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2018年10月01日
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紀州犬物語168 紀州犬の年齢、人換算は妥当か(横田俊英)
(副題)紀州犬の年齢は生殖能力でみると生後6か月から10歳か12歳が一区切り
(副副題)6か月で子を生めるようになり10歳までは子を生むのが紀州犬
第168章 紀州犬の年齢、人換算は妥当か 執筆 横田俊英



生後30日の紀州犬のkindle子犬の格闘。

(本文)

 犬の年齢を考察します。考察の要素によって犬の年齢の人換算は変わります。

 紀州犬のことを申し上げます。

 繁殖能力と人換算の年齢です。

 紀州犬は生後6カ月から10歳までが繁殖年齢です。10歳は12歳まで引き上げることができるかもしれません。12歳で子を生んだ事例があります。私の経験では10歳6カ月で子を生みました。年齢がかさむと生まれる子が少なくなります。10歳6カ月および12歳の事例では生まれた子は一頭でした。子を生むということでメス犬のことを申し上げました。

 オス犬の場合には生後8か月から交尾ができます。6カ月でもできる犬がおります。12歳ころまで子を生ませたオス犬もおります。私のところでは8歳過ぎになったら交尾しても子ができないオス犬がおりました。

 交尾して子を生むということでは紀州犬は生後6か月から12歳まではそれができた事例を知っております。オス犬は10歳ぐらいまでと考えていたらいいでしょう。メスもそのくらいです。

 10歳になったからということでメス犬が生む子に異常があるという特別な事例は知りません。メス犬は高齢になると一度にはらむ子犬が少なくなるのは事実のようです。オス犬も似たようなことになると考えておくと無難です。

 紀州犬の繁殖能力を人に換算する生後6カ月で人の12歳ほど、紀州犬の12歳は人の50歳ほどでしょうか。ご自身で計算してみてください。

 寿命を要素にして犬の年齢と人の年齢の換算をするとどうなるでしょうか。

 紀州犬の寿命は12歳ほどです。14歳という考えを持つ人もいるかもしれません。18歳まで生きる紀州犬もおります。そうし
たなか紀州犬の寿命を12歳とします。

 紀州犬の12歳は人の85歳です。85年を12年と単純に比較すると人の年齢と犬の年齢の換算になります。足腰が立たなくなって、つまり弱り果ててから死ぬまで、この死は自然死でしたが1カ月半という事例がありました。13歳5カ月で動けなくなって一月半で自然死しました。この場合に年齢をどのように数えるのでしょうか。

 自然界にいる狼(オオカミ)などは食事が摂れなくなると15日もすれば死にます。その前に外敵に襲われるか、凍死するかしてしまいます。自然界では食事が摂れなかったり動けなくなることはそのまま死につながります。憐れむとか悲しむとかが排除された世界です。

 犬の精神年齢と人の精神年齢、人の場合には知識・教養の修得ということがありますから単純ではありません。

 犬は野生では生きていません。人が与える餌で生きております。それを考慮して考えます。

 犬は生後20日で自分で与えられる餌を食べ始めます。生後30日になると問題なく自分で乾燥ドッグフードを食べます。この状態の人の年齢は幾つでしょうか。

 一人で庭を駆け回るのは生後25日でできてしまいます。人は幾つでしょうか。

 その後は生殖能力を持つようになりそれが終わるまでということで、この間の精神能力は人ほどには大きく変化しません。オオカミを例にとると生後8か月には親の後を追って狩りの真似事をします。ネズミを捕らえることはもっと若いころにできてしまいます。群れのリーダーになるのには体力と経験がいります。

 犬の年齢を考えるのに私は上のようにしております。

 動物学の世界はどのようにしているのか知りませんが、ドッグフード会社は次のような掲載事例を提示します。

 ドッグフード会社が説く犬の年齢を人間に換算すると次のようになります。ここでは紀州犬は中型犬ではなく大型犬との中間として取り扱うのがよいでしょう。

 人間  小型犬・中型犬  大型犬
 1ヶ月      1歳       1歳
 6ヶ月      9歳       9歳
 1歳      17歳      12歳
 2歳      24歳      19歳
 3歳      28歳      26歳
 5歳      40歳      36歳
 10歳     75歳      56歳
 15歳    110歳      76歳
 20歳    145歳      96歳


 犬の年齢と人の年齢換算の計算式を用いて考えることがあります。

 小型犬・中型犬
 24+(犬の年齢-2)×4
 2歳以降の場合では上記の式で人間の年齢に当てはめることができます。2歳より小さい場合は換算表を参考に。
 5歳の場合では、「24+(5-2)×4=36歳」というようになります。
 小型犬と中型犬は生まれてから最初の2年で24歳まで成長し、3年目からは1年に4歳ずつ歳を取ります。幼齢期の成長スピードが速く、そのあとは緩やかに老化していきます。

 大型犬
 12+(犬の年齢-1)×7
 2歳以降の場合では上記の式で人間の年齢に当てはめることができます。2歳より小さい場合は換算表を参考に。
 5歳の大型犬の場合「12+(5-1)×7=40歳」というようになります。
 大型犬は生まれてから最初の1年で12歳まで成長し、2年目からは1年に7歳ずつ歳を取ります。小型犬や中型犬とは逆で、幼齢期の成長スピードは遅いですが、そのあとの老化が早くなります。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2018年10月01日 19時35分46秒
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2018年09月12日
【改訂版-1-】紀州犬物語165 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた(横田俊英)

紀州犬物語165 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた(横田俊英)
(タイトル)白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた
(サブタイトル)子犬が母親の背中からコロリと転がる3年前の風景
第165章 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた 執筆 横田俊英


母親の背中からコロリと転がる3年前の風景


白い犬は不思議な眼差しをしていた
(本文)
 犬の体を洗ってやった。大きなカーポートで覆(おお)った畳み2枚ほどの犬舎で暮らす犬は大型扇風機で風を送っても暑かろうという真夏のことである。体を洗ったのは居間に犬の毛が散らないようにするのと臭いを抑えること、そして体の清潔のためだ。

 この犬は3年前にオスの子犬一頭を居間で生んで育てた。その後も元気に暮らして朝晩の散歩を楽しみに暮らしている。暑い夏を何気なく過ごしていると思っていたら、犬舎の段差を乗り越えるのに難渋していた。後肢に力が入らない。暑さにやられたか。それなら冷房の効いた居間に移そう。体を洗ったのはそのためだ。

 居間にいれてからは食事を増やした。この犬は行儀よく食事をする。ガツガツと食べることはない。ぼそぼそと時間をかけて食べる。

 食事を増やすと少しふっくらとした。元気になるかと期待した。何日か経っても後肢に力が入らないのはそのままである。排泄のために外に出る動作は緩慢(かんまん)だ。排泄は外でするのだとこの犬は決めている。丸一日それを我慢する。体が弱っても習性は変わらないから排泄をしたくなると玄関に歩いていく。

 年齢は13歳と6カ月になっていた。後肢の筋肉の衰えは年齢からきた。日に日に力が衰える。

 これまで食べていたドッグフードを口にしなくなった。肉なら食べる。濃いだし味の食べ物は食べる。食べると軟便になった。硬いしっかりした糞をする犬だった。軟便はよいとしても下痢は体力を消耗させる。

 便のようすで食べる量を加減する。軟便と少しよい便とが繰り返す。そのうちに食事の量が減った。与えても食べない。

 後肢の筋肉はさらになくなった。背筋が細った。前肢の筋肉はみえにくいのだが減っている。あばら骨が浮き立った。食べたものを消化しきれない。食べる量は少ない。さらに減っていく。

 その食事量では体が維持できない。しかし食べることができない。やせ細る。やせ細るのと体の動きが衰えるのとが同時に進行した。寝言のような喘ぎのような声をときどきあげる。

 排泄をしに外へでようとしてもその力がない。我慢しているのがわかるから抱きかかえて庭につれていく。下ろしてやると腰を落としてオシッコをする。便はあまりでない。二日にいっぺん、ときには四日にいっぺんになった。

 居間には畳半分ほどの寝小屋をおいた。10cmほどの囲い板が付いている。居間で人が食事をすると首をあげる。寄ってきておねだりをする。居間に移してひと月が過ぎると首をあげるのがやっとになった。

 体力が戻るかも知れないという期待はうすれていく。一日中横になっている。食事をするにも人が口元にもって行かなくてはならない。水もおなじだ。抱きかかえて庭で排泄させようとすると嫌がる。嫌がっても庭にだすとオシッコをする。そしてたまに便をするが軟便だ。

 水は激しく飲む。一度に200mlも飲む。水をあまり飲まない犬であった。飲んだだけオシッコをするる。そのうちオシッコを我慢できなくなった。人用の紙おむつで腰をくるむ。日に何度もオシッコをしている。区切りをつけてオシッコをするのではない。だらだらとしている。

 腰の力が弱くなったのをみて居間にいれた。ひと月が経つころには寝たきりになった。腰に手を当てると骨張っている。筋肉がない。呼吸がときどき速くなる。落ち着くこともあるが総じて速い。肺活量が落ちているからだ。体の筋肉が落ちた。筋肉が急になくなったぶん体を包む皮革が余った。張りがなくなっていて引っ張ると伸びてしまう。伸びたきりでなかなか戻らない。

 横たわるようになってから介護をする人の手が嫌だということでとワンと吠える。それも何日か子のことであった。そのうちに人が近づくとメーメーと力なく啼いて相手をするように求めるようになった。

 固い糞をすると肛門から血が出る。お尻には糞が付いたままになっていることがあるからそれを除去してやる。それでも肛門周りには糞が付いているから風呂場で洗い流す。風呂場に移しお湯で洗うことは弱った犬には負担である。恐る恐る洗う。肩の下あたりに血がにじんでいる。床ずれだ。進行しないように寝返りをさせる。

