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![]() Grok作成 Ariadne auf Naxos , Op. 60 by Richard Strauss with a libretto by Hugo von Hofmannsthal Stuttgart premiere, 25 Oct 1912 Vienna premiere, Oct 1916(revised version) …☆今回のヴァージョン 静岡音楽館AOI 開館30周年記念 R.シュトラウス:歌劇《ナクソス島のアリアドネ》op.60 (改訂版、全2幕)演奏会形式 原語上演 字幕付 2025年05月11日(日) 開場14時30分、開演15時00分 静岡音楽館AOI 沼尻竜典(指揮) プリマドンナ アリアドネ:田崎尚美(ソプラノ) テノール歌手 バッカス:宮里直樹(テノール) ツェルビネッタ:森野美咲(ソプラノ) 執事長:小森輝彦(語り) 作曲家:山下裕賀(メゾ・ソプラノ) 音楽教師:池内響(バリトン) 舞踏教師:澤武紀行(テノール) 従僕:岸本大(バス・バリトン) 水の精ナイヤーデ:守谷由香(ソプラノ) 木の精ドリアーデ:山際きみ佳(メゾ・ソプラノ) やまびこ(エコー):隠岐彩夏(ソプラノ) ハルレキン:黒田祐貴(バリトン) ブリゲッラ:小堀勇介(テノール) 士官/道化師スカラムッチョ:伊藤達人(テノール) かつら師/トゥルファルディン:志村文彦(バス・バリトン) 静岡祝祭管弦楽団 ヴァイオリン:水谷晃(コンサートマスター)(都響コンサートマスター 2024年4月1日~) 小林壱成(東響第1コンサートマスター 2021年9月1日~) ほか ヴィオラ:田原綾子(Music Dialogue Artist、アンサンブルofトウキョウ、エール弦楽四重奏団、ラ・ルーチェ弦楽八重奏団、Trio Rizzleメンバー) 阿部哲(藝大フィルハーモニア管弦楽団) ほか チェロ:服部誠(東フィル首席奏者 2001年4月~) 上村文乃(ジャパン・アーツ) 矢口里菜子(東音企画) 下島万乃(HITOMIホールアーティスト) コントラバス:幣隆太朗(シュトゥットガルト放送交響楽団) ほか フルート:江川説子(神奈川フィル首席奏者) ほか オーボエ:金子亜未(読響首席奏者) ほか クラリネット:澤村康恵(元・新日本フィル副首席奏者 2002~2016年) ほか ファゴット:河村幹子(新日本フィル首席奏者) ほか ホルン:濵地崇(はまじ・かなめ 神奈川フィル首席奏者→現在、群馬交響楽団首席奏者) ほか トランペット:辻本憲一(読響首席奏者 2016年~) トロンボーン:鈴木崇弘(バストロンボーン 新日本フィル) ティンパニ:山元風吾 パーカッション: ハープ:景山梨乃(読響 2023年11月~) ほか ピアノ 副指揮:村上寿昭 チェレスタ:渡辺治子 ハルモニウム:藤原藍子 副指揮:根本卓也 コレペティトール:石野真穂 演出:彌六 照明 字幕:三浦安浩 アルゴン社 ステマネ ライブラリアン プログラム解説:広瀬大介 主催 : 静岡音楽館AOI *** ありえないほど豪華なキャストが集った静岡のアリアドネ 当然と言うべきか この手のレア演目にしては奇跡的と言うべきか 満席の大盛況 題名役、田崎尚美さんとバッカス宮里さんが異次元の歌唱を聴かせ 会場を興奮の坩堝に叩き込んだ やっぱりすごかったこの二人…! しかしバッカスはガチのヘルデンテノールの役で 通称テノール殺し 初役のはずの宮里さん、すばらしかった まろやかな美声。パワーもすごい。 喉を労ってあげてくださいね! 田崎尚美さんは真正ワグネリアン・ソプラノなので 怒髪天を撞くパワーで もうイゾルデだった〜! 彼らは別格として、他の歌手もよくぞ揃えられたというピチピチの若手が最適解をもたらしてくれた。 さすがオペラを知り尽くした男、マエストロ沼尻のキャスティング?です。 個人的に胸熱なのが、ブリゲッラ小堀さんと伊藤達人さんのテノール揃い踏み 彼らは新国立劇場オペラ研修所の同期で 研修でアンコウさん演出の「アリアドネ」に出演している。 その時達人さんはバッカスだったと思うが 小堀さんはブリゲッラだったはず。 彼ら4人のアンサンブルは拝みたくなるぐらい豪華で卓越した黄金の響きだった。 難役ツェルビネッタには森野美咲さん 彼女は生鑑賞は初めてだった。 彼女はソプラノ・レッジェーロで稀有な軽さの美しい声を持っている。 