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2016年10月23日
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2016年07月20日
【白毛の紀州犬の由来を探る(横田俊英)】
白毛の紀州犬、胡麻毛の紀州犬。飼われた狼は犬に似た形態に変化する。ことなどの考察。

生後1歳8か月の白毛の紀州犬のオス犬だ。
wa-2016-05-13-090-a-1-a-.jpg

5歳半になる紀州犬のメス犬だ。
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3歳になる胡麻毛の紀州犬のメス犬だ。狼にもこのような毛色のものがいる。
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生まれた直後の紀州犬の子犬。左が胡麻毛で右が白毛だ。ともにメスだ。
真黒な色の子犬はその後灰色の強い胡麻毛に変化した。
上の写真の3歳になる胡麻毛の紀州犬がそれだ。
2012-03-24-umare-kuro-mesu-sono-1-tiji-no-ko-462.jpg

2歳過ぎの四国犬(日本犬)のオス犬だ。赤(茶)系統の胡麻毛の犬である。
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(タイトル)
「白毛の紀州犬の由来を探る」
(白毛の紀州犬、胡麻毛の紀州犬。飼われた狼は犬に似た形態に変化する。ことなどの考察。)

(本文)

 紀州犬は紀伊半島に残されていた日本の犬である。

 その紀州犬の毛色は大別すると白毛と胡麻毛と斑(まだら)毛である。

 第二次大戦以前の紀州犬の毛色の7割ほどは胡麻毛であった。その資料ともいうべき名犬たちは胡麻毛であった。

 戦後になって白毛の紀州犬が増えたのは、残されていた内容の良い犬が白毛であったことが大きな要因である。

 その後に白毛を好む社会風潮があって白毛の紀州犬が増えて現在は9割は白毛の犬になっている。この9割をきっかりと9割と考えるのではなく9割以上といっておいたほうがよさそうだ。

 弘法大師・し空海が高野山入りしたときに道案内をしたというのが白と黒の犬であった。これを紀州犬と決めることはできないがそのような犬がいたことを物語ると考えることができる。

 ここで話題が飛ぶ。いままでの話は次のことを述べるための序章である。

 白毛の犬はなぜ生まれるのか。白毛の犬はなぜ発生するのか。これが本題である。

 白い犬がいればその犬の子が白い犬になることは普通におこる。

 紀州犬にも白い犬がいた。その白い紀州犬には白い犬の子供が多く生まれる。

 毛皮供出のため犬がその対象になった後で残されていた紀州犬のうち、内容の良い犬が白毛であったことが戦後に白毛の紀州犬が増えた要員である。世間もまた白毛の犬を求める風潮があったために、紀州犬は白毛増えた。

 前述のように戦前の紀伊半島に飼われていた地犬で猟性能良い犬は胡麻毛であった。伝えられている名犬が幾つかあり、これらは胡麻毛の犬であった。この地犬は後に紀州犬と呼ばれるようになった。その犬たちは熊野の犬と呼ばれてもよいのであったが、紀伊半島という名称がから紀州犬と呼ばれるようになった。紀伊半島の三重県の人々には不服なことであろう。

 胡麻毛の熊野の地犬たちも白い毛の犬であることが紀州犬と思われていることに不満を持つであろう。

 白い毛の熊野の地犬も、胡麻毛の熊野の地犬も、斑模様の熊野の地犬もみな紀州犬なのである。

 弘法大師の高野山入りを案内した白と黒の犬とはどういう犬であるか。この地、つまり紀伊半島を縦に走る熊野古道にいた白と黒の犬が現れて道案内をしたことになっている。

 白毛の犬と黒毛の犬がいた。白毛犬は真っ白であるかどうかは別にして白く見える犬であったろう。

 黒毛とは真っ黒であるか或いは黒く見える犬であったろう。胡麻毛の犬には白と灰色の混じったような毛色から殆ど黒に見える毛色のものまでがある。日本犬である四国犬には柴犬の黒毛と同じような毛色のものがいるが、熊野の犬つまり紀州犬ではこの種の黒毛の存在を知らない。そのようなことから黒に見える犬が白毛の犬と一緒に現れたのであろう。そのように解釈する。

 白い毛色をした犬は紀州犬に限ったことではない。柴犬でも白毛がおり、北海道犬や秋田犬にも白毛の犬がいる。

 白毛の西洋犬は数多くいる。ラブラドール・レトリバーでは黒毛と白毛が流行になっている。

 白毛の犬は何故いてどのような経緯や由来によって白毛になったのであろう。これを探ることが本稿での狙いである。

 このことを探ってある程度の目星をつけることは白い犬の紀州犬を飼っていて、この白い犬に子供を生ませる上において重要である。

 それは白毛の犬が突然変異によって色素が欠落して生まれたものなのか、突然変異とは無関係に白毛の犬が生まれてくるのか、とうことへの問いかけであり、その探求が本稿の目的である。

 白毛の犬が色素が欠落するアルビノによって生まれたのであれば、それを補正する対応が求められる。

 世の中の白い動物の代表は北極熊(ホッキョクグマ)である。北極狐(ホッキョクギツネ)北極兎(ホッキョクウサギ)も白い毛色の動物だ。白い鳥では雷鳥(ライチョウ)がある。雷鳥は日本にもいてニホンライチョウである。

 北極狐も雷鳥も冬毛は白いが夏毛は色が着く。

 白い毛の動物として北極熊(ホッキョクグマ)である。

 北極熊(ホッキョクグマ)も北極狐(ホッキョクギツネ)も北極兎(ホッキョクウサギ)も雷鳥(ライチョウ)も雪の世界への対応である。

 ホッキョクグマには天敵はいないようであるがそれでも白い毛がよかったのであろうか。

 北極狐と雷鳥は雪の世界で身を隠す保護色になっている。

 これに追加しなければならないのが北極狼(ホッキョクオオカミ)である。

 北極狼(ホッキョクオオカミ)は冬毛は白だが夏毛は灰色あるいは薄茶になる。

 こうした動物の冬毛は綿毛が密になり、夏毛は疎になる。上手くできている。

 白い毛の動物の様子をここまでみてきて、その中に白い毛の狼である北極狼(ホッキョクオオカミ)がいて、これらの動物の鼻鏡(びきょう、鼻のこと)が黒いことを確認すると、これらの白い毛の動物はアルビノでないことがわかる。

 アルビノでは先天的なメラニンの欠乏により体毛や皮膚が白くなる。劣性遺伝や突然変異によって発現する。

 異説もあるが犬の直接の先祖は狼(オオカミ)であることで固まっている。狼と犬との間には子が生まれ、そしたまたその子が子を生むことができる。犬とジャッカルやコヨーテの間でも同じであるが、狼と犬との間は近縁でありその他の状況からも犬の祖先は狼であるといってよい。あるいは犬と狼は同じであるということもできる。

 その昔、甲府動物園で甲斐犬と朝鮮狼から生まれた子供を育てたことがある。その子は人に馴染まずに犬の性質があまり出ていなかった。このことによって狼の血を直接に犬に入れることによる意義が否定された。

 しかし平岩米吉氏が朝鮮狼を飼い馴らして散歩に連れだしていると街の人はそれを犬と思っていたのであった。狼は人が飼い馴らすことができるのである。

 ムツゴロウさんは狼の血が9割ほどの「犬」を犬と同じように飼っていた。

 狼でも飼い馴らすことができるという事例がここにある。

 犬がなぜ人に馴染んで犬が狼との生体と性質が変化したのかを解き明かす事例がでてきた。

 ソビエト時代の1958年、神経細胞学が専門のリュドミラ・ニコラエブナ・トルット(女性)は、モスクワ大学卒業後に遺伝学者ベリャーエフベリャーエフがしていた研究に従事するため シベリヤに設立されたばかりの「細胞・遺伝学研究所」に行った。

 「野生動物が人間に順応し家畜化されたプロセス」を解明することが目的であった。

 1959年に彼女はベリャーエフのもとで研究を始めた。研究目的は「家畜化プロセスの解明」だが、その手法は「遺伝的な」というよりは「ふるまい」による選別であった。

 選んだの動物は銀狐(ぎんぎつね)であった。毛皮用キツネの飼育場から30頭の雄ギツネと100頭の雌ギツネを選び出し、これらから誕生した子ギツネのなかから「生まれつき人間に慣れている個体」を選択して交配を繰り返した。

 選別交配の6代目から、人間との接触をを求めて人の気を引くためキーキー鳴き、人の臭いをかぎ、なめたがる子狐選び出す。この条件を満足する個体は「エリート」と呼ばれる。エリートクラスのキツネは生後1カ月ころから「人間馴化」(にんげんくんか)の兆候を示した。

 エリートの発生率は次のように変化する。

 交配10代目、18%がエリート。
 交配20代目、35%がエリート。
 現在(2004年時点)、70~80%がエリート。

 このような交配の結果、「人間馴化」(にんげんくんか)が進むと同時に身体の変化が出現するようになる。

 「人間馴化」(にんげんくんか)に伴って次のようなの身体の変化が現れた。

 8代目から10代目で特定部分の毛色の変化が現れた。

 とくに顔面に色素の抜けた白色毛の部分が現れた。

 これは狼(犬)や牛や馬などでも家畜化によって生じることが知られている。

 耳がやわらかくなり垂れるようになった。

 15世代から20世代以降では尻尾と足が短くなった。

 頭蓋骨(とうがいこつ、ずがいこと、とも読む)に占める顔の割合が大きくなった。

 このような変化は、形質による交配でなく振る舞いによる交配の結果として現れたものである。

 メンデルの遺伝法則に従わない変化である。

 このような身体的変化は「発達遅延」によって起こると考えられている。

 「柔らかい耳」は子供の象徴だし、 白色毛はメラニン細胞が未発達で色素が合成されないことを意味する。

 ベリャーエフの実験開始から40年、4万7千頭のキツネの実験を通じて、2004 年現在、 200頭のユニークなエリートギツネが存在している。1995年には600頭いたが、その後の経済危機のため削減された。

 これらは一風変わった動物だ。

 従順で教えやすく、人を喜ばせたがり、人に馴れている。彼らの振る舞いは、 まさに犬のようで、外敵から人を守り、きゃんきゃん鳴き、名前を呼ぶと何処にいても犬のように舞い戻り、すまし顔で主人の側に座る。

 狼から犬への移行は数世紀を経て実現したが、ここのキツネのペット化は40年で実現した。

 このような経過をたどって白毛のキツネも生まれるようになった。

 人に飼われるようになると狼(犬)は顔の立て筋に白毛がでたりするようになる。やがては全身が白くなるものも出現する。動物が家畜になることであるホルモンなどの分泌が変化してそれまでとは違った状態が出現する。

 白毛の犬が突然変異によるアルビノのために色素が抜けたのではないことが確かな形で想定される。アルビノでは鼻鏡や唇の色素も抜けて肌色になっていることが多い。

 ホッキョクグマ、ホッキョクギツネ、ホッキョクオオカミでは鼻鏡も唇の黒い。したがってアルビノに起因して毛色が白くなったのではないと想定される。

 紀州犬や柴犬の白毛では鼻鏡や唇が肌色のものが少なからず生まれる。それでも薄い茶色程度にとどまるものが多い。紀州犬の白毛で鼻鏡も唇も真っ黒なのが多くいる。それでも白毛の紀州犬の鼻鏡や唇は茶色か薄茶色になりやすい。

