第36期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局、永瀬拓矢王座×伊藤匠六段は伊藤六段が勝ち連勝で挑戦権を獲得。竜王戦七番勝負で藤井聡太竜王との同学年対決が実現。伊藤六段は初のタイトル挑戦。竜王挑戦の規定で伊藤君は七段昇段も果たした。
ずっと永瀬君が優勢だったが、後手伊藤君の86手 △5一桂打が粘り強い1手。次の87手 ▲2五角が疑問手。ここは代えて、4三に歩を垂らしていれば永瀬君が手堅く勝ったと思う。Abemaの解説で屋敷さんが「▲4三歩で永瀬さんが優勢」と言われていたが、眠っていた角にカツを入れようとしたのか、緩手。将棋は難しい。
この後、伊藤君も106手目 △8五歩打としてしまって、 竜か馬を取れる△3四歩打の好手を逃して形勢が揺れ動く。永瀬君が狙っていた、必殺の107手目 ▲ 9三桂打。これを食らっては、伊藤玉、風前の灯火。
しかし、永瀬君の113手 ▲6二銀打が敗着。代えて、113手 ▲5三銀打なら永瀬君が勝ちだった。▲6二銀打の後も、「これしか受ける手がない」という受けの好手を連発した伊藤君。見事。