日本にはこの役を完璧に歌えるのは数えるほどしかいないと思われる。 大健闘だった。 METで同役を歌ったブレンダ・ラエのようにHigh Eまでは出していないと思うが終盤のHigh Esは出していた。 お疲れ様でした。 前半を沸かせたのはやはり作曲家役の山下ひろかさん。 彼女はリリック・メゾでノーブルな美声。この役は今後も歌っていく役になるのでしょう。 音楽教師役はもしかしたら池内さんのFachよりは重い役だと思うが、重い美声を披露していてさすが見事だった。 前半でさすがだと感心したのは執事長の小森さん。黙役だがドイツ語喋りまくりなので日本では彼しかできないと思われるほど適材適所だった。ドイツ語の巣喋りで笑い取れるんだから。 オーパーに出てくる出演者で瞠目だったのは ナイヤーデの守谷由香さん。 彼女はリリック・ソプラノで大変パワフルでかつ美しい声。 ドリアーデ山際きみ佳は昨年のびわ湖のオクタビアンだった。 彼女はドラマチックメゾに近い重さがあり、今後も大きな役が期待できる逸材。加えて極めて美形。 エコーの隠岐さんは美しいリリック・ソプラノで表現力も秀逸。 ハルレキン黒田さんは持ち前の演技力を生かし役作りいつもながら見事な造形。リリックバリトンの美声を聴かせた。 ダンス教師の澤武さんはサントリーホールのばらの騎士でイカサマ師ヴァルツァッキ役だった。ローゲとかうまそうなキャラクターテノール。一癖あるキャラが得意なオペラに欠かせない存在。 祝祭オケは ダブル・コンマス状態? 水谷さんと小林壱成さん揃い踏みで もう〜オケメンバーこんなに豪華過ぎてよろしいのですか? と聞きたいぐらい。 オーパーの冒頭室内楽的部分は美しすぎて滂沱の涙! チェロもすばらしい! 今回はやはりコンサートホールでの上演で ステージにオケが載っている状態。 オーパーは歌手が正面向いて歌うのでよかったが 序幕の部分は、歌手が横を向いて歌うので オケにだいぶ消されていた。 コンサートホールはそもそも声楽的には響き過ぎるので正面向いて歌わないとボワンとした音響になる。 特に速い展開のVorspiel は厳しかった 私の席の位置もあるとは思うが… この演目を生で鑑賞したのは前々回?バイエルン歌劇場が持ってきた時。 日本人歌手だけの上演は極めてレア。 Rシュトラウスのイタズラ心いっぱいの音楽 上演してくれて感謝でいっぱいです。 蛇足で言いますと、私はザルツブルク音楽祭で2012年に上演されたベヒトルフ演出の初演版(町人貴族含む版)の方が断然好きです。この方がはるかにどうしてこうなったのか?がお話としてわかりやすいからです。改訂版はどうも楽屋落ちのハチャメチャ展開になってしまっているので…。ベヒトルフ演出の初演版を超える演出は私の中ではありません。 *** Ariadne auf Naxos : Richard Strauss ※数種の資料参照 FACH The Prima Donna/Ariadne: soprano Fach : dramatic soprano Arias : Es gibt ein Reich The Tenor/Baccheus: tenor Fach : dramatic tenor/heldentenor Zerbinetta : soprano Fach : lyric coloratura / coloratura soprano Arias : Großmächtige Prinzessin…So war es mit Pagliazzo Harlequin : baritone Fach : bass-baritone / lyric baritone Arias : Lieben, Hassen, Hoffen, Zagen Scaramuccio : tenor Fach : buffo tenor Truffaldino : bass Fach : buffo bass Brighella : tenor Fach : buffo tenor The Composer : mezzo-soprano / soprano / soprano or mezzo-soprano(en travesti) Fach : dramatic mezzo, lyric mezzo Arias : Sein wir wieder gut Music Master : baritone Fach : lyric baritone The Dancing Master : tenor