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2022年06月27日
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午後7時30分、スカイレストランの西空は茜色。ランプが空中に浮かんでいた。

死霊はわが姿なり(副題・女の深い悲しみの表情が人の心の闇を照らす)森龍之

(まえがき)

 夏の或る日、郊外の精神科病院で、若い精神病医と自己意識について話し合う。人間そのもの、イエス・キリスト、釈迦とは何なのか。実態と虚像。この間を行き来する人。精神科医は精神を病むことが少なくない。精神を病んだ者の相談に乗り、寄り添っているうちに精神科医が精神に異常を来すのだ。精神科医の仕事は命がけである。

夏至の日のスカイレストラン

 森龍之は甲府市で一番の洋食店にでかけた。13階にあるスカイ・レストランで提供されたのは牛肉の料理であった。夏至の日の夕暮れを眺めながらの食事である。連れがいたからビールで乾杯をする。眼下には暮れ行く甲府の街があり、高層レストランからは富士山が大きく見えていた。西に目を向けると南アルプスの連山と甲斐駒ヶ岳、そして八ヶ岳の峰々が夕焼けに浮かび上がる。

夕映えのあとで甲府市の街の明かりが輝きだした

  前菜の海の物の酢漬けに始まった食事は海老の鉄板焼きなど様々な品が出されて、メインデッシュの牛のロースのステーキが済んで、デザートのフルーツとアイスクリームと進んでいった。夕映えのあとで、甲府市の街の明かりが輝きだした。

女と男は会話しない 別れ話のあとの気まずさが続いている

  席の遠からざるところで食事をしている三十歳すぎの男女がいた。二人に酒はでておらずジュースのような飲み物を少しだけ口に運んでいた。二人に会話はない。女はバッタかキリギリスのように口を少しだけ動かしている。表情が口のもぐもぐだけの女のいる空間は闇であった。男と女は会話しない。別れ話のあとの気まずさが続いているようでもあった。

女が醸し出す空間は死の世界であった

  カウンター越しに調理をするコックは料理の名前を告げるだけであった。給仕をする係も同じだ。女と男の間にはこの世にこれ以上の不幸はないという空気に包まれていた。世の中には悲しいことがあり、人が生きることは苦しいものであると、周囲に告げているかのようだ。女はこの世が深い闇と悲しみにでしかない。鳴くことを忘れたキリギリスが口をわずかに動かして生きているのと同じであることを物語っていた。女が醸し出す空間は死の世界であった。周囲の者は凍り付いた。コックも給仕もそのことを態度に表さなかった。

女は夏の澄んだ高原の空気も緑の山並みにも感動を示さない

 ある男が八ヶ岳高原の見晴らしの良いレストランで食事のあとで珈琲を啜(すす)っていた。遠くに視線を送ると昨夜の女と男の姿があった。二人はカップルで何かの事情で会話することがないのであった。女は口を小さく動かすキリギリスとおなじようであり、すべては昨夜のままであった。夏の澄んだ高原の空気も緑の山並みにも感動の表情を示すことがない。男は極力女と会話しない風である。相変わらず普通でない二人の空間にあるのは心を壊したか、閉ざしたかした人の世界であった。ある男とは森龍之のことである。男はこれで合点(がてん)がいった。

ある男 森龍之が見ていたの自分の深い闇と悲しみであった

  ある男こと森龍之は押し黙る女と男の凍り付いた空間に接して、わが身に何時しかあのようなことがあったのではないか、と考えていた。自分にはそれほどの悲しみがあったとは思えない。それでも悲しいことはあった。悩みもあった。悩みと悲しみは繰り返し湧きだす。見ていたのは自分の姿であったのだ。





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最終更新日  2022年06月27日 01時03分45秒
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