 白毛の紀州犬はアルビノが元になって白くなったのではない。白毛と白毛の紀州犬から生まれた紀州犬の多くは鼻鏡も唇も真っ黒なのが多くいる。そのようなことだ。

 鼻鏡も唇も黒い白毛の犬同士を組み合わせて繁殖する。元がアルビノによる白毛ではないと想定されるから、子犬は親たちの似て鼻鏡も唇も黒い白毛の犬が生まれることが多い。

 白毛の犬がアルビノのために生まれたと想定すると、繁殖のためにはアルビノではない胡麻毛(有色犬)との組み合わせをしなければならない。

 このようなことだから白毛の犬、白毛の紀州犬のその白の由来を探ることが大事になる。

 白毛の紀州犬の由来をソビエト(ロシア)の犬をリャーエフベリャーエフとドミラ・ニコラエブナ・トルット(女性)の「家畜化プロセスの解明」の研究に重ねて求めることができる。

 つまり家畜になっていく過程でギンギツネは毛色が薄くなり、鼻筋から頭部にかけて白い毛が出現し、やがて白毛のものが出現するようになった。

 これと同じ現象が人に飼われるようになった狼に現れる。人に飼われるようになった狼は犬となり、その形態は狼から変化していく。

 白色毛はメラニン細胞が未発達で色素が合成されないことを意味する、という。

 白毛の紀州犬はメラニン細胞が未発達で色素が合成されないことを意味するものとして解釈することになる。

 紀州犬にメラニン細胞が発達した胡麻毛がいることの意味は大きい。

 胡麻毛の紀州犬と白毛の紀州犬を交配するとおおよそ半々で胡麻毛と白毛の子犬が生まれる。

 これまでは内容のよい胡麻毛の紀州犬は多くはなかったが以前よりもその状態は改善されているように思われる。

 ホッキョクグマ、ホッキョクギツネ、ホッキョクオオカミも冬毛の綿毛の密度は高いのである。夏毛は夏向きに、冬毛は冬向きに毛の密度を変える。紀州犬も同じである。

 白毛の紀州犬は夏毛では二重被毛のうち綿毛が減ることによって、剛毛に汚れた白毛がある場合にはその汚れの状態が目立つようになる。

 私の飼い犬の先祖にそのような犬がいた。冬は白い犬が夏になると茶色の犬のようになる。

 胡麻毛の紀州犬は白毛の紀州犬に毛質が優る、ということがよく言われる。胡麻毛の紀州犬を飼ってきてはいるがその通りだと同意できるかといえば確証はない。

 胡麻毛の犬が優れていることもあるが、胡麻毛でも白毛に劣ることもある。総じてということになれば或いは胡麻毛が優れているかも知れないが、そうだと言い切る自信はない。

 白毛の紀州犬を飼い、ときどき子供を生ませているとそこに胡麻毛の紀州犬を混ぜ合わせておかないと色素や毛質の退化現象が起こるのではないか、という強迫観念に襲われる。

 しかし白毛の犬が必ずしも突然変異によるアルビノに由来しなくても生まれてくることを知ると気持ちが楽になる。

 胡麻毛を交配に用いないと毛質と色素の退化が進行するのではないかとい強迫観念から解放される。

 それでも種の保存のための確実さを期するためには胡麻毛の紀州犬を繁殖に組み込んでおくことは良いことだ。

 犬と狼のこと、飼い馴らした狼のことを研究した日本人がいた。

 前述の平岩米吉氏である。同氏は1930年以来、犬と一緒に飼っておいた朝鮮、満州、蒙古などの数頭の狼の大半が犬と同じようにワンワンと吠えることを確認している。

 犬と狼を研究した平岩米吉氏は野生の狼も幼児から檻で飼育していると一代のうちに、それもちょっと変わりそうにも思えない頭骨に、怒りやすいといいうのである。として次の事例を紹介している。

 ドイツの動物学者ウォルトリッヒの1866年の報告書で、檻で飼った狼の頭骨の形が変わったことを伝えている。

 その詳細をネーリングが「檻にいる狼の頭骨は一代で、その大きさや各部の比例、また、歯の大きさや形状、一が驚くほどの変化をもたらす」ことを1885年に報告している。またノアックの報告「狼とジャッカルの頭骨は、檻のなかで育てられると、きわめて短期間に変形し、犬の頭骨と見分けが就かなくなるほどである」も紹介し、これに狼の直線的ば鼻梁にへこみができ、頬の張りが細くなるのであると解説している。

 つづいて1894年のウォルフグラムの次のような報告を紹介する。

 「野生のヨーロッパ狼六頭、アメリカ狼三頭の上顎臼歯列長生まれ、育った狼六頭のものと比べると、それが後者では約六分の一短縮することを実証した。すなわち、上顎臼歯列長は、野生狼では85.33mmから87.66mmなのが、飼育狼では70.00mmとなり、また下臼歯列長は野生狼では95.00mmあるのに飼育狼では80.33mmに減じているのである。しかも、前臼歯は歯列長の短縮のために各歯間の感覚を失うばかりか、向きが変わったり重なり合ったりして、歯列が、すっかり乱れてしまうということである」

 平岩米吉氏に関係する文章は同氏の著書『犬の行動と心理』(築地書館、1991年刊行)から引用した。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)
(数字の表記が漢数字になったり、算用数字になったりしております。惑いつつ統一することをしませんでした。)







最終更新日  2016年07月20日 07時54分22秒
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2016年07月18日
【紀州犬オス犬タケゾウの11カ月とジュウベエの2歳の記念行動】交配依頼を受けて交尾行動をする紀州犬のオス犬タケゾウとジュウベエ。

写真は生後11カ月を数日前にした紀州犬のオス犬「タケゾウ」
2カ月成長が遅れている状態であり、このような系統である。
背丈は50センチメートルだ。紀州犬のオスの背丈の標準は
52センチメートルであり、メスは49センチメートルだ。上下に
3センチメートルが許容の範囲として決めれている。
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写真は1歳8カ月と13日の紀州犬のオス犬「ジュウベエ」
良く走る犬であり力も強い。和歌山の系統の犬だ。
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タケゾウとジュウベエの母親。12歳になっているが元気だ。
健康記念の撮影をした。差し尾でありの太刀尾の犬だ。
撮影時タケゾウは生後11カ月を数日前にしており、
ジュウベエは2歳になっていた。
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【紀州犬オス犬タケゾウの11カ月とジュウベエの2歳の記念行動】
(交配依頼を受けて交尾行動をする紀州犬のオス犬タケゾウとジュウベエ。交尾を実現したのは3歳半のコゴロウであった。)

 犬のメス犬に発情は季節を問わずにやってくる。6カ月周期で発情する犬が多い。紀州犬のことである。

 私の飼い犬のウメとコウメは12カ月周期での発情をする。

 北関東や東北地方の方言で鳥や獣が発情することを「フケる」という。「フケ」がきたとは発情したということである。

 英語では発情のことをヒートといっているようだが私はこの言葉は使わない。

 17世紀から18世紀にかけての英国の競馬では、同じ競走馬が2回または3回と定められた回数を勝ち抜くまでレースを繰り返した。この1回1回のレースをヒートと呼び、同着で勝負がつかなかったレースをデッドヒートといった。ヒート制の競馬が行われなくなると、レースをヒートと呼ばなくなったが、同着を意味するデッドヒートという言葉は残った。

 競馬の世界ではヒートのことをメスが発情して性的興奮状態に達し、オスを求めてさまざまの特徴ある態度を示すことを意味する言葉として使われている。

 神奈川県の西の端の海辺も町に住む人が飼っている紀州犬のメス犬が発情した。陰部に出血がみられてから12日が経過ころにオス犬と引き合わせた。

 生後11カ月のタケゾウは発情したメス犬に対して性的行動をとらない。相手がオス犬でもメス犬でも同じであるというように時に敵対行動をとり、時に友好の行動としての手招きをしたのであった。

 2歳になったばかりのジュウベエはメス犬に何となく興味を示していても性的行動に移らない。メス犬はというとジュウベエにお尻を向け陰部を上下に軽く動かして交尾を誘う仕草をする。陰部をぴくぴくと上下に動かしてジュウベエの顔に押し付ける。ジュウベエはそれに反応しない。嫌がって逃げるのである。

 メス犬の陰部からの出血は続いている。ジュウベエに示したメス犬の行動は犬の発情においてはこれ以上はないという行動とみてとれる。

 タケゾウは若いから仕方がないとしても、交尾して子も生ませているジュウベエのオス犬としての態度はどういうことなのだろう。このメス犬が3カ月前に同じように発情の兆候があったときにはジュウベエはもっと積極果敢に行動した。

 今回のメス犬の発情は本物らしい。しかしジュウベエの行動は発情したメス犬への対処ではない。このようなことを二日間試みた。

 オスを変えてみよう。そのように考えて3歳半になるコゴロウを連れ出した。

 三日目の試みにジュウベエとコゴロウが臨んだ。

 ジュウベエは前の二日間と同じ態度であり、メス犬は陰部を上下にぴくぴくさせてオス犬の顔に押し付ける。ジュウベエは今回は交尾行動に出ないと見切りをつける。

 一緒に出掛けたコゴロウはメス犬の発情のともなう赤い液体を床に振りまいたそれを舐めて反応を示していた。

 コゴロウは床板を舐め、メス犬がオスを求めて寄ってくることに戸惑いを見せることに拒絶の態度にでることはない。寄られると逃げることを20分か30分していた。しびれを切らしたようにメス犬はコゴロウに跨って腰を激しく震る。前脚で腰を押さえて激しく腰を震るさまはオスとメスとが逆であるようだ。そのようなことを5回6回とするうちにオス犬のコゴロウがメス犬のお尻と陰部の臭いを嗅ぎ舌で舐める。

 そのようなことをした後にコゴロウがメス犬に軽く跨った。そして腰をゆっくりと震る。緩やかな腰震りの行動を5回ほど繰り返した。

 そのような腰震りでは交尾に至らない。次ぎにどのような行動をとるのかと見ているとコゴロウの腰震りが少激しくなった。そのようなことを4度ほどした後にしコゴロウは突然に激しい腰震りを始めた。激しいバイブレーションの腰震をしてメス犬の腰を抱え込んだ。腰をメス犬の陰部に激しく叩きつけるような行動だ。腰は密着している。そのような行動をして20秒ほどする。腰の動きが止まった。跨った腰はメス犬に密着したままである。

 交尾したのである。

 メス犬は腰が密着して1分ほどするとキューンと啼いた。静かになった。オス犬はメスに跨ったままである。5分が経過した。メス犬がキャンキャンと激しく啼いた。それから間もなくオス犬は跨った脚を返して後ろ向きになった。ほどなく結合が解けた。

 オス犬とメス犬は間が抜けたような顔をしていたが、やがて何事もなかったように振る舞っていた。

 メス犬は飼い主のもとへ行って寄り添っている。メス犬を飼っている家の奥さんのところに行って甘えている。

 オス犬は飼い主が抑えている。オス犬とメス犬ともに激しい息づかいをしている。

 これで交尾は終わったのである。

 話が変わる。

 メス犬の発情は陰部からの出血によって確認するのが普通である。

 発情期になるとメス犬はホルモンの作用で陰部が充血して血液が滲み出る。これた発情に伴う陰部からの出血である。

 この出血は人における生理出血とは全く違うことによっておこっている現象である。人の生理出血は受胎のための準備が終わって次の準備に入ったことを示すものであり、生理期間中に受胎することはない。