Fach : buffo tenor The Wigmaker : baritone / bass A Lackey : bass An Officer: tenor The Major-Domo : spoken Naiad : soprano Fach : lyric soprano Dryad : contralto Fach : contralto Echo : soprano Fach : soubrette Servants *** 音楽教師 彼は執事に難題をふっかけられている 執事 従僕 作曲家 作曲家:君ヴァイオリンを呼んできてくれ 従僕:ヴァイオリンは一人じゃこれません 作曲家:みんなどこにいるんだ? リハしたいのに。 従僕:皆さん食堂ですよ! もちろん食べているのはオケじゃありません ご主人のために演奏してるんです。 作曲家:じゃ歌手は? 従僕:それどこじゃないでしょ バッカスが叫び出す バッカス:こんなものかぶれるか~!! 宮里さんの第一声です。 かつらがかりが応酬する かつらがかり 志村さん の頭に金髪のかつらを被せる ツェルビネッタ ダンス教師 執事 執事:ご主人がまた気を変えられました 音楽教師:オペラから始めるなとか? プリマドンナ:なんなのよ! 執事:ダンス教師さんはどこです?あなたがた2人を見込んでお願いしたい。 ダンス教師(タンツマイスター):ツェルビネッタのあとにアリアドネ、でいいわね? 執事:違うんです。同時にやってほしいんです。 テノール歌手:ご主人様はいかれてるんじゃねえか? プリマドンナ:あたまがおかしいわ。 執事:あとはあなたがたにおまかせですので。 ツェルビネッタは「準備しなくっちゃ!」と叫んで自分の控室に駆け込む 執事:花火をきっかり9時に始めたいので。 タンツマイスター:デザートアイランド(=絶海の孤島)なんてぞっとしないし。 作曲家:アリアドネは人類の孤独の象徴なんですよ! 音楽教師:せめて2時間あればいいのに。 作曲家は絶望している ダンス教師:オペラってやつは長すぎて危険だ! 音楽教師:やめてください。彼が自殺しかねない。 ダンス教師:ツェルビネッタがうまくやってくれるさ。彼女は天才だ プリマドンナ(作曲家に):バッカスのとこは全部カットしちゃって! バッカス(ダンスマイスターに):アリアドネはカットして。あいつに客は耐えられないぞ! ダンス教師はツェルビネッタにオペラのあらすじを説明する アリアドネは王の娘で命を助けたテセウスと恋に落ちる。しかしテセウスは彼女にいやけがさして絶海の孤島に置き去りにするのさ。 そして死を切望するようになる ツェルビネッタ:死ですって!次の男を見つけるんでしょ。 ダンスの先生:そーゆーこと。 作曲家は絶望している。 ツェルビネッタは励ます 作曲家:アリアドネは唯一無二の存在なんだよ。他の女とは違う。忘れたりしないんだ。 ツェルビネッタ:しっかりして! ツェルビネッタは身の上話をして作曲家をすっかり魅了してしまう。 ツェルビネッタ: Ein Augenblick ist wenig - ein Blick ist viel Du spricht, was ich fühle. - Ich muss fort. Vergisst du gleich wieder diesen einen Augenblick? 作曲家はすばらしく歌う! 作曲家: Seien wir wieder gut! jedoch, jedoch, jedoch, jedoch, jedoch! Und darum ist Musik die heilige unter den Künsten! Lass mich erfrieren, verhungern, versteinen in der meinigen! プロローグ終了。 20分の休憩 オーパー 室内楽的演奏 最初はヴァイオリン×2、第二ヴァイオリン×2 ビオラ×2、チェロ×2 で演奏している 魅了される!😢 3人のニンフ 3人: アリアドネは寝てるの? アリアドネは嘆いています。 アリアドネ: Wo war ich? tot? アリアドネがAh!と嘆くとエコーが真似します。 ツェルビネッタと仲間の4人組が現れます ハルレキン:(同情して) めっちゃ辛そうやな… アリアドネ: Ein Schönes war, hiess Theseus もうすごい!すごすぎます! 3人のニンフ: アリアドネ! アリアドネ: その名前で呼ばないで! ハルレキン、スカラムッチョ、トゥルファルディン、ブリゲッラ。 