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フィルム時代のAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDをデジタルで使う
写真はAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED 久しぶりにフィルムカメラで使っていたレンズを持ち出した (9月18日、金曜日に下の写真をデジタルカメラで写した) 写真はAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED(NEW) Nikonは上のレンズをAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED(NEW)と表記することもある 雨の日、色づいた木の葉を写す。この日に暖房を入れた Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDで写す ステンドグラスを何気なく使うのは粋なことで贅沢だ Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED(NEW)で写す (タイトル) カメラ雑誌はメーカーに媚びて30万円もする望遠系f/2.8レンズをもてはやす フィルム時代のAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDをデジタルで使う (本文) フィルムカメラ時代の f/2.8の望遠レンズである。その名はAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDであり、2018年10月10日付けのNikonのレンズ総合型録の隅に希望小売価格17万5千円(税別)として掲載されている。フードなしケース付き。レンズ構成は11群16枚でEDレンズを3枚使っている。 解放F値が2.8でズーム全域で一定、絞り羽根9枚でつくられている。絞り開放から高い解像力をもち、コントラストは高く明細な画像がえられる。背景ボケは美しい。 Nikon F5に付けて使っていたものだ。型は古くなったが私にはこのようなのが望遠ズームレンズなのである。内側のレンズが回転して焦点を合わせるインナーフォーカスレンズでf値が2.8なのだ。望遠レンズでf/2.8というのは野外に持ち出すと知る人ぞ知る神様のような存在なのである。デジタルカメラ時代になって撮影感度が恐ろしく向上した現在ではf値が2.8という明るいレンズは意味を失いがちであるが、フィルムカメラ時代は絶対的存在だった。1,300グラムの質量はカメラが軽いの小さいのといった議論を吹き飛ばす。鏡胴は金属でできている。エンジニアリング・プラスチックで用が足りるところをあえてアルミ系の合金を使う。加えて良いガラスをおごっている。良いレンズが重いのか、意気込んだレンズが重いのか。このレンズは重いのだ。しかしプラスチックレンズが侮れない時代になっている。軽さを狙えばこちらの方向に行く。 Nikonは35mm(36×24mm)フィルムカメラのフォーマットに対応したレンズをFXと呼び、APSサイズの24×16mmはDX規格と呼ぶ。Ai AF Zoom-Nikkor NIKKOR 80-200mm f/2.8D EDはFX規格である。FX規格はDX規格に取り付けて付けて使うと焦点距離が1.5倍ほどになる。このレンズの場合には画角で表記すると30°10″から12°20″である。DX規格のNikonカメラに取り付けると20°から8″になる。DXフォーマットデジタル一眼レフカメラ装着時:120mm-300mmレンズの画角に相当(FXフォーマット/35mm判換算) DX規格のレンズはイメージサークルが小さいためにFX規格のボデーに取り付けると周辺部が黒くなるので実用にはならない。緊急時には使えなくはないが普段はこのような使い方はしない。 望遠系のレンズには手振れ防止装置が取り付けられるのが普通になったがAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDにはこれがない。ズーミングは前後に動かす方式だ。回転式のズームレンズが良いか直進式が良いかは好みによるが近頃はズームを細かにしやすい回転式のものがほとんどだ。このレンズは直進式で形状は簡素である。いまとなってはこういうのもよいではないか。 フィルムカメラ時代のレンズとデジタルカメラ時代のレンズでは透過する光軸が変わっている。イメージセンサーに光が直線的に入光するほうがセンサーの働きがよいために、デジタルを強く意識したレンズは、というよりもデジタル時代のレンズは入射を直線的にしている。Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDはフィルムカメラ時代のレンズであるからフィルムに光が当ればそれでよいのだった。デジタル写真のできばえは相当に高精細な撮影をしたときに差として現れる。普段使いでは差はないと考えたらいい。 Ai AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D EDレンズをDX規格に取り付けて付けて使うと焦点距離が1.5倍に伸び、画角で表記すると30°10″から12°20″であったものが、20°から8″になる。300mmの望遠レンズになったと喜んではならない。レンズの明るさがそのぶん減じているのだ。しかしデジタルカメラの感度は無限と言ってよいのだからレンズの明るさは倍にもなっている。フィルムの感度を上げると精細さが下がる。デジタルも原理としては同じだがセンサーの細密度は限りなく向上し、同時に感度上がっている。フィルムカメラの撮影領域はフィルムならではの表現を生かした分野ということになる。絵画を描くようにフィルムを使う。作画するごとく大きなフィルムが役立つ世界が古くて新しい写真の世界に成立している。 語っているのは明るい望遠ズームのことである。デジタルカメラに取り付けて使うレンズは普通の人には特別に凝ったのは要らない。カメラの撮影感度が無限といってよいほどに上がっているから、昔でいう暗いレンズでも用が足りる。良い写真が、あるいは自分が望む写真が撮れればいいのだから道具は何だっていい。 それでは何故、明るい望遠系ズームを使うか。フィルムカメラ時代にやむなく調達しているからだ。カメラ雑誌は30万円もするAi AF Zoom-Nikkor 80-200mm f/2.8D ED相当のレンズをもてはやす。雑誌はカメラメーカーに媚(こ)びてそうしたレンズを持てば良い写真が撮れると思わせる。世の中はスマホで写真を済ましている。気になること、気に入ったことがあればスマホのボタンを押して写真として記録する。健全なことだ。 2019-10-18-2-using-ai-af-zoom-nikkor-80-200mm-f-28d-ed-new-digitally-in-the-film-age- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年10月19日 00時58分36秒
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