 犬の発情期における陰部からの出血は受胎のための排卵の兆候を示すものであり、これは陰部の充血の結果によって血管から血液中の成分が滲み出たことによっておこる。

 オス犬を受け入れるときが妊娠のための最適期である。出血から12日目あるいは15日目が妊娠の最適期と決めてしまうわけにはいかない。
12日目あるいは15日目はあくまでも目安である。

 何時が良いのか試すために別のオス犬をあてがってやることをする。オス犬が激しく腰を震って膣に突入する状態であれば、メス犬は交尾をなす状態にある。それを確認して交配相手のオス犬と取り替える。メス犬をオス犬のところに連れて行って交尾をさせる。

 メス犬の交尾の最適期を確認するために使われる犬を当て馬という。

 当て馬はもともとは馬の世界で行われていることである。馬のメスの発情は外部からは確認しにくい。そこで馬の発情をさぐるための試情馬がある。試情馬は当て馬である。当て馬を近づけるて交尾を受け入れるようであれば交配の適期である。それを確認して種馬をあてがう。馬の交配でこのようなことがなされる。

 犬の交配で同じことをしていて、ついうっかり試情のためのオス犬がそのまま交尾に及ぶということがある。当て馬のつもりがそうではなく種馬の役目を担ってしまうこともある。

 サラブレッドの世界では登録されたサラブレッド同士の本交配による自然受胎に生まれた子馬のみをサラブレッドとして登録する国際的な取り決めがある。人工授精による出産ではサラブレッドとして登録することはできない。

 牛の世界では日本の乳牛の人工授精の割合は90%の後半である。和牛も似たようなものであろう。

 犬の世界でも人口受精がおこなわれるようになっている。

 紀州犬の世界では人工授精の事例を聞いたことがない。

 動物本来の性能力の保存ということでは紀州犬の世界では人工授精はしないにこしたことはない。

 発情したメス犬に交尾し子を生ませることができるオス犬であることが望まれる。

 発情したメス犬に交尾しないオス犬もいる。本物の発情でない場合には交尾しないオス犬もいる。

 発情したミス犬に積極果敢に交尾行動に出て交尾し、子を生ませることができるオス犬を称して乗りが良いという。積極的に交尾することをもって乗りが良いというと種なしの犬では意味がない。

 受胎可能な精子を高齢まで保つ犬もいれば、5歳過ぎると受胎率が下がってしまう種のオスがいる。受胎率が下がるかも知れないから種を残したいオス犬は早めの子を生ませて残しておくことが肝要である。

 タケゾウ、ジュウベエのメス犬との交尾ならびに交配にかかわる事柄であり、3歳半になるコゴロウは交尾を成し遂げた。

 ジュウベエがメス犬に反応しなかったのはメス犬の発情が本物ではないためであったのか、それとも気が向かなかったことによるのか。タケゾウもジュウベエと同じ行動をとったのか。

 メス犬の受胎によって結果がでる。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)









最終更新日  2016年07月18日 21時53分44秒
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2016年07月05日
【紀州犬とサラブレッドやアラブ馬に見る美しさの共通点。そして紀州犬を飼う楽しみの考察。】

紀州犬のメス犬です。5歳半です。
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紀州犬のオス犬です。1歳8か月です。
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【紀州犬とサラブレッドやアラブ馬に見る美しさの共通点。そして紀州犬を飼う楽しみの考察。】

 良くできた紀州犬は美しい。良くできた紀州犬は良い姿をしている。サラブレッドやアラブ馬の姿態が美しいと思えると同じほどに良くできた紀州犬は美しいのである。

 日本犬標準に書かれている内容は気性の部分を除くと日本犬の美を文章にしたと考えて良い。

 その日本犬標準のような姿態をした日本犬ならびに紀州犬のことを想定して犬を飼う。

 現実と理想との狭間に戸惑う。身体の部位のあちこち、顔と頭のあちこちをその文章に照らしては何故なのかと落胆もする。

 飼い犬はこんなもんで良いのではないですか、と受け口の歯を出してニタリとする。

 その眼はというと小さくて丸く瞳は青い。

 頭部から鼻の先へのつながりは窪みといったものは見えずにほぼ直線である。上唇はだらりと下がり、唇の根元は弛んでいる。

 前肢は細い胸から外転した肘の下に開いた前脚が広がっている。後肢は内側にグニャリと入り足先が外を向く。

 前胸はというと下がることなく腹部まで一直線であり、ともすると腹部の方が下がっている。そして胴は丸太のようである。

 腰は細く、腰から尻は斜面をなしていて尾は低い位置から後方に向かって伸びた後にくるりと二重に巻く。

 そのような紀州犬を飼っている飼い主は抽象表現の日本犬標準を自分の犬のことだと思って悦に入る。

 これで良いのだ。私の飼い犬は名犬であるのではないか、と思う。

 人は負け知らずの競走馬が活躍すると喝采を送りその馬が勝ちづづけることを期待する。

 フランスの凱旋門賞にその馬が出走すると大挙して応援に出向く。日本の競馬場でもその馬が勝利すると15万人のファンが怒号し多くの人が涙を流す。

 日本ではアラブ馬の競争はなくなったがサラブレッドは三頭のアラブ馬のオスに帰る。サラブレッドの美しさはアラブ馬から生まれた。

 私はアラブ馬の美しさと紀州犬の美しさを重ねて見てしまう。

 競走馬はその立ち姿も歩き姿も駆け足の姿も疾駆する姿も美しい。紀州犬の姿が馬の姿に重なる。そうしたことで紀州犬は美しいと思う。

 耳は外側が少し丸くなった三角にして袋状であり、眼はその耳の下端に向かってやや釣り上がり気味に上がり、その眼は丸くはなく蛤状を呈する。

 口吻は太く丸く、大きな頭部とつらなる額から少しの窪みをつくって流れ落ち、吻先はよく締まる。上唇と下唇は口の根元に向かって直に伸びる。その直線は長く唇の奥まで深く続く。

 胸は舟形に落ちて腰部にかけて締まり、腰はがっしりと力強い。背は尻尾の部分までほぼ真っ直ぐに伸びる。

 適度に広い胸からほぼ直に降りて足先に少しの角度をもった前肢。そして力感に満ちた腰部から落ちた後肢は飛節の部分の曲がりによってやや後方に着地する。人の踵(かかと)は犬では後肢の曲がりの部分である飛節になる。これは馬も同じである。

 馬が中指を蹄(ひづめ)になった奇蹄目の馬と脚の違いはあっても身体のつくりが犬と似ているのが競走馬のアラブ馬やサラブレッドである。

 紀州犬や日本犬の腰部は下がっていないが馬と同じように腰部の後が下がった犬もいる。速く走るためにグレーハウンドは競走馬のように尻が下がっている。

 馬は人が跨(またが)るのに都合が良いように凹(おつ)状にくびれている。競走馬はこのに鞍(くら)を掛けて人が乗る。犬の背中は人や物を載せるようにはできていない。ここが違う。

 競走馬のサラブレッドやアラブ馬を見て美しいと思うのと同じように紀州犬を見ると紀州犬は美しい。そのようなことだ。

 かつて馬は人にとって交通手段であった。そして動力でもあった。早く駈けること、力が強いことが馬に求められ、そのことが人の役に立った。

 馬の速く走ること、交通手段は鉄道や自動車や飛行機が取って代わり、情報伝達と交通手段を結びつけることだけに限定すれば無線通信がこれに代わり、いまはインターネット通信がこれを行っている。

 人が馬を飼うことは現代では特別のことを除けば難しい。できないといってよい。

 犬は人が無理せずに飼うことができる。現に私は4頭の紀州犬を飼っている。できることなら2頭でありたい。行きがかり上このようになった。

 何故私は紀州犬を飼うのか。それは行きがかり上のことであり、知り合いに紀州犬を飼う人がいたことによる。

 いま何故、私は紀州犬を飼うのか。これも行きがかり上のことではある。

 そうした行きがかり上のことはあっても紀州犬を飼うことが楽しい。何時でも楽しいということではない。総じて楽しいと結論づけることができる。

 どのようなことが紀州犬を飼う楽しみなのであろうか。それは単純には語れない。語れないからこのような文章をしたためているのである。

 このように難しく紀州犬を飼うことの意味や楽しみを探ることはないではないか。ときどきというより何時でもそのように思う。

 犬が居てその紀州犬の世話をしている、ということだけで良いではないか。自分にこのように言い聞かせる。

 飼い犬の走る姿をみて、飼い犬が寝そべっていいて、飼い主を見つけると嬉しそうにしている犬がいる、そのようなことで良いではないか、と思う。そのように言い聞かせて日々を過ごしている。







最終更新日  2016年07月05日 05時43分53秒
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2016年07月04日
1歳を間近にした紀州犬オス犬のタケゾウと2歳になったジュウベエの夏の過ごし方(横田俊英)

1歳1か月の紀州犬オス犬のジュウベエ。
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1歳8ケ月ころの紀州犬オス犬のジュウベエ。
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1歳を間近にした紀州犬オス犬のタケゾウと2歳になったジュウベエの夏の過ごし方(横田俊英)

 7月1日に生まれた紀州犬のオス犬のジュウベエは2歳になった。8月20日生まれの紀州犬のオス犬のタケゾウはあと一月ほどで1歳になる。

 タケゾウとジュウベエはともに元気だ。

 大きくなれ大きくなれと声を掛けているタケゾウの背丈は50センチメートルで足踏みしている。奥手の犬なのだと決めていても大きくなっていない現状に苛立つ。

 タケゾウの背丈が50センチメートルなのは自作した精密な測尺のためのモノサシの目盛りがこれを物語る。ジュウベエを計ると52センチメートルを超えていて53センチメートルに届くほどだ。

 見た目の対格差でもタケゾウとジュウベエの体高の差は明らかである。

 2歳になったジュウベエは胸の幅が出た。胸も深い。腰もがっしりしている。年齢相応に紀州犬のオスとしてのたくましさを備えるようになった。

 ジュウベエと比較するから1年と1カ月生まれが遅い生後10カ月過ぎのタケゾウが小さくそして幼く見えてしまう。

 タケゾウの姿態は幼く小さいなりに均整がとれている。

 食事は1日1回である。野菜と豚肉を煮たものをドッグフードに掛けて与えている。ジュウベエとタケゾウとはほぼ同じ分量である。この2頭の母犬であるウメの二倍の分量を与えている。運動の量と体格を考慮してのことである。

 夏場の食事は冬ほどに濃厚なものを与えないことにしている。野菜と豚肉を煮たものをドッグフードに掛けて与えている回数を減らしている。ドッグフードを野菜だけというメニューになることもある。面倒なときにはドッグフードだけを与える。

