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伏見人形(京都)

 招き猫の祖については諸説あるものの、土人形の祖はいずれ伏見に通じると言われております。
 
 各地に残る人形もいずれか直接間接に伏見の影響を受けていると言われ、堂々の西の横綱であります。

 そもそもの起こりについては、諸説あるものの、天正三年(一五七五)作のものが現存し、当時伏見深草界隈で作り始められ、江戸期にはすでに商品化されて相応の量が出回っていたようです。

 現在は、「丹嘉」「菱平」の両家(屋号)で伏見で制作しているのは「丹嘉」で大西重太郎さんとご子息時夫さんが制作されています。
 丹嘉の型は二千を超えるといわれ、その歴史とともに貴重な文化財といえるでしょう。
 丹嘉では、各地の授与物の人形、土鈴なども作られており、兼業でないと言う点でも全国に類を見ない成功を得ております。
 
 型があまりにも多いため、数年に一度しか作られない物もあり、伏見の中でもほとんど見かけない物も少なくありません。
 特に大ねこに11匹の子猫がついた、12面ねこは価格も相応で、数年に一体程度しか作られないそうです。

 写真は「丹嘉」の羽織招き猫で、かつて大阪住吉に授与物として収められた裃の猫の羽織版でこの型が授与されていた時期もあるようです。
 
伏見土人形(京都)


 伏見の猫も多彩ですが、羽織猫は、宮城の堤人形などにも見られる型で、面立ちは、京風なのでしょうか、おだやかでおっとりした印象を受けます。

 素朴さも残しつつ、完成された域に達しております。
 高さ約12センチ、招いていない居猫が多いのも伏見です




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