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 しょうちゃんのブログ 折々の記

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2010.09.13
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カテゴリ:読書

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

 このシリーズ第1弾「絵で見る十字軍物語」が、7月25日発売されています。

(上の画像の説明・塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」、新潮社、2010.7.25発行、の表紙をスキャンしました。)

 この中で、塩野七生は、キリスト教徒とイスラム教徒の衝突という、現代にも通じる問題を孕む中世史最大の事件「十字軍」を、19世紀の挿絵画家、ギュスターヴ・ドレの手になる美しい版画・98枚を使い、わかりやすく解きほぐしています。

 <(注・ギュスターヴ・ドレ)1832年フランス生れ。聖書やセルバンテス「ドン・キホーテ」、ダンテ「神曲」、ミルトン「失楽園」などの挿絵を手がけ、当代一流の名声を得た挿絵画家。>

 まず、見開き頁の左側の全面を使って、ドレの絵の紹介があります。そして右側の頁の上段には地図を載せ、左頁の絵に描かれたエピソードの展開した土地が、丸く囲んであります。そして、右側の頁の下段には著者の解説が記されています。

 聖地奪還のための大遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか?精緻な絵と地図とそれに合わせた著者の解説で、壮絶な戦争の歴史を総合的に知ることができました。

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・イェルサムを遠望して、感動に震える十字軍の戦士たちです。塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」、新潮社、2010.7.25発行、49頁の挿絵をスキャンしました。)

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・発見された大十字架の前で、感涙にむせぶ十字軍の戦士たちです。塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」、新潮社、2010.7.25発行、59頁の挿絵をスキャンしました。)

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・第3次十字軍遠征のとき、イスラム側の英雄となったサラディンです。塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」、新潮社、2010.7.25発行、89頁の挿絵をスキャンしました。)

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・第3次十字軍遠征のとき、先頭に立って、獅子奮迅の働きをするイングランド王リチャード1世です。塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」、新潮社、2010.7.25発行、111頁の挿絵をスキャンしました。)

 このシリーズの次の3冊の発刊予定は、2010年9月17日に「十字軍物語 1」が発売され、2011年上半期に「十字軍物語 2」が、そして2011年下半期に「十字軍物語 3」が発売予定です。

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・「十字軍物語」(全4冊)の発刊予定です。書店の店頭で入手した、塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」のチラシの一部をスキャンしました。)

 米同時多発テロの発生から9年が経ちました。しかし、米国内には、反イスラム感情が高まりつつあります。いまなぜ十字軍か。日本人は何を知らなければならないか。

 著者・塩野七生は次のように書いています。

 『21世紀の今なお、世界情勢の多くは、キリスト教世界とイスラム世界の対決によって動いている。しかし日本は、このどれにも属していない。にもかかわらず、影響を避けることはできない状態にある。

 ならばこの2つの世界の、今に至るまでの1千年にもわたってつづいている対決の歴史を振り返ってみるのも、この2つの大波をかわし乗りきっていくうえでの一助になるのではないかと考えたのだった。

 --------中略、十字軍4部作を読んだときにあなたも考えると思う。この2つの1神教の世界に比べれば、わが日本の多神教も捨てたものではないね、と。

 このことに納得いって初めて、われわれ日本人は、キリスト教徒とイスラム教徒の間に立っての、説得力をもつ仲介者になれるのではないかと思っている。部外者は、当事者たちの長い歴史を知って初めて、彼らの「想い」を共有しながらその調停に乗り出せるのであるから。』

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・書店の店頭で入手した、塩野七生著、「絵で見る十字軍物語」のチラシの一部をスキャンしました。)

 著者は、「ローマ人の物語」の後、2008年から2009年にかけて、中世のキリスト教世界とイスラム世界に分かれた時代を、「海賊」をキーワードにして、「ローマ亡き後の地中海世界」と題して上下巻2冊にまとめました。

 そして今回は、「聖戦」をキーワードにして、十字軍4部作を描くのです。「ローマ亡き後の地中海世界」でのテーマは、南ヨーロッパのキリスト教徒と北アフリカのイスラム教徒の対決でしたが、「十字軍物語」では、北ヨーロッパのキリスト教世界とイスラム教世界の対決が描かれます。

 私は、「海の都の物語」などのルネサンス著作集、「コンスタンティノープルの陥落」などの地中海戦記物3部作、「ローマ人の物語」15巻、そして上記の「ローマ亡き後の地中海世界」2巻など塩野七生の著書を多く愛読してきました。

 「神がそれを望んでおられる!」を旗印にかかげ、第1次十字軍は、聖都イェルサレムを巡り、壮絶な戦いとなりました。これを描いた、新シリーズ第2弾・「十字軍物語 1」はいよいよ9月17日に発売です。

 塩野七生の愛読者にとって、発売が待ち遠しいこの頃です。

塩野七生著新シリーズ「十字軍物語」(全4冊)いよいよ刊行開始

(上の画像の説明・各十字軍の経過です。編集人中村智哉、「図解宗教史」、成美堂出版、2008.9.1発行、41頁の表をスキャンしました。)






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Last updated  2010.09.13 06:28:32
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広い世界は@ Re:藤沢周平著「山桜」を読んで(03/22) しょうちゃん様 映画「山桜」を観ました。…
鷲尾悦也@ Re:三国志の英雄・曹操の陵墓発見のニュースについて(12/30) 痛快TVスカッとジャパン 小宮有紗
おちぇぶ@ Re:塩野七生著・新刊「ローマ亡き後の地中海世界・上巻」を読んで(02/13) こんにちは。調べものをしていて「サラセ…
小林 須佐男@ Re:「三角縁神獣鏡」の謎について(01/19) 倭国の女王が大人の難升米・他を郡(帯方…

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