 食事は摂らない。水は口元にもっていくとかろうじて飲む。そのような日が2日ほどつづいた。人におねだりをするときのメーメーの啼き声をださなくなってから5日は経過している。

 ある朝にあらい呼吸をしていた。呼吸のたびに唇がぶるぶるとふるえる。いままでにない状態だ。口をあけると色の変化はない。あらい呼吸がつづく。頭をもたげてやった。やがて何ごともないように呼吸をやめた。居間に移してから45日が経過していた。

 白い犬の横には写真がおいてあった。三年前に一頭だけ生んだオスの子犬が背中によじ登ってコロリと転がるようすが写してあった。白い犬は遠くの不思議な光景をみる眼差しをしていた。

 一緒の家で暮らしている二頭のオス犬と、もう一頭のメスの犬に何の頓着(とんちゃく)もない。二頭のオス犬は子であり、メス犬は孫だ。犬たちは腹は減ればキューンと啼いて催促をする。オシッコをしたいから外に出せと小さな声をあげる。何をしても取り合わない。要求を取り下げて静かになる。散歩のときは嬉々としている。犬たちの暮らしぶりは何も変わらない。飼い主の顔をみて喜び散歩が待ち遠しい。犬と人の暮らしは何も変わらない。静かな一日が流れる。夜がきて朝になる。犬たちは秋の虫の音をどのように聞いているのだろう。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2018年09月12日 07時40分58秒
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2018年09月11日
紀州犬物語165 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた(横田俊英)
(タイトル)白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた
(サブタイトル)子犬が母親の背中からコロリと転がる3年前の風景
第165章 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた 執筆 横田俊英


母親の背中からコロリと転がる3年前の風景


白い犬は不思議な眼差しをしていた

(本文)

 犬の体を洗ってやった。大きなカーポートで覆った下に設置した畳み2畳ほどの犬舎で暮らす犬は大型扇風機で風を送っても暑かろうという真夏のことである。体を洗ったの居間に犬の毛が散らないようにするのと臭いを抑えること、そして犬の体の清潔のためだ。

 この犬は3年前にオスの子犬一頭をこの居間で生んで育てた。その後も元気に暮らして朝晩の散歩を楽しみに暮らしている。暑い夏を何気なく過ごしていると思っていたら犬舎に入るための段差を乗り越えるのに難渋する様子がみえた。後肢に力が入らない。暑さにやられたか。それなら冷房の効いた居間に移そう。体を洗ったのはそのような経緯による。

 居間にいれてからは食事を増やした。この犬は行儀よく食事をする。与えられた食事をガツガツと食べることはない。ぼそぼそと時間をかけて食べる。

 食事を増やすと少しふっくらとした。元気になるかなと期待した。後肢に力が入らないのはそのままであり。排泄のために外に出る動作は緩慢である。排泄は外でするのだとこの犬は決めている。丸一日それを我慢するのは平気である。この習性は変わらないから排泄をしたくなると玄関に歩いていく。

この犬の年齢は12歳と6カ月になっていた。居間に移した後にこのことを考えるようになった。後肢の筋肉の衰えは年齢からきていた。日に日に力が衰えていく。

 これまで食べていたドッグフードを口にしなくなった。肉なら食べる。濃いだし味の食べ物は食べる。それを食べるのだが軟便がつづいた。この犬は硬いしっかりした糞をする犬だった。体調が思わしくない犬の軟便はよいとしても下痢は体力を消耗させる。

 食べる量を調整する。便のようすにあわせて量を加減する。軟便と少しよい便とが繰り返しているうちに食事の量が減ってしまった。与えてもさほど食べない。

 後肢の筋肉はさらに少なくなった。背筋の筋肉が細った。前肢の筋肉のようすはみえにくいのだが筋肉が減ったのが目にみえる。あばら骨が浮き立った。食べたものを消化しきれない。そして食べる量が少ない。徐々に少なくなった。

 その食事量では体が維持できない。しかし食べることができない。やせ細る。やせ細るのと体の動きが衰えるのとがつらなった。このころに寝言のような声をときどきあげた。

 排泄をしに外へでる力がなくなった。我慢しているのがわかるから抱きかかえて庭につれていくと腰を落としてオシッコをする。便はあまりでなくなった。二日にいっぺん、ときには四日にいっぺんになった。

 居間には畳半分ほどの寝小屋をおいた。10cmほどの囲い板が付いている。居間で人が食事をすると首をあげている。ときどき寄ってきておねだりをする。居間に移してひと月が過ぎると首をあげるのがやっとになった。

 体力が戻るかも知れないという期待は淡い望みになった。一日中横になって寝ている。食事をするにも人が口元にもって行かないとできない。水もおなじようになった。抱きかかえて庭で排泄させようとすると嫌がる。嫌がっても庭にだすとオシッコをし、たまに軟便をだす。

 水は激しく飲む。飲んだだけオシッコになる。オシッコを我慢できなくなった。人用の紙おむつで腰をくるむ。日に何度もオシッコをしている。区切りをつけてオシッコをするのではなくだらだらとしている。

 腰の力が弱くなったのをみて居間にいれてひと月が経つころには寝たきりになった。腰に手を当てると骨張っていて筋肉がない。呼吸がときどき速くなる。それが落ち着くこともあれば総じて呼吸が速い。肺活量が落ちているからだ。体の筋肉が落ちて体を包む皮革の張りがなくなって引っ張ると伸びてなかなか戻らない。

 人が嫌なことをするとワンと吠えていた。その先になると人が近づくとメーメーと力無く啼いて相手をすることを催促するようになった。

 お尻の周りについた糞を風呂場で洗い流す。風呂場に移しお湯で洗うことは犬には負担である。恐る恐るそれをする。みると皮革に血がにじんでいる。それが進行しないように寝返りをさせてやる。

 食事は摂らない。水は口元にもっていくとかろうじて飲む。そのような日が2日ほどつづいていた。5日ほどまえからは人におねだりをするときのメーメーの啼き声がなくなっている。

 居間で横たわったままの犬はあらい呼吸をしている。呼吸のたびに唇がぶるぶるとふるえている。いままでにない状態だ。口をあけると特別な色の変化はない。あらい呼吸がつづくので補助のために頭をもたげてやった。呼吸はそのままだがスーとそれがとまった。居間に移って45日が経過していた。

 その犬のそばには写真があった。三年前に一頭だけ産んだオスの子犬が母親の背中によじ登ってコロリと転がったようすだ。白い犬は遠くの不思議な光景をみる眼差しをしていた。

 一緒の家で暮らしている二頭のオス犬のその子と、もう一頭のメスの孫犬はそのようなことに頓着がない。腹が減ればキューンと啼いて催促をし、オシッコをしたいから外に出せと同じように声をあげる。母犬が居間で暮らすようになって過ぎた45日は庭にいる犬たちには何でもないことであった。お腹が空いてオシッコがしたくて外にでかけたくて、そのような暮らしが同じまま続いている。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2018年09月11日 14時37分58秒
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紀州犬物語165 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた(横田俊英)
(タイトル)白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた
(サブタイトル)子犬が母親の背中からコロリと転がる3年前の風景
第165章 白い犬は遠くの不思議なことをみる眼差しをしていた 執筆 横田俊英

(本文)
 犬の体を洗ってやった。大きなカーポートで覆った下に設置した畳み2畳ほどの犬舎で暮らす犬は大型扇風機で風を送っても暑かろうという真夏のことである。体を洗ったの居間に犬の毛が散らないようにするのと臭いを抑えること、そして犬の体の清潔のためだ。

 この犬は3年前にオスの子犬一頭をこの居間で生んで育てた。その後も元気に暮らして朝晩の散歩を楽しみに暮らしている。暑い夏を何気なく過ごしていると思っていたら犬舎に入るための段差を乗り越えるのに難渋する様子がみえた。後肢に力が入らない。暑さにやられたか。それなら冷房の効いた居間に移そう。体を洗ったのはそのような経緯による。

 居間にいれてからは食事を増やした。この犬は行儀よく食事をする。与えられた食事をガツガツと食べることはない。ぼそぼそと時間をかけて食べる。

 食事を増やすと少しふっくらとした。元気になるかなと期待した。後肢に力が入らないのはそのままであり。排泄のために外に出る動作は緩慢である。排泄は外でするのだとこの犬は決めている。丸一日それを我慢するのは平気である。この習性は変わらないから排泄をしたくなると玄関に歩いていく。

この犬の年齢は12歳と6カ月になっていた。居間に移した後にこのことを考えるようになった。後肢の筋肉の衰えは年齢からきていた。日に日に力が衰えていく。

 これまで食べていたドッグフードを口にしなくなった。肉なら食べる。濃いだし味の食べ物は食べる。それを食べるのだが軟便がつづいた。この犬は硬いしっかりした糞をする犬だった。体調が思わしくない犬の軟便はよいとしても下痢は体力を消耗させる。

 食べる量を調整する。便のようすにあわせて量を加減する。軟便と少しよい便とが繰り返しているうちに食事の量が減ってしまった。与えてもさほど食べない。

 後肢の筋肉はさらに少なくなった。背筋の筋肉が細った。前肢の筋肉のようすはみえにくいのだが筋肉が減ったのが目にみえる。あばら骨が浮き立った。食べたものを消化しきれない。そして食べる量が少ない。徐々に少なくなった。

