日中友好の旅~草の根旅行~8月20・21日 日本領事館主催・草の根旅行日記16日締め切りの申し込み。 その通知(留学生寮の1階に張ってあった)に気が付いたのは17日夕方・・・。 「とりあえず連絡してみよう、だってここは中国だし、一日くらいどうって事ないはず!」 こうして、私と王くんは無事に「草の根旅行」に参加する事が出来たのでした。 (ちなみにこの時点で、日本人の申し込みは私達だけだったらしい・・・) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~★ 8月20日。朝8時半。 大学構内のとある建物の前で集合。 行ってみると何とも豪華なバスが! さすが・・・さすが領事館主催。 乗り込むと、中国人のお兄さんが参加者リストを持って待っていました。 このお兄さん。日系企業!?で秘書をしているらしく、日本語ができる。 私の名前を確認し、一緒に参加した王くんの名前を確認。 「本当は、日本人でしょ!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・(爆) 朝っぱらから、面白い!!! そりゃ~毎回毎回、私と一緒にいる時は「君たち何人?」って聞かれますが。 私に対して「君」ではなく、私達2人に対して「君たち」という発言。 それが今回のこの旅行でも発せられて・・・(笑) うーん、楽しい旅行になりそうな予感が~~!! さてさてバスの中。 ざっと見渡す限り、若い子はみんな中国人。 おじさんも中国人。 中間の年齢層(30歳前後)は、ちょっと判断できない感じの人が多かったんです。 でも、通知には「広州で働いている日本人」も多数参加って書いてあったし。 そのうち分かるだろうと、座席に置いてあった某時計メーカーのパンフを見ながら、のんびり朝ごはんの饅頭を食べていたら。 若いお兄ちゃんが、何やら配りだした。 それは ☆ 某時計メーカー(今回の旅行の協賛会社)のノート ☆ そのメーカーの携帯ストラップ(首から掛けられるやつ) ☆ クリアファイル おぉ~~~~~、さすが日本企業協賛の旅行だね!! 初っ端から豪華だよ!!!これは期待できるかも!!! そんな事に感動しているうちに、出発の時間が来たのでした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~☆ さて、この旅行の趣旨。 実はさっぱり分かってなかった私達(笑) 「日本人と日本語を学んでいる中国人の【日中友好】のための旅行」だって書いてあったから、ただの一泊二日の旅だと思ってたのよ。 違いました・・・。 『日本政府が1989年から行っている海外援助・安全保障無償資金協力(中国名:利民工程)は、発展途上国における経済社会開発を目的として実施されている、日本の経済協力制度。貧困地域や社会的に恵まれない人々の生活レベルの向上に直結するプロジェクトに対して、資金を供与している』 今回の目的は、このプロジェクトに基づき2003年に申請・2004年に契約締結&施工された案件を日中両国の学生たちで見学し、そして日中関係をより一層理解する(違うかも・・・)と言うものでした。 なので:領事館&中山大学華南日本研究所主催・某有名時計メーカー&日本航空協賛 参加費:学生@50元 その他(協賛会社の人とか領事館の人とか先生とか)@150元 (安いから参加したんだけどね~・・・) 朝から5時間のバス旅行の間、途中メッチャきれいなドライブイン(ドライブインと呼んで過言は無い)に2回立ち寄り・・・桂林と海南の旅で立ち寄った『自称・ドライブイン』はなんだったのか・・・紙は無いけれど、数の多いきちんとドアのあるトイレにも出会い。 その後、40人前後いる参加者一人ひとりの自己紹介が始まり(爆)分かった事は・・・。 ☆日本人留学生は2人(そのうち一人は、仕事絡みでの参加)。 ☆日本語学科の中国人多数。 ☆各自仕事絡みで参加の日本人も多数。 ☆日本語学科の先生やら教授やらも多数。 ☆日本企業との仕事を主にしている弁護士さんとか(!!) ☆広州のテレビ局の番組制作スタッフとか(日本語ができるの) ・・・実は、物凄くラッキーな旅行に参加できたのでは!?と、この時点で更に期待大! 協賛メーカーのご好意で、多数商品のでる抽選会とかやったりして!! ・・・これが結構盛り上がってね~。Tシャツとか名刺入れとかデジタル時計とかMP3とかが商品なの~~!!!(当たんなかったけど) そんなこんなの旅の一日目。 