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カテゴリ:写真 デジカメ 銀塩カメラ レンズ
「キャノン7」は35mmレンズ専用機として使え。28mmでも24mmでも良いぞ。大きい大きいということで「キャノン7」の窓枠の大きさを述べておく。目をぐるりと回すと24mmの画角があるのだ。これは凄い。二重像合致式連動距離計付レンズ交換式カメラは相性の良いレンズ一本でよい。何でも撮れるデジカメズーム時代のレンジファインダー式カメラの使い方がこれだ。
「キャノンP型(Populaire)」を使っていて都合がよいことはファインダーが等倍式になっていることだ。 (タイトル) 二重像合致式連動距離計付レンズ交換式カメラは相性の良いレンズ一本でよい。 (何でも撮れるデジカメズーム時代のレンジファインダー式カメラの使い方がこれだ) (「キャノン7」は35mmレンズ専用機として使え。28mmでも24mmでも良いぞ。) (本文) まずはレンジファインダー式でレンズを交換できる高級機で等倍のものについて語る。 代表のようにいわれている「ライカM3」は0.93倍である。これが50mmレンズにおいて。「ライカM3」(0.93倍)は両目での撮影に支障がないほどの倍率であり、ファインダーの見えの良さは比類ない。 ライカM3のファインダーに正面から立ち向かうことを回避したキャノンは「キャノンP型(Populaire)」「キャノン7」を出した。「キャノンP型(Populaire)」は等倍(1.0倍)で視野枠の中に望遠の枠を刷り込んで表示する。「キャノン7(7型)」「キャノン7S(7型s)」のファインダーは0.8倍である。これに「キャノンP型(Populaire)」と同じようには等倍視野枠の中に望遠の枠を刷り込んで表示する。0.8倍の倍率では両目での撮影には支障がある。頭がくらくらとする。目も痛くなる。 ニコンは「ニコンS3」はともに等倍ファインダーを出してきた。ファインダーの中に望遠の枠を刷り込んで表示する方式はキャノンP型(Populaire)」と同じである。ニコンは「ニコンSP」で広角枠28mmを用意した変倍式の高級機を出したが値段が高すぎて普及の壁になっている。ニコンは「ニコンSP」のファインダーを大胆に簡略にしたのが「ニコンS3」である。ニコンのファインダーは50mm一つだけの「ニコンS2」が等倍であり、緑がかってはいるが「ニコンS2」こそ一番だと考えている人は多いはずだ。 「キャノンP型(Populaire)」のことを少し突っ込んで考える。 「キャノンP型(Populaire)」を使っていて都合がよいことはファインダーが等倍式になっていることだ。一括で表示されている35mm、50mm、100mmのうち、それを35mm枠と考えて両目でみて撮影するのである。一種のノーファインダーとして撮影する。 顔が向いた方が撮影対象で見えるものに対して適当にシャッターを切っていく。35mmレンズを絞り込んでおいて焦点距離を3mかそこらにしておく。シャッタースピードは天候にあわせて決める。「キャノンP型(Populaire)」と「ニコンS3」はともに等倍ファインダーであり一括表示の窓枠も同じである。したがって「キャノンP型(Populaire)」と「ニコンS3」は同じ使い方ができる。 「キャノン7(7型)」「キャノン7S(7型s)」のファインダーは0.8倍である。0.8倍のファインダーを両目で覗くと頭がくらくらする。両目で覗いても頭が痛くならない等倍ファインダーの「キャノンP型(Populaire)」と「ニコンS3」の使い道がみえてくる。 レンズ交換式レンジファインダー式の高級機の使い方として次のようなことをするとよい。 取り付けるレンズはそのカメラボディーに一番適合したものを選ぶ。 「キャノンP型(Populaire)」と「ニコンS3」と「ニコンS2」は50mmレンズに限る。「ライカM3」だって50mmだ。 「キャノン7(7型)」「キャノン7S(7型s)」は眼鏡を掛けている人が無理なく使うということになると35mmだ。眼鏡を掛けない人ならば視野枠の表示はないが28mmでもいい。