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 しょうちゃんのブログ 折々の記

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2010.04.02
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カテゴリ:歴史探索
 

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

 22.4.1付ブログの続きです。

(上の画像の説明・右前に平清盛像、左奥に後白河上皇を記し、CDで兵乱のイメージをしたものです。清盛像・高松平家物語歴史館蔵、高城幹人撮影。後白河像・長講堂蔵、井上隆雄撮影。CD制作・山口至剛デザイン室(茂村巨利)。週刊TIME TRAVEL、平安9、再現日本史第100号、講談社2003年5月6日発行、表紙の写真をスキャンしました。)

◎清盛塚・琵琶塚

 神戸市兵庫区の住吉神社の境内にそびえる13重の石塔が清盛塚です。平清盛の墓と伝えられていましたが、発掘調査の結果供養塔であったことがわかりました。

 隣接する琵琶塚は、琵琶の形をした古墳を、「平家物語」にみえる琵琶の名人で、一の谷合戦で戦死した平経正(平清盛の弟、経盛の長男で経俊、敦盛の兄)の墓に結びつけて琵琶塚、つまり経正の塚と呼ばれるようになったものです。

 ともに市電の道路拡張工事により、現在地に移設されました。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:清盛塚と琵琶塚です。2010.3.29私撮影。)

◎能福寺

 延暦24年(805)、唐に留学していた伝教大師最澄が帰途、兵庫の和田岬に上陸し自作の薬師如来像を安置し、日本で最初の教化霊場・能福護国密寺としたのが開創と伝えられています。

 能福寺は平清盛ゆかりの寺としても知られ、治承4年(1180)、福原京遷都にともない平清盛が能福寺で剃髪入道し、平家一門の祈願寺に定められ大伽藍が建設され、八棟寺と称されました。

 能福寺境内には平相国廟(平清盛廟)・平清盛公墓処があり、平清盛が京都で荼毘にふされたとき、この寺の住職円実法眼が清盛の遺骨を持ち帰り寺領内に葬ったと伝えられています。

 また、境内に鎮座する兵庫大仏は、奈良・東大寺の大仏、鎌倉・長谷の大仏とともに伝統日本三大仏の一つです。明治23年(1891)に建立されましたが、昭和19年(1944)第2次世界大戦の金属回収令で国に供出されました。しかし、大仏建立100年目の平成3年(1991)に再建されました。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:能福寺・境内の平清盛廟です。2010.3.29私撮影。)

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:能福寺・境内の兵庫大仏です。2010.3.29私撮影。)

◎生田神社

 摂政元年(201)に創建されたと伝えられる古い歴史を持つ神社で、日本書記にも、神功皇后の新羅遠征の帰還の途中、船が進まなくなったことから祀られたと記載されている由緒ある神社です。

 元暦元年(1184)一の谷合戦のとき、平家軍はこの生田の森を東の城戸として、生田川に逆茂木を並べて陣を張り、清盛の四男・平(とも)(もり)を大将、五男・平重衡(しげひら)を副将として、源氏の範頼(のりより)軍を迎え撃ちました。

 生田神社は三宮の北繁華街の中心地に位置し、境内は参拝客で賑わっていました。神社の裏にある生田の森は、今なお楠木がうっそうと茂っており、源平の時代のありし姿が垣間見れました。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:生田神社の裏・生田の森です。2010.3.29私撮影。)

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:生田神社です。2010.3.29私撮影。)

(みぬ)()神社

 神戸市灘区岩屋にある敏馬神社は、源平合戦の地とは直接関係ないのですが、私の住む能勢町の三草山と関係の深い神社ということで、今回の見学コースに入りました。神主さんにお迎え頂き、敏馬神社と周辺の歴史を説明して頂きました。