 夏至のころに3泊4日の旅行をした。飼い犬4頭を連れての旅行であった。この間は強い運動ができない。輸送用のケージに入れての旅行である。

 旅行中に紀州犬を飼っているひとから3歳になるオス犬に皮膚病がでて獣医師に食事の指示を受けているという連絡を受けた。

 薬とドッグフードで対応する治療だという。指名されたドッグフードの値段が高いし、治療費も高いということであった。

 犬の病気のことについては獣医師が取り扱うことであり、私からあれこれ指示を出すことはできない。

 私にできることは自分の飼い犬の皮膚病予防への注意と対応である。

 それが夏場における栄養価の薄目の食事への切り替えである。そして飼い犬の身体を洗ってやることだ。

 蒸れた車中のことを考慮して連れて行った飼い犬の4頭の身体を洗ってやった。

 人用の固形石けんを使って洗ってやった。湯を掛けてぺしゃんと寝た毛は皮膚を見るのに好都合である。ごしごしと洗ってやっていると腹の下などに皮膚病のかぶれが確認できる。見れば皮膚病はあったのだ。

 タケゾウとその母親のウメには目立った皮膚病はなかった。

 ジュウベエとその祖母犬のコウメには見ればわかるほどの皮膚病がある。それでこの2頭は1週2度、身体らだを洗ってやった。洗うと瘡蓋(かさぶた)が剥がれる。赤くなっている皮膚にリンデロン軟膏をすり込む。飼い主の私にできる取りあえずの対応はこの程度のことである。

 瘡蓋がとれて赤かった皮膚の色が肌色に近くなった。石けんで身体を洗ってやることの効果が確認できたのでこれを繰り返した。

 飼い主はジュウベエの皮膚病の改善に気をよくする。この夏はジュウベエとその祖母犬のコウメの身体をこまめに洗ってやるぞと意気込む。

 運動のための時間をシャンプーに割くことを夏場にはする。

 夕方になって気温が下がっていても暑いことは暑い。暑いと犬はゼイゼイする。冬場に30キロメートルの距離を走っても息を切らさないジュウベエが、夏場に4キロメートルも走ると激しく呼吸をする。夏場に強い運動をさせないのが無難である。

 知り合いの犬の皮膚病相談を受けて自分の飼い犬を振り返る、ということになった。

 飼い犬たちの犬舎ははカーポートで覆われてその下に日よけの銀色のメッシュの日よけを施したところに設置してある。

 畳一畳ほどの犬舎は床から50センチメートルほど上げて湿気と熱気を緩和してある。

 暑い日の日中は工場用の大型扇風機を2台回す。それでも足りないときには人用の扇風機を追加して個別に冷やす。

 夏の暑さ対策が日本犬を飼う上で大事だ。これは犬を飼う上で大事だということでもある。

 夏場には飼い犬を連れての都合3度の旅行をする。犬には試練である。かといって犬を家に置いておくわけにはいかない。

 飼い犬を連れての夏の旅行である。旅行中は休憩の時間に犬の世話をする。せわしい状態になる。

 タケゾウは車に乗ると食べたものを戻す。夏至のころの旅行でもそうであった。

 車を動かさなければ戻さないからできるだけそのようにする。

 旅行を終えるとタケゾウは痩せている。

 旅行を終えて1週間ほどするとタケゾウは肥えていた。普通の状態に戻っただけなのだがタケゾウがたくましく見える。

 タケゾウのあとでジュウベエを世話するとジュウベエはもっとたくましい。ジュウベエが2歳になったためでもある。

 この文章はジュウベエの2歳の記念の記録である。






最終更新日  2016年07月04日 08時17分46秒
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2016年06月18日
【再掲載です】紀州犬物語139 生後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。(横田俊英)

写真は生後9カ月を数日前にした紀州犬のオス犬「タケゾウ」
2カ月成長が遅れている状態であり、このような系統である。
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写真は1歳8カ月と13日の紀州犬のオス犬「ジュウベエ」
良く走る犬であり力も強い。和歌山の系統の犬だ。
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紀州犬物語139 生後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。(横田俊英)
(タイトル)
後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。
(サブタイトル)
兄のジュウベエは2歳になった。2歳のジュウベエは発情が成熟したメス犬と交尾をした。
同じメス犬と生後10カ月のタケゾウを引き合わせたがタケゾウは交尾行動を起こさなかった。
第139章 後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。 執筆 横田俊英

(本文)

 紀州犬のオス犬の「タケゾウ」は生後10カ月になった。

 背丈は50センチメートルである。

 他人に計らせたら52センチメートルになるかもしれないが、私の計測では50センチメートルである。何故かと言えば簡単だ。1歳上の兄犬のジュウベエが公表値53センチメートルであり、この兄犬と比べればタケゾウの背丈が50センチメートルであると言い切ることができる。

 体格差は目で見ればわかる。タケゾウの背丈は生後10カ月にして50センチメートルである。

 ジュウベエは毎日8キロメートルのランニングをする。タケゾウも同じである。

 ともに走るのが好きな犬だ。

 タケゾウが生後10カ月になっても思うような身体の大きさにならないのはどうしたことだろう。それは飼い主の思いと現実との差によって生じるものだ。飼い主はタケゾウが思うような体格に直ぐになることを諦めた。

 大きくならないものは大きくならない。大きくしようとして朝晩に多い目の食事を与えても大して意味がない。成長が2カ月は遅れているタケゾウせあるから焦ってはならない。

 毎日8キロメートルの距離を駈けっこをして食事が半分になると犬は細身になる。タケゾウのことであり、一般にそのようになる。だからタケゾウは細くなった。

 タケゾウの父親も同じように背丈の伸びが遅かった。3歳になるころになって背丈が52センチメートルを超えた。タケゾウもそのようになるのだと決めて気長に成長をまつことにした。

 そのように決めてみてもタケゾウの背丈はやはり足りない。胴も短い。頭は随分と大きくなった。生後10カ月の紀州犬のオス犬としてはこの程度あれば良いだろうというほどの大きさになった。タケゾウの口吻は短。だからタケゾウは生後10カ月になるが幼児顔である。

 口吻が短い犬がタケゾウの先祖にいたから気がかりである。ジュウベエが生後7カ月のころに口吻が長いのでその先祖犬に似なくて良かったと思った。タケゾウではそれが気がかりなままに残されている。タケゾウの口吻は太いが短い。タケゾウとジュウベエは同じ父母を持ち1歳違いだ。

 食事を1日1回にして、8キロメートルを駈けさせているからタケゾウは細身の若いの様相である。生後6カ月の良くできた紀州犬のオス犬といった様相だ。哀しいことだがそうである。

 タケゾウの歯の噛み合わせは気がかりであった。

 下顎の歯がともすると上顎の歯の前に出る様子があった。下顎の歯を押し込んだり、パンツに使うゴムひもを下顎の犬歯に掛けて内側に引くことをした。ゴムひもは歯に力が掛からない程度に緩い。これで効果がある。ゴムひもの両端を折って糸で括(くく)っる。その輪を下顎の犬歯に掛けるのだ。

 強い力を掛けると門歯が中央に寄せられるのでこれはしない。圧力が掛からない程度に緩くゴムを掛ける。ゴムの輪が犬歯から外れるから20個ほど用意して、外れたら掛けてやる。根気のいる作業だがこれで効果がでる。

 タケゾウの歯は問題なかったかのごとく正常になった。もともと問題なかったのかも知れない。念を入れてのゴムひもを使った矯正であった。これはお呪い(おまじない)程度のことであった。

 この作業を通じて飼い犬のタケゾウが口を開け歯などを触らせるようにすることの大事さを思わされた。それで次のことをした。口吻を握るマズルコントロールであり、後から抱きかかえるスチルホールドである。忘れていたことだが、思い直してこの二つのことをした。

 タケゾウの背中は真っ直ぐには伸びていない。このことが気に掛かっていた。何とかならないものかと人に相談した。

 時期がくれば背中が真っ直ぐに伸びるのだろうか。

 そうだ、と決めて待つしかない。生後10カ月になって少しはマシになったが背中がへこんでいて腰の部分が盛り上がっている。幾分かこの状態が緩和されたようには思える。

 後肢が内側に入った状態であるタケゾウのカウホックが気に掛かっていた。この状態は気にならない程度になった。これを喜びながらも、もしかして見間違いではないかと思いながらタケゾウの後肢を眺める。

 前肢の先が外に開いているのはそのままだ。足先の握りも緩いように思える。前肢の開きは先祖犬にこのような状態になる犬がいたからその血を引いたのかと大いに気に掛かる。気にするなと言い聞かせても、足先が開いているのが毎度の散歩や運動のおりに目にはいるから気に掛かる。

 そんなに気に掛けていては草臥(くたび)れるではないか、と飼い主は自身に言う。

 兄のジュウベエは2歳になった。2歳のジュウベエは発情が成熟したメス犬と交尾をした。同じメス犬と生後10カ月のタケゾウを引き合わせても交尾行動を起こさなかった。タケゾウは友だちと遊ぶような行動をしていた。

 生後10カ月になれば紀州犬のオス犬は発情が盛りになったメス犬に積極的に交尾行動にでて交尾に及ぶ。2歳のジュウベエが交尾したのに10カ月タケゾウは交尾しなかった。やはりタケゾウは成長が2カ月遅れどころか4カ月遅れであるということだ。そのように解釈する。

 成長が早いあるいは遅いということは犬によって、また犬の系統によって決まるようだ。ジュウベエやタケゾウの系統は成長が遅い部類だ。このようなことを知っていれば成長の遅れの心配事の慰めになる。それでも背丈が足りず胴の長さが足りず、また口吻は太いが短い。

 そのようなことだから飼い主は紀州犬のオス犬のタケゾウに「大きくなれ、大きくなれ、もっと大きくなれ」と声を掛ける。

 タケゾウはそのよう気持ちなど汲むわけがなく至って暢気に寝そべって1日を過ごす。

 飼い主はタケゾウが従順であるようにするために散歩や運動の行き帰りに口吻を手で握るマズルコントロールをし、後から抱きかかえるスチルホールドをする。兄のジュウベエにも同じことをする。これは日課であり繰り返しすべきことである。手を抜くとタケゾウとジュウベエはこれをさせなくなり、フィラリア予防薬の口径投与にも手を焼くことになる。

 タケゾウとジュウベエを運動に連れだしている間中、飼い主はああでもない、こうでもないと考えている。

 そのようなことでは犬を飼っていることに草臥(くたび)れてしまうではないか。もっとゆったりと、そして深く考えずに犬と付き合っていてはどうですか。と飼い主は自分に言い聞かせる。

 タケゾウとジュウベエの飼い主が神経衰弱のようにああだこうだとこの犬たちのことを考えているのは何故なのか。

 良くできた日本犬は美しい。良くできた紀州犬は美しく、そうした紀州犬の美しさがタケゾウとジュウベエに備わることを夢見ているからである。

 美しさということでは競走馬として速く走るためにできあがったサラブレッドは美しいと思う。その姿態、その筋肉、走ることと競争への闘争心は際だっている。走ることへの精神の極地ともいえる精神美をサラブレッドは備えている。そのような要素が多く備わったサラブレッドが名馬になる。

 美しき日本犬、美しき紀州犬のことを書き記したのが日本犬標準であり紀州犬標準だ。こうありたい、こうあるべきだ、そのようにして行こうということが日本犬標準であり紀州犬である。その内容には立ち入らない。

 その代わりに数行で書かれた言葉を引いておこう。日本犬の世界で使われている言葉である。

一に気魄(気迫・きはく)で

二に眼(まなこ)

三に毛質(もうしつ)

四に骨(ほね)