見えているその範囲が28mmの画角を確保していて、眼をグリグリ回すのであれば24mmの範囲も見える。 レンズ交換式レンジファインダー式の高級機は一台に一本の専用レンズと決めてしまうと良い。レンズ交換して使うなら一眼レフにする。ズームレンズという好都合なのがあるから一眼レフとズームレンズで決まりであり、デジタルカメラでは尚更のことだ。 24m、28mm、35mm、50mmといったレンズと相性の良いレンジファインダー式のカメラボディーと組み合わせる。レンズは交換しない。その代わりにカメラとレンズのセットを2台用意しておく。これはレンジファインダー式のカメラボディーと組み合わせのものである。 「キャノン7」は35mmレンズ専用機として使え。28mmでも24mmでも良いぞ。二重像合致式連動距離計付レンズ交換式カメラが相性の良いレンズ一本でよい。 どうしても逃したくない状況に対応するためにデジタル一眼レフカメラを用意しておく。デジタル一眼でなくてもよい。 レンズ交換式レンジファインダー式の高級機の操作感覚と持ったときの質感は特別に優れてる。ぺなぺなのブリキ感覚や、薄板のプラスチックボディーのはない精魂込めてつくられた機械としての趣がレンズ交換式レンジファインダー式の高級機にはある。 この種(レンズ交換式レンジファインダー式の高級機)のカメラとして「ミノルタ35 モデル2」などは素晴らしい。「ミノルタ35 モデル2」は小さいのに何故これほど重いのかと、ということでその重さが質感を醸す。「ミノルタ35 モデル2」はバルナック型ライカのようであり、レンズを取り付ける厚手の前板が可愛らしい。キャノンのバルナック型は小さくて良いのだが「ミノルタ35 モデル2」に比べると質感に乏しいと感じられる。 お話を少し転換する。 カメラとレンズは定期的に分解掃除などして使う道具である。フィルムカメラの時代はとくにそうであった。 カメラとレンズが一体になった製品と別体のものがある。 どちらもある期間が経過したら補修して使うようにできている。機械機構は油が切れれば動きが渋くなり、その先に行くと動作しなくなる。レンズはいつの間にか薄く曇るし埃(ほこり)もはいる。レンズはガラスでできているから窓ガラスがいつのまにか曇るのと同じなのである。レンズもまた機械仕掛けで機能する。焦点あわせのためのレンズの繰り出し機構、絞り機構、ほかである。 カメラボディーを新品のときと同じ状態で使い続けることができればいいのだが経年劣化は否めない。 ここで述べていることがらはフィルムカメラを想定している。デジタルカメラにも当てはまることであり、あらゆる機械でもそれは同じだ。 レンズという道具の主体はガラスであり、ガラスの屈折率やその凹凸を巧みに組み合わせて像を結ばせる。そのガラスでできたレンズは少しのゴミや曇りを払いのけるのである。レンズの全面にそこそこ粉塵が着いていてもそんな物はなかったように像を結ぶ。レンズの中のゴミにしても同じである。レンズ全面の少しくらいの傷なども屁ともしないほどにレンズは機能する。 レンズの少しの曇りやゴミやカビや傷に極度に神経質になるのはレンズの機能を知らないことによると思われてならない。 古くなったレンズは表面処理としてのコーティングの焼けという言い方をする変化と劣化があるし、時間の経過が及ぼす影響がそれなりにでている。そのようなことだから古いレンズを補修なしで使うのなら些細なことを気にしないことだ。写真とは記録であり、その多くは人の行動の記録である。それは人の思い出の記録でもある。遠い記憶も写真の記録と連動すれば鮮明になる。こうしたことがらが写真の凄みを一番良く現している。 できあがった写真の細部を観察して喜ぶ趣味があり、これはこでれまた写真の趣向といえる。デジタルカメラにフィルムカメラ時代のレンズを取り付けて写真を楽しむことが盛んになされている。 写真機を使って風景を絵のように撮る、ということであればフィルムカメラ時代のレンズは役立つ。フレアーということで光が煙り立つ状態や、焦点が合っているようで合っていない状態、色が実物とは違った状態になること、そうしたことを楽しみにしてフィルムカメラ時代のレンズを使うのである。 カラー写真はそのはじめ天然色写真といった。