 その食事量では体が維持できない。しかし食べることができない。やせ細る。やせ細るのと体の動きが衰えるのとがつらなった。このころに寝言のような声をときどきあげた。

 排泄をしに外へでる力がなくなった。我慢しているのがわかるから抱きかかえて庭につれていくと腰を落としてオシッコをする。便はあまりでなくなった。二日にいっぺん、ときには四日にいっぺんになった。

 居間には畳半分ほどの寝小屋をおいた。10cmほどの囲い板が付いている。居間で人が食事をすると首をあげている。ときどき寄ってきておねだりをする。居間に移してひと月が過ぎると首をあげるのがやっとになった。

 体力が戻るかも知れないという期待は淡い望みになった。一日中横になって寝ている。食事をするにも人が口元にもって行かないとできない。水もおなじようになった。抱きかかえて庭で排泄させようとすると嫌がる。嫌がっても庭にだすとオシッコをし、たまに軟便をだす。

 水は激しく飲む。飲んだだけオシッコになる。オシッコを我慢できなくなった。人用の紙おむつで腰をくるむ。日に何度もオシッコをしている。区切りをつけてオシッコをするのではなくだらだらとしている。

 腰の力が弱くなったのをみて居間にいれてひと月が経つころには寝たきりになった。腰に手を当てると骨張っていて筋肉がない。呼吸がときどき速くなる。それが落ち着くこともあれば総じて呼吸が速い。肺活量が落ちているからだ。体の筋肉が落ちて体を包む皮革の張りがなくなって引っ張ると伸びてなかなか戻らない。

 人が嫌なことをするとワンと吠えていた。その先になると人が近づくとメーメーと力無く啼いて相手をすることを催促するようになった。

 お尻の周りについた糞を風呂場で洗い流す。風呂場に移しお湯で洗うことは犬には負担である。恐る恐るそれをする。みると皮革に血がにじんでいる。それが進行しないように寝返りをさせてやる。

 食事は摂らない。水は口元にもっていくとかろうじて飲む。そのような日が2日ほどつづいていた。5日ほどまえからは人におねだりをするときのメーメーの啼き声がなくなっている。

 居間で横たわったままの犬はあらい呼吸をしている。呼吸のたびに唇がぶるぶるとふるえている。いままでにない状態だ。口をあけると特別な色の変化はない。あらい呼吸がつづくので補助のために頭をもたげてやった。呼吸はそのままだがスーとそれがとまった。居間に移って45日が経過していた。

 その犬のそばには写真があった。三年前に一頭だけ産んだオスの子犬が母親の背中によじ登ってコロリと転がったようすだ。白い犬は遠くの不思議な光景をみる眼差しをしていた。

 一緒の家で暮らしている二頭のオス犬のその子と、もう一頭のメスの孫犬はそのようなことに頓着がない。腹が減ればキューンと啼いて催促をし、オシッコをしたいから外に出せと同じように声をあげる。母犬が居間で暮らすようになって過ぎた45日は庭にいる犬たちには何でもないことであった。お腹が空いてオシッコがしたくて外にでかけたくて、そのような暮らしが同じまま続いている。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2018年09月11日 14時34分00秒
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2018年09月10日
紀州犬物語164 人は人、犬は犬。犬は犬の領分で存分に生きている(横田俊英)
(タイトル)人は人、犬は犬。犬は犬の領分で存分に生きている
(サブタイトル)母犬がいる家で一緒に暮らす4歳と3歳の紀州犬のオス犬
第164章 人は人、犬は犬。犬は犬の領分で存分に生きている 執筆 横田俊英


紀州犬のメス犬で生後5歳6か月時代。文中のメス犬の孫だ。


紀州犬のオス犬で生後1歳6か月時代。文中のメス犬の子だ。


紀州犬のオス犬で生後1歳6か月時代。文中のメス犬の子だ。

(本文)
 テレビ番組で馬を山仕事に浸かっている人が馬に名前を付けないのかと若いディレクターに問われて次のように答えました。

 「人は人で馬は馬だ、この馬で8代目だけど馬に名前を付けたことはない」

 こともなげに言い放ったこの言葉をどのように聞くか。山での危険な仕事を50年以上も馬を使って続けてきたきた人の言葉である。映像は山から木材を運び下ろす仕事はいつ木材の下敷きになるしれない危険な作業であることを映し出していた。馬も同じように危険である。命を共にする人と馬である。

 私が飼っている犬のことである。紀州犬の兄妹犬を連れていつもの道を散歩していた。突然に林のなかからイノシシが飛び出した。二頭の犬はイノシシに咬みついた。惑うことなく二頭一緒に咬みついた。紀州犬がイノシシを襲ういつもの方法で首に咬みついた。夜であった。イノシシを獲っても処置に困るし、犬が傷ついてはならないから引き綱を引っ張って引き離した。オス犬の歯は無理に引き離したためにグラグラになっていてやがて抜けてしまった。

 兄妹犬のメス犬は旅先の富山県の常願寺川のほとりで休憩していると、獣の臭いをとったようで引き綱を噛みちぎって川幅が40mもありる常願寺川に飛び込んだ。下流に向かって泳いで行くとその先にはで落差7メートルもある堰堤に飛び込んだ。しまった死んだか怪我をしたか、それともそのまま流されていくのか、と飼い主は処置のことで頭がくらんだ。急いで追いかけると犬は堰堤の淀みを泳いでいた。呼ぶと寄ってきた。

 止してくれよと苦笑と安堵(あんど)が同時におきた。それにしてもお前は獣に対して特別なんだと恐れをなした。

 イノシシに咬みついた兄妹犬のオスの子、メスは叔母があたるメス犬は獣に対しては特別な反応をする。このメス犬は散歩にでるのは獣を探すことのようである。散歩途中にどぶ板があれば隙間に鼻をこすりつけてアナグマやタヌキの臭いを嗅ぐ。どぶ板が終わるまでそれをしている。どぶ板はU字構にコンクリート板を渡したものだ。

 飼い犬たちの獣に対する行動には恐れ入る。イノシシを襲う行動で喉に咬みつく。自分の命などないかごとくの行動をする。いつもは起きているのか寝ているのかわからない様子である。余所の人が触っても咬みつくことがない。よその人への反応を確かめて間違いがないと判断されたときには触らせる。だけどやりたくないことだ。勝手に可愛いと寄ってきた人を無下にできないときにそのようにさせることもある。

 兄妹犬のオスが父親である。兄妹犬の妹は叔母である。そのような位置にある紀州犬のメス犬の生き方を思う。

 この家に暮らして何度を子を育てたことだろ。家にいる二頭のオス犬はその子である。一番下のオス犬はいつの間にか3歳になっていた。その上のオス犬は4歳になった。3歳のオス犬が似ているようだったけれども、ここにきて4歳のオス犬が似てきた。血は争えないということだろう。

 馬を使って山仕事を危険を顧みずにしている人が言った言葉「人は人で馬は馬だ」を考える。犬と私の関係はどうなのか。

 犬は私に共に暮らしてきた思い出を残す。犬はどうなのか。何度か子を生み育ててきたメス犬である。思い出は人の側にだけある。犬は犬であり犬の領分で生きている。二頭の直子に対して母犬は特別な行動はとらない。そこに同じ飼い主の犬がいる程度の態度だ。

 最後の子を育てるときには全身全霊で行動し、慈しみはこれ以上ないほどのことをしていたのが不思議なほどである。3歳になった自分の子が一緒に飼われていていつもそこにいることに特別な思いはない。そこにいればそうだというだけのことである。4歳になる犬も一緒に暮らしていて行動の形式は変わらない。

 3歳になった自分の子は一頭だけで生まれて飼い主のいる居間で育てたオス犬である。真夏に生れた小犬は母犬の背中に登ってコロリところげることを繰り返していた。母犬はそれを何事かとみているだけで驚きもしない。そのような親子の様子は飼い主には在り日の思い出である。それは懐かしい夏の日の思い出だ。

 犬たちはそこに母犬が居ようと、そして子犬が居ようとどうでも良いことのようだ。飼い主が庭にでれば食事の催促をする。それは未だだとなると散歩にでる。散歩のあとは食事である。二頭のオス犬はガツガツと食べる。母親はゆっくりと食べる。3歳の末っ子は母親と似た食べ方をする。そのような暮らしがつづく。飼い主は犬がいることが嬉しい。