 8世紀、奈良時代の「摂津風土記」には、『神功皇后が新羅遠征に出発する際、川辺郡神前松原(現在尼崎市・神埼川もしくは豊中)で戦勝祈願したとき、猪名川上流の能勢の美奴売(みぬめ)山(現在大阪府豊能郡能勢町三草山)の神が来て、美奴売山の杉の木を切って船を作れば必ず勝利すると告げました。その通りにして勝利を納めた帰途、古代には南に突き出した岬となっていた当地の沖で船が動かなくなり、船上で占いをするとこれは美奴売山の神の意志であるとわかったので、そこに美奴売の神を祀ったと。』という記述があるのです。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:能勢町・三草山です。能勢町・長谷地区から、2008.10.25私撮影。)

 大和時代から奈良時代、この高台は海に突き出した岬で東側は港に適した入り江で、「敏馬の(とまり)」と呼ばれていました。そして、「万葉集」にも、敏馬を詠んだ和歌が9首もあり、大和地方以外で、こんなに多く詠まれた場所は、大変珍しいと言われています。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:敏馬神社の柿本人麻呂の句碑です。万葉集、巻三に収められた「(たま)()刈る 敏馬を過ぎて 夏草の 野崎(のざき)(さき) 船近づきぬ」の和歌。2010.3.29私撮影。注・野崎の埼とは、淡路島にある地名です。)

 当時は大和の人が九州・朝鮮・中国に行くとき、浪速津から船出し敏馬の港で一泊しました。畿内の一番西端にある敏馬の港は、ふるさと大和近くの生駒連山を望める最後の港であり、また帰還の際は、懐かしい生駒連山を望める最初の港である位置から、当時の人々にとって特別の想いを抱いた港であったと考えられます。

 また、朝鮮人が来朝すると生田神社でかもした酒を敏馬でもてなすとあり、畿内に入るためにけがれを祓う港でもあったようです。

 奈良時代の中頃より、港は船足が延びたのか、それとも砂で埋まったのか、敏馬から兵庫の大和田へ移ります。平安時代以降は、白砂青松の美しい海岸「敏馬の浦」として都人の称賛する所で、藤原定家など多くの有名な歌人が和歌を詠み讃えました。

 明治時代以降は、海水浴場としても賑わいましたが、昭和の初め海岸の埋め立てなどで、往時の姿をなくし、現在は鎮守の森だけが往時を偲ぶ唯一のよすがです。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明:敏馬神社です。2010.3.29私撮影。)

◎義経のこと

 今回の見学会では、源平合戦の地にちなみ、義経ゆかりの鵯越、須磨寺などを訪れました。義経を語るとき、「判官(ほうがん)贔屓(びいき)」という言葉があります。それほど、義経という人物が昔から今日まで多くの人々に愛されてきたのです。それは何故か。言うまでもなく、一の谷、屋島、檀の浦の戦いに至る義経の超人的な活躍ぶりと、それとはあまりにも裏腹な平泉・衣川の悲劇的な最期という組合せが、人々の心を揺さぶるからです。

 義経が正史に登場するのは、義経の21歳から31歳までのたった8年半のことでしかありません。歴史の不思議の一つは、世が乱れると、まるで天に意思があるかのように英雄が輩出することです。義経は、わずか31歳で悲劇的な最期を迎えます。源平合戦のために生まれた人物であったといつも思うのです。

能勢郷土史研究会・第93回定例会「町外史跡見学会」に参加して その2

(上の画像の説明・黄瀬川での、頼朝・義経兄弟の対面場面を描いた「黄瀬川陣」安田靫彦画。(東京国立近代美術館蔵)です。週刊TIME TRAVEL、鎌倉・室町1、再現日本史第73号、講談社2002年10月22日発行、4頁の写真をスキャンしました。)

◎結び

 見学会の最後は、神戸市東灘区甲南漬本店でお土産を買い、午後6時30分頃、出発地の能勢町役場前に無事到着しました。

 今回の見学会は、強い寒気のせいで須磨付近の桜もあいにく、まだ蕾固しの状態でしたが、源平合戦ゆかりの地を多く訪ねることができ有意義な一日でした。世話役さん、どうも有難う御座いました。






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Last updated  2010.04.02 07:24:38
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