フィルムと印画紙とレンズの組み合わせによってできあがる写真は天然色ではないことことから、やがてカラー写真やカラーフィルムと呼ばれるようになった。カラーとは色や色彩の意味が第一義にある。カラー写真は色の着いた写真を思えばいい。 古くなったカメラやレンズは写真を撮影するのに何とか機能していればそれでよいと考えるのが良いのではないか。 50台や100台のカメラそしてレンズを手元において嬉しがっている人は多い。100台のカメラそしてレンズを新品の状態で機能させるとなると、そのための補修費用は趣味の範囲を超えてしまう。 普通の人の写真撮影では50台や100台のカメラにフィルムを入れて写真を撮るとなると手に余る。 とまあ、このようなことを考えた。 次ぎに「キャノン7」を取り上げる。 「キャノン7」はフォーカルプレーンシャッター式距離計連動35mmカメラである。「キャノン7(7型)」は、二重像合致式連動距離計と倍率0.8倍固定式35mmレンズ用、50mmレンズ用、85mm/100mmレンズ用、135mmレンズ用にと視野枠を手動式で4段階に変えられる採光ブライトフレーム付きパララックス自動補正式ユニバーサル・マークファインダーによる一眼式、有効基線長は47.2mmである。 「キャノン7(7型)」は、レンズ枠は一つでこれ自体は固定されていて、ここに35mmレンズ用、50mmレンズ用、85mm/100mmレンズ用、135mmレンズ用の枠を示す磨りガラスをスライドさせて表示させる仕組みである。窓枠は0.8倍で固定されたままで、そこに磨りガラスによって各レンズの画角が表示される。 35mmレンズの画角を示す枠の外に余裕があるのが「キャノン7(7型)」である。そうした余裕の窓枠の内側に35mmレンズの画角が示されている。眼鏡を掛けない人ならば「キャノン7」の窓枠(視野)は24mmの領域に達している。28mmのなど枠は十分に確保されている。これは凄いことだ。0.8倍の窓枠にして覗き窓を大きくしたことによる。除き窓を大きくするために、フィルム室の上の軍艦部が特別に大きい。接眼窓も大きい。ファインダーの全てが大きい。キャノンの二重像合致式連動距離計式カメラの中では一番大きい。 大きい大きいということで「キャノン7」の窓枠の大きさを述べておく。そして眼鏡を掛けない状態で窓枠の向こうに見える景色は、目をぐるりと回すと24mmの画角があるのだ。これは凄いと思う。 等倍ファインダーの「キャノンP」では目をぐるりとまわしてやっと28mm相当の画角である。 24mmの39mm径のLマウントレンズは値が張るので手に入れ難いが「キャノン7」の窓枠にはこれに対応する機能が備わっている。もっとも二重像合致式連動距離計式カメラから覗くとレンズが右下に入り込んで邪魔する。だから厳密な24mm枠と考えずに「キャノン7」を使えばよい。 画角の厳密さということで写真撮影をするとなると一眼レフカメラを使うことになる。一眼レフカメラであっても視野率が100パーセントのものもあれば70パーセント程度のもものもある。このようにくどくど述べていると何が何だかわからなくなる。 【追記。関連のレンジファインダー機の仕様などを確認する】 「キャノン7」こと35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラ「キャノン7(7型)」は視野枠が大きくて明るい良くできたカメラである。 「キャノン7(7型)」は、二重像合致式連動距離計と倍率0.8倍固定式35mmレンズ用、50mmレンズ用、85mm/100mmレンズ用、135mmレンズ用にと視野枠を手動式で4段階に変えられる採光ブライトフレーム付きパララックス自動補正式ユニバーサル・マークファインダーによる一眼式、有効基線長は47.2mmである。 0.8倍固定式の二重像合致式連動距離計を備えたファインダーである。 固定式の0.8倍ファインダーであり、視野枠を手動式で4段階に変えて使用する。固定式であるから135mmレンズ用の視野枠は35mmレンズ用と同じ窓枠の中に小さく135mmレンズ用として角線で表示される。 「キャノンP」では35mmレンズ用と同じ窓枠の中に50mmレンズ用、85mm/100mmレンズ用、135mmレンズ用の枠がすべて一緒に磨りガラス状で小さく表示されている。