 飼い主が何を思っていようと犬には関わりがない。人は人、犬は犬。犬は犬の領分で存分に生きている。






最終更新日  2018年09月10日 09時46分32秒
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2018年07月01日
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(1) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(2) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(3) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(4) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(5) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(6) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(7) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(8) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(9) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(10) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(11) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(12) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(13) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(14) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(15) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(16) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(17) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(18) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(19) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(20) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(21) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(22) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(23) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(24) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(25) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(26) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(27) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(28) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(29) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(30) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(31) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(32) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(33) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(34) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(35) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(36) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロ(白)の物語】(37) (執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(38)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(39)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(40)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(41)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(42)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(43)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(44)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬を連れて散歩し紀州犬と暮らす日々】(45)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(1)】(46)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(2)】(47)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(3)】(48)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(4)】(49)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(5)】(50)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬オス ぽち(ポチ)の物語(1)】(51)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬オス ぽち(ポチ)の物語(2)】(52)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬オス ぽち(ポチ)の物語(3)】(53)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬メス犬シロの出産と子育て物語(6)】(54)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【紀州犬オス ぽち(ポチ)の物語(4)】(55)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【シロの学校とその生徒のポチとミーの物語(1)】(56)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【シロの学校とその生徒のポチとミーの物語(2)】(57)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【シロの学校とその生徒のポチとミーの物語(3)】(58)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【シロの学校とその生徒のポチとミーとブンの物語(4)】(59)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語【シロの学校とその生徒のポチとブンの物語(5)】(60)(執筆 横田俊英)
紀州犬物語(61)【日本在来犬と紀州犬(その1)】(執筆横田俊英)
紀州犬物語(62)【日本在来犬と紀州犬(その2)】(執筆横田俊英)
紀州犬物語(63)【日本在来犬と紀州犬(その3)】(執筆横田俊英)
紀州犬物語(64)【紀州犬と柴犬の飼い方と子犬の育て方(その1)】(執筆横田俊英)
紀州犬物語(65)【紀州犬と柴犬の飼い方と子犬の育て方(その2)】(執筆横田俊英)
紀州犬物語(66) 犬の性質を知る、犬を躾ける。 執筆 横田俊英
紀州犬物語(67) 犬の安らぎ、犬の楽しみ、そして飼い主の幸福。 執筆 横田俊英
紀州犬物語(68) 大事なのは飼い主の心の在り方 執筆 横田俊英
紀州犬物語(69) 人の仕合わせ、犬の仕合わせ 執筆 横田俊英
紀州犬物語(70) 日本犬には桜の花が似合う 執筆 横田俊英
紀州犬物語(71) よい犬とは、性格が良いこと、健康であること 執筆 横田俊英
紀州犬物語(72)紀州犬は「気がやさしくて、力持ち」です。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(73)自分が飼っている柴犬が噛むが、紀州犬は噛まないか。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(74)子犬の甘噛みと興奮時の唸り行為への解釈とその対処方法 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(75)よい犬に育っているのに基準を間違えると駄目な犬に思えてしまいます。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(76) 紀州犬若犬の姿を見る 若い犬のメス 白 生後8カ月。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(77) 紀州犬若犬の姿を見る 若い犬のオス 白 生後6カ月。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(78) 紀州犬若犬の姿を見る 若い犬のオス 白 生後9カ月。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(79) 紀州犬若犬の姿を見る 若い犬のオス 白 生後1歳3カ月。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(80) 若犬まで順調に育った紀州犬の飼育とその楽しみ。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(81) 紀州犬の体格も精神も標準偏差のように分布します。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(82) 紀州犬の理解のための私なりの説明とその飼い方など。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(83) 紀州犬 ウメの出産と育児(その1)。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(84) その犬が暮らしの中にいることを嬉しいのであれば、その犬との暮らしは仕合わせなのだ。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(85) 紀州犬の飾らない心と行動を日本の風土が生んだ。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(86) 人のための営業額、そして犬の食事と成長などを含めた栄養の在り方。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(87) 犬を連れての散歩の途中で「ああ、よい気分」と思えればそれでよいではないか。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(88) 人がありふれた生活をしていて、そこに犬がいる。人と犬はこの程度のことでいい。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(89) 必要なときにワンと吠えて賊をとらえたある紀州犬の物語。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(90) 紀州犬は白毛のなかに少し茶色が混じるような白でよいと考えます。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(91) 胡麻毛とそのうちの灰胡麻あるいは「ぬた毛」の紀州犬。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(92) 紀州犬を飼うための犬舎の一例を示します。もっとよい犬舎もあります。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(93) 紀州犬の子犬の出産直後から生後41日までに体重の変化のある事例です。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(94) 新しい飼い主が生後45日ごろに子犬を迎え入れるための準備と心得。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(95) 生後30日前後の新しい飼い主に渡る前の紀州犬の子犬たちの生活のようす。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(96) 生後28日に1度目、42日に2度目の感染症予防ワクチンを接種して抗体が早くできるようにします。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(97) 紀州犬の子犬の尾が差尾になるか、巻尾になるか、判断はできない。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(98) 紀州犬の交尾とその後のメス犬の妊娠の確率のことなど。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(99) 犬のオスの性器の構造は人のそれとは大きく違う。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(100) メス犬の出産行動、そしてメス犬の子育て、望ましいメス犬とは。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(101) 出産直後は母犬は子犬から離れたがらない。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(102)日本犬の美しさの在り方と現代紀州犬の祖犬となった「那智の市」号。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(103)紀州犬の尾形への希望と現実。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(104)紀州犬の子育て記録 生後25日前後に離乳食を与える。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(105)紀州犬の子育て記録 生後27日前後、子犬は離乳食を食べ激しく動き回ります。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(106)紀州犬の子育て記録 生後45日前後の子犬の食事とその考え方。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(107)犬に子を生ませるためにすること。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(108)子犬の状態の観察と狼爪の除去。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(109)素人のご託宣に惑わされる紀州犬の飼い主。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(110)わが身と飼い犬の安全のために余所の犬との接触てはなりません。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(111)山の中で暮らす老人世帯で飼われる紀州犬。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(112)日本犬を飼う、紀州犬の子犬を育てる、そして犬と暮らす。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(113)紀州犬、柴犬のシツケ(躾け)を考える。そのシツケの方法と裏技。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(114)日本の犬、紀州犬および柴犬の祖犬と縄文・弥生期の犬について。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(115)「豆柴」という犬について(豆柴に関する考察と見解)。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(116)紀州犬と柴犬を比べる。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(117) 紀州犬のシツケについての私なりの考え方と方法。  執筆 横田俊英。
紀州犬物語(118) 紀州犬の姿と形そして顔と身体のことなど。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(119) 紀州犬の気性と行動、犬のさまざまな癖(くせ)など。 執筆 横田俊英。
紀州犬物語(120)二つの白い犬がいる海辺の光景。波間を月が漂い満天の星が犬と人の暮らしを照らす。(横田俊英)
紀州犬物語(121) 紀州犬の頭蓋骨と耳の角度そして口吻のことを考える。(横田俊英)
紀州犬物語(122) 紀州犬は美しい(横田俊英)
紀州犬物語(123) 生後90日で駄目犬と見捨てられた紀州犬を普通の犬に戻して育てる。(横田俊英)
紀州犬物語(124) 犬歯のこと、そして完全歯のこと。(横田俊英)
紀州犬物語(125)「沈着怜悧にして大人しくあって猪猟では勇猛果敢」な紀州犬。(横田俊英)
紀州犬物語(126)生後4カ月の胡麻毛の紀州犬のメスの子犬は外にでれば喜んで駈けウンチをしてオシッコをする。(横田俊英)
紀州犬物語(127)「土用の一つ子」を産んだ10歳のメス犬。-その1-(横田俊英)
紀州犬物語(128)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬が生後4カ月まで育った。(横田俊英)
紀州犬物語(129)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後5カ月。(横田俊英)
紀州犬物語(130)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後5カ月と大いなる戸惑い。(横田俊英)
紀州犬物語(131)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後5カ月と大いなる期待。(横田俊英)
紀州犬物語(132)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後5カ月と15日、お尻に玉が二つあった。(横田俊英)
紀州犬物語(133)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後6カ月。(横田俊英)
紀州犬物語(134)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後6カ月と15日。(横田俊英)
紀州犬物語(135)「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬の生後7カ月。(横田俊英)
紀州犬物語(136)生後8カ月になっても車酔いがひどい「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)
紀州犬物語(137)生後9カ月直前に記念撮影をした「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬。(横田俊英)
紀州犬物語(138)成長が2カ月遅れている「土用の一つ子」の紀州犬 白のオス犬「タケゾウ」(横田俊英)
紀州犬物語(139)生後10カ月になったタケゾウは毎日8キロメートルのランニングをする。(横田俊英)
紀州犬物語140 1歳を経過して大人の様子になったタケゾウ。(横田俊英)。
紀州犬物語141 犬を飼う楽しみ、そして紀州犬とサラブレッドの姿にみる美しさの共通事項。(横田俊英)
紀州犬物語142 白毛の紀州犬の由来を探る。(横田俊英)
紀州犬物語143 偶然にも血が合ってよい子が産まれる(横田俊英)
紀州犬物語144 犬は人が生きることを助けます(横田俊英)
紀州犬物語145 2頭の紀州犬の子犬を生後90日まで一緒に飼った。その様子の記録である。(横田俊英)
紀州犬物語146 人を咬むことが心配ならば人を咬む条件を排除せよ。飼い主とその家族以外の人との接触を断て。(横田俊英)
紀州犬物語147 塚原卜伝の兵法に学ぶ犬が人を咬まない方法。(横田俊英)
紀州犬物語148 紀州犬子育て物語(その1)(横田俊英)
紀州犬物語149 紀州犬子育て物語(その2)(横田俊英)
紀州犬物語150 紀州犬子育て物語(その3)(横田俊英)
紀州犬物語151 紀州犬子育て物語(その4)(横田俊英)
紀州犬物語152  犬と共に散歩ができる人は幸せである(横田俊英)
紀州犬物語153 気迫と威厳、忠実と従順、飾り気のない気品と風格、これが齋藤弘吉氏の日本犬観である。(横田俊英)
紀州犬物語154 紀州犬を飼うための犬舎のこと、ヒノキ造りの犬舎の一事例。(横田俊英)
紀州犬物語155 紀州犬を飼うための犬舎のこと、鉄製の犬舎の一事例。(横田俊英)
紀州犬物語156 テレビのCMや大衆に迎合した犬の雑誌が間違った飼育の観念をつくりあげる。(横田俊英)
紀州犬物語157 犬と歩く、犬と走る、犬は疾駆する、その姿は美しいと思う。美しい紀州犬と暮らす仕合わせを思う。(横田俊英)
紀州犬物語158 土用の一つ子のタケゾウは何時の間にか2歳になっていた。(横田俊英)
紀州犬物語159 母親は子犬と遊んでいるようにして犬の世界のしきたりを教えている。(横田俊英)






