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この本は若い頃から著者名とタイトルを知っていたが読んだことは無かった。
著者の本には、他に「星の王子様」とか、「夜間飛行」とかいう本もある。 なんとなく、想像していたのは、ある種の冒険物語だった。 読み始めて思ったのは、文章が文章になっていない箇所が沢山ある。どんなに主語・動詞・述語を探してもその一文の中に何かが欠けている。だから、その文章が何を言おうとしているのか分からないところが沢山ある。 一つ分かったことは、著者の本職が飛行機の操縦士だということ。時代が1900年代の初めで、第1次世界大戦のあとくらいだということ。その時代、戦争で急発達した飛行機が郵便配達に利用され始めたこと。そんな時代だから、飛行機の信頼性が低く、通信システムやレーダーが発達していなかったから、飛行機の操縦は物凄く危険な時代だったということ。 そういう時代に飛行機の操縦士であることを本職としながら、テクジュベリは小説を書いていた。 堀口大学という訳者の名前も私は若い頃から耳にしていた。何となく有名な人だと思っていた。 そんな背景を訳者あとがきなどで知るとともに、難解な文章を読み進めた。 難解な原因の一つは、文章の中に”修辞”が多すぎることだ。 兎に角、結局、7割がた読んでギブアップした。 どうして文章が難解なのかについて私が想像したもう一つの理由は、訳者が詩人だからだということ。 翻訳という仕事そのものについて私は知らないが、恐らく原書では日本語の訳書のような訳の分からない文章ではないのでないかと思った。そう思っても、私はフランス語を解しないから、それを証明する手立てがない。 しかし、どうしても原書がこの訳書のような難解な文章ではありえないと感じるのだ。 訳者は原書に忠実に読者に分かりやすいように訳すのではなく、この本を詩人である自分の感性に合わせて書いているように思えてならない。 書評にならない感想文です。 著者も訳者も1944年と1981年に亡くなっていますから、私が文句をつけてもどうにもならないのですが・・・ などなど、兎に角、名著と言われていますが、私には理解できない本でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.06.01 15:36:07
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