|
カテゴリ:カテゴリ未分類
よく話題に出る小説でも読んだことのないお話が沢山あります。この「不思議の国のアリス」も結構よく聞く名前ですが、読んだことがありませんでした。
それで、読んでみました。 河合祥一郎訳の角川文庫、438円+税。 皆が知っているのは、7歳のアリスがお姉さんと土手で日向ぼっこをしていて眠ってしまい、夢の中で白いうさぎの後を追って穴に落ちてしまい、そこで経験するいろいろの出来事の物語です。 一応全文読みました。読んでいる途中で思ったのは、なんだ大したストーリーも無いしこんな話がどうして有名なんだろうと思いました。ストーリーが首尾一貫していないのは、夢の話なんだと気がついて納得。 そして、訳者あとがきを読んで、このお話の背景が分かりました。 このお話を書いたルイス・キャロル(ペン・ネーム)はオックスフォード大学の数学の講師であったこと。アリスはキャロルの住んでいた寮の寮長の娘であること。このお話はキャロルがアリスたちと半日かかりのボート遊びに出かけたときに作られたこと。話の中の詩には曲があること、それらはイギリスの古い歌であること。などが解説されています。 それで納得したのは、全体に支離滅裂なストーリーの味わいを理解するにはイギリスの古い社会の習慣や伝統、言い伝えなどを知っていないと分からないということです。だから、このお話が分かるのはイギリス人、それもオックスフォード界隈に住んでいる人だけだと思いました。 このお話が日本で有名になったのは、日本人の欧米崇拝の結果だろうと思います。イギリスで有名なこのお話は有難がらないといけないという日本人の欧米崇拝がこのお話を有名にしたのだろうというのが私の感想です。 だから、私自身はこのお話は全然価値があるとは思いませんでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.03.22 09:01:33
コメント(0) | コメントを書く |