着いたところは・・・。 【乳源南嶺国家森林公園】 う~んと、森林公園っていってもお昼ご飯を食べるために立ち寄っただけなので(笑)特に公園内を散策はしていないんですが・・・。 ご飯がおいしい!!! レストランの店員さんの態度もいい!!! トイレもきれい!!! そして何より、今回の参加者がみんな常識のある人だった!!! 適当に座っての昼食。 私達の座った席は、みんな若かったの。 学生さんが多くって、日本人は・・・私一人だったような。 そんなに和気藹々としてたわけじゃないけれど、それぞれ「どのくらい日本語勉強しているの?」とか「中国にきてどのくらい?」とか。 他のテーブルでは、名刺交換会が始まってたけど(笑) この席はのんびりと『お食事』が出来ました!! その後、再びバスで移動。 観光へと向かいました。 【瀑布群&春水谷&雲門寺】 滝なんですよ、滝。 結構急な道を、滝沿いに登っていくんですけどね・・・ほら、そんな観光するって知らないから。 サンダルのお姉ちゃんとかいて(笑)大変!! 大きな滝ではないんだけど、涼しくて絶好の観光地!! 昔見た“袋田の滝”を思い出しちゃった・・・規模が違うけどね。 最後にみんなで記念写真を撮って、移動となりました。 (つか、この集合写真は貰えないんだろうか・・・) 再びバスで移動して。 雲門寺へ。 豪華ではないけれど綺麗なお寺で。 修行僧の募集とかしてて(笑) こういう場所でお手洗いを借りるのが好きな私。 だって、お手洗いって結構重要でしょ?? 借りました。 広くてきれいな方でしたが、個室のドアがなくって。 壁も低くて、ズボン上げるときにはお隣さんと目が合っちゃう感じで(笑) でも、お寺さんだしねって。 小さな橋の欄干?に小さな狛犬がいて。 「はいチーズ!」 って近寄って写真を撮っていたら、領事館のお姉さんも撮ってた(笑) これまたのんびりとした時間を過ごした後、どこに行くのかと思いきや。 昼食から5時間経ってないのに、夕食に向かうとの事!? いいね~のんびりの旅。 一日2箇所だけの観光!素晴らしい~~~!!! 【夕食】 この旅、唯一の夕食。 大きい個室に4つテーブルが置かれた晩餐会。 ここでも日本の習慣登場~~! ワインと白酒が用意されてた!!! 晩餐用に購入してあったらしい。 各テーブルに1本配られたお酒。 今回私の座ったテーブルは、日本人女性(みんな仕事関係での参加)が多かったの。 なので、みんなもちろん飲みますよ!!! ワインは渋くなくて、飲みやすかったし(あんまし美味しいとかは分からないのよね) 出てきた食事も美味しくて、こっちに来て初めてお魚料理を美味しい~~って食べた(爆) 途中で私の話になって・・・だって、今回唯一の学生日本人なんですもの。 日本で仕事をした経験があるって話したらさ!! 「アルバイト、しません?某日本雑誌社の人が、アルバイト探してるんですけど」 って!!!!!!!!! 飛びついちゃった(笑) 「学生で時間はあるので、是非~~!」って。 だって、これからに繋がるかもしれないし。 何より、少しでも収入があれば嬉しいし。 つか、雑誌関係の仕事って楽しそうだし~~!! ・・・・・・・・・・マジ、この旅行は“当たり”だよ!!! 参加できて、本当にラッキ~~~~~!! 美味しいご飯を食べられて。 みんなでお酒も飲めて。 仕事を持ってる日本人ともお知り合いになれて。 中国人ともお知り合いになれて(これは王くんの仕事(爆)) 更にはアルバイトまでGETできるかもしれないなんて!!! 感動のまま、今夜の宿泊先に辿り着きました・・・!!! 【小島飯店】 広東省韶関(Shao Guan)乳源縣解放北路にあるホテル。 ・・・・・・・・・・・ちょ~~~~豪華な外観!! 部屋もちょ~~~~綺麗!! ドアのキーも、ちゃんとしてるし。 お風呂も浴槽があって、きれいだし!!! 正直「こんな広東省の外れに、気持ちよく宿泊できるホテルなんてあるのか?」って疑問だったんだけど。 さすがは日本領事館&有名企業&日本研究所ですな!! 感激でした~~~! さて、部屋割りの時、一つ疑問に思った。 「私と王くんは一緒に申し込んだんだけど、部屋は自動的に一緒になるんだろうか?」 と、今回の旅の案内人(爆)がこう言った。 「今回は男性21人女性23人なんです。なので一組男女で一緒の部屋になっていただかないといけないんですが~・・・コレは親子のお2人にお願いしましょ~~!」 オヤ?? と言う事は?? 