夕が言ってくれるとは、思っていなかったのだろう。
 「・・それで、何の用の?」
 紗菜は、呆れ気味に、言った。
 面倒くさそうだ。
 「何の用だと?前、約束しただろう。俺が自信がついたら、お前と一緒の学校に通うと」
 「それで今日いるわけか・・・って!本当なの!?それ!?」
 紗菜が軽く流そうとしたが後から、驚いた。
 依実も状況をよくわからないので「え?ええぇ!?」とか言っている。
 「そうじゃなかったら、来ないぞ」
 夕は、少しムスっとした表情で言う。
 「本気だったんだ・・・」
 「そうだ。これで、約束がはたせるな」
 「約束?別れ間際に言ったんじゃなくって?」
 紗菜は、疑問に思いながら言った。
 「そうだ。覚えてないほうが俺にとってうれしいが」
 「何よそれっ!知りたくなるし!」
 「その内、わかる事だ」
 「もう!!ムカつくーー!!」
 紗菜は、言う。

 
 三つの影が地に照らされている。
 その夕暮れは、赤くとっても綺麗だった。
 三つの影を見守るように・・・・。

 

 Fin




 後書き

 お、終わったー・・・。グター・・・。
 この小説書くの疲れた・・。
 後編ほとんど考えなしで書いちゃったよ・・。
 それより。頑張って完結させたよ。
 完結できた事褒めてあげたい・・。
 まあ~楽しめました♪
 書いている所で恥ずかしい所もありましたー・・。
 もう恥ずかしくって書いてられない・・。
 結末は、みなさんのご予想で♪
 これから、どんな学校生活を送るのかお楽しみに。
 みなさんが読んでくれたら、うれしいです。
 最後が適当です。(おい)
 でも、こんな風に書くのは、好きです。
 秋の夕暮れ読んでくれて、ありがとうございました!




+-+-+-+-+-+-日記+-+-+-+-+-+-
ここっから、本日の日記。
今日は、これ(秋の夕暮れ)に気力を注ぎこみました。
疲れました・・。
ほとんど考えていなかったので;
もう疲れたー・・・。

それと、レイアウトを前やっていたデザインに戻しました。
前のほうが良いかなって思いまして;
センスがないのは、もともとなので、勘弁してください;

それより。移転作業やろうかと思います。
でも、肝心のサーバーさんに何故か、ログインできず苦労しています。
もうどうしてこうなちゃうんだろうと思います・・。





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Last updated  2004.11.21 14:40:56
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