五六は深き侘(わ)びと寂(さ)び

 気魄(気迫・きはく)とは、物事に立ち向かう集中した激しい気力や気勢を意味する。そうした精神力のことである。

 眼(まなこ)は気迫が表出するところであり、それに相応しい形をしていることが求められる。どのような眼形かといえば、良い犬の眼を見ればわかる。理屈としては紀州犬標準や日本犬標準の言葉で説かれる。

 毛質(もうしつ)は日本犬にとって重要であり、綿毛と剛毛の二重被毛がおりなす毛は密である触ると束子(たわし)のようにごわごわしている。少なくなってはいるがこのような犬がいる。その毛の硬さを針金のようといえば表現が過ぎるから、束子(たわし)のようというのが至当であろう。

 骨(ほね)は骨格あるいは体格と解釈しても良いでしょう。頭骨、顎を含めた犬の骨組みは姿を現す。骨とは犬の姿のことである。

 侘(わ)びと寂(さ)びとはどういうことか。これは日本人の良い意味での美意識のことであり、素朴さといったことが当てはまる。飾らない自然で素朴な状態を日本犬に重ねるとよいであろう。人が飼い犬に求めることは時代とともに変わる。そして飼い犬が人にべたべたとして愛想を振りまくことを望み、飼い主もまた犬にべたべたとするようになっている。これでは人が犬をオモチャにしているのではないかと思える。人が犬に依拠して犬を慰みにして生きている状態が広がっている。

 タケゾウとジュウベエの飼い主は犬との会話はしない。黙って8キロメートルの距離を走って、黙って犬舎に戻る。もう一度することは排泄のための短い散歩である。食事を与えるときにも待てもお手も伏せもさせない。そのようなことは要求しない。行くか、という素振りをしたときに起きあがって伸びをして黙って走り出せばそれでよい。

 飼い犬に活気があって健康な身体をしていて散歩と運動に気持ちよく出ることができればそれでよい。飼い主が犬舎に行って顔を見たら喜々とした鋭い反応をするだけで良いのだ。

 日に二度の散歩と運動での外出をするとなると飼い主と犬との関わりはその程度で良い。タケゾウとジュウベエの飼い主はそのように思っていてそのようにしている。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)







最終更新日  2016年06月18日 16時31分50秒
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2016年06月17日
【再掲載です】紀州犬物語138 成長が2カ月遅れている「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬「タケゾウ」(横田俊英)

写真は1歳8カ月と13日の紀州犬のオス犬「ジュウベエ」
良く走る犬であり力も強い。和歌山の系統の犬だ。
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【気にかかる状態のいくつかの事例】

【肘(ひじ)が外転した犬がいる】
肘(ひじ)が外転した犬がいる。胸のところにある前肢の
付け根が外に開いて肘が開いている状態になっている。
このような犬は少なからずいる。その下にある前肢の関
節の状態にも内転や外転がある。私が一時預かりした
犬にもそのようなのがいた。飼い主が気づいていなけれ
ばそれでよい。
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【肘が胸の中央から二つに分かれて生えている】
前肢のことでは肘が胸の中央から二つに分かれて生え
ているような犬がいる。前胸の真ん中から二本の脚が降
りている。丸太でつくった鹿に付けた脚のような状態だ。
前肢が胸の中央から下に降りているために歩行時は脚
を広げなくてはならない。そうすると足の手首の部分を外
に開くことになる。一つの造りがさまざまに作用して幾つ
もの不具合を生じさせたのだ。
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【犬の鼻でも凹凸があまりないのがいる】
日本では人の顔が長いのを馬面(うまづら)という。
馬の鼻には凹凸がない。犬の鼻でも凹凸があまりない
のがいて、紀州犬にもこの状態なのがいる。逆にこの
凹凸があり過ぎるのもいる。どちらも飼い主が気づい
ていなくて、その犬が可愛いと思っていればそれでよい。
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【紀州犬とは茶色の白い犬である】
紀州犬は白と決めてしまってはならない。紀州犬の白は
黒い紙に白い絵の具で描いたような毛の色をしていない。
間近に見ると茶色の犬がいる。茶色の白毛の犬といったら
言葉が変であるが、紀州犬とは茶色の白い犬であると思
っていれば欺(あざむ)かれることがない。夏毛の紀州犬は
綿毛が落ちているから剛毛の茶色が目立つ。冬の間は白
い犬だったのに夏になったら茶色の犬になったということが
おこる。
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紀州犬物語138 成長が2カ月遅れている「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬「タケゾウ」(横田俊英)

(タイトル)
紀州犬物語138 成長が2カ月遅れている「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬「タケゾウ」

(サブタイトル)
生後8カ月に対して2カ月遅れて生後6カ月の状態にある紀州犬のオス犬「タケゾウ」

第138章 成長が2カ月遅れている「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬「タケゾウ」 執筆 横田俊英


(本文)

 ある人に「タケゾウ」見立てを頼んだ。その結果は成長が遅いだけということであった。

 「タケゾウ」の系統は成長が遅い。
 生後8カ月のときには生後6カ月ほどの状態である。
 2歳では1歳半ほど、3歳では2歳ほど、4歳では3歳ほどといった成長の度合いとなる。
 5歳、6歳、7歳になってやっと紀州犬として味わいがでて完成の領域に至る。

  「タケゾウ」を飼育する現在の私のもどかしさは背丈の伸びが遅い、遅れているということだ。
 普通に育っている紀州犬のオス犬の生後8カ月に対して2カ月遅れて生後6カ月の状態にある。
 「タケゾウ」の状態は難しく考えることは何もない。
 現在の状態は成長の2カ月遅れである。
 この犬の系統はそのように成長する。

 もどかしさは私の悩みになっている。人は「ご苦労さん」と笑う。

 犬の姿はどうあるべきか。紀州犬の姿はどうあるべきか。
 これを問い始めると頭が痛くなる。
 「下手な考え休むに似たり」と対処する。

 犬の状態を観察すると思わしくない事柄が目に入る。

 肘(ひじ)が外転した犬がいる。
 胸のところにある前肢の付け根が外に開いて肘が開いている状態になっている。
 このような犬は少なからずいる。
 肘の外転は肘の下の関節に影響して内転や外転をもたらす。
 一時預かりした犬にもそのようなのがいた。飼い主が気づいていなければそれでよい。

 前肢のことでは肘が胸の中央から二つに分かれて生えているような犬がいた。
 前胸の真ん中から二本の脚が降りている。
 丸太でつくった鹿に付けた脚のような状態だ。
 前肢が胸の中央から下に降りているために歩行時は脚を広げなくてはならない。
 そうすると足の手首の部分を外に開くことになる。
 一つの造りがさまざまに作用して幾つもの不具合を生じさせたのだ。
 前肢にまつわる泣き言である。

 日本犬の眼は少しつり上がっていて上瞼(うわまぶた)と下瞼(したまぶた)の形は違い、下瞼は眼の傾斜に沿っていてわずかに膨らみをもつ。
 上瞼はへの字型の丸みをもつ。こうした日本犬や紀州犬の眼型に対して真ん丸な眼をしたのがいることがある。
 ポメラニアンならそれで可愛い眼である。
 丸いだけならよいとして、その眼がフランス人形のように青くそして大きな犬がいる
 。紀州犬のことである。
 それが可愛いということで、こうしたことを受け入れて尚かつ不調とか不具合と思わないか、あるいは気づいていないのであれば幸いである。

 日本では人の顔が長いのを馬面(うまづら)という。
 馬の鼻には凹凸がない。
 犬の鼻でも凹凸があまりないのがいて、紀州犬にもこの状態なのがいる。
 逆にこの凹凸がある過ぎるのもいる。
 どちらも飼い主が気づいていなくて、その犬が可愛いと思っていればそれでよい。

 紀州犬が美しく形容されて物語のように語られる。
 語っていることと現実とのが違うことを知らなければ幸せだ。

 「ああすればこうなる」という因果律は紀州犬の繁殖の世界では単純には表出しない。
 原因と結果の間には一定の関係が存在するはずだ、ということでいろいろ探る。

 肘の付き方、胸の状態の思わしくない犬が生む紀州犬の子犬はどのようになるのだろう。

 理想が現実を飛び越えていて叶わぬ夢を追い続ける状態は青い鳥の世界である。

 私には「タケゾウ」と「ジュウベエ」の母親がいて、この犬の孫のメス犬がいる。
 このメス犬たちは歳いっていてその一つはお産はさせないことにしている。
 もう一つのメス犬は事情があってお産を控えている。

 私の紀州犬はこれら飼い犬の4頭がすべてである。
 「タケゾウ」「ジュウベエ」「小梅(コウメ)」「梅(ウメ)」と声を掛けて散歩に連れ出すのが仕事と相前後した生活である。

 私の青い鳥は「タケゾウ」「ジュウベエ」「小梅(コウメ)」「梅(ウメ)」といった家にいる飼い犬なのである。

 「タケゾウ」の見立てをした人は、「鉢(はち)はでかいし、眼の沈みもある」という言葉に「秋が楽しみだ」といった。
 見立てを受けたのは5月8日であった。「タケゾウ」生後8カ月と18日である。

 同じ日に「タケゾウ」より1歳ほど歳上の「ジュウベエ」を見立てた人は「吻(ふん)だし、耳差し、体のつくり、体高など特別に良し」と述べた。
 ある人は「ジュウベエはよい子を産む」と述べた。
 この人は和歌山の系統の犬が好きなのだ。

 話は「タケゾウ」のことである。

 「タケゾウ」は車で旅行にでかけると食べたものをすべて戻す。
 それだけだけではなく胃のなかになにもなくても涎(よだれ)をだらだらと大量に流す。
 生後8カ月と18日の紀州犬のオス犬の「タケゾウ」である。

 5月の連休には長野県塩尻市のホテルのこれ以上はないという造りの駐車場で6泊を過ごすことになった。
 飼い犬4頭を連れての旅行であった。

 「タケゾウ」の車酔いのことを考えて飼い犬たちは車の中の犬舎で過ごすことにした。
 飼い主はレンタカーを利用しての信州の散策である。

 車の中の犬舎で「タケゾウ」はどうしたか。
 初日は普通に食事をして過ごしたので、この状態で良さそうだ、と思っていた。
 二日目になったら前日食べたものを全部もどしていたい。
 車は動かさないのでいたので何故なのだろうと考えてしまう。
 その後は量を加減して、つまり少なくして与えるともどすことがなかった。

 旅行から帰って「タケゾウ」と「ジュウベエ」の見立てをしてもらうために車に乗せた。
 「タケゾウ」は前夜に軽い食事をした。
 涎(よだれ)は流すものの吐くことはなかった。
 「ジュウベエ」は食べて寝て旅行先で散歩して、それが当たり前のように過ごす。

 旅行では預かっていた子犬を3頭連れていた。

 そのうちの1頭は車に乗せても吐くことがない犬であった。
 2頭は車に弱い犬であり、食べたものを吐いてしまう。旅行中に車に強いはずだった犬も吐いていた。
 犬たちはどのようなことで吐くのだろう。

 そのような旅行をしてきたあとで「タケゾウ」が車に乗せても吐かなくなっていることに少し気を休めている飼い主である。
 しかし何時どこでどのようになるかわからないから、もう大丈夫だと決めてしまうことはできない。