最終更新日  2018年07月01日 08時04分58秒
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2017年08月19日
紀州犬物語159 母親は子犬と遊んでいるようにして犬の世界のしきたりを教えている。(横田俊英)
(タイトル)
人が犬に癒されようと犬にすがると何時しか犬が人を支配する。
(サブタイトル)
良い犬だね。そう、いい犬らしい。ほんとうにいい犬だ。いい犬はいいね。と思う。
第159章 母親は子犬と遊んでいるようにして犬の世界のしきたりを教えている。執筆 横田俊英



紀州犬のメスで生後5歳過ぎ。身動きが軽く鋭い犬だ。
(本文)

 縁のある犬を見に行った。小さいころにはとても大きな犬だったのでそのまま大きくなっていると思ったら、あにはからんや大きいというよりはあるいは小さいのではないかと思わせ体格だった。その犬は9カ月になっていた。同じ母親がとても大きな犬を生んでいたのでもしかしてと思っていたが、父親が違うのでその血が上手く作用した。

 「良い犬だね。そう、いい犬らしい。ほんとうにいい犬だ。いい犬はいいね」と思う。

 その犬を散歩させている飼い主の姿を2カ月ほど前にみた。遠目にみたのだけれど「いい犬だ」と思った。これなら飼い主も満足だし世間の人にも褒められる。

 そのような犬のその状態がいつまでもつづくのならいい。つづいて生涯を全うすれば非常にいい。今はよくても何かの手違いがあればすべてがくつがえる。

 人と犬とのあるべき関係をよく考えることだ。犬は人を癒す。ありがたいことである。犬は人の供である。人に付き添って生きている動物である。人は犬に癒される。それはよいとして、人は犬にすがってだけ生きていてはならない。人が犬に癒されようと犬にすがると何時しか犬が人を支配する。

 人に服従させるために犬を飼っているのではない。犬を人の供として相棒として暮らす。そのような考えで犬と暮らすときに少しだけ知恵を働かせる。犬は集団で行動し、その集団にはリーダーがいて、リーダーのもとに序列をつくって生活することで集団の統制をとる。オオカミが生きるためにすることなのだ。犬にこの原理が貫通している。

 飼い犬と人とはこの序列の原則に従った関係にする。飼い主は自分が飼う犬に少し気張って自分がリーダーである姿勢を通す。これが大事なことだ。飼い主はお前を守ってやるという気概を示して飼い犬に対してリーダーでありつづける。たまには同等のようすで遊んでやるけれども最後にはけじめを付けて遊びを終える。

 子犬を相手にするときには飼い主は子犬に負けたようにしていてもよい。ところどころで子犬をひっくり返してお腹をさする。そけい部をさする。母犬は子犬と遊んでいてこのことを必ずする。子犬は母親にそけい部を舐められることによってオシッコを促される。出てきたオシッコを母親はなめて処理する。子犬の糞も同じように処理する。子犬は育つに従って母親の顔などに噛みつく。母親はそれをさせているけれども最後にはガガッと吠えて子犬の口吻をくわえる。子犬はキャンキャン啼いて終いにはお腹を返して降参をする。

 母親は子犬と遊んでいるようにしていても犬の世界のしきたり、あるいは掟(おきて)を教え込んでいるのだ。人はこの続きをする。

 飼い主は子犬の母親と同じことをして飼育をする。負けたような格好をして子犬と遊ぶ。遊んでいていつの間にか子犬がひっくり返されてお腹をみせている状態にする。そしてお腹をさする。また負けた負けたということで遊んでやっても、遊びの終わりには子犬の口吻を柔らかく掴(つか)んで動けないようにする。子犬と遊んではひっくり返してお腹をさする。子犬と遊んでいて何時しか口吻を抑えてしまう。この二つのことをする。もう一つは子犬の背後に回って跨って身動きできないようにする。この行動は犬の相手への支配行動なのである。それを飼い主が子犬にする。

 犬をひっくり返してそけい部をなでる、犬の口吻を掴み抑える、そして犬の背後に回って抱きかかえる、といった三つのことをする。手なずけた子犬であればこの三つのことをしても激しく抵抗しない。このことを子犬の間にしないで、大人になってからしようとするとほとんどできない。しようとすると飼い主は咬まれる。何時しか犬が一家の主人になっているからだ。

 こうしたことは犬のシツケの常識になっている。その常識を説いているのが犬のシツケで有名な藤井聡氏である。同氏の本を読んで犬のシツケ方ではなく、犬の性質の理解をすることは有益である。

 世の中には犬への知識に満ちた人、そして犬に詳しいと自負する人が沢山いる。私はそのご託宣を受けることが多い。だから私がここに記しているのは拙(つたな)い経験をもとにした自分への戒めである。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2017年08月19日 11時09分36秒
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2017年08月06日
紀州犬物語158 土用の一つ子のタケゾウは何時の間にか2歳になっていた。(横田俊英)
(タイトル)
犬の運動は怠れない。タケゾウは夏前に突如として運動を嫌がるようになった。
(サブタイトル)
7kmを走るのに夏場は冬より時間を要する。暑いときには犬が駈ける速度が鈍る。
第158章 土用の一つ子のタケゾウは何時の間にか2歳になっていた。執筆 横田俊英



紀州犬のメスで生後5歳過ぎ。タケゾウの祖母犬。
(本文)

 暑い日がつづく。紀州犬のオス犬のタケゾウは2歳になった。土用の一つ子のタケゾウは何時の間にか2歳になっていた。1年前の写真と比べてみる。子ども子供していたタケゾウはこの1年で随分と大人びた。

 余所の人はタケゾウはただの白い犬であって血統書に記されている紀州犬の名にふさわしいとは言ってくれない。一瞥(いちべつ)するだけで特別な反応を示さない。そのようなタケゾウである。まだ身体は成長途中である。もっと背丈が伸びて胴が長くなって欲しい。口吻が短い。まだ短い。もっと口吻が伸びるといい。あれこれ考えてもタケゾウのそのままの形でそこにいる。それが2歳のタケゾウである。

 紀州犬のオス犬の2歳というのはどのような状態なのだろう。私が飼っている紀州犬は概して成長が緩やかである。2歳だと子供じみている。3歳になり4歳になり5歳を越えたころにやっと持ち味がでる。タケゾウの父親がそうであり、祖母犬がその典型であった。タケゾウの母親は大きな犬である。口吻も長いしどうも長く伸びている。背丈も大きい。オス犬ほどの背丈がある。タケゾウが2歳になったときにこのようなことを考えていた。

 犬の運動は怠れない。タケゾウは夏前に突如として運動を嫌がるようになった。電動アシストの自転車で7kmほどのランニングをさせてた。タケゾウは突如としてランニングを嫌がり回れ右をして帰ろうとする。無理に走らせるわけにゆかないので引き返す。コース農道の先の紅梅までに切り替えて行って帰ると1.2kmである。

 それだと爪が伸びるのでやはり7kmのコースを走らせたい。どうしたら良いのかいろいろ考えた。祖母犬が同じように走るのを嫌がる質(たち)なのだ。祖母犬は糞を出してしまわないと走らない。少し走っては立ち止まってお尻に力を入れて踏ん張る。それを何度か繰り返した後にやっと走る気をみせる。もしかしてタケゾウもそのようなのではないかと考えた。

 運動を始める前に庭でオシッコをさせ糞をさせる。糞をするまでに時間がかかるがそれをしないと途中で嫌々をする。根気よく待って糞をさせる。それから走り出す。手間暇がかかる。このようなことをしてタケゾウと駆けっこにでる。そして7kmを走る。走れないときもある。ときどき嫌々をする。我慢して待つ。待てば何とかなる。

 性質が良いはずのタケゾウの渋りに手こずっている。この現象は夏に起こりがちなのかも知れない。7kmを走るのに夏場は冬より時間を要する。暑いときには犬が駈ける速度が鈍る。走り終わっても息づかいは激しい。夜になっても気温が下がらない日は工場扇風機を夜通し回す。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2017年08月06日 23時33分11秒
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2017年04月17日
紀州犬物語156 テレビのCMや大衆に迎合した犬の雑誌が間違った飼育の観念をつくりあげる。(横田俊英)
(タイトル)
ホームセンターで売られている扉のないプラスチック犬舎は犬の間違った飼い方を広めるように作用している。
(サブタイトル)
口吻を握る、仰向けにさせる、抱きかかえるの三つのことをして飼い主の優位を教え込む。
第156章 テレビのCMや大衆に迎合した犬の雑誌が間違った飼育の観念をつくりあげる。執筆 横田俊英



鉄製の犬舎の鉄骨部分の完成写真です。天井には鉄板を張りました。全ての面をコンクリートパネルで覆うことができます。天井部分は板を這わして物入れにすることができます。このままで使うと犬は天井から飛びぬけます。床には厚板を這わしても良いしコンクリートパネルを敷いてもよいのです。左右をもう少し大きくして、左右に扉を付けて中を板で仕切ると二頭の犬を入れる犬舎になります。写真の状態で重さは大変なものであり人が4人で担いでも持ち上がりません。厚板を使っているからです。ユニックという車載クレーンによって吊り上げて庭に設置しました。床下の鉄骨材料はときどき塗装して使います。塗装さえしていれば30年を超える耐用年数があります。


上の写真と同じような犬舎で飼われている紀州犬のオス犬。生後4カ月ほどになり、下手をするとヤンチャを通り越してわがまま犬になる月齢です。口吻をつかむ、ひっくり返してお腹をさする、後から抱きかかえるの三つのことを遊びのどこかでしていて、従順に育っております。


下の写真と同じようなケージに入れて室内で飼われている紀州犬のメス犬。生後3カ月ほどになります。口吻をつかむ、ひっくり返してお腹をさする、後から抱きかかえるの三つのことを遊びのどこかでしていて、従順に育っております。