私と王くんは、仕事関係で参加の男女の先生と一緒の部屋になりました。 しかも!! 男の先生は日本語が出来ますが、女の先生は全く出来ない!!! キャ~~~~~!緊張するじゃないのよ~~~!!! ・・・しかし、全く問題なしでした。 何故って?? 荷物置いて・そのままみんなでカラオケに行って(ホテルの中にカラオケルームがあって、団体客だったから無料だったの!)、夜中にスペアキーを借りてこっそり部屋に戻り。 朝起きて「おはようございます~」って言っただけだから(爆) 意味なし!!! 全然お勉強になってません!!! でもこの先生、ちょっと年配の先生で。 なのでとっても優しい感じの人で。 王くんは「呼び鈴鳴らして開けてもらえばいいのに」って言ってたけど、スペアキー借りてよかった~~~って思えるくらい、私達がカラオケから戻った時には爆睡してて。 (王くんの方の先生は、TVを見てたらしい) 私もそのまま、セミダブルのベッドで一人のんびりと睡眠を取ったのでした。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~☆ 8月21日・朝。 このホテルの朝食は、ワゴンで廻る飲茶がある!!! ・・・でも私達は団体なので、お粥とか饅頭とかがテーブルごとに出てきてた。 昨日の夜、アルバイトの話をくれたお姉さんが早速連絡を取ってくれたらしく、「後で連絡してみて」って電話番号をくれた。 うお~~~~!!本格的にバイトが出来るかも!!! ま、朝食の内容は特別変わったものはなく。 同じ席になった教授??みたいな人から始まった「中国(上海)の発展」の話題。 食事の間、中国人教授たちの話題は、ずっと小難しい話題だった。 私は聞き取れなかったんだけど、聞いてた仕事をしてる日本人お姉さん達の会話。 「でも、中国人が一番自分勝手じゃんね~・・・」 ・・・やっぱしそう思うよね(笑) 食事も終わり、荷物も詰め込み、本日の行動開始!!! 【目的地:乳源瑶族自治県古母水鎮】 『乳源瑶族自治県は広東省北部・韶関市に属する少数民族自治県で、国家重点貧困県&広東省扶貧開発県(省内16箇所)に指定されている。古母水鎮は乳源瑶族自治県南部57キロに位置し、中心部から離れているため広東省の他地域と比べ、経済発展が遅れている地域である』 この鎮唯一の衛生院(1963年開業)が今回の訪問地。 『老朽化した建物が2003年6月の台風で崩壊し、再建するにも鎮政府の財政が厳しく、資金調達が困難だった事から、自治県衛生局が“安全保障無償資金協力”に援助を申請。 広州日本領事館が656,600RMBを供与し、新しい衛生院が2004年3月建設開始・9月使用開始となったのです。』 ちなみにこのプロジェクト。 ☆ 日本人の税金で賄われています。 ☆ 原則として1件:1000万円(約70万RMB)以下 ☆ 申請から視察・施工開始までが早いのが特徴 ☆ 必要経費全額を賄うのではなく、一部を無償で援助するもの なんだそうで。 このプロジェクトの存在自体を初めて知りました。 中国だけでなく、「発展途上国における経済社会開発を目的とした」物だという事。 広東省では1991年のプロジェクト開始から、既に56件・253万$(何故かここだけアメリカドル(笑))が実施されているとの事。 (そんなでもデモが起きちゃう中国って・・・つか、広州の人も知らないんだろうね、このプロジェクトの事) 広州日本領事館の管轄は、広東省・広西チワン族自治区・福建省・海南省。 基礎教育(小中学校の建設・机などの供与)&保険医療分野(病棟建設・医療器材の供与)&民生・環境(道路建設・給水プラント建設)などに力を注ぎ、これまでに198件:7,250万RMBを支援してきてるそうです。 へぇ~・・・。 他の国も、こういうプロジェクトあるのかな?? ていうか、このプロジェクトの実態まで、中国政府が“報道規制”とか引いてたらビックリするけどね・・・。 とりあえず。 山の上までバスで登り、辿り着いた衛生院。 ・・・お出迎えが凄かったです。 入口で熱いお茶を出され(暑いのに) 代表の方が何やら歓迎の文章を読み上げ。 全く関係のない、日本人学生(私)&中国人学生に笑顔を振りまき。 診察中の部屋を覗いても文句も言われず。 最後には「座って座って!!」って、リンゴまで出される始末。 日本領事館の代表のお兄さんの呟き・・・ 「分かるけどさ~、後に続く他の地域のためにも、ここでオレ達を手厚く出迎えておかなきゃ!!