男たち: もう無理なんじゃ…? ツェルビネッタ: じゃ歌ってみて! ハルレキン: Lieben, Hassen, Hoffen, Zagen コミカル 音楽的にすごいと思ったところ: (ここか不明ですが) ハルレキン(?)アリアドネ(?)が歌うと(?) エコーが真似しますが エコーが あ~あ!と短調で終わりそうになって ハルレキンに凝視されて仕方なく半音上げて長調にするのです! これは演奏会形式でないと絶対わからないディテールです。 ハルレキンはツェルビネッタの恋人ですが、浮気な彼女にいつもやきもきしています。 スカラムッチョ トゥルファルディン ブリゲッラ (ツェルビネッタはハルレキンの彼女ではありますが、他の男が粉をかけてきても応じているのでハルレキンは気が気ではありません。) ツェルビネッタ: 顔すら上げないじゃない! ハルレキン: オレもだめだなって思ったんだけど… 二人は痴話げんかに発展。 ツェルビネッタ: あんたこそ浮気ばっかりして…! ハルレキン: おまえもな! アリアドネ: Es gibt ein Reich いやもうすごい、すごすぎる! 効果がないのでツェルビネッタは ツェルビネッタ: もう歌も踊りもいいわ あんたたち退場! ツェルビネッタ: Großmächtige Prinzessin ツェルビネッタはアリアドネを励ますために歌います。 ここが高音のコロラトゥーラの連発でこのオペラの中で一番技巧的にすごいとこなんです 単独でガラコンなどでもよく歌われる部分です。 ツェルビネッタ: So war es mit Pagliazzo Als ein Gott kam jeder gegangen Kam der neue Gott gegangen, Hingegeben war ich stumm! 超高音を操るコロラトゥーラ 最後はHigh Esか。 ツェルビネッタは男たちの前から消えます。 男たちは各所でツェルビネッタを探しますが見つけられません。 ツェルビネッタは隠れて、現在の本命、ハルレキンといちゃついています。 ツェルビネッタ: Hand und Lippe, Mund und Hand! 3人の男: Ai! Ai! ドロボー男め! ドロボー! ニンフたちがバッカスの登場を知らせる。 バッカス: Circe, kannst du mich hören? バッカスは歌手が演じるステージの一段上のパイプオルガンのしもてがわで歌っている ニンフ: Töne, töne, süsse Stimme, Fremder Vogel, singe wieder, Deine Klagen, sie beleben, Uns entzücken solche Lieder! ティルセ!ティルセ! パワフルボイスです。 もうここからは2人の独壇場。 アリアドネとバッカス。 なんてすばらしいんでしょうか。 バッカスはアリアドネのことを魔女キルケと思っているし アリアドネは死神だと思っている 二人はお互いに勘違いしながらとんちんかんな会話を続けて、それでありながら段々愛を深めていく こういうところもほんとなら喜劇なんですけど音楽次第でこれがシリアスオーパーになる ホーフマンスタールがほくそ笑んでいるようです。 アリアドネ: 違う人だわ! バッカス: じゃあ誰だと言うんです? アリアドネ: 暗い海に連れて行く船の人よ! バッカス: 確かに僕は船長ですけど。 最後まで迫力の渾身の2人の歌唱。 バッカス: Und eher sterben die ewigen Sterne, Eh' denn du stürbest aus meinen Armen 君は永遠に僕の腕の中に抱かれているのだ。 それは星が燃え尽きるほど未来永劫続くのだ 客席は大喝采 詳細続く。 Related links 2011年10月05日 バイエルン アリアドネ 2014年02月28日 新国立劇場オペラ研修所ナクソス島のアリアドネ Part 1 ![]() 田崎尚美さん(ソプラノ 撮影:2018年) Photo: ©Shevaibra, courtesy of the artist お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025年05月12日 12時16分54秒
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