 紀州犬のことでは先に述べたようにそうであってはならない状態の犬がいることを知らされた。

 まずは毛色のことである。
 紀州犬は白と決めてしまってはならない。
 紀州犬の白は黒い紙に白い絵の具で描いたような毛の色をしていない。
 間近に見ると茶色の犬がいる。
 茶色の白毛の犬といったら言葉が変であるが、紀州犬とは茶色の白い犬であると思っていれば欺(あざむ)かれることがない。
 夏毛の紀州犬は綿毛が落ちているから剛毛の茶色が目立つ。
 冬の間は白い犬だったのに夏になったら茶色の犬になったということがおこる。

 紀州犬の顔は同じではない。
 私のところの紀州犬のオス犬三代の顔は似ている。
 「タケゾウ」の父犬、そして祖父犬と並べてみると、似たような顔をしている。
 みな同じといって良いほどである。
 何故このようになるか。それには訳がある。
 その種の遺伝が強く出現するように準備をして子供を生ませている。

 犬の体つき、紀州犬の体つきは望ましい状態はあってもすべてがそのようになるのではない。
 私が気にするのは肘の付き方である。
 外転した肘付きになる犬がいる。
 「ジュウベエ」の肘が外転しているようで気に掛かったがそうではなかった。
 「タケゾウ」の前肢の先が外に開いているのが気にくわない。

 このことを見立てをお願いした人に述べた。
 すると、まだ8カ月でいまからできあがっていたら世話はない。
 現在はこの程度でよい。
 細かなことに神経質になってもしょうがないといわれた。

 後肢の状態もさまざまに気に掛かる。

 「ジュウベエ」はガニ股気味である。
 「タケゾウ」は内股気味である。
 それぞれに気に掛かる。
 「タケゾウ」の後肢は棒のようなっていて関節の曲がりが足りないのではないかと思う。
 生後8カ月と18日の「タケゾウ」の成長は遅い。成長が緩やかである。

 「タケゾウ」は奥手の犬であるようだ。
 だから実際の月齢からは2カ月差し引いて考えたら現在のようすに辻褄があう。
 尾が短く毛が生えていないために細いのもその一例である。
 背丈の足りないのも、胴の短いのも、口吻の長さが足りないのも成長の遅れによる。

 そうした「タケゾウ」の8カ月と18日である。
 「タケゾウ」の陰嚢(いんのう)には睾丸(こうがん)が二つ降りて所定の位置にある。
 歯は永久歯が全部生えそろっていて噛み合わせもよい。完全歯である。

 ある集まりで犬の歯を調べたら2頭に歯の不具合があった。
 永久歯は全部生えていたが噛み合わせに難があった。
 較べっこを見ていた人が何故あの犬が一番下の順位なのかと疑問を呈した。
 審査関係者にこっそり聞いたところ順位が下手にいた犬の歯に問題があったことを知らされた。

 姿の良い犬が最下位にいた訳は審査時に駐立の姿勢をしっかり取れずに騒いでいたり、尾を下げていたりしたことによる。
 駐立の姿勢をしっかり取って尾を保持することは評価の順位を競うときに望まれる事項であり、もう一つあって良い歩様をすることだ。

 「ああだ、こうだ」と紀州犬のことを語っているが飼育にかんして大事だと思うのは次のようなことだ。

 1、犬は繋いで飼っていては躾(しつ)からない。
 庭に離して飼っていては躾(しつ)からない。
 ワイヤーを張ってそこを往き来させていても躾(しつ)からない。
 扉の付いた犬舎に入れて飼い日に一度か二度の散歩に連れだすことだ。
 家の中で飼うときにも扉の付いたケージにいれておいて遊ぶときだけ出してやることだ。
 散歩はする。

 1、上のことの理由は次のようなことによる。
 犬はケージや犬舎のなかにいるときが一番気持ちが落ち付いて穏やかになれるのである。
 繋がれている犬、放されている犬は行動の範囲が縄張りとなって、その縄張りを保持するために常に神経を使っている。
 犬の性質は狼と非常に似ていて、犬は狼と近縁であり、犬の先祖は狼であるとされる。
 狼は日中は土に掘った巣穴におり子犬は巣穴で生む。
 このようなことから犬が一番心が安まるのは巣穴のなかだ。
 人と暮らすときには扉の付いたケージのなか、あるいは扉の付いた犬舎の中なのである。

 1、繋がれている犬は騒ぐ、そして人を咬む事故を起こすことが多い。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2016年06月17日 22時45分32秒
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【再掲載です】紀州犬物語137(改訂版) 生後9カ月直前に記念撮影をした「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)

「タケゾウ」は生後9カ月を数日後に控えた土曜日に記念撮影をした。その姿だ。まだ幼い。
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「タケゾウ」は生後9カ月を数日後に控えた土曜日に記念撮影をした。その横顔だ。
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紀州犬物語137(改訂版) 生後9カ月直前に記念撮影をした「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)

(タイトル)
紀州犬物語137 生後9カ月直前に記念撮影をした「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。

(サブタイトル)
なかなか大きくならないタケゾウの背丈は公表している値50センチメートルだって怪しい。

第137章 生後9カ月直前に記念撮影をした「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。 執筆 横田俊英


(本文)

 紀州犬の白のオス犬の「タケゾウ」は生後9カ月を数日後に控えた土曜日に記念撮影をした。

 気に掛かる背丈は50センチメートルと言いたいがこれだって怪しい。現在のところでは大きな犬ではない。私の公表値50センチメートルはあまく計ったご都合の背丈である。飼い主は背丈は駄目なのではないかと心配する。それで何時も相談している人に「タケゾウ」をみてもらった。

 背丈のことには直接には触れなかった。心配などしていないような素振りであったので、背丈はどうなりますか、といった問いかけはしない。当たり前である。大きくなるまでは小さいのであり、大きくなりすぎればそれでおしまいだ。大きくなりすぎた犬の背丈を小さくすることはできない。

 「タケゾウ」の一年先に生まれた「ジュウベエ」とほぼ同じ月齢の紀州犬の白のオス犬を頼まれて一時預かっていた。この預かり犬は生後8カ月になると背丈が55センチメートルを超えてしまった。

 紀州犬のオス犬の背丈が望ましいとされているのは52センチメートルであり、この上下に3センチメートルの幅がもうけられている。「タケゾウ」は50センチメートルだからこの範囲にある。大きくなりすぎた預かり犬の背丈55センチメートルは規定値の範囲にあるが、月齢からすると飛び抜けていくことになりそうだった。その後のようすは知らない。

 その預かり犬と同じ時同じ腹から生まれた同胎犬のオス犬に出会った。「ジュウベエ」が53センチメートルほどの背丈であるのに対してその犬はそれより小さく51センチメートルほどであった。それよりも小さいかも知れない。この犬を生後9カ月のころに見たときには背丈は49センチメートルあるかないかであった。それから6カ月が経過して背丈は確実に伸びていた。

 そのようなものだろう。しかし同胎のオス同士でありながら片方は背丈が49センチメートルあるかなしか、であり片方は55センチメートルであり、計り方によってはそれを1センチメートルは超えていたから、その後更に背丈は伸びていることだろう。

 紀州犬のオスの背丈を52センチメートルとする規定あるいは考え方があるのとは別に、生まれてくる紀州犬がすべて52センチメートルの上下3センチメートルの範囲におさまるかというとそうではない。かなりの程度この範囲におさまるとはいっても実際にははみだす犬がいる。さまざまな要素を含んでいる紀州犬の遺伝は背丈の分野にもそれが表出する。

生後8カ月にして紀州犬に望まれている背丈に達してそれを超えてしまったそのオス犬の先祖には55センチメートルを超えた背丈のオス犬がいた。それとこれとの因果律は不明であるが、そのようなことだ。

 遺伝のことを考慮せずに犬を繁殖することはできない。紀州犬に子犬を生ませるにあたっては難しく考えないまでも遺伝のことを考慮する。この考慮は「ああすればこうなる」と考えてはならない。大まかに構想しながら結果を大らかに受け取らなくてはならないということだろう。

 ここで述べている生後8カ月にして55センチメートルを超えた背丈のオス犬が生まれてきた要因と思われる先祖犬のオス犬の直子のオス犬とメス犬を世話していたことがある。難しい表現になるが指折って考えてみて欲しい。世話とは飼っていたことがあるという言い方が正しい。そのオスとメスの紀州犬は背丈は大体は標準体高であり、オスは52センチメートルであり、メスは49センチメートルであった。

 紀州犬のオスの標準体高は52センチメートルの上下3センチメートルが許容されるので、49センチメートルから55センチメートルがその範囲ということになる。メスの標準体高は49センチメートルであり上下3センチメートルが許容されるので、46センチメートルから52センチメートルがその範囲だ。

 私が飼っていた55センチメートルを超えた背丈のオス犬の直子のメス犬の子供にであった。過大犬の直子が生んだ子供といえばわかりがいい。4歳になるメス犬であり背丈は50センチメートルほどであった。良くできた紀州犬であると思ってみた。このときに数頭の同年齢のメス犬を同時に見ていたのであるがこの犬が一番良い犬であった。

 過大犬に興味があったためにその直子を一時飼っていたのである。あっちの系統、こっちの系統と紀州犬には幾つかの系統があってそれぞれに特徴を備えている。私は幾つかの系統を飼ってきた。そのようななかで偶然なことで残っているのが現在飼っている「ジュウベエ」と「タケゾウ」の血筋である。過大犬の血筋はこれも偶然なことで私の飼い犬に入っていない。

 「タケゾウ」を飼育する現在の私のもどかしさは背丈の伸びが遅い、遅れているということだ。普通に育っている紀州犬のオス犬の8カ月に対して2カ月遅れて生後6カ月の状態にある。「タケゾウ」の状態は難しく考えることは何もないのである。つまり現在の状態は成長の2カ月遅れである。この犬の系統はそのような成長過程をする。

 このようなもどかしさは私の悩みのようになっている。人はこの状態を「ご苦労さん」と言って笑う。

 生後8カ月の紀州犬はシツケ(躾)のしどきである。それまでの間にもシツケはしていなくてはならないのであるが、生後8カ月を境にしてシツケのことを確認するとよい。

 飼い主が口吻にさわって口を開かせて歯の状態をみることあできるかどうかだ。これをさせないのは犬が飼い主に従わない状態になっているとみてよい。もしこれをさせないならどのように対応するか。

 子犬から飼っていて生後8カ月になって飼い主の求めに応じないということは、それまでのシツケの仕方が十分でなかったということだから、基本に戻って初手からやり直すしかない。

 最初にすることは口吻を飼い主が鷲(わし)づかみにするマズルコントロールをすることだ。飼い犬の気が立っているときにはこれをさせない。ようすをみて落ち着いているときにマズルコントロールをする。飼い犬の状態にあわせて散歩など犬を世話するときにこれをする。散歩にでるまえは犬が興奮しているから散歩のあとにするとよい。

 犬を背後から抱きかかえるスチールホールドをする。スチールホールドは口吻を鷲づかみにするマズルコントロールよりは難しいが、飼い犬の気持ちが穏やかなときにこれをする。スチールホールドを何度もする。日課のようにする。

 犬を仰向(あおむ)けにしてお腹から下をなでることをする。鼠蹊(そけい)部をなでることはマズルコントロールやスチルホールドより難しい。犬の気持ちが穏やかな時にこれをする。