市販の犬舎を使いたくないのは床を高く上げた状態のものがないからです。良くできているようでも耐久力に乏しい。下手な犬舎よりも子犬の時分ならば「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」を使うとよい。上がその写真であり、ホームセンターに置いていることが多い。通信販売でも売っていて9,000円ほどで手に入れることができる。サイズは幅:54.5cm×奥行77cm×高さ60.5cm×60.5cmであり、重量は10kgほど。 このケージを大雨などのときに玄関の内側において紀州犬のオス犬を避難させることもあります。事情のあるときによく使うケージです。一つ持っていると重宝する道具である。上の写真は「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」です。 上の写真より大きいものでもよい。アイリスオーヤマよりも東京ペットという会社の製品が好きですが値段が高い。東京ペット製で上のものより大きなのを探すのも良い方法です。ステンレス製もあるが値段がウンと高くなります。


庭に設置された檜材を使った犬舎です。日本伝統の犬舎と言えます。床をもう少しあげたいところです。ステンレス製の脚を付けると腐りません。便利なものができております。この犬舎に犬がいないのは夏場のあるのは暑い盛りなのでポリカーボネート製のカーポートで覆われた犬舎に移してあるからです。カーポートの下は雨に濡れないので工場用扇風機で風を送ることができます。夏場の暑さ対策ですが電気使用量はかさむことになります。犬の住まいは夏場と冬場では変わると考えて避暑地を用意しておくと良いでしょう。冬場の日光浴は犬の健康に有益です。

(本文)
 テレビのCMや大衆に迎合した犬の雑誌が間違った飼育の観念をつくりあげる

 犬を飼うその俗な世間に迎合した編集をすれば雑誌が売れるようです。その雑誌をみて犬の飼い方はそのようでよいのだと人は思います。

 そのような状態とはどのような状態か、は述べません。

 テレビのCMでは入り口の開いたプラスチック犬舎の横で繋がれたゴールデンなどの犬がいる様子が流されます。

 ホームセンターに出かけるとそのプラスチック犬舎が売られております。

 そのような飼い方が、そのような状態となっております。

 問題を起こす犬はそのような飼い方をしている犬です。

 生後3カ月ほどで飼い主とその家の人々をガブガブと咬む犬がおります。

 一時の現象であれば良いのですがそうでない場合には対応しなければなりません。

 シツケの要点とも言える口吻をつかむ、ひっくり返してお腹をさする、後から抱きかかえるの三つのことつづける

 対応は次のようにします。

1、マズルコントロール。
 遊んでやるような素振りをして疲れさせるまで子犬と遊びますがその最後には子犬の口吻を手でつかんで静かにさせることです。

 母犬は子犬と遊んでいるようでも子犬の度が過ぎる場合には大きな口で子犬の口をくわえてしまいます。子犬は抵抗しますがお構いなしです。

 これをマズルコントロールといいますが、子犬に強いものに対する態度を教える方法です。犬の社会は良い悪いは別にして縦社会です。序列ができている縦社会です。このことを教えなくてはならないのです。そうでないと犬はあっさりと命を落としてしまいます。

 猫より小さな犬が通りすがる大きな犬にワンワン、ギャンギャン吠える様子は普通になっておりますが、リードにつながれていなければ喉は裂かれ身体は幾つかに分解していることでしょう。

 飼い主がそのようにさせてしまったのですが、猫より小さな犬が飼われている様子はどんなであるか、想像して下さい。ハッキリしております。

1、ひっくり返してお腹をなでる。

 母犬に噛みついて遊んでいる子犬をひっくり返してお腹を押さえることを母犬はします。

 飼い主は子犬と遊んでやって子犬が草臥れたころにひっくり返してお腹をなでてやるのです。わがままになった大人の犬はこれをさせません。無理にすると手を咬まれます。子犬の時分にひっくり返してお腹をさすってやるのです。これは序列を象徴づける状態です。

 向こうから大きな犬が来るとコロリとひっくり返ってしまう犬がおります。そのようにしている犬を襲わないのが犬の行動の基本です。それでも襲う犬が居るとしたら犬社会の基本行動から外れた犬です。

1、犬を背後から抱きすくめる。

 どうにも言うことを聞かない子犬は身体に触らせませんし、口吻を握らせることもしません。飼い主が後ろに回って抱きすくめることは全くさせません。

 そのような子犬にそれをさせるようにするためにはだましだまし、それをするしかありません。

 どのようにして騙すのか、というと子犬任せにやりたいようにやらせるという遊びを続けます。子犬は疲れてくるとそのような攻撃による支配行動を続けられなくなります。そのようなときに背後に回って静かに抱きすくめるのです。これは子犬に対する飼い主の支配行動であり、序列を物語る内容です。そのようなことを続けていると何時しか子犬は飼い主が自分より序列が上であると思うようになります。

 子犬にしても飼い主より序列上位にいることは何時でも肩を怒らせていなければならないことですからシンドイのです。元々強い飼い主ですからそれに従い序列をつくって位置を確定していることで心安らぐのです。虚勢を張ることほど疲れることは皆が知っております。虚勢を張らなくて良いように子犬をしてやるのです。これが飼い主の務めです。

 口吻をつかむ、ひっくり返してお腹をさする、後から抱きかかえるの三つのことを遊びのなかで我慢強くつづける

 以上のようなことを我慢強く続けることで対応します。

 穴の空いた小さな犬舎が売っていればその犬舎を使うことになります。その犬舎を使うためには犬を犬舎の横に繋いでおかなくてはなりません。その犬舎を庭の片隅において、庭に太い針金を張って、それに輪を付けて鎖で繋いでいることがされております。これでは賊の侵入を見張るドーベルマンの様子になります。人が近寄ればギャンギャン吠えて、もっと近づけば噛みつきます。

 そのようにして犬を飼ってはなりません。

 犬の先祖は狼であり、犬と狼には共通した行動様式があり、その典型が支配における序列です。序列が安定していることは犬の心の安定にもつながります。犬は何時でも序列上位になることをしておりますが、そうしないようにするのが飼い主の心構えです。実際にはそれこそが飼い犬への愛情と言えます。

 また犬は狼と似ておりますから、狼が日中にしているように自分で掘った穴の中に潜っているときこそ最大の安らぎになるのです。

 犬が庭に深い穴を掘ってそこに潜って暮らすことがあります。夏に熱いためだけではなく狼に似た習性によってそのような行動をするのです。キツネやタヌキなどの犬科の動物は巣穴を掘って子供を生みます。そのような巣穴がなければ子供は生めません。安心できないからでもあります。

 犬に安らぎを与えるために家の中で生活させる場合でも巣穴に相当する場所として扉の付いたケージに入れて生活させるのです。遊ぶとき以外には扉の付いたケージの中で過ごさせます。

 外で過ごさせる場合でも同じように扉の付いた犬舎に入れます。扉の付いた犬舎は狼における巣穴と同じ状態です。この場所が安らぎがあるところになるのです。その大きさは戸外の場合には畳一畳を目安とします。その外に高いネットを張った囲いを設けて遊び場とするのもうよいでしょう。

 犬が穏やかでいて、飼い主と健やかに暮らすことこそ普通の在り方です。その飼い犬と楽しく散歩ができればさらに楽しいことです。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2017年04月17日 12時44分40秒
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2017年04月08日
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【改訂版】紀州犬物語154 紀州犬を飼うための犬舎のこと、ヒノキ造りの犬舎の一事例。(横田俊英)
(タイトル)
正倉院の高床式を模した犬舎は日本の伝統ともいえる優れた犬舎です。
(サブタイトル)
犬は暑いのも寒いのも嫌いであり、冬場に勝手にさせると居間にあがってストーブのそばで寝ころびます。
第154章 紀州犬を飼うための犬舎のこと、ヒノキ造りの犬舎の一事例。執筆 横田俊英



 このような入り口をもつ家であります。飼い犬の通路でもあります。


 檜の材料で飼い主が手づくりした犬舎です。杉材ですと腐食が早いので檜を使います。木材を使うと日が経つと古ぼけていきますがこれを味わいと考えることにします。雨水の跳ね返りなどありあすから床は大きな石を置くなどして少し高くしたいところです。犬は少々の高さならピョンと飛乗ってしまいます。太い金網を内側から当てております。厚い床板を敷きますが打ち付けてもよく、張り替えように打ち付けなくてもよいことにします。この犬舎の屋根には断熱のこともありセメント瓦を載せてあります。瓦が朽ちるのと檜の材が朽ちるのは似たように経過します。檜は耐久性があります。


正倉院の高床式を模した犬舎は日本の伝統ともいえる優れた犬舎です。犬舎を3棟連ねております。犬が入っていないのは天日がきつい季節にはカーポートで屋根を覆った鉄製の犬舎に移しているからです、その鉄製の犬舎は下欄に写真を掲載しておりますし、紀州犬物語155に写真掲載しております。季節に合わせて、飼い主の気分で犬は母屋と別荘を行ったり来たりします。犬は暑いのも寒いのも嫌いです。夏の直射日光に晒されるのは酷であります。この犬舎の屋根はブリキにしてあります。今ではステンレスの屋根材もあります。発泡スチロールの板を断熱材にしてその上にポリカーボネートの波板や平板を使う方法もあります。


