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2014/11/23(日)08:53

圧巻!大隅智佳子のノルマ

OPERA(2955)

Hironori Jo as Pollione in Norma at Ashikaga civic hall 9 Nov. 2014. Photo:©Shevaibra, courtesy of Mr. Jo ポリオーネ役の城宏憲さん 「足利オペラ・リリカ」第1回定期公演  ベッリーニ作曲 歌劇<ノルマ>演奏会形式 足利市民会館・専属プロフェッショナル芸術団体  「足利オペラ・リリカ」第1回定期公演 平成26年11月9日(日)15:00開演 足利市民会館・大ホール 指揮: 菊池彦典     公演特別監督: 直野 資 出演: ノルマ 大隅智佳子(足利オペラ・リリカ音楽監督)     アダルジーザ 田崎尚美     ポリオーネ 城 宏憲     フラーヴィオ  渡辺 大     オロヴェーゾ 斉木健詞     クロティルデ  林 眞暎 合唱: 足利オペラ・リリカメンバー / 足利市民オペラ合唱団      OHSUMI&PRODUCEオペラ合唱団 管弦楽: 足利オペラ・リリカ・アンサンブル Photo link *** 足利市で行われた大隅智佳子プロデュースのノルマに行ってきました。 名作であるにもかかわらずめったに上演されないベッリーニのノルマ。 大隅さんがやると知った時におお!と思いました。 めったに上演されないのは伝説のマリア・カラスの当たり役だったからというのもあるでしょうが これを歌える歌手がほんの数人しかいないからだと思います。 バルトリも歌ってますがバルトリはメゾ。 大隅さんはソプラノです。 ノルマは巫女なので大隅さんのような清澄な響きの天女のような声がぴったりです。 この役は美声に加えて強靭な力と高音のコロラトゥーラが要求されます。 こんな神のような声を持ったディーヴァは世の中にそういないのです。 彼女の声を聴くのはドンナエルヴィラの侍女(笑)、エレットラに続きノルマで3回目なのかと思います。 そして彼女のプロデュースだけあって 他の歌手も超強力でした! ノルマと同じぐらい重要なアダルジーザにはワグネリアンシンガーの田崎尚美さん。 偶然なのか必然なのか、彼女は先日のイドメネオで大隅さんとエレットラの役をシェアしていました。 彼女との最初の出会いはパルジファルのクンドリ。 強靭な声で、深みのある陰影のある声。 清澄な大隅さんの声とコントラストをなしていて二重唱はまさに絶品でした。 ノルマと言えばこれでしょうという美しい二重唱が何度も聴けて幸せでした。 ポリオーネは城宏憲さん。 この方は初めてお聴きしました。又吉秀樹さんのリサイタルの昼の部に出たという情報しかなかったのですが、実際聴いてみて瞠目でした。 ものすごく強靭なテノールです。 それでいて美しい素直な歌唱で男らしい声、 テノーレ・ヴェルディアーノタイプの大変強い声です。 今後のご活躍が楽しみです。 見た目も背が高く大変なイケメンでしかもさわやかな好青年。 ノルマとアダルジーザが一目で恋に落ちてしまったのも納得だわ~と思ってしまいました。 そしてオロヴェーゾの斉木健詞さん、先日リゴレットのスパラフチーレ、マリインスキーのサロメの兵士役を聴いたばかり。(さきほどTV放送されていましたが) やはりこういう強靭な爆弾のような低い声のバスはなかなか日本人で他にいないのでとても貴重だと思いました。 シモン・ボッカネグラのフィエスコとかナブッコのザッカリーアなどにぴったりの声です。 きょうも得意の最低音の伸ばしを披露していました。 フラヴィオの渡辺大さんは山田香作曲「ジュリエット」のパリス役など、今まで何度も聴かせていただいておりますが、美しい高い声がお得意のテノールでパワーもあります。やはりポリオーネの声とコントラストをなしていてよかったです。 クロチルデの林眞暎(まえ)さんも美しいメゾソプラノで可憐に歌いました。 歌手が最高の布陣なのに加えオケもすばらしかったです!指揮の菊池彦典さん、すばらしいテンポと強弱、オケを牽引していました。 足利市まで新幹線に乗って行った甲斐がありました。お疲れさまでした。 詳細はあす以降に書きます。 *** 東北新幹線 小山駅経由で足利に入る。 会場内に入ると演奏会形式のはずなのに舞台の真中にさらに舞台が作ってあり、その周りをオーケストラが埋め尽くしている。舞台の真中には祭壇なのか神木なのかがしつらえてある。 これは!もうオペラです! 字幕はどこに出るのかときょろきょろ探したがない。あれ?と思っていたが始まったら背後に文字が映し出された。歌手の背後に文字が出るのですっごく読みやすい! オケがすばらしい! まず合唱が登場。 黒い服。 オロヴェーゾは青い服。手には大きな杓を持っている。 歌い出すとすごい声です~ こういう神官のような声にぴったり。 ポリオーネ。どんな声なのかとわくわくです。 やはり強靭なすごい声だ~ これは来て良かった!と確信した瞬間だった。 フラーヴィオとの声のコントラストが効いている 2人とも若く美形の男性なので大隅さんセレクトは最高だなと思ってしまう。 ポリオーネは若い巫女のアダルジーザに心を移してしまった。 ノルマが現れる 白いドレスに白いヴェール。黒い髪はカールしている。 ノルマの最初の歌唱から超高音の伸ばしを披露する。も~すごい! いよいよカスタ・ディーヴァ。 生きてて良かったと思う瞬間。 この声はまさに天女の声。 人間離れした神々しさ。 カバレッタに入り もう総毛立つと言うか鳥肌が立ちまくり。 アダルジーザ。 またすばらしい声でうっとり。 陰影のある深みのある声で苦悩を表現するアダルジーザにぴったり。 アダルジーザとポリオーネ 彼女の名前を呼ぶポリオーネ せつないこと 美しい旋律のオンパレード 鳥肌が立つ ベッリーニは天才です ノルマとクロチルデ、子供たち ノルマとアダルジーザ この2人の二重唱といったらもう! 至福の時といったらいいでしょう。 涙が出てきます。 ポリオーネが来て、すべてを知るノルマ またこの三重唱がすっごい! 涙が出てくる。 休憩 第2幕 ノルマは子供を殺して自分も死のうとしている しかしできない アダルジーザとの二重唱がこれまた絶品!! もうすごすぎる 戦士たちの静かな静かな合唱 よかったです! オロヴェーゾ独唱、すばらしい!! クロチルデが悪い知らせを持ってくる ノルマは怒り、戦いのどらを鳴らす ポリオーネが捕えられる ポリオーネを殺そうとする。 胸を差し出すポリオーネ しかしできない またまたすばらしい歌唱 ノルマは巫女の裏切りを暴露する いろめき立つ一同 アダルジーザを救おうとするポリオーネに心打たれたノルマは 裏切り者は自分だと告白する 父に子を託す 父オロヴェーゾは最初子供たちに背を向けている ノルマが子供を押しやると子供はオロヴェーゾのところへ行き見つめる オロヴェーゾはついに子供たちの髪をなでる ポリオーネは心打たれ、ノルマへの愛情を取り戻す。 2人は手をつないで火刑台に向かう 全幕了 大拍手。 すばらしい公演に脱帽です! ありがとうございました。 Kenji Saiki as Oroveso in Norma at Ashikaga civic hall 9 Nov. 2014. オロヴェーゾの斉木健詞さん Photo:©Shevaibra, courtesy of Mr. Saiki

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