 先に示した三つの訓練方法は飼い主と犬との上下関係を確認する方法である。飼い犬が飼い主の上位にあればこの三つのことを受け入れない。マズルコントロールから始めてスチルホールドと進み、仰向けにして鼠蹊(そけい)部なでることへと進んで訓練を行う。

これらのことができなければ駄目だとはいうことではないが、上の三つの訓練を受け入れない犬は飼い主のコントロールが効かない状態にあると言える。

 飼い犬が可愛いということならマズルコントロールから始めてスチルホールドと進み、仰向けにして鼠蹊(そけい)部なでることへと進んで訓練を根気よく続けることだ。

 「タケゾウ」はこうした訓練を受け入れるが、1歳上の「ジュウベエ」は嫌がる。嫌がるということは飼い主に対して私が主人だと言い張っていることだから、すきを見て飼い主が主人であることを知らせてやらなくてはならい。

 犬の訓練ということでは上に述べた三つのことを根気よく行うことである。これこそが犬への愛情なのだ。

 犬への「愛情」を勘違いして、犬を「自由」にさせるということで、庭への放し飼い、長い鎖でつないでおくことなどがされるが、これは犬に最大の緊張を強いているのだ。

 ドーベルマンが家の警護のために庭に放されているのと同じ状態を飼い犬にさせているのが、鎖につないだりする飼い方なのだ。

 私の犬の散歩コースには繋いで飼われている犬が沢山いる。庭に放し飼いされているのもいる。犬にもっとも良い環境を提供したと考えているらしいのが、家の二階のぐるりがベランダのようになっているところに放して飼っているやり方だ。その近くを散歩中の犬が通るとワンワンギャンギャンどんな時間でも騒ぎ立てる。

 犬を飼うための考え方が間違っているためにおこる行動である。ちょっとやそっとではこの考え方は変わらない。議論したって変わらない。それほどに頑迷なのが日本人の犬の飼い方に染み付いた「間違った」考え方である。

 犬は畳(たたみ)一枚ほどの床面積の扉の付いて犬舎に入れて飼う。そして日に二度ほど飼い主のお供としての散歩をする。そしてマズルコントロールから始めてスチルホールドと進み、仰向けにして鼠蹊(そけい)部なでる訓練を継続して行う。これが飼い犬と平和に暮らす方法の決め手である。

上のことをしない犬はどうなるでしょうか。ワンワンギャンギャンで飼い主が触ろうとするとガッと手を咬むのである。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2016年06月17日 22時41分08秒
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【再掲載です】紀州犬物語136 生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)

紀州犬物語136 生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)

生後8か月の紀州犬のオス「タケゾウ」
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生後1歳1カ月時の紀州犬オス「ジュウベエ」
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紀州犬物語136 生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)
(タイトル)
生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。
(サブタイトル)
生後8カ月になったタケゾウの背丈は49センチメートルだ。
第136章 生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。 執筆 横田俊英

(本文)

 紀州犬の白のオス犬の「タケゾウ」は生後8カ月になった。

 気に掛かる背丈は49センチメートルである。これでは小さい。小さいのではないかと飼い主は思う。

 紀州犬のオス犬の背丈は49センチメートルから55センチメートルであることが望ましい。日本犬保存会が規定する中型日本犬のオス犬の背丈の標準が上のとおりであり、メス犬は46センチメートルから52センチメートルである。

 標準として定められている規格にはいらないからといって純粋種として認められない訳ではない。繁殖の目安として定められているのが背丈の標準であり、規格にはいらない犬がある程度でてくることは不思議なことではない。

 「タケゾウ」は生後8カ月で標準で定められた背丈の下限に達している。このさき少しは背丈が伸びるだろう。伸びなければそれまでのことであり、伸びすぎればそれも困る。

 飼い主とは欲が深く我が儘でもある。こんなことでは「タケゾウ」はあらぬ期待をかけられて困るだろう。

さて「タケゾウ」の生後8カ月の機会に「回虫駆除のこと、フィラリア予防のこと、車酔いのこと」などの雑感を述べておく。題して紀州犬雑感「回虫駆除のこと、フィラリア予防のこと、車酔いのこと」ということだ。

1、子犬と回虫のこと。

 子犬には回虫が巣食っているのが普通である。巣食うというよりもお腹の中に回虫がいるといったほうが穏やかな言い方である。

 回虫駆除してある母親であっても、外に出て土をなめたりしている間に回虫の卵がお腹に入る。その母親が小犬に乳を飲ませたり、吐き戻しした食べ物を小犬が食べると回虫の卵が小犬のお腹に入って長いひも状に育つ。

 フィラリア予防薬のミルベマイシンなどにはミクロフィラリアを駆除する薬効とともに回虫の駆除作用がある。

 生後30日を過ぎた子犬にミルベマイシンを口径投与して回虫の駆除する。30日、40日、50日、60日と回虫駆除をするとよい。その後は一月ごとのフィラリア予防薬のミルベマイシンなど投与でこれを代行させる。

 回虫がいると子犬の成長に影響し、体調不良を引き起こす。

 回虫を駆除できたと思っていても生後6カ月ほどのころに口から回虫を吐き出すこともある。このことを私はたびたび経験している。回虫駆除をしてきているのにの思うのだが、回虫の卵がどこからか入るのであろうか。あるいは駆除できずに残っているためであろうか。こうしたから、そうなる、と思っているのは飼い主の飼ってであり、自然の摂理はそのようにはなっていないのであろう。

 フィラリア予防薬を投与していれば回虫を大体は駆除できる。

 回虫が子犬の便に混じっている人は回虫を見たことがない人は驚く。

 子犬の糞に混じっている回虫が家のなかをウロウロするのではないかと、おののくようだが便に混じって体外に出た回虫はそのようには行動しない。

 新聞紙ですくい取ってビニール袋にいれてゴミとして出せば消却処分される。これでよいのではないか。

 回虫がいると驚いた人のところで2年前に生まれた子犬は42日にミルベマイシンを口径投与すると、ケージに入っていた3頭の子犬は茶碗一杯ほどの回虫を排出した。

 仰山に、豪勢に回虫を便と一緒に出したのである。便は少ししかでなかったので回虫を大量に吹き出た。この回虫を繁殖者のその人に見せたかった。

 見せることができなかったから、そのとおりに伝えていたのだが意味を解せなかったのだろう。自分の目の前で回虫がお尻からでてきたら驚いてみせたのである。2年前に私が驚いて伝えたことなど耳に入らないし、聞いてもいない。

 二年前のそのときには別の回虫駆虫薬を投与していた。その薬は効かなかった。ミルベマイシンが効果を発揮したのである。ミルベマイシンはフィラリア予防薬である。この薬はが回虫駆除の特効薬でもあった。

1、フィラリア予防のこと。

 フィラリアは犬の大敵であり、フィラリア予防のために平岩米吉氏などは大奮闘した。フィラリアは成長すると心臓に大量にたむろしてさまざまな症状を呈し、健康を害するだけではなく、命を縮める。

 ある人はフィラリア予防をしないでおくと7歳ぐらいで死ぬので好都合だと言ってはばからない。この人の犬の扱いを知らない人がその人から5歳になる犬の譲渡を受けた。動物病院で検診したらフィラリア反応がでた。獣医師は月一回のフィラリア予防薬の投与で対応することにした。この犬は7歳で突然死した。心臓にたむろしたフィラリアが作用したのかどうかは分からない。

 フィラリア予防薬としてはミルベマイシンほかの良い薬ができている。これを1年12カ月ということで毎月投与していればフィラリアを大体は予防できる。

 フィラリア予防薬のミルベマイシンなどは犬が蚊に刺されて血液中で1ミリメートルほどに育ったミクロフィラリアを駆除するための薬である。

 蚊が発生し活動している間だけフィラリア予防を口径投与していればフィラリアの予防ができると考えるのは間違いだ。

 蚊が犬の血を吸ったっときに血液中に侵入し、血管のなかで1ミリメートルほどに育ったミクロフィラリアを駆除するのがフィラリア予防薬のミルベマイシンである。

 フィラリア予防は蚊が活動している間だけではなくて、蚊が活動を休止している間も投与するべきものなのだ。

 ミクロフィラリアは完全に駆除し切れていないという考えにたつべきである。だから犬の身体に残っているかもしれないミクロフィラリアやそれが少し成長した奴を追加の薬で駆除しようとするのだ。

 フィラリアになって走ると咳き込む犬やに投与するのもミルベマイシンに似た薬である。

 ある人は蚊が飛んでこないところで犬が暮らしているから、とフィラリア予防薬を投与しない。犬が散歩中に蚊が飛んでくればブスブス刺されるのは何時でも目にする。

 飼い犬の居室に蚊が侵入しなくても犬は散歩中に蚊に刺される。当たり前のことだ。

 12カ月毎月フィラリア予防薬を投与しないで失敗した人がいる。蚊がいないからとフィラリア予防薬を投与しない人も失敗する。

1、犬の車酔いについて。

a、車酔いしない子犬。この事例は紀州犬の子犬のことだ。
 生後30日で車に乗せても車酔いをせず、生後45日過ぎに車の中で食事をし、水を飲んでと、旅行中に車の中で過ごすことができる犬がいる。
  糞もオシッコもケージの中で我慢して、外に出したときにする。始末の良い子犬であり、飼い主は助かる。

b、ちょっとだけ涎(よだれ)を流す犬。この事例は紀州犬の子犬のことだ。
 生後46日で預かった子犬の事例である。
 5匹いた子犬のうち、車に乗せて試験したら1匹だけ車酔いをしないのがいた。
 この子犬を預かって二日間、それぞれ120キロメートルのドライブをした。
 二日間とも少し涎(よだれ)を流しただけであった。この子犬は車酔いの心配をせずに飼い、育てることができる。

c、食べた食事を吐き、胃の内容物がなければ涎(よだれ)を一斗流す犬がいる。この事例は紀州犬の子犬のことだ。
 母親も父親も車に乗せても車酔いせず、同じ組み合わせで生まれた前腹の子犬は車酔いしない。
 ところが後腹の犬は生後42日のころに車酔いをし、生後8カ月になっても変わらずに車酔いをする。
 食事したものが胃の中にあれば戻してしまう。旅行中に食べればこれも戻す。
 胃の中に何もなければ戻さないが、涎は淡一斗よろしく大量にだらだらと流す。
 「タケゾウ」という犬のことだ。それでも車に乗せている間にこのことは減じていくと考えて身勝手に自分を慰める飼い主である。

d、車酔いのことでは様々な事例が他にもあるが、ここでは述べない。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)


【特別な追記】
『しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる』
(藤井聡著 青春出版社、税抜き1200円)
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 犬のシツケとは飼い主がその犬はこのようにあって欲しいと願う状態にすることである。

 「こうあって欲しい」は飼い主によって決まります。

 普通の家庭で飼う犬は人に危害を加えないこと、人の迷惑にならないこと、飼い主にとってこの犬と居ることが楽しいことなどである。

 上に列記したことを簡単に言えば犬の性格が良いことです。

 そして健康であることは飼い主にとって好都合です。

 格好いいこと、可愛いこと、性格が良いこととなどは飼い犬がかわいがられる条件になります。

 そのような犬を生むことができるような犬を飼うことも望みに含まれます。

 犬が飼い主が望むような状態をめざそうとすると、犬の行動の仕方を理解しておくことが大事です。

 犬の性質を理解する、ということです。

 犬は狼の子孫であり、常に主従関係がはっきりした縦社会のなかで生きていて、犬の精神はそうした状況のもとにあります。

 犬を仕付けて訓練することを考える前に、犬の性質を知ることが大事です。

 このための手がかりとなる理論を本に書いているのが藤井聡さんです。

 この人が書いた『しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる』(青春出版社、税抜き1200円)です。