「キャノン7」では視野枠変更のダイヤルを回して一つだけを表示する。これはレンズと連動した動きをしないので、35mmレンズ用の窓枠を表示させておいて50mmレンズを装着していてその間違いに気付かないことがある。なれれば何と言うことはないがウッカリすることもあるから要注意だ。 「キャノン7」の固定式の0.8倍ファインダーによって35mmレンズ用の視野枠を確保していることは、文章にすると何気ないことであるが実際の使用では重宝する。「ニコンS3」では等倍にて35mmレンズ用の視野枠を確保しているのでるが、覗いてみると目を上下左右にぐるぐる回してやっと対象を見ることになる。これが「キャノン7」の固定式の0.8倍ファインダーにて35mmレンズ用の視野枠の確保は案外に当を得ている。 それは使ってみれば分かることである。「キャノン7」の35mmレンズ用の視野枠は軽々とその範囲を覗き見ることができるのである。裸眼での覗き込むのであれば「ニコンS3」の35mmレンズ用の視野枠は何とか使えるが眼鏡を掛けていると大変に不都合なのだ。「ニコンS3」は覗き見るときらきらとした反射が目に入るので見にくい。「キャノン7」の35mmレンズ用の0.8倍固定式ファインダーは無理がなくて見やすい。 35mm用のファインダーを無理して等倍にした「ニコンS3」と対応するのは「キャノンP」である。ファインダーの使用も似ている。「キャノンP」は、広角35mmレンズ用の全視野内に50mmレンズ用と100mmレンズ用の視野枠をルミフィールド式で示す等倍型であり、またパララックス自動補正式にしている。カメラのできばえとか質感ということでは「キャノンP」より「ニコンS3」がずっと上位にある。 35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラ「キャノン7(7型)」の発売は1961年(昭和36年)9月である。35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラ「キャノンVT型」の発売は1956年(昭和31年)8月である。この間5年、キャノンはフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラの実質の最終機の「キャノン7(7型)」を発売した。倍数系列の等間隔目盛り、1軸不回転シャッターダイアル式を採用した最初の機種「キャノンVI T(6T)型」の発売の1958年(昭和33年)9月からは3年である。 「キャノンVI T(6T)型」は、ファインダーの視野倍率を変える機能は、広角35mmレンズ用位置で0.65倍、50mmレンズ用位置では等倍、そして、測距用の拡大位置で1.55倍になる3段変倍式であった。それらの視野内には50mmと100mmでの視界を示すブライトフレームが内蔵されており、レンズ繰り出しに連動してパララックス(視差)は自動的に補正された。 「キャノンVT型」のVT型のTは、そのTriggerの頭文字を意味する。二重像合致式連動距離計と3段階に視野倍率を可変する回転式逆ガリレオビューファインダーを光路内に一体化した一眼式、可変倍率=35mmレンズ用位置で0.4倍、有効基線長=17.2mm、50mmレンズ用位置で0.72倍、有効基線長=31mm、測距用のR.F位置で1.4倍、有効基線長=60mm、アクセサリーシュー部にレンズ繰り出しに連動する単独ファインダー用のパララックス補正ピン付き。 「キャノン7(7型)」のファインダーは変倍式ではないけれど、変倍式の「キャノンVT型」に対して35mmレンズ用の視野枠0.4倍から0.8倍ということで2倍に増大させている。「キャノン7(7型)」のファインダーは、「キャノンVT型」に対して格段に見やすい。 文は甲斐鐵太郎。 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最終更新日
2019年02月24日 22時18分12秒
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