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カテゴリ:歴史・時代小説
隠し剣孤影抄新装版
隠し剣孤影抄 勿論 藤沢周平の代表作である。 いまだにこのレベルの本に出会えるものなのだと思った。 読み止まらないのである。すごい。 自分も格闘技というか合気道を嗜む程度ではあるが稽古している ので、多少は解るつもりである。 秘剣や一子相伝などという言葉には弱い。 当に隠された財宝のような匂いすらする。 当然、プラスのイメージしかない。 しかし、この本に出てくる主人公達は必ずしも、その剣によって 幸せになったわけではない。 剣によって状況を打開する者、剣によって破滅する者、それぞれ である。 アマゾンの紹介 ________________________________ 秘剣、外に語らず―剣客小説に新境地を開いた名品集“隠し剣”シリーズ八篇。凶々しいばかりに研ぎ澄まされた剣技を秘める主人公たちは、また人としての弱さもあわせ持つ。剣鬼と化し破牢した夫のため捨て身の行動に出る人妻、これに翻弄される男を描く「隠し剣鬼ノ爪」。他に「暗殺剣虎ノ眼」などを収む。 ________________________________ 邪剣竜尾返し 臆病剣松風 暗殺剣虎ノ眼 必死剣鳥刺し 隠し剣鬼ノ爪 女人剣さざ波 悲運剣芦刈り 宿命剣鬼走り の八篇だが、題名が格好良い!! どれを取っても、素晴らしいネーミングだ。 しかも一つとしてかぶってない。 臆病剣というものが存在するのかどうかというより、思わず 一体どういうことだ?と思ってしまう。 どれも珠玉の名作である。 自分は「女人剣さざ波」が印象深い。 一人だけ女性だったこともあると思うが、女性の真の強さは 剣よりも強いのではないだろうか? などと偉そうに思ってみたりした。 読んでもすぐに読み返してみたくなる本である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/03/17 09:06:41 PM
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