紀州犬を飼うための犬舎のこと、ヒノキ造りの犬舎の一事例。犬は別の犬舎で過ごしているので空っぽです。犬舎の大きさは庭の大きさなどに合わせてつくります。大きさは写真から想像してください。もっと大きくてもよいのです。犬舎の前に遊び場として柵を用意してもよいのです。柵は飼い主と遊ぶときのためのものです。小屋を掃除するときにも柵は役立ちます。犬舎で生まれ育った子犬を放して遊ばせるのにも役立ちます。犬舎の前につくる柵の大きさは庭の大きさなどの事情にあわせます。子犬用ということで柵を設けた犬舎を用意するのもよいでしょう。また組み立て式の柵を見つけてきて取り付ける方法もあります。犬用の柵が売られてもおります。子犬を生ませるときには箱形の産室を犬舎の中に置きます。リンゴ箱のようなものでも良いですし、四角い桶のようなのでもよいでしょう。床全体に厚手の毛布を敷いたり、あるいは稲わらを敷き詰めつ方法があります。寒いころなら戸板で覆いをします。


ヒノキ材を使った素人大工の犬舎です。板のめぐらし方と金網の張り方は写真のようにしました。雨の吹込みへの対応とと日差し除けのために軒を延ばすことになります。扉を右わきにもう一つ付けるという考え方もあります。足場が腐らないようにするためのステンレス製の床あげ材が売られておりますからそれを使うと良いでしょう。犬舎の大きさは写真のものより大きくしても良いし小さくしても良いのです。庭などの大きさに合わせて都合を付けます。ヒノキ材でつくった犬舎の上は青空ですが、一番下に掲載した鉄製の犬舎の上は大きなカーポートで覆ってあります。半透明のポリカーボネート製は雨と夏の日差しを遮ります。真夏の日差し除けのために内側に断熱ネットを取り付けて対応しております。


犬舎の構造が見える写真です。木組は工夫します。太い金網を内側から打ち付けます。完成当初は檜の香りに満ちていて気持ち良いのです。檜は朽ちにくいのですが硬いので加工が難しいのです。釘だって簡単には通りませんからドリルで下穴を開けることもあります。夏場には蚊取り線香を焚きます。蚊取り線香を床で焚いてその上に植木鉢を被せるというのはなかなか良い方法です。犬が火に触れませんし、植木鉢の底穴は蚊取り線香の燃焼を抑制する作用をするので火が長く持ちます。植木鉢は重たいものを選ぶのがコツです。子犬を育てているときにもこの方法は有効です。


犬舎の入り口の様子です。扉は中の掃除をするのに便利なほどの大きさにすると良いでしょう。ある犬好きは犬舎で犬と一緒に寝ていたといいます。床や犬舎が綺麗であればこそできることです。扉などの立て付けは遊びを持たせていないと膨れたりして開閉ができなくなります。人の家のように隙間風が入らないようにという配慮は不要です。写真のような金網が用意できなけらば格子状の工事用の網を用いても良いでしょう。


鉄でつくった犬舎です。鉄骨製作の地域の事業者に依頼してつくります。写真にありますが犬舎の下部に板を挟んでおりますのは冬場の寒いときに戸板で覆うための仕掛けを示すためです。庭にはブロックを敷いているので汚れはホースの水で流して地下に浸透させます。犬舎の上はポリカーボネート製のカーポートで覆ってあります。雨が降っても犬の世話が楽であるのと、夏の強い日差しへの対応のためです。夏には工場用の扇風機を回します。夏の暑さへの対応は犬を飼うためになすべき重要です。犬は暑いのも寒いのも嫌いであり、冬場に勝手にさせると居間にあがってストーブのそばで寝ころびます。それでは熱いだろうと思うほどにストーブに引っ付きます。

(本文)
   この「紀州犬物語154 紀州犬を飼うための犬舎のこと、ヒノキ造りの犬舎の一事例。(横田俊英)」は犬は繋いで飼っては駄目だ、犬は庭に放して飼っては駄目だという主張と関連付けてある。それではどのような犬舎を用意して飼えば良いのか、ということで少しの事例を取り上げてある。このことが絶対ということではなく、どのように飼えばいいかということを考える参考のためである。

 上のことは「紀州犬物語146 人を咬むことが心配ならば人を咬む条件を排除せよ。飼い主とその家族以外の人との接触を断て。(横田俊英)」「紀州犬物語147 塚原卜伝の兵法に学ぶ犬が人を咬まない方法。(横田俊英)」でくどく述べた。

 「紀州犬物語153 気迫と威厳、忠実と従順、飾り気のない気品と風格、これが齋藤弘吉氏の日本犬観である。(横田俊英)」では、犬は人を咬むこともあることを、くどく述べた。飼い犬が犬や人を咬むという事故を危惧して書いた文章でもある。

 犬の雑誌はいろいろあるのだろうが月刊雑誌を見ていて疑問に思う事柄は多い。その雑誌が自分の考えに似ていて内容に満足するから買い求めるのだろう。雑誌の全てを駄目だと切り捨てるほどにその内容を知っている訳ではないが犬を玩具のように扱っている様子が多々見受けられる。そのようなことで犬の飼い方や仕付け方に誤解を与えなければ良いのだが、実際には誤解を発生させるような編集になっている。そのように思う。

 この欄では紀州犬を上手に飼うための一つの条件になるということで犬舎の在り方として、日本犬の愛好家のあいだで良く用いられる犬舎の一事例を取り上げた。この犬舎が絶対に良いということではない。犬の仕付け方で多くの支持を得ている藤井聡氏の説を一部分満足するような扉の付いた犬舎の在り方を示した。

 紀州犬物語155ではこの欄の檜材を使った犬舎ではなく、鉄製ということで鉄製の犬舎の一事例を示した。鉄製は自作は難しい。檜を使った犬舎だって自作は難しい。建築の仕事をしている人は鉄製の丸パイプを骨格にしてヒノキ材や鉄製の犬舎に似たのを自作した。工夫すればいろいろできる。檜材を使うのは耐久力が優れているからである。檜は杉よりもはるかに腐りにくいが硬いために釘を打ちにくい。防腐剤を塗りたくないから檜を使いたい。

 市販の犬舎を使いたくないのは床を高く上げた状態のものがないからでもある。良くできているようでも耐久力に乏しいからである。下手な犬舎よりも子犬の時分ならば

「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」

を使えばいいだろう。下がその写真であり、ホームセンターに置いていることが多い。通信販売でも売っていて9,000円ほどで手に入れることができる。
サイズは幅:54.5cm×奥行77cm×高さ60.5cm×60.5cmであり、重量は10kgほどである。 このケージを大雨などのときに玄関の内側において紀州犬のオス犬を避難させることもある。事情のあるときによく使うケージである。一つ持っていると重宝する道具である。

上の写真は「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」である。

 上の写真より大きいものでもよい。アイリスオーヤマよりも東京ペットという会社の製品が好きであるが値段が高い。東京ペット製で上のものより大きなのを探すのも良い方法である。ステンレス製もあるが値段がウンと高くなる。

 以下は人に物事を説明する意識になったために「である」調から「ですます」調になってしまいました。

 あえてメーカー名と品番を表示したのは手に入れやすく安くて実用に富んでいるからである。東京ペットの製品で用意できるならばそれで良し、アイリスオーヤマの製品でもそれで良しです。アイリスオーヤマの製品は亜鉛メッキがしてあり、これが案外に錆びにくいのです。

 ケージは上の写真のように天井付き、かつ扉付きに限ります。

 居間にいる場合は遊ぶとき以外はケージの中で過ごさせます。外でも庭で遊んでやるとき以外はケージの中で過ごさせます。そのようにすることがシツケのコツであり、それはそのまま飼い方のコツです。

 そのようにしていない人がいるので心配なのですが話しても意味が伝わらないようです。飼い方の様子と犬が人を咬んで怪我させるという事例を付き合わせて観察すると、繋いで飼わないこと、扉の付いた犬舎あるいはケージに入れて育てること、が大事だといえます。そのようにしなくても上手く育つ犬がいることを否定しません。そして扉の付いた犬舎に入れているから必ず上手くいくということではありません。総じて言えることです。そして飼い方の原則はというと、繋いで飼うことをしない、扉の付いたケージに入れて飼うことです。

 これほど口説く述べるのは困った犬の相談を受けて事例を観察して強く感じているからです。

 犬を飼うベテランを自認する人がいて近所の人にもシツケを自慢する人の家で、居間にいた赤子だか幼児だかを温厚だといわれている大型犬が歯を立てて取り返しのつかない結果を招いてしまいました。

 私は赤子なりそれから脱していない子供がいる場合には犬を飼わないように、その時分には犬を飼うことをしないようにとお話ししてきました。なぜなら何の弾みで犬が人を咬む事故が起こらないとも限らないからです。

 事故は起こりませんでしたが小学生に犬をオモチャにさせていたために飼い主の言うことを聞かなくなった犬がおりました。手をだすと噛みついてくる犬の飼い主である小学生の祖母はオイオイ泣いていました。飼い主である小学生の祖父はこれまで何頭もの犬を飼ってきたことの経験と知識を自慢げに話していたのでした。その人たちには藤井聡さんの『しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる』という1200円の本を是非とも読むように話していたのですが、本は買わず従って読んでおりませんでした。それで様子を見に行くと日中は庭の木に繋いであって扉のない小さな犬小屋があてがわれていたのでした。小学生はその犬を連れて散歩したくても言うことを聞かなくなっておりました。意図しないことですが飼い方の基本を間違えていたためにわがまま犬になっていたのです。

 オイオイ泣きたいのはこちらです。一月ほどの間にすっかり駄目犬になった犬をやむなく引き取って、生後4カ月過ぎの子犬ながら散歩もできて優秀な犬と引き替えさせられたのです。年老いた婦人はその主人にも怒りをぶつけたのでしょう。感情が高まって訪問した私の顔をみてオイオイ泣いたのです。私はその犬の代わりを置いてきてその犬を引き取ったのでした。犬をオモチャにするような状態にしてはなりません。意図しない結果であってもそうしてはなりません。藤井聡さんの本を軽くでも読んでいれば犬をオモチャにしてしまい、その結果手が付けられない犬にしてしまうことはなかったでしょう。

