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カテゴリ:写真 デジカメ 銀塩カメラ レンズ
写真はキャノンのレンジサインだーカメラと大口径レンズ。 ボディーはキャノンVTデラックス。レンズはキャノンの50mmF1.2。 写真はオリンパスのハーフサイズ一眼レフ用のズームレンズ。50mmから90mm。 ファインダーが暗いカメラにこのレンズを付けると像は見にくいしピントは合わせにくい。 (タイトル) 夢の世界に誘い夢の世界を漂わせるよくできたカメラたち (本文) フィルムカメラの品の良いのはカメラのメカニズム(機械機構)がみえるように思えるところがよい。有り難いと言うべきか。 露光機構と連動する測光機能は要らない。技術の進歩が早いので最新の露光機能および測光機能は直ぐに古くなる。古くてもそれはそれで良いと言うのがセコニックなどの太陽光発電方式の単体露出計だ。 単体露出計がなくても中学生のころの私は何とか露光のはずれがない写真を撮っていた。晴れや曇りに対応するシャッター速度と絞り値がフィルムの箱に書いてあり、ネガフィルムを使う分にはそれで用が足りた。厳密な露出ではなくても思い出の記録としての写真は撮れた。私の写真への要求というものはこの程度のことである。 リバーサルフィルムともいうスライド用のフィルムは露出の許容範囲が狭いのでそうはいかない。カラー印刷のための原稿としてのフィルムあるいは写真ということになるとリバーサルフィルムが有利にみえるが、その露出の許容範囲つまりラチュードが狭いので撮影に失敗することがある。 こうしたこともあってネガフィルムからインターネガをおこして印刷用にするということもなされる。 物事に道は一つではない。 写真術としてのフィルムの発達は写真の世界を拡大した。 フィルムにあわせてレンズを設計してできあがる写真の発色を調整することがなされていた。だからコダックのフィルムに合うレンズ、アグファのレンズに合うレンズ、コニカのフィルムに合うレンズ、富士のフイルムに合うレンズなどがある。 スイスなどヨーロッパのカレンダーのカラー印刷の色合いは現在でも日本のものとは随分と違う。カラー印刷は昭和の終わりころに大革新がおこっていたようで、カメラ雑誌にそれが現れている。 日本人とスイスの人、あるいは欧州の人では物を見るときの色への感覚が違うらしい。 その所以(ゆえん)を少しだけ考えた。自然のようすが違うためか、太陽の光の在り方が違うためか、ほかに何かがあるかは判らない。単純な印刷技術によるものなのか。そうとも思えない。アグファの発色、コダックの発色と日本のフジやサクラの発色の違いは、色への人の感覚の違いからきていると考える。 レンズがフィルムと組み合わさってできあがる写真の色合いがある。それはフィルムの発色の性能なのか、レンズの性能なのか、分離しきれないところがある。できあがった色をそのままに受け入れるか、違和感があるかないかは人の側のことであり、これは文化の深いところからきているようだ。 欧州の水彩画、油絵、エッチングほかとも関係することだ。 日本では近い時代では浮世絵があった。葛飾北斎の浮世絵の色は鮮やかである。欧州の宗教画は画面全体が暗い。陰陽がグラデーションのように綯い交ぜになってできあがっている。絵の区切りが線のようになってクッキリしているのが浮世絵であり、西洋の絵はそれとは違う。 このようなことがレンズの性能、つまり設計にも反映しているのだろう。ピントとボケ具合などにも文化は繁栄すると考えていい。 レンズ設計の通俗本を読んでいる。意味を理解できない。専門分野のことは言うに及ばすだ。ニコンやキャノンの若い設計者が語る言葉をどのように理解するか。ドイツには天才といえるレンズ設計者がいた。この人あるいはこの人たちによってカメラレンズの基本がつくられた。ショットのガラスのことは計測器の世界の温度計や浮き秤の材料の分野でも特段に優れたガラス材料であった。 ガラス材料の屈折率や透過率などがレンズの設計の前提になる。ドイツのレンズの構成と寸法を丸写しにしてレンズをつくっても、ガラス材料が違えばレンズは違った像を結び像の色も違う。 現代は演算が巧みにできるようになったから、レンズ設計の自在度は広がった。レンズの加工技術は一つのレンズ面に対して凹凸を幾つもつくれるようになった。このことなどもあってズームレンズの性能は飛躍した。単焦点レンズは持ち味としての文化要素までも盛り込めるようになった。 小豆(あずき)よりも小さいのによく写るレンズができている。ケシ粒ほどのレンズでよく写るのができるかも知れない。コメ粒ほどであればもうできている。 ズームだってデジタルカメラの画像の細密度が向上しているから、画像の側の切り取り方によってズームの機能を実現している。普通の人はこれをレンズがズームしてやっていると思う。 レンズによってカメラの半分はできている。ボディーはフィルムにレンズの像を結ばせるための機構である。このボディーの機構がよく見えているカメラは人々を魅了して夢の世界に誘い、夢の世界を漂わせる。
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最終更新日
2017年01月20日 00時00分25秒
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