2006/11/13(月)20:54
白熱しない討論。
日本語補習校、第二回、中三討論会。
今回のお題。
「YASUKUNI問題」。。。
難しすぎるよ、それ。。。。
でもさ、今回、「このお題にしよう!」って言い出したのが、
クラスの一人、
なんと、中国人のTくん。
彼は、ご両親とも中国語Onlyなのに、
日本で日本の公立小学校に通ったことがあるということで、
家族の中で、Tくんのみ、日本語べらべ~~ら。
英語、日本語、中国語、三ヶ国語をべらべ~~らと自由に操る彼。
(おお~~!!!将来有望ですよ、Tくん。数学も結構できるし、いいよ~~♪)
そしてね。。。2年前の学習発表会でも。
SHが歴史に詳しいってことで、
このTくんとSHが、日中の歴史についてそれぞれの考えを作文にし、
父兄の前で発表、、、。
という、非常に難しいことをしなくちゃなりませんでした。
その時、私は泣きました。
Tくんのご親戚。。。
ご両親の親族は、もうほとんどいらっしゃらないとか。。。
どうしてか。
それは、、、
「日本兵に皆、殺されてしまった。」
のだそうです。
この彼の作文を読んで、その感想を、歴史の事実を調べた上に、
自分の考えをまとめて作文にし、父兄の前で発表する。
「これ、歴史に詳しいSHくんしか出来ないのでヨロシクお願いします。」
アメリカに来たばかりのSHに、当時の先生は、
よくも簡単にこんな難しいことを押し付けてくれたもんだわ(-"-)。
(だって先生、家にしょっちゅう電話してきて、ホント大変だった、当時は・・・)
過去に起きてしまった悲しい事実を、
この子達がどう作文にまとめりゃいいのさ!
しかも、Tくんの親戚は・・・・
現地校と英語に慣れるのに大変だったのに、
週一の補習校のこのキッツイ宿題。
当時の息子は、この難題をよくこなしたと思う。
いい作文が書けたと思う。(親ばか)
Tくんとの仲も、悪くなりはしませんでした。
そして、今回。
「YASUKUNI問題」。。。
またもや難しい。。ややこしい。
母は朝から心配で。。。
「あなた達が、過去のことで喧嘩をしてはいけないのよ。過去のことを知るのは必要だと思う。今後同じことをしないためにも。けれど、熱く攻撃しあっちゃダメよ、絶対に。Tくんを攻撃しちゃダメ!これからどうしていけばいいか。。。それを話し合うのよ。あたなたちが。」
朝、学校に向かう車の中で、そう話しました。息子に。
だって、討論会といえば・・・。
「検事になりたい。」とか言いだす息子ですよ。
白熱するのが常ですから。
そして、、、。
母、図書の仕事を終え、いよいよ討論会へ。
あ~、どんなん~~
T君と、SHが教室の前に出て、
向かい合っての討論会。
まず、Tくんが意見を述べる。
次にそれについての考えをSHが言う。
のはずが。。。。
あれ?
SH眠い?
討論にちっともなってないよ。
一応、自分の考えは言ってはいるけど、ト-ンが低い^^;;;
だるそう、眠そう
Tくんはもちろん、中国の新聞などで、いろんな知識を持っていた。
中国人の中では日常に話される問題でもある。
でも、日本の若者は?
この問題を、普通、友達との会話でしたりしないよね。
(私もよくわかってない;;;)
息子は、普通の中学生よりは、かなり詳しいと思う。
本を結構読んでるので。
家では、かなりこの問題について、熱く語る息子が・・・。
なぜか今日の討論会では、やる気なさそう~~~
先生も「今日はSHくんが眠そうで、あまり白熱しませんでしたが。」って。
スミマセン^^;
ばか~~!
昨日、爆弾サムと遅くまで遊んでるからだ~~!!!
そして、放課後。
あれ?息子、いきなり元気やン。
さっきまで、つい5分くらい前まで、眠そう~~~にしてたのに。
なんなんだ!あの授業態度は!!!
「だってさ、YASUKUNI問題だよ。Tがいるんだよ。白熱しないように、わざと眠そうにしてたんだよ。Tと言い合わないように。。。」
はっ。
そうだったのか。。。
母、びっくり。
確かに、眠そうにはしてたけど、
きちんと自分の意見は言っていた。。。
わざと「白熱」しないように、いつもの”討論会”みたく、熱くならないように、
自分で自分の発言方法をコントロ-ルしてたわけなのか。。。
先生も、もしかしたら気付いていたのかもしれない。
そんなSHの戦略を。。。
あんまり白熱はしなかったけど、
いい討論会だったと思う。
難しい問題を取り上げて、この子達に考える機会を与えてくれた先生もすばらしいと思う。
これを今後、文集にまとめるのも、
先生としては大変だと思う。
だって、賛否両論あるのわかってる問題だから。。。
あ~、息子はいい先生、友人に囲まれてるなぁ。。。
そう思った。
いい一日だったぞ!