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2019/04/21(日)09:49

消防自動車の過積載問題(その原因と対応)

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消防自動車の過積載問題(その原因と対応) この欄は消防自動車の過積載にかんするニュースサイトです。表題の「消防自動車の過積載問題(その原因と対応)」の名でキーワード検索すると欄のトップが表示されます。またURL:○○○によって呼び出すことができます。 消防自動車の過積載問題(その原因と対応)overload-problem-of-fire-engine-cause-and-response (大見出し)(3段、4段、あるいは大きな横見出し) 消防自動車の全国各地で過積載が判明し対応が急がれてる 当面の対応は機材などの積み荷を降ろすことだが車両規格の変更にも及びそう (見出し)(2段か3段) 消防自動車の過積載が各地で判明して対策が取られている (リード1)  消防自動車の過積載が京都市、千葉市、野田市、北海道など各地で判明していて、議会でも取り上げられている。北海道千歳市消防本部は2019年4月16日、車検証で定められた総重量を上回る過積載の状態で、消防車13台が業務をしていたと明らかにした。当面の対応は機材などの積み荷を降ろすことだが車両規格を変更することになりそう。 (本文1)(見出し)千歳市では緊急車両20台中消防車13台が過積載  千歳市消防本部によると、道外の消防で過積載が問題になった2018年11月に緊急車両全20台を計量したところ、消防車13台が過積載だったため、積んでいた水や資機材を降ろした。水や消防機材は手荷物で、過積載にはあたらないという誤った解釈をし、2月に再度積み直して最近まで業務を続けた。このうち水槽付きポンプ車は最大の1.17トンの過積載だった。この間、事故などはなかった。すでに水や資機材は降ろして過積載を解消する一方、一部車両は近く、札幌運輸支局で車検証の記載事項の変更を行う方針である。 (本文2)(見出し)北海道で相次いで消防車の過積載が判明  北海道の消防自動車の過積載が相次いで判明している。恵庭市などで消防車両の過積載が相次いで見つかった問題で、新たに道内の6消防本部・組合の計50台が、車検証で定められた重量を上回って資機材や水などを載せ、道路交通法違反などにあたる過積載の状態で出動していたことが2019年4月17日に判明した。北海道では17日までに10消防で消防車両の過積載が見つかっている。小樽市消防本部、渡島管内森町消防本部、同管内長万部町消防本部、同管内八雲町消防本部、根室市消防本部、石狩北部地区消防事務組合(石狩市、石狩管内当別町、同管内新篠津村を管轄)などである。各消防によると、過積載状態だった50台の内訳は、消防ポンプ車12台のほか、水槽車、化学消防車などである。いずれも車検証で定められた車両総重量を30キログラム~1.43トン上回っていた。該当車両に事故や不具合はなかった。恵庭市消防本部は消防車など管理する車両12台について車検証に定められた最大積載量(消防車以外は車両総重量)を上回って運行したうえ、事態を把握してから4カ月以上に対策を取らずにいた。 (本文3)(見出し)野田市市議会答弁による過積載車両対策は機材を下ろすこと  千葉県野田市では消防車両の過積載防止対策が市議会で取り上げられた。これは千葉県ほかの消防局において、消防車両に救助用の 機材等が多く積まれていたため、車検証で規定されて いる総重量を上回る積載であることが判明したことに連動して取り上げられた。2019年初めの野田市議会で小椋直樹(民主連合)議員の「積みすぎにならないように機材を下ろして対応する市で は、消防車両の過積載を防 止するためどのような管理 をしているのか伺う」という質問に対して、当局は「市消防本部において、常備の消防車両の一斉点検を実施したところ、消防車両 12 台のうち、10 台が過積載であることが判明した。過積載の原因は、旧車両で積載していた資機材、通常活動に使用しない資機 材と予備を積載し、車両積 載物点検記録簿にも追加で 記載したためと考えている。