 引き取ってきた犬は犬舎に入れておいて身体を触ろうとすると激しく咬んできました。厚手の革手袋で防護してゆっくりゆっくり仰向けにしてそけい部をなでてそのまま静かにしておくこと、口吻をつかんで静かに長い時間そのままにさせておくこと、そしてだましだまし後に回って背後から抱きかかえるスチールホールドをして、といったことを三日ほどしているうちにリードを付けさせて散歩をするようになりました。一週間すると噛みつくこともなくなりました。二週間で何事もない普通の犬になったのでした。

 世の中の皆さまは私などより犬を飼う知識が豊かで教養深いのですから、知恵を働かせて犬を上手に飼って欲しいものです。私の別荘の近所には長いワイヤーに繋がれた虎毛の犬がいて人が塀の前をとおるたびにワンワン吠えます。もう一つ、ゴールドとかラブとかいわれる大きな犬がいて、これは穴の空いた犬舎の前に鎖で繋がれております。日中はそのような状態で外に出されていますから人がとおるたびに、ワンワン吠え声を立てております。遊びに来たある人にこの二つの事例を見せたらそのような飼い方の不都合をたちまち理解したようです。別荘にいたときには私の二つの犬は「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」より一回りほど大きな犬舎で過ごしていて、騒ぐことをしませんでした。見ず知らずの人が来ると吠えることがありますが、一声掛ければ止むのです。

 日本人の観念として深く染みつき固着してしまっている犬を繋いで飼う、太い鋼鉄の番線を張ってそれに繋いでおく、庭に放しておくという観念は、私の引っ込みがちなつぶやきやお願いではビクともしないようです。それなので藤井聡さんの力を借りるのが一番だと考えて『しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる』という本のことを取り上げて飼い方の確認をしていただいているのです。

 繋いで飼われている犬にと庭に放されている犬に吠えられるたびに私は悲しくなります。家の中でも、居間にいても犬は放しておくな。そんなことをするから赤子か幼児かが犬に歯を立てられて取り返しの付かないことになるのです。

 「アイリスオーヤマ 折りたたみケージ 中型犬用 OKE-750」の寸法確認のためにケージや犬舎を調査しておりましたが、プラスチックでも木製でも入り口が開いた小さなポチの家があるから、多くの人はその家のそばに鎖で繋いで飼うのが良いのだと思うのでしょう。同じように雑誌が「犬は家族だ」と服を着せたり家をウロウロさせているのが良いように思わせてしまいます。藤井聡さんが説く犬のシツケと逆のことが正しいと間違えてしまうのです。

 親の世話もしない、家族にもやさしくなく、親戚のことなど意識にない私には「犬は家族だ」とは言えません。その言葉を聞いたら驚かれてしまうでしょう。

   以下は「紀州犬物語153 気迫と威厳、忠実と従順、飾り気のない気品と風格、これが齋藤弘吉氏の日本犬観である。(横田俊英)」での一部分を掲載した。

歯は刃であり、そのはじまりは端のことであったらしい。

 「は」とは平仮名である。「ハ」は片仮名である。和語としての「は」があって、平仮名の「は」は「波」の崩し字である。片仮名の「ハ」は「八」の字から借りた。それでは和語の「は」とはどのような意味を持っていたか。「は」と言ってもいろいろあるがここでは「歯」を意識している。「は」は端のことであり、先端と言った意味では「刃」をも意味する。「歯」も端からきていて「刃」と重なる。

 動物の歯とは端からきており刃とも通じると解釈されている。ライオンが飼育員に牙を剥いて死に至らしむることがた度々おこる。像は鼻を棒にして人を撃って死亡させる。鼻は「は」「な」であり突端部のことを意味する。犬の歯は刃であると思っていい。犬が牙を剥けば人を殺傷するに足る力をもつ。

人の肌は柔いから甲冑(かっちゅう)で防護する。

 口の先端に刃を持ち、口吻は鋭利な刃物でできている。そうであるから犬が牙を剥けば人が死ぬ。犬と犬との喧嘩では丈夫な皮革の防御があるから牙が肉に食い込む度合いは人の皮膚の比ではない。刃物を受けたら人の皮膚やたやすく裂ける。鎧(よろい)と甲(かぶと)が武将のいでたちになる。甲冑(かっちゅう)とは薄く破れやすい皮膚を守る防具である。

 刃物を持たない運動というのがあった。法律は7cmかそこらを境にしてそれ以上の刃物の常時携行を禁じている。猫はライオンの小さな動物であるかドラ猫などは人には手強い相手である。犬もドラ猫程度の大きさならまだよいが人よりずっと大きいのがいる。身体も頭も顎(あご)も大きな犬とはどのような存在であろうか。大きな刃物を常備した毛物でありその音をそのままに獣という。

 そういうのが庭にいて或いは家の中にいる。庭でも家の中でもその毛物(けもの・毛もの)をウロウロさせておくことは賊の警護のためにドーベルマンと放しておくのとおなじである。何を賊とみるかは犬の判断であるから飼い主だってその家族だって時には攻撃の対象になる。犬の気持ちは複雑であるから、複雑な気持ちのどこかにさわると歯をもって襲われる。

犬は口の先は刃物であり口吻そのものが刃物である。

 可愛がっているから、餌をやっているから、躾もしているからということと、飼い犬の気持ちは別の所にある。犬は何時でも口の先に刃物を備え、口吻そのものが刃物でできている毛物なのである。毛物に力負けする人と毛物とを部屋の中、あるいは庭で一緒にさせておいてはならない。そのようにしないと痛ましい事故がおこる。事故は起こってはならないし、起こったらそれでお終いなのである。嘆いても何をしてもこのような物事は後戻りしない。

 大きな犬と人の赤ちゃんが一緒にいる写真やテレビ映像は平和で幸せな風景として用いられる。米国の犬のテレビ番組はこうした映像を良く流す。日本でもそのことは変わらない。テレビ製作の従事者は犬のことは知らない。面白可笑しくして視聴率を取ることが先立っている。赤ちゃんと大きな犬が大人の監視なしでいることなど危険そのものであり、大人がいても犬が赤ちゃんを攻撃したら間に合わない。

犬は繋いで飼うな、家のなかでも扉の付いたケージに入れる。

 人は犬への間違った理解をしているようである。間違っていなければよいのだが上のような事例と対比すると少なからずか、相当にか間違った理解をしていることが見て取れる。

 犬を飼うのに繋いで飼うな。家のなかにいれて飼うときにも飼い主と遊ぶとき以外は扉の付いたケージの中。人の赤ちゃんがいるときには家のなかでも犬を放すな。それが猫より大きな犬であるならば尚更である。

 犬は狭い空間は気にならない。むしろそのほうが居心地が良く安心していられる。そのようにできているのだがその訳は犬が狼と共通の祖先をもち、というよりも犬が狼から分かれた犬科の動物だからである。

大きな犬が人を咬めば人が死ぬことは希ではない。

 ハスキー犬に狼を掛け合わせた犬を繁殖してる人の仲間が餌やりをしていて咬まれて死ぬという事故がおきている。ひどい咬まれかたであったことをテレビニュースが流している。2017年3月のことである。

 家に一日中閉じこもっているよりも時々外にでて散歩して空気を吸うことは人の気分転換になる。犬は飼い主共々散歩コースという縄張りを見回ることを求める。街角の所々で臭いを嗅ぎ、尿をふりかけて回る。猫やキツネがでた場所に行くたびにきょろきょろして動こうとしない。犬の散歩とは縄張りの見張り行動でもある。

口吻を静かにつかむ、身体をさすり後ろに回って抱えることをする。これができれば飼い犬は従順になる。

 犬を躾(しつけ)ようと思ったら次のことをしたらよい。

 子犬のうちのことではあるが、何気ない振りをして口を開けさせてサッと歯を確認する。口吻を静かにつかんでじっとさせておく。身体をさすり後ろに回って馬乗り状というか抱える。このことを子犬と遊んでやる振りをして1日に何度も繰り返す。

 子犬が甘咬みするなどというのは甘咬みをするような状態をつくっているためであり、手をだすから甘咬みするのである。だから飼い主は子犬に手をださないようにしたらよい。

 そのようにして育てていれば散歩の順路を飼い主とすたすたと歩き、犬も飼う主も気分がよい。犬に求めることはそれだけである。お手だの伏せだのという仕草を教えても大事なときには役に立たないことはよく知っている。

私の場合には引き綱を放しても付かず離れず一緒に歩ける犬であれば十分だ。

 山道を付かず離れず歩く飼い主がいた。すべてがそのような犬になるのではない。

 欲のない飼い主であるから私などは犬に上のこと以上のことを求めない。アメリカでも日本でも制御され見事に行動する犬がいるから、大した訓練をするものだと感服するだけである。私の場合には引き綱を放しても付かず離れず一緒に歩ける犬であれば十分だ。

 日本の古い時代の言葉の意味の歯のことを始めに述べた。飼い犬が人や犬に歯を向け、歯を使わないようにするための原則は犬を人とも犬とも接触させないことである。このようなことは変であり可笑しくもあり間違っていると思う人がいる。しかしこのことを変だ間違っているという状態で犬を飼っていた人が遭遇した悲惨な事故を知ると、上のことを説き続けるしかない。

(誤字、脱字、変換ミスなどを含めて表現に不十分なことがある場合はご判読ください。)






最終更新日  2017年04月10日 06時25分33秒
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