 この本を読んで目が覚めた、という人が多くおります。

 どうか読んでいない方は読んでください。

 読んだ人ももう一度読んでください。

 自分がしていることの過ちや犬への間違った理解に気づかされます。

 私が紀州犬愛好家として申し上げる追加項目は、紀州犬の愛好家は避妊手術はしないことを慣わしとしているということです。

 飼い犬の健康の状態、精神のことなど、特別な事情があれば上のことは違ってきます。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)
(数字の表記が漢数字になったり、算用数字になったりしております。惑いつつ統一することをしませんでした。)






最終更新日  2016年06月17日 22時32分36秒
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2016年06月13日
紀州犬物語139 生後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。(横田俊英)

写真は生後9カ月を数日前にした紀州犬のオス犬「タケゾウ」
2カ月成長が遅れている状態であり、このような系統である。
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写真は1歳8カ月と13日の紀州犬のオス犬「ジュウベエ」
良く走る犬であり力も強い。和歌山の系統の犬だ。
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紀州犬物語139 生後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。(横田俊英)
(タイトル)
後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。
(サブタイトル)
兄のジュウベエは2歳になった。2歳のジュウベエは発情が成熟したメス犬と交尾をした。
同じメス犬と生後10カ月のタケゾウを引き合わせたがタケゾウは交尾行動を起こさなかった。
第139章 後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。 執筆 横田俊英

(本文)

 紀州犬のオス犬の「タケゾウ」は生後10カ月になった。

 背丈は50センチメートルである。

 他人に計らせたら52センチメートルになるかもしれないが、私の計測では50センチメートルである。何故かと言えば簡単だ。1歳上の兄犬のジュウベエが公表値53センチメートルであり、この兄犬と比べればタケゾウの背丈が50センチメートルであると言い切ることができる。

 体格差は目で見ればわかる。タケゾウの背丈は生後10カ月にして50センチメートルである。

 ジュウベエは毎日8キロメートルのランニングをする。タケゾウも同じである。

 ともに走るのが好きな犬だ。

 タケゾウが生後10カ月になっても思うような身体の大きさにならないのはどうしたことだろう。それは飼い主の思いと現実との差によって生じるものだ。飼い主はタケゾウが思うような体格に直ぐになることを諦めた。

 大きくならないものは大きくならない。大きくしようとして朝晩に多い目の食事を与えても大して意味がない。成長が2カ月は遅れているタケゾウせあるから焦ってはならない。

 毎日8キロメートルの距離を駈けっこをして食事が半分になると犬は細身になる。タケゾウのことであり、一般にそのようになる。だからタケゾウは細くなった。

 タケゾウの父親も同じように背丈の伸びが遅かった。3歳になるころになって背丈が52センチメートルを超えた。タケゾウもそのようになるのだと決めて気長に成長をまつことにした。

 そのように決めてみてもタケゾウの背丈はやはり足りない。胴も短い。頭は随分と大きくなった。生後10カ月の紀州犬のオス犬としてはこの程度あれば良いだろうというほどの大きさになった。タケゾウの口吻は短。だからタケゾウは生後10カ月になるが幼児顔である。

 口吻が短い犬がタケゾウの先祖にいたから気がかりである。ジュウベエが生後7カ月のころに口吻が長いのでその先祖犬に似なくて良かったと思った。タケゾウではそれが気がかりなままに残されている。タケゾウの口吻は太いが短い。タケゾウとジュウベエは同じ父母を持ち1歳違いだ。

 食事を1日1回にして、8キロメートルを駈けさせているからタケゾウは細身の若いの様相である。生後6カ月の良くできた紀州犬のオス犬といった様相だ。哀しいことだがそうである。

 タケゾウの歯の噛み合わせは気がかりであった。

 下顎の歯がともすると上顎の歯の前に出る様子があった。下顎の歯を押し込んだり、パンツに使うゴムひもを下顎の犬歯に掛けて内側に引くことをした。ゴムひもは歯に力が掛からない程度に緩い。これで効果がある。ゴムひもの両端を折って糸で括(くく)っる。その輪を下顎の犬歯に掛けるのだ。

 強い力を掛けると門歯が中央に寄せられるのでこれはしない。圧力が掛からない程度に緩くゴムを掛ける。ゴムの輪が犬歯から外れるから20個ほど用意して、外れたら掛けてやる。根気のいる作業だがこれで効果がでる。

 タケゾウの歯は問題なかったかのごとく正常になった。もともと問題なかったのかも知れない。念を入れてのゴムひもを使った矯正であった。これはお呪い(おまじない)程度のことであった。

 この作業を通じて飼い犬のタケゾウが口を開け歯などを触らせるようにすることの大事さを思わされた。それで次のことをした。口吻を握るマズルコントロールであり、後から抱きかかえるスチルホールドである。忘れていたことだが、思い直してこの二つのことをした。

 タケゾウの背中は真っ直ぐには伸びていない。このことが気に掛かっていた。何とかならないものかと人に相談した。

 時期がくれば背中が真っ直ぐに伸びるのだろうか。

 そうだ、と決めて待つしかない。生後10カ月になって少しはマシになったが背中がへこんでいて腰の部分が盛り上がっている。幾分かこの状態が緩和されたようには思える。

 後肢が内側に入った状態であるタケゾウのカウホックが気に掛かっていた。この状態は気にならない程度になった。これを喜びながらも、もしかして見間違いではないかと思いながらタケゾウの後肢を眺める。

 前肢の先が外に開いているのはそのままだ。足先の握りも緩いように思える。前肢の開きは先祖犬にこのような状態になる犬がいたからその血を引いたのかと大いに気に掛かる。気にするなと言い聞かせても、足先が開いているのが毎度の散歩や運動のおりに目にはいるから気に掛かる。

 そんなに気に掛けていては草臥(くたび)れるではないか、と飼い主は自身に言う。

 兄のジュウベエは2歳になった。2歳のジュウベエは発情が成熟したメス犬と交尾をした。同じメス犬と生後10カ月のタケゾウを引き合わせても交尾行動を起こさなかった。タケゾウは友だちと遊ぶような行動をしていた。

 生後10カ月になれば紀州犬のオス犬は発情が盛りになったメス犬に積極的に交尾行動にでて交尾に及ぶ。2歳のジュウベエが交尾したのに10カ月タケゾウは交尾しなかった。やはりタケゾウは成長が2カ月遅れどころか4カ月遅れであるということだ。そのように解釈する。

 成長が早いあるいは遅いということは犬によって、また犬の系統によって決まるようだ。ジュウベエやタケゾウの系統は成長が遅い部類だ。このようなことを知っていれば成長の遅れの心配事の慰めになる。それでも背丈が足りず胴の長さが足りず、また口吻は太いが短い。

 そのようなことだから飼い主は紀州犬のオス犬のタケゾウに「大きくなれ、大きくなれ、もっと大きくなれ」と声を掛ける。

 タケゾウはそのよう気持ちなど汲むわけがなく至って暢気に寝そべって1日を過ごす。

 飼い主はタケゾウが従順であるようにするために散歩や運動の行き帰りに口吻を手で握るマズルコントロールをし、後から抱きかかえるスチルホールドをする。兄のジュウベエにも同じことをする。これは日課であり繰り返しすべきことである。手を抜くとタケゾウとジュウベエはこれをさせなくなり、フィラリア予防薬の口径投与にも手を焼くことになる。

 タケゾウとジュウベエを運動に連れだしている間中、飼い主はああでもない、こうでもないと考えている。

 そのようなことでは犬を飼っていることに草臥(くたび)れてしまうではないか。もっとゆったりと、そして深く考えずに犬と付き合っていてはどうですか。と飼い主は自分に言い聞かせる。

 タケゾウとジュウベエの飼い主が神経衰弱のようにああだこうだとこの犬たちのことを考えているのは何故なのか。

 良くできた日本犬は美しい。良くできた紀州犬は美しく、そうした紀州犬の美しさがタケゾウとジュウベエに備わることを夢見ているからである。

 美しさということでは競走馬として速く走るためにできあがったサラブレッドは美しいと思う。その姿態、その筋肉、走ることと競争への闘争心は際だっている。走ることへの精神の極地ともいえる精神美をサラブレッドは備えている。そのような要素が多く備わったサラブレッドが名馬になる。

 美しき日本犬、美しき紀州犬のことを書き記したのが日本犬標準であり紀州犬標準だ。こうありたい、こうあるべきだ、そのようにして行こうということが日本犬標準であり紀州犬である。その内容には立ち入らない。

 その代わりに数行で書かれた言葉を引いておこう。日本犬の世界で使われている言葉である。

一に気魄(気迫・きはく)で

二に眼(まなこ)

三に毛質(もうしつ)

四に骨(ほね)

五六は深き侘(わ)びと寂(さ)び

 気魄(気迫・きはく)とは、物事に立ち向かう集中した激しい気力や気勢を意味する。そうした精神力のことである。

 眼(まなこ)は気迫が表出するところであり、それに相応しい形をしていることが求められる。どのような眼形かといえば、良い犬の眼を見ればわかる。理屈としては紀州犬標準や日本犬標準の言葉で説かれる。

 毛質(もうしつ)は日本犬にとって重要であり、綿毛と剛毛の二重被毛がおりなす毛は密である触ると束子(たわし)のようにごわごわしている。少なくなってはいるがこのような犬がいる。その毛の硬さを針金のようといえば表現が過ぎるから、束子(たわし)のようというのが至当であろう。

 骨(ほね)は骨格あるいは体格と解釈しても良いでしょう。頭骨、顎を含めた犬の骨組みは姿を現す。骨とは犬の姿のことである。

 侘(わ)びと寂(さ)びとはどういうことか。これは日本人の良い意味での美意識のことであり、素朴さといったことが当てはまる。飾らない自然で素朴な状態を日本犬に重ねるとよいであろう。人が飼い犬に求めることは時代とともに変わる。そして飼い犬が人にべたべたとして愛想を振りまくことを望み、飼い主もまた犬にべたべたとするようになっている。これでは人が犬をオモチャにしているのではないかと思える。人が犬に依拠して犬を慰みにして生きている状態が広がっている。

 タケゾウとジュウベエの飼い主は犬との会話はしない。黙って8キロメートルの距離を走って、黙って犬舎に戻る。もう一度することは排泄のための短い散歩である。食事を与えるときにも待てもお手も伏せもさせない。そのようなことは要求しない。行くか、という素振りをしたときに起きあがって伸びをして黙って走り出せばそれでよい。

 飼い犬に活気があって健康な身体をしていて散歩と運動に気持ちよく出ることができればそれでよい。飼い主が犬舎に行って顔を見たら喜々とした鋭い反応をするだけで良いのだ。

 日に二度の散歩と運動での外出をするとなると飼い主と犬との関わりはその程度で良い。タケゾウとジュウベエの飼い主はそのように思っていてそのようにしている。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)







最終更新日  2016年06月13日 09時12分16秒
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