って思うのは分かるけどさ~・・・。病院の視察に来たんだから、リンゴまで出して歓迎してくれなくても・・・」 中国人気質なんだよね、歓迎の仕方が。 でもココは病院で。 病院がどれだけ活用され、人々の役に立っているのかを視察しにきたはず。 40人の“観光客”が来ちゃったのを、大歓迎されても~・・・って感じかな? んでもって、ここの中学校で今回のもう一つの目的でもある活動を行いました。 【地元中学校に、英漢辞書を寄贈】 協賛でもあるメーカーの「英語・中国語辞書」を、地元の中学校に寄贈しました。 集まってもらった小中学生に辞書を持ってもらい、一緒に記念撮影。 不思議だったのがね、「日本語・中国語辞書」ではなく、「英語・中国語辞書」だったって事。だって、日中友好のための活動なのに何で英語の辞書~~~?? 暑い中、集まってくれた地元の小中学生のみんな。 あの辞書、活用するのかな・・・? 将来、少しでも今の中国の環境やら財政やらを改善しようと頑張る人間が、出てくるのかな・・・? あんまし状況を理解していない顔で、辞書を抱えて写真を撮られるがままの彼ら。 中国って、いろんな場所があるな~・・・。 そう感じた訪問でした。 つか、私は暑さでヘタばってましたけど・・・(泣) ~~~~~~~~~~~~~~~~~~☆ さて、今回の旅行の一連の活動を終え、ウネウネした山道をバスで下り(途中、気持ち悪くなる人続出で)、昨晩宿泊したホテルの近くで、昼食を取りました。 今回の旅行の中では、一番“イマイチ”だったかもしれないレストラン。 でも、一緒の席になった中国人学生と王くんが交流を図っていたので、これでよかったかなと。 だって、中国人同士&日本語を学んでいる者同士の交流が、今後の王くんの日本語学習にも影響してくるだろうからね~。 昼食を終え、ほんの少しだけ自由行動。 通りの商店で飲み物を買い、みんなでアイスを食べながら雑談。 ここでも王くん、意気投合した学生と何やら話し込んでました。 昼2時過ぎ。 広州市内へ戻るべく、バスはひたすら走り続けます。 その車内。 再び、行きと同じ様にゲーム大会~~!! 今回の商品は、Tシャツとデジタル時計とバッグ。そして目玉は『電子辞書』!!! 中国で発売した「日本語・中国語・英語の電子辞書」 音声付なので、日本語の発音が耳で理解できると言う優れもの!日本語の漢字を、中国語読みのピンインで検索できたりもする! しかも、日本の電子辞書にはない「中国語大辞典」付き!!! これは欲しいでしょ~~~!!! そうしたらね!! 一番初めから当たった(笑) デジタル時計~!!! 辞書は持ってるし、時計集めるの好きだから感激!! 「留学生がもっとたくさん参加できていたら、もっと楽しい旅行になったと思います。」 とか、前に出て挨拶とかさせられちゃったし(笑) 結局、電子辞書は中国人学生の手に。 王くんはTシャツ貰ってました。 こうして、一泊二日のプチ旅行は終わり。 集合場所(家から近い)での解散となりました。 アルバイトの話をくれたお姉さんにご挨拶して、日本人のお兄さん達にもお別れ言って。 デジタル時計とノート・ストラップというお土産を手に、お家に帰ってきたのでした。 【感想】 私はとっても楽しかった。 だって、物凄く日本人の考えた「快適な旅」だったんですもの。 バスも、バスの中の活動も、食事場所もメニューも。 宿泊先なんて、中国人だけの旅行じゃ考えられないくらいしっかりしてて。 今回の旅を経験した中国人・・・王くんや他の学生は、どう思ったんだろう? こんな豪華なホテルに、おいしい食事までついて50元。 しかも日本人の知り合いも増え、これからの自分に役に立つ旅だったはず。 特に王くんと連絡を取り出した学生君たち。 私の提案もあって、大学の留学生寮に張り紙をしたの。 「一緒に勉強しませんか」って。 中国語を勉強しに来た日本人と、日本語を勉強してる中国人。 なかなか繋がりが見つからないもので、見つかってもイマイチだったりもして。 だから、折角知り合った中国人&日本人なんだから、活用しないとって! 学期が始まってから、電話が掛かってくる事を祈ってます。 私もバイトの面接に行きます。 バイト・・・本当は留学生はしちゃいけないんだよね(爆) でも、経験ってことで。 夏休み最後のいい思い出。 知らなかった日本政府の活動とか、中国の状況などを知る事ができたのは、素晴らしい経験だったと思います。 次回、同じ様な旅行があったら、また参加したいなって思いました。 |