緊急の対策として新車両導入後、追加積載した資機材等原因と考えられるものを精査の上、車両からおろし過積載にならないよう対応した。今後は、各資機材の重量を計測し、車両積載物 点検記録簿に重量を記載するとともに、月1回実施している積載物点検を確実に履行することで、管理を徹 底していく」と答えている。 (本文4)(見出し)京都市での過積載に対応して調査すると41台中29台で超過、千葉市  千葉市消防局の消防車29台、過積載で出動ことが判明したのは2019年3月のことである。過積載があったのは1999年以降に配備された水槽付きポンプ車や化学ポンプ車など合わせて29台であることを千葉市消防局が明かした。2018年10月ころに京都市で同様の問題が起きたことを契機に、車検証に最大積載量の記載がある車両を調査したところ、41台のうち29台で総重量が170キログラムから30キログラム超過していた。  消防局は過積載による事故やトラブルはこれまでなかったとしている。29台のうちの3台は2018年9月、千葉市若葉区で過積載の大型トレーラーが横転して3人が死亡した事故の現場に出動していた。消防局は2月までにホースなどの資機材や水の量を減らし、すでに過積載状態を解消している。消防局の石塚正徳消防局長は「確認不足によるもので深くおわびします。今後は適切に対応します」と述べている。 (本文5)(見出し)京都市消防で消防自動車の過積載が最初に問題にされる  消防自動車の過積載が最初に問題にされたのは京都市消防である。2018年10月18日の京都市議会総務消防委員会で樋口英明市議(共産党)が過積載の疑いを質したことで、過積載の事実が判明した。質問に対して荒木俊晴局長は「確認する機会は常にあり、責任を感じている。詳しい原因を調べたい」と謝罪した。  京都市消防局上京消防署所有の消防車1台が、車検証で規定されている総重量を上回る積載を行い、道路運送車両法に違反していた疑いのあることが発端である。京都市消防局は車両はポンプと水槽を兼ね備えた小型水槽車で、車検上の総重量は6.9トンだった野に対して、救助用の機材などが多く積まれていたため7.4トンあった。2017年4月に配備され、出動や訓練で年間100回ほど使われていた。これまで事故はなかった。4月21日に同局の調査で発覚した。水を減らし機材の一部を撤去して、規定の総重量未満に抑えることで対処し、京都府警などに報告している。 (本文6)(見出し)車検にある車両質量の理解の誤りが消防車の過積載問題の原因だ  消防自動車の過積載問題はどこから発生したか。積み込む機材と消火用の水や化学薬品の質量を含めた値であるか、それを加えない値であるかの解釈に誤解があったことから起こったことである。機材と消火用水あるいは消火用の化学薬品を加えない質量が車検の規定であるから、その車検の規定を満たすために積み込む機材を減らして適正な車両の質量にすることになる。  運用上は車検規定の質量を超えて機材と消火用水を積み込むことがなされていたようである。規定を満たすためには現在より大きな車両にすることになる。積み荷の質量分を加えて車検規定を満足することになる。  車両規格を超えた過大質量で高速運航すると横転の危険が何倍にも増し、同じようにブレーキの効きも悪くなる。千葉県では過積載のために横転したトラックの消火に過積載の消防車両が出動していた。過積載の余裕をある程度みているのが自動車であるから、過積載であるから即刻運航に大きな支障を生じることにはならない。  自家用車でも4人乗車ではカーブするときの挙動が大きくなり、路面の段差を乗り越えるときに反動が大きくなる。ブレーキの効きが悪くなり急停車のときの距離が大きくなるので危険度が増す。コンクリートミキサー車はミキサーの回転を速くするとその分の挙動が直線路の進行にも現れ、カーブでは特にそれが顕著になる。ゼロ戦のエースパイロットの坂井三郎はプロペラの回転が飛行中の左右の旋回に大きく作用していることを語っている。 【備考】自動車の過積載と最大積載量および罰金と違反点数(記事の元になった資料はすべて2019年4月11日現在のものです) 消防自動車の過積載問題(その原因と対応)overload-problem-of-fire-engine-cause-and-response

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