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カテゴリ:OPERA
Photo Album Photo:©Shevaibra, courtesy of the artist えびかんクラシカルコンサート♯38 東京二期会 プッチーニ歌劇「蝶々夫人」ハイライト&イタリアオペラ名唱集 東京二期会との提携公演第4弾! ドニゼッティ『愛の妙薬」より「人知れぬ涙」 ロッシーニ『セヴィリアの理髪師」より「今の歌声は」 ヴェルディ『椿姫』より「プロヴァンスの陸と海」 ヴェルディ『椿姫』より「ああ、そは彼の人か〜花から花へ〜」 ヴェルディ『ドン・カルロ』より「友情の二重唱」 プッチーニ『蝶々夫人』 第1幕より ・ヤンキーの二重唱 ・愛の二重唱 第2幕より ・手紙の二重唱 ・花の二重唱 第3幕より ・愛の家よ、さようなら ・ある晴れた日に 2019年5月18日(土) 13:30開場 / 14:00開演 海老名市文化会館 小ホール 東京二期会 梶田真未(蝶々夫人) 前川健生(ピンカートン) 花房英里子(スズキ) 今井俊輔(シャープレス) ピアノ:朴令鈴 *** 海老名で行われた東京二期会蝶々夫人のプレコンサート。すばらしいキャストが揃ったので海老名まで行ってきました。 前半がガラ形式でアリアや二重唱、後半ががっつり蝶々夫人という贅沢すぎるラインナップ。 今回シャープレスが前回の東京二期会蝶々夫人 DAY2、DAY4で同役だった今井俊輔さん。 今井俊輔さんのシャープレスは今までのシャープレス の温厚だが頑固で説教くさい老人というステロタイプを壊した人。 若く常識人で燃える情熱を理性で押さえつけたセクシーなシャープレスを演じ、とても魅力的だった。 その彼がまたシャープレスをやるならば!と。思ったとおりほぼ舞台上演のオペラで演じるように演技付きでのパフォーマンスでした。 彼の演技は目線で殺す! ピンカートンは彼の目線で殺されてましたねw そして今回そのピンカートン、シャープレスに軽薄な男と本音を吐露されたその軽佻浮薄なヤンキーは前川さん。なぜかすごくぴったりw。 先日の渋谷のルチアで瞠目だったエドガルド。圧倒的な歌唱でピンカートンもすごかった!リリックテノールのきらめくような美声でHigh Cがものすごかった! 堪能しました。 前川さんは東京二期会蝶々夫人のピンカートンのカバーキャストだそうです。 そして今日の蝶々さんもカバーキャストを務める梶田さん。 パワフルなリリックソプラノで全身全霊を込めて歌ってくれました。前半はヴィオレッタがあったのでちょっと負担が大きかったかも。後半プッチーニをガンガン歌うのに前半ヴェルディとは。 男性陣も前半ヴェルディがっつりで特に今井俊輔さん最初の歌がプロヴァンスっていくらなんでも重過ぎでチャレンジングとハラハラしましたが。きっと皆が知ってる曲をやらなくてはいけないという使命があったのでしょうね。 前半トスカにしたらきっとさらに面白かったでしょうね! 妄想が膨らんでしまいます。すみません。 今回の発見はメゾの花房英里子さん。マジすばらしかったです。超美声!彼女は二期会本公演の蝶々夫人の大村組のスズキだそうです。楽しみですね! ピアノの朴令鈴さんもすばらしく、歌手に寄り添う演奏でした。お疲れ様でした。 *** ロッシーニ『セヴィリアの理髪師」より「今の歌声は」 花房英里子(MS) すばらしい美声!ロジーナにぴったりだ。 B High C B High C ドニゼッティ『愛の妙薬」より「人知れぬ涙」 Una furtiva lagrima 前川健生(T) 感情移入がすごい! 爆発的発声 最高音A すばらしい~! ヴェルディ『椿姫』より「プロヴァンスの陸と海」 Di Provenza il mar, il suol 今井俊輔(Br) Dio m’esaudì!でパワー全開。 伸ばせるだけ伸ばした。 ヴェルディ『椿姫』より「ああ、そは彼の人か〜花から花へ〜」 梶田真未(Sop.) E strano! Ah,fors'e lui Sempre libera アルフレードの裏歌はもちろん前川さん! 最後はHigh Es ヴェルディ『ドン・カルロ』より「友情の二重唱」 ドン・カルロ:前川健生 ロドリーゴ:今井俊輔 すばらしい~TもBrも声がないとこの二重唱は歌えません! カルロがロドリーゴに手を差し出し ロドリーゴはひざまずき手をとるという芝居も。 休憩 第二部 プッチーニ『蝶々夫人』ハイライト 梶田真未(蝶々夫人) 前川健生(ピンカートン) 花房英里子(スズキ) 今井俊輔(シャープレス) ピアノ:朴令鈴 後半に入るといきなりしもてのお立ち台に今井俊輔氏が現れ、シャープレスとして物語の説明を始める。これが自分の言葉でしゃべっているので、すごくおもしろい。口調も重々しい歌のときの声と異なりめっちゃ軽い(笑)。GAPがすごくておもしろい。講談師のように軽快にしゃべる。だってしゃべり終わってマイクを置いてステージに歩み出したらすごい重い声になり、性格も激変するのだ。 (以下はメモを元に記述) 今井「生の舞台でオペラ『蝶々夫人』を見たことがある人はどのくらいいらっしゃいますか?」パラパラと手が上がる。見て、 今井「100%ですね!」ときっぱり断定(爆)笑いを取って あらすじを説明する。 舞台上には白い服に着替えたピンカートン役の前川が現れる。 今井「見てのとおりピンカートンは軽薄なところがあるので…』(客笑) 第1幕より ヤンキーの二重唱 Dovunque al mondo lo Yankee vagabondo シャープレスも舞台に ピンカートンはシャープレスにウイスキーを勧める。 美しい高音 È un facile vangelo America forever! 二人ともものすごい~ 今井はシャープレスそのものだ。体に入っている感じ。思い出すあの舞台を。 *** ・愛の二重唱 Vogliatemi bene 蝶々さんは梶田さん。着物に着替えている。 梶田さんは大変パワフルなリリック・ソプラノ。 蝶々はピンで留められてしまうのね! Perché non fugga più 抱きしめる Vieni, vieni! 最後は二人ともHigh C! 強靭で美しくすばらしい!! 第2幕より ♪ある晴れた日に Un bel dì, vedremo 蝶々さん 感情を込めて歌う e un po' per non morire morire で激情の放出。 l'aspetto ・手紙の二重唱 いよいよこの場面です。シャープレスと蝶々さんの名場面。シャープレスの演技力が試される場でもあります。また今井俊輔さん演じるこの場面が見られるなんて幸せです。 (シャープレスはピンカートンから来た手紙の内容を蝶々さんに伝えるためにやってきたのだ。気が重い役目だ。ヤマドリたちが帰り、) シャープレス Ora a noi. Sedete qui 「さあやっと私たちだけになれました。そこに座ってください。」 シャープレスは手紙を読もうとするが、蝶々さんが取り上げて口づけする。 手紙を返す。 "Amico, cercherete quel bel fior di fanciulla 『貴殿にあの花のように美しい娘を訪ねてもらいたいのだ』 蝶々さんはシャープレスが読む言葉の一言一言に有頂天になりシャープレスを悩ませる。 "E forse Butterfly non mi rammenta più 「『もう蝶々さんは私のことを覚えてないでしょう』」 シャープレスは蝶々さんを見る 蝶々さんは目を反らす 覚えてない、ですって! スズキ! "Se mi vuol bene ancor, se m'aspetta" 「『もしまだ私のことを待っていたら…』」 蝶々さんは無邪気に手紙を取り上げるがまた返す 「『彼女に心の準備をさせるようにしてほしい…』」 「帰ってくるのね!」 「『衝撃に耐えるよう…』」 「すぐなの?すぐなの?」 「…もう無理だ。」 シャープレスはもう手紙を読むことをやめ、しまうと立ち上がって言う。 Quel diavolo d'un Pinkerton! 「ピンカートン、ひどいヤツだ!」 diavoloを強調する。 シャープレスのたぎる怒りが伝わってきて胸が締め付けられるシーンだ。 真顔で蝶々さんを見つめて言う。 「もうピンカートンが帰ってこなかったらどうするんですか? ヤマドリと結婚なさい。」 蝶々「あなたさままで、そんなことをおっしゃるんですか!?」 Santo Dio, come si fa? 「くそ、どうすればいいんだ!?」 tanto male, tanto, tanto! 「ひどい人だわ!ひどい人!」 蝶々さんはよろめく。 シャープレスが支える。 劇的なシーン。蝶々さんは子供を連れてくる。 E questo, egli potrà pure scordare? ここまで。 前回の蝶々夫人では今井さんが子供を軽々と抱き上げた。そのシーンをまざまざと思い出す。 ・花の二重唱 スズキと蝶々さんが庭の花を摘み部屋に撒き散らす。 美しい! ハミング・コーラスをピアノが奏でる 第3幕より シャープレスはピンカートンとその妻を伴って再び蝶々さんの住む高台の家を訪れる。 ・愛の家よ、さようなら スズキに協力するよう説得するシャープレスとピンカートンの三重唱。 Io so che alle sue pene non ci sono conforti! 私にもわかっている 彼女の苦しみは誰にも癒すことはできない でも子供には将来がある。 Sorda ai consigli, sorda ai dubbi, vilipesa nell'ostinata attesa raccolse il cor 彼女は忠告に耳を貸さず 疑いも悪意も抱かず 頑なに信じていたんだ 真剣に シャープレスは自責の念に駆られているピンカートンの肩に手を置き、 Andate 行きたまえ。 シャープレスの目線には殺気に近いものが漂っている Addio fiorito asil すばらしい! オレは言ったはずだぞ ピンカートンをにらみ続けるシャープレス。 ah! son vil, ah! son vil! すばらしい! そしていよいよ蝶々さんの自害のシーン 駆け寄ってきた子供に短刀をしまう Tu? tu? tu? tu? tu? tu? tu? piccolo Iddio! Amore, amore mio 絶唱! Va, gioca, gioca! 子供を行かせると腹を刺しバッタリと倒れる。 了。 ハイライトなのにここまでやっていただけるとは! ありがたい限りです。 ここからトークタイム。 それぞれ『蝶々夫人』への思いを語り、秋の公演の宣伝をする。 前川「さきほど今井さんが言っていたほど私は軽薄ではありません。(背後で思いっきり首をかしげる今井)…ピンカートンは最も嫌われる役。東京二期会の本公演の蝶々さんは森谷真理さんと大村博美さんという世界で活躍するお二人で東京二期会の誇るプリマドンナ。ぜひお運びください。」 今井「私は今回は関わっていないのですが、横浜で『カルメン』にエスカミーリョ役で出ますのでそちらもどうぞよろしくお願いいたします。」 大拍手